婚活サイトはこう使え!
自らと徹底的に向き合った女性が到達した、正しい選り好みの仕方

How I hacked online dating #1/1

あなたは婚活サイトを使ったことがありますか? 30歳を迎えて恋人と破局したデジタル・ストラテジストのAmy Webb(エイミー・ウェブ)氏は、意を決してオンラインデートサイトに登録。さまざまな失敗を経て、自分の好みの男性と出会うためのロジカルな攻略法を編み出しました。自分が本当に求めているものは何かと自問自答しながら、ついに結婚・出産に辿り着いた彼女が教える、正しい「選り好み」の方法とは。(TEDSalon NYより)

なぜいつも恋愛関係が終わってしまうのか

エイミー・ウェブ氏:私はエイミー・ウェブといいます。数年前、素晴らしい恋人関係がまたも劇的な形で燃えつきて終わろうとしていました。そして思ったんです。私の何がいけないんだろう? なぜいつもこうなるのか理解できませんでした。

そこで周りにいるあらゆる人たちの意見を聞いてみました。いつもたくさんの助言をくれる祖母に聞くとこう言いました。「選り好みはやめなさい。たくさんデートするの。そして大事なのは、真実の愛は思いもよらないときに見つかるということよ」と。

これからお話する内容でもよくわかると思いますが、私はデータについてよく考える人間です。常に数字や計算式やグラフに思いを巡らせています。

また私には非常に固い絆で結ばれた家族がいます。妹とはとてもとても親しいですし、それもあって、自分が育ったのと同じような家庭を築きたいと思っていました。

ひどい別れをした後、私は30歳でした。

これから誰かとデートをしたとして、きちんとつきあうまでに6ヶ月、さらに一緒に住んでから婚約までにまたしばらく時間が必要で、35歳までに子どもを持ち始めたいと思ったら、5年前から結婚に向けて動き始めていないといけなかった、ということに気づきました。これはもう無理ですね。

150万人のうち、デートの可能性があるのは何人か?

期待せずに真実の愛を見つけるという方法を取るのであれば、私がどうにかしなくてはいけない変数は、偶然に発見する力、セレンディピティです。

そこで、私はぴったりの相手を見つけることのできる確率を算出しようと思ったわけです。当時、私はフィラデルフィアに住んでいました。大きな街です。そしてこれだけの街であれば可能性に溢れているだろうと思いました。

そこでまたちょっと計算をしてみたわけです。

フィラデルフィアの人口は150万人。その半分が男性だと考えると75万人です。そして私が探しているのは30から36歳の男性ですから人口の4パーセント、3万人です。

また相手はユダヤ人でなくてはなりません。ユダヤ人である私にとって大事なことだからです。それは人口のたった2.3パーセントで、私が惹かれるのがその中の10分の1。

さらに熱心なゴルフ好きな人を好きになるとは思えないので、すべてを考慮するとフィラデルフィアの街全体でデートできる可能性のある相手は35人ほどになります。

そうこうしている間に、私のユダヤ系の大家族は皆結婚し、次々に子どもが生まれつつありました。私は人生をどうにかしないといけないという周囲からの大きなプレッシャーに押しつぶされそうでした。

データとアルゴリズムで理想の王子様を探す

この時点で二つの戦略があると考えていました。ひとつは祖母の助言に従って、期待せずにフィラデルフィアの全人口150万人のうち可能性のある35人の中の一人に偶然出会うこと。もう一つは、オンラインデートを試してみることです。

さて、私はオンラインデートの考え自体は好きでした。なぜならアルゴリズムによって、問題に対してデータをシステムに流し込み答えを導きだすというシンプルな方法だからです。

このため、今ではオンラインデートは人が出会う2番目に人気の方法ですが、実はアルゴリズムというものは、どの文化にも何千年にもわたって存在してきたものです。

ユダヤ教では昔から、縁談の仲介人がいました。明確なアルゴリズムがあったというわけではないのですが、頭の中で計算をしていたわけです。この女の子はこの男の子を好きになるだろうか? 家族同士はうまくいくだろうか? ラビの意見は? 子どもを持つ準備はできているだろうか?

仲介人はこれらのことを総合的に考えて二人を引き合わせて、めでたしめでたし、というわけです。私の場合はどうでしょう。データとアルゴリズムで、理想の王子様に出会えるでしょうか?

デートサイトの質問は大嫌い

そこで登録してみることにしました。

けれどちょっとした問題がありました。いくつかのデートサイトに登録していた頃、私は非常に忙しかったのです。

でもそれが一番の問題だったわけではありません。一番の問題は、私が質問に答えることが大嫌いだったということです。さらにコスモポリタン誌に載っているクイズのような質問が本当に嫌いでした。そこで私は履歴書からコピペしたわけです(笑)。

冒頭の自己紹介では、自分が受賞履歴もあるジャーナリストであること、未来志向であることを書きました。そして趣味と理想のデートについては、収益化と流暢な日本語と書きました。またJavaScriptについてもたくさん書きました。

これは私の女性らしさを知ってもらうには明らかに良い方法ではありませんでした。けれど、本当の失敗はデート相手がたくさんいたということです。このアルゴリズムによれば、私をデートに誘いたい男性が山のようにいるというのです。ただそれは最悪のデートばかりでした。

IT男・スティーブとの初デート

IT男のスティーブについてお話しましょう。

アルゴリズムによれば、私たちはガジェット好き、数学とデータ、80年代の音楽が好きという共通点がありました。そこで会ってみることにしたのです。

IT男のスティーブは、フィラデルフィアで最も高くておしゃれなレストランの一つに私を招待してくれました。お店に入るとしょっぱなから会話は弾みませんでしたが、彼はたくさんの料理を注文しました。それもろくにメニューを見ずに。

複数の前菜を頼み、複数の主菜を頼み、私のためにも頼み、テーブルの上には料理が積み上がりました。そして何本のワインも。会話の終わりに近づき、食事の終わりに近づくと、IT男のスティーブと私はまったく合わないという結論に達しました。でも友人として別れることはできるでしょう。彼はお手洗いに立ち、請求書が来ました。

私も現代の女性ですから、割り勘はまったく問題ありません。けれどIT男スティーブは戻ってきませんでした。

(驚きの声)

そして値段は私の1ヶ月分の家賃と同じくらいでした。急いで家に帰り、母に電話して、妹に電話しました。こういった最悪なデートのたびにそうして、母と妹に詳細を話して楽しませたわけです。

そして二人は言いました。「文句を言うのはやめなさい」「選り好みしているだけでしょ」。

デートを徹底的に記録する

そこで、それからはWi-Fiがあってラップトップを持って行けるところにしかデートに行かないことにしました。

ラップトップをバッグに押し込み、あらかじめ用意したメールテンプレートにデート中に起きたいろいろなデータ項目を入力して、これらのデートがいかに最悪かということを経験に基づいて証明しようと思ったのです(笑)。

そして、本当にくだらなくて気まずくいやらしい発言や、口の悪さ、ハイタッチをしなくてはならなかった回数などを記録し始めました。

(会場笑)

数字を噛み砕いて行くと、なんとなく関連性が見えてきたのです。例えば、なぜかスコッチを飲む人はすぐに倒錯したセックスの話をし始めるなどです(笑)。

まあ、この人たちもきっと悪い人たちではないのです。ただ私には合わなかったということで。そして私たちを引き合わせたアルゴリズムも悪くはなかったのです。アルゴリズムは設計された通りに機能していました。ユーザーが書き込んだ情報を元に、例えば私の場合だと履歴書ですが、それを他の人の情報と照らし合わせていたわけです。

私が本当に求める条件ってなんだろう?

本当の問題はそこにありました。アルゴリズムは問題なく機能しているのに、私たちはうまくいきません。オンラインで入力するべき空欄を前にしたとき、自分に対して全く容赦なく正直になれる人は少数でしょう。

もう一つの問題は、この手のWebサイトが私たちに投げかけてくる質問です。犬派か猫派か? ホラー映画とロマンス映画のどちらが好きか? 私は文通友達を探しているわけではありません。私は夫を探しているのです。そうでしょう? そう考えたときデータは表面的だと言わざるを得ません。

そこで私は思いました。いいわ、別の計画があるから。このオンラインデートサイトを使い続けて、このシステムを逆行分析してみよう、と。私と他の人を組み合わせるための表面的なデータがあることはわかっているので、私が聞きたい問いを投げてみることにしました。私が伴侶に求める条件とは一体何だろう?

そこで私は書いて書いて書きまくり、最終的に72の項目が集まりました。

72の条件の優先順位

まずユダヤ人……的な人。ユダヤ人の文化について同じような背景や考え方を持っている人、でも毎週金曜と土曜に礼拝堂に私を強制的に連れて行くことのない人です。

そして、働き者の人。私にとって仕事というのは非常に大事だからです。でも働き過ぎはいけません。私にとっての趣味は、立ち上げたばかりの仕事関連のプロジェクトなんです。

それから子どもを二人欲しいと思っている人、さらに、子育てについて私と同じような考え方をして、3歳から子どもにピアノを習わせることを受け入れられること。できればコンピュータサイエンスの勉強も。そういったことですね。

あとはすごく遠くのエキゾチックな場所、例えばヨルダンのペトラに旅行したいと思うような人。さらに常に私よりも20ポンド(約9キロ)重い人ですね。私の体重に関わらず、です。(笑)

そんなこんなで集まった72の項目は、ひいき目に見ても多いので、優先順位をつけました。上下に分けて、上のレベルは100点から91点までランク付けしました。とても頭がよくて、私に刺激を与えてくれるといった項目です。

そして下のレベルの項目とのバランスを調整しました。これらも私にとって大事なことでしたが、必ずしも致命的な問題ではない項目です。

ついに理想の王子様が!?

これらのことが一通り終わると、採点方法を決めました。

オンラインで見つけた人が私と合うのかどうか数値的に算出したかったのです。まず、メールを送ったりメールに返信するためには700点は必要だと考えました。900点あれば、デートに行ってもOKです。それ以上の関係になるには1,500点を超えなくてはなりません。

これはなかなかうまく機能しました。私はオンラインに戻り、Jeweshdoc57という人を見つけました。

とてもハンサムでとても上品で、富士山に登ったこともあり、万里の長城を歩いたこともあり、クルーズ船でなければ旅行は好きという人です。私は思いました。「やったぞ!」と。ついに難題を解いたのです。

私の家族が思い描いたようなユダヤ人の理想の王子様を見つけたのです。

検討していなかった、とっても大切なこと

ただ、問題がひとつだけありました。彼が私を好きになってくれなかったのです。私が検討しなかった変数、それは競争でした。デートサイトには他にどんな女性が登録しているのでしょう? 

SmileyGirl1978という人がいました。

彼女は「陽気で外向的な楽しい女の子」で職業は教師。そして「ひょうきんで優しく、人懐っこく」人を笑わせるのが大好きだとありました。

プロフィールを次から次へとクリックして見てまわった私は、この時点で市場調査が必要であることに気づいていました。そこで、10の架空の男性プロフィールを作りました。

皆さんがあきれて帰ってしまう前に(笑)、このシステムを使っている人に関するデータを集めるためだけに作ったことを理解していただきたいと思います。おかしな疑似恋愛をするためではなく、データを集めていたわけです。

ただ、私は全員のデータが欲しいわけではありませんでした。私が欲しかったのは、私が本当に結婚したいような男性に惹かれる女性のデータです(笑)。

これらの架空の男性を世に放ったとき、私はいくつかのルールを決めました。まず、私のほうから女性に最初にアプローチすることはなく、これらのプロフィールに誰が惹きつけられるかを待ちました。

プロフィールには適度な長さがある

私が知りたかったのは2つの情報です。

これらの女性が共通して持っているユーモアのセンス、言葉のトーン、コミュニケーション方法といった定性的な情報は何だろうか? そしてプロフィールの長さ、メッセージとメッセージの間隔はどれくらいか、といった定量的な情報は何だろうか?

ここで達成しようとしていたのは、私も実際に会えばSmileyGirl1978に負けないはずですから、私のオンラインのプロフィールを最大限に魅力的なものにするにはどうすればいいか、ということです。

1ヶ月後、私の手元にはたくさんのデータが集まり、再び分析ができるようになりました。そして、内容が非常に重要だということがわかりました。

頭のいい人は3,000語、4,000語、5,000語と自分についてたくさん書き、どれも非常に面白いのです。けれど、人気のある男性や女性のプロフィールは平均で97語で、一見そうでもなくとも、実は非常に良く書かれているわけです。

また、オンラインで人気のある人は限定されすぎない言葉を使っていました。例えば私は一番好きな映画に『イングリッシュ・ペイシェント』を挙げていますが、プロフィールに書いてしまうと、その表層的なデータによって、3時間も映画を観ながら座っていたくないという男性は私と出かけたくないと思うでしょう。

親しみやすいプロフィールに含まれる言葉

また、前向きな言葉もとても大切です。

これは最も人気のある女性たちが多く使っている単語を集めたものです。「楽しい」「女の子」「愛」といった言葉があります。私のプロフィールのレベルを下げる必要はないのです。

覚えていますか、私は日本語が流暢でJavaScriptを知っていることを書きましたが、それはそれで問題ありませんでした。けれど、アプローチしやすく、話しかけやすいプロフィールを作っているかどうかということが大切なのです。

そしてタイミングが本当に大事だということもわかりました。誰かの携帯電話番号やインスタントメッセージのアカウントを知っていて、自分がたまたま夜中の2時に起きているからといって、その人に連絡を取っていいことにはなりません。

これらのオンラインサイトで人気のある女性は、平均でメッセージとメッセージの間に23時間おいて連絡します。これは普段私たちが交際するまでに行われることと同じです。

ついにオンラインデートを攻略!

最後に写真ですね。人気のある女性はある程度肌を見せています。

みんなとても魅力的で、私がアップロードした写真とはまったく対照的でした。

これらの情報をすべて手にした私は、最強のプロフィールを作ることができました。私ではあることに変わりないのですが、オンラインのエコシステムに最適化したプロフィールです。

これは大成功して、私はオンラインで最も人気の人になったわけです(笑)。

(会場拍手)

そうしてたくさんの男性からデートに誘われました。私は母に電話し、妹に電話し、祖母に電話してこの素晴らしいニュースを伝えました。彼女たちに「ステキね! いつデートするの?」と言われましたが私はこう答えました。

「実は、誰ともデートしないのよ」

覚えていますか、私の採点基準を。最低でも700点が必要ですが、誰もこれを満たした人がいなかったのです。そして言われました。

「なんですって? まだ選り好みをしているのね」

理想の王子様とのデート

それからほんの少しして、この人を見つけました。Theveninです。

彼は文化的にユダヤ人で、仕事は北極で赤ちゃんアザラシを狩ること、と書いてあり、とても機知に富んでいると思いました。旅行についても詳しく書かれていて、たくさんの興味深い文化の知識がありました。見た目も話し方も、私が求めていたとおりだったので、すぐに850点を取りました。

これでデートができます。

3週間後、実際に会うと、私たちの会話は14時間も続きました。喫茶店からレストランへ行き、また別の喫茶店から別のレストランへ行きました。そして彼が私を家まで送ってくれたあと、私は彼を採点し直しました。

これまでずっと私は十分に選り好みしていなかったんだ、と思いました。1年半が経ち、私たちはクルーズ船に乗らない旅をし、ヨルダンのペトラで、彼は跪いて私にプロポーズをしてくれました。1年後、私たちは結婚し、さらに1年半後、私たちの娘ペトラが生まれました。

(会場拍手)

大切なのは自分自身を知ること

言うまでもなく、私の人生は最高です(笑)。では、この話が皆さんにとってどんな意味を持っているのでしょうか?

まず、愛にはアルゴリズムがあるということです。ただオンラインで提供されるものではなく、あなた自身が書き出すものです。伴侶を探しているのでも、やりたいこと探しでも、新しく起業しようとしているのでも、本当にしなくてはならないのは、自分自身のフレームワークを知り、自分のルールに沿って、好きなだけ選り好みをすればいいということです。

私の結婚式の日、祖母は言いました。

「私が間違っていたのかもしれないわ。どうやらあなたは本当に素晴らしい仕組みを見つけたみたい。ところで、マッツォボール(ユダヤ料理)はやわらかくね、固いのはいけません」

それについては彼女の祖母のアドバイスに従おうと思います。

(拍手)

<続きは近日公開>

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