年齢を隠して、世界の大企業をコンサル!
19歳の少年が見つけた“課題解決”のコツ

Challenge convention #1/2

年齢を隠し、15歳で世界的な大企業をコンサルティングした経験をもつJosh Valman(ジョシュ・ボルマン)氏。とある出来事をきっかけに、課題解決のカギが「人とのつながり」にあることを学んだ彼が、近視眼的な考え方から抜け出すためのヒントを教えてくれます。(TEDxTeenより)

15歳でGoogle検索を使い「工場」を探した

ジョシュ・ボルマン氏:本日は、この場にいる全ての人に問題解決力を身につけて、帰っていただきたいと考えています。

私はエンジニアリングを10歳から始め、当初はあらゆるものをつなげていました。見つけた物やおもちゃを、ひたすらくっつけて改造していました。

最初は遊びの延長で、自分には何が作れるのかを試していましたが、その後はいつも限界に挑戦し、皆の期待を越えるような作品を生み出してきました。

そのうち、手に入る材料では制作出来ない作品をデザインするようになりました。当時、私はたった15歳でしたので、デザインは出来ても実際に作成するには限度があったのです。ですから、それが出来る他の場所や人を探す必要がありました。そして、当時の私が考えうる対処法はGoogle検索を使うことでした(笑)。

Googleで「工場」と検索し、数ヶ月かけてイギリス中、ロンドン中の工場を回り、制作の相談や交渉を行いました。しかし、イギリス製造業経済は15歳には到底手の届かない領域だということがわかっただけだったのです(笑)。仕方なく私はGoogle検索に戻りました。

中国は安いと聞いたことがあったので、この問題を解決できるかもしれないと「中国の工場」と検索しました。その後2週間以内に貯金していた全てのお金を中国に送金し、その際には、紙面上のニセのアカウントを使いました(笑)。これを聞いたら両親はきっと怒るでしょうね。だって両親は何も知りませんでしたから。

昼は高校へ通い、夜は仕事に打ち込む生活

その2週間後には私のデザインした部品が送られてきました。ほぼ思っていた通りの出来でしたので、今度はそれらを組み立て始めました。私は一応このプロジェクトの過程をブログで話したり、記録したりしていましたが、人々が実際に興味を持つとは思っていなかったのです。読者がいるとさえ、思ってもいませんでした。

しかし、その後イベントに参加した時、たくさんの人々が私に駆け寄り、デザインのオファーやリクエスト、共同製作のオファーなどが寄せられました。「完璧だ」と思いました。私の目の前には突然挑戦すべきことのリストが出来上がり、とりかかるべきプロジェクトがずらっと並んだのです。それは私が前から求めていた状況でした。

そうして、15歳から17歳の頃には世界でも有数の大企業と契約しましたが、誰も私の年齢を聞きません(笑)。その間ずっと私は学生生活を送っていましたが、誰も私が午後3時になるまでメールを返信しないことについて疑問に思わなかったのです。

(会場笑)

誰もまさか私が学校にいるとは思いませんでした。ですから、私は朝起きて学校へ行き、学校から帰ってきてから夜遅くまで仕事をし、朝早く起きて中国との電話会議を終えてから、また学校へ行くという生活を約2年半やっていました。

本当に誰からも年齢を聞かれなかったのです。徐々に仕事の量も重要度も増し、サプライチェーンマネジメントやエンジニアリングに携わるにまで至りましたが、それでも誰も私の年齢を聞かなかったのです。

(会場笑)

外に出て、人に会うことが仕事をもたらす

しかし、私が17歳の時、誰かがある記事を書いたことで、ついに私の年齢が明らかになってしまいました。「ジョシュ、話がある」というメールを受け取りました。ちなみに、この言葉(「話がある」)は今も誰かと話さなくてはならない時に使わせてもらっています。

(会場笑)

そして、こう言われました。

「実は、君がこの仕事をするには若すぎるということが判明したんだ」 

確かにそうですよね(笑)。彼の立場も危うかったのでしょう。まさか大企業のサプライチェーンマネジメントに関わっている人間が、短大すら卒業していない大学入学前の高校生だということが、誰かに知られたら大変な事態になります。これにより困ったことになりました。

問題だったのは、考えなくてはならない問題やプロジェクトが奪われてしまったことです。過去数年間に携わったことに関して話すことも、もう出来ません。子供がサプライチェーンの根幹に携わっていたことが知られないよう、情報を漏らさないという契約を交わしたからです。

私は必死になってビジネスの基盤を作り直そうとしました。今までとは違い、とても大変な作業でしたし、小さなことから何でもやりました。プロジェクトを重ね、全てを私のポートフォリオに収め続けたのです。そんな私に人々は何度も「そんなことは止めろ」と言いました。パソコンから離れて、事務所からも離れて、外に出て人に会えと言いました。

1日中、朝ごはんから夜ごはんまであらゆる瞬間を人と過ごせと言うのです。でも、私は少しずつその本当の意味を理解しました。彼らは正しかったのです。私には人の力が必要だったのです。人が他の人へ私を紹介してくれ、仕事をオファーし、その結果によって会社は発展していくのです。

問題解決のカギは「人とのつながり」

ですから、私は自らに新たな課題を設定しました。まずは250枚のカードを用意します。そしてそのカードを使って、新しく出会った人や紹介してくれた人の情報を毎回記録するのです。その情報の成り立ちを会社と見なして考え、世間の疑心しているエンジニアたちに提示して「ほら、これが証拠だよ」と証明したかったのです。

私はニューヨークで、手始めに10個のミーティングをセッティングしました。1週間後にはすでに100人もの人々と出会い、カードを増刷しなくてはなりませんでした。つまり、ビジネスを築いているのは「人とのつながり」なのです。主となるのはエンジニアリングではなく、「人とのつながり」だったのだと気付きました。

これは今の私たちの会社の基盤となっています。そして問題解決に際して、「人とのつながり」の力がもたらす幅広い観点が役に立っています。現在私たちのグローバルチームは世界40カ国に数百の工場を抱えています。全員がエンジニアなわけではありません。全員がデザイナーなわけでもありません。

私たちに力を貸してくれるかけがえのない人々の中には、海洋系のエンジニアや原子力学者もいれば、人間心理学者もいますし、学生もいます。そして、この幅広いジャンルの人々は、幅広い観点をもたらしてくれます。

私は今日最初に、問題解決をする力を身につけて帰っていただきたいと言いました。しかし実際にはそんなことは不可能なのです。私にも、あなたにも。個人には問題を解決する力などありません。それは「人とのつながり」の中にあるのです。多くの人が集まれば、それだけ多くの様々な観点で問題を考えることが出来ます。

多様な観点で問題をみることが出来れば、枠にはまった考え方から抜け出すことが出来ます。みんなで意見を出し合えば、どんな問題でも解決することが出来るのです。ありがとうございました。

<続きは近日公開>

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TED(テッド)

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