最高のアイデアは必要なものが見つからない時に生まれる

ジェニファー・リュー氏(以下、ジェニファー):地元の小売店のオーナーにジュエリーを販売する方法で始めて、その後、消費者への直接販売に変わりましたね。ターゲットとする市場をどのように見極めたのですか? 的外れだったことはありますか?

ケンドラ・スコット氏(以下、ケンドラ):Hat Boxで失敗した後、私は「二度と小売業には戻らない」と言いました。でも、今ではKendra Scottの店舗は136店舗もあります。「『二度と』は言わない」が教訓ですね。

小売業がとても怖かったので、最初の8年間は卸売りだけをやっていました。ノードストローム(Nordstrom)みたいな大きなデパートに卸したり、いいビジネスを構築していました。革新的なことをしようとか、お客さんのことをよく知ろうとか、どれも簡単なことではなかったけど、私は自分たちのやっていることにとても情熱的で、とても興奮していました。

私は自分が欲しいと思うものを作りました。サラ・ブレイクリー(Sarah Blakely:Spanx創業者)のことを思い浮かべてください。多くの場合、成功した起業家は利己的です。彼女は白いスカートが似合うようになりたかった。それで(補正下着を作ろうと)パンストを切って、スリムになったんです。そして、多くの女性が同じことを望んでいた。最高のアイデアは必要なものが見つからない時に生まれるものです。

でも、卸売りを始めて8年経った頃、不況が襲ってきました。一緒に仕事をしてきたバイヤーが解雇されたり、数年間取り引きした小売店が破産したりして、本当に怖い時期でした。私は自分の店を持たず、ジュエリーを他の人たちに売ってもらっていたけど、私が消費者と直接つながる必要がありました。

そして2009年、私はビジネスモデルを完全に変えるとチームに言いました。消費者への直接販売に焦点を当てます。顧客がデザイン・プロセスに参加できるような、ユニークなカスタマイズ・ツールを備えたeコマース・ウェブサイトを作ろうと考えました。

(商品の色を自由にカスタマイズできる)カラーバーと呼ばれるもので、ナイキIDが出る前だったので、彼らは私のアイデアを盗んだんだと思います。とにかく、私は楽しいことをやりたかった。オースティン中の店舗が撤退して「空室」「空室」「空室」「空室」となる中、私たちは最初の店舗をオープンしました。多くの人に「あの女はどうかしている」と言われました。

自分の店舗を出してわかったこと

ケンドラ:私が夢見るジュエリーショップをデザインしたいと思ったんです。私は宝石店に入るのが嫌いです。高級宝石店やリッチな宝石店のことではありません。名前を挙げるつもりはありませんが、私が好きではないタイプのお店は商品がすべてガラスケースの中にあります。そして鼻持ちならない人たちが立っている。

私がランニングの後とかに店に入ると、批判的な目で私を見ます。ジュエリーを見たいと言うと、いろんなプロセスを経て300ドルのネックレスを出してきます。私にはそれが小さく感じたけど、恥ずかしくて他のものを試す気になれませんでした。だから、自分の店ではジュエリーを自由に飾りました。今はダイヤモンドをガラスケースに入れているけど、できるだけ自由に展示するようにしています。

この記事は無料会員登録で続きをお読み頂けます

既に会員登録がお済みの方はログインして下さい。

登録することで、本サービスにおける利用規約プライバシーポリシーに同意するものとします。

SNSで会員登録

メールアドレスで会員登録

パスワードは6文字以上の文字列である必要があります。