米テック企業での大規模レイオフを経験した人たちの今

ジョン・スワーツ氏(以下、ジョン):私たちの業界では、技術部門のレイオフが日常茶飯事で、誰も安泰ではないようです。私は数年前、約20年間勤めたUSAトゥデイを解雇され、今はダウ・ジョーンズで働いているので、その辛さを知っていますし、これからも苦しいと思います。

ここ数年、シリコンバレーでは緊縮財政の波が押し寄せ、今年だけで5万人以上が解雇されました。さらに、2023年以降はアルファベット、Meta、X、セールスフォース、eBay、アマゾン、マイクロソフトが約26万人を解雇するという非常に危険な状況が続いています。

このような状況が生じているのは、さまざまな要因が複雑に絡み合っているためです。製造業、技術職、経営陣に関わらず、状況は非常に厳しく、企業は難しい決断を迫られています。これらの決断は継続的になされていますが、残念ながら見通しが立っていません。そして、これにAIが大きな役割を果たすことになるでしょう。

まずアレックスに、彼が以前どこで働き、彼に何が起き、どう立ち直ったかについて聞いてみましょう。次にカルメン、そしてジョーに聞いていきます。

アレックス・ウェドン氏(以下、アレックス):私が最後にフルタイムで働いたのはInstagramでした。そこで、インフルエンサーのための投稿システムの構築に取り組みました。その前は、Stitch Fixでテキストベースのレコメンドシステムを作ったり、GlassdoorやIndeedを所有する270億ドルの日本の持ち株会社(リクルートホールディングス)のリサーチ部門でも働いていました。

研究結果を発表して、インフラを構築し、過去200のニーズに対応する製品を開発しました。そして、academia .eduで働き、1億人のユーザープラットフォーム向けの最初のNLP(自然言語処理)と機械学習を構築しました。

現在はコンサルティングと、その傍らでSAS(Statistical Analysis System)を立ち上げています。私の優先順位はSASにシフトしていますが、過去11ヶ月間で最大26件の企業向け生成AIプロジェクトも監督してきました。専門はAI、特に生成AI、そして自然言語処理です。

ジョン:Instagramに雇われたのはいつですか? また、解雇されたのはいつですか?

アレックス:私は2022年の5月に採用され、2023年の4月に解雇されました。私がInstagramに最後に入社した人間であり、最初に解雇された人間でもあります。でも正直なところ、辞めて自分の仕事をしたかったので、解雇は本当にうれしかったですね。

解雇を知ったのはメールアカウントの停止

カルメン・キウ氏(以下、カルメン):みなさん、こんにちは、私はカルメン・キウです。私はTwitterで働いていたので、このセッションに参加しています。Twitterではブランド戦略家として、Twitter Nextチームで働いていました。トップブランドと一緒にTwitter戦略を最適化する方法を考えていました。

その前は、代理店でメディアバイイングやメディア戦略の仕事をしていました。今はCodeword Agencyに所属しています。まさかエージェンシーに戻るとは思ってもみませんでしたが、今は 戦略部長としてそこにいます。

私がどうやって解雇されたかを、私のトラウマを知りたいですか? 確か2019年に採用されて、2022年11月4日に大勢の人と一緒に解雇されました。解雇を知ったのは、外出中にメールをチェックしようとしたらメールアカウントが停止されていたからです。前日イーロンがメールを送ってきて、誰もオフィスに来ないように、そして多くの人を解雇することを伝えました。そして私もその中の1人でした。

ジョー・レイザー氏(以下、ジョー):私は少し2人と違います。私はレイオフされたことはありませんが、過去10年間、解雇された人たちをサポートする組織を作ってきました。世界中の20万人以上のクリエイターのネットワークContentlyに8年間いましたが、多くがメディアビジネスの大不況でレイオフされた人々でした。ジャーナリストやライターの仕事は限られており、私たちは彼らが高い報酬を得られる場所を提供しました。

そして、今は再びA.Teamに在籍して、大規模な離職の波に立ち向かっています。A.Teamには、アレックスのような優れたプロダクトビルダーがたくさんいます。彼らは、1年中広告サーバーを最適化し続けるようなフルタイムの仕事の堅実さや柔軟性の欠如から離れ、自分たちにとって本当に意味のあるものを構築したいと考えています。

1社に依存しないフリーランス化を考える人たち

ジョー:私自身は元ジャーナリストで、市場や業界をリサーチすることをとても大切にしています。この2年間、私は知識労働者がレイオフに対してどのように感じているかを調査してきました。特に近年のGoogle、Twitter、Metaのレイオフを契機に、ソーシャルメディア上で怒りの声が高まりました。

LinkedInでは、夜遅くまで働いて献身的に会社に尽くしてきたのに、カルメンのように目が覚めたらメールへのアクセスが遮断されていた、といったエピソードがたくさん共有されています。この状況は、2010年代のテクノロジーの中で育ち、理想主義の表面に触れてきた私たちミレニアル世代にとって非常に衝撃的です。

過去2年間、私たちは全米の知識労働者を対象に調査を行いました。その結果、3人に2人が、雇用の安定性の不足や正規雇用に対する虚偽の約束に失望していることがわかりました。

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