異質な人同士が繋がれば、より大きなことが達成できる

Be an opportunity maker #1/2

「持ち寄りパーティにフォークを1本しか持ってこないような人は、成功できない」これはスピーカーのカレ・アンダーソン氏が最後に語った言葉です。これはどのような意味なのでしょうか? 人は誰しもが他人よりも優れた点を持っています。ただ、この強みを一人で生かしても、大きな成果は生まれません。みんながそれぞれの強みを引き出しあいながら、強みをつなげてこそ、大きな成果を生み出すことができます。そして、この「みんなの優れた点を引き出し、つなげる」ことこそ、誰しもができる、周りに重要なチャンスを与えることです。周りの人たちの才能や情熱を生かす手伝いをすることで、どのように自分の世界を広げるのか、カレ・アンダーソン氏が語ります。(TED@IBMより)

「誰もが重要なチャンスを生み出す人」人間観察で気付いたこと

カレ・アンダーソン氏:私は子供の頃、病的なほどシャイでした。これくらいの広さの部屋に少なくとも20人くらいの人がいたらもう、言葉が詰まってしまって、ろくに話もできないほどだったのです。自分もだって方、いらっしゃいます?

これは本当にずっと私たちにつきまといます。人々からそういう人だという風に扱われると、ときに私たちは存在を無視されているかのように感じますよね。あるいは、陰で悪口を言いふらされているんじゃないかとか。

それで私はまず、人々を観察することから始めました。私はだいたいいつも人間観察していたのですが、気づいたことがあるのです。人々は周囲の注目を集め、認められることを望んでいるのだということです。

当時私は若かったので、周りにはそんな人たちばかりでした。でもそれって今でもよくあることですよね。人は自分自身について話すのが好きです。そして私が観察した人々の中には、私が「相関的マインドセット」と呼ぶ人々もいます。どんな状況においても、彼らは周囲の人々を巻き込み「私たち」の話題にし、「私たち」の考えを創造してしまいます。

それで世界を再考するうえで私が思うのは、私たち一人ひとり誰もが、周りにとって重要な「チャンスを生み出す人」になり得るということです。私たち一人ひとりでは成し遂げられなかった大義を実現するために、今ほどみんなが共に個々の才能を発揮しあい「チャンスを生み出す人」になったり、アクションが求められたりした時代はなかったでしょう。

私がお話ししたいのはそこです。与えることさえも上回るほど、私たちにはより賢明に共に大義を成し遂げるために行動する能力が備わっていて、そのことが私たちの能力をさらに高めるのです。

パーティが教えたチャンスを生み出すために重要なこと

そういうわけで、私は今ここに座っています。同時に、すべての人に、何か他の人よりも優れた点があることも指摘しておきたいと思います。その反証としてよく言われるのが、もしあなたがその部屋で一番優れているならば、あなたは間違った部屋にいる、ということです。

(会場笑)

私が数年前に出席したハリウッドのパーティについて、お話ししたいと思います。私はそこで新進気鋭の女優に会い、すぐに私たちが情熱的に感じているパブリック・アートについての話に花を咲かせました。彼女には、ロサンゼルスに新たに建設される建物はパブリック・アートを伴うべきだという強い信念がありました。

彼女はそのための規制を望んでいました。ここにシカゴからいらした方はいらっしゃいますか? 彼女はミレニアム・パークにある豆の形をしていて反射する彫刻について、熱く語り始めました。人々が彫刻のところへやってきて笑顔を映しポーズをきめて自撮りし、笑っているというのです。

彼女が話しているのを聞いて、私はあることを思いつき、言いました。「あなたが会うべき人がいるわよ。彼は数週間のうちに、サン・クエンティンを出所するの」

(会場笑)

「彼ならあなたのアートが人々を結びつけるという信念をシェアできると思う」彼は5年を単独房で過ごし、私はスピーチのためにサン・クエンティンを訪れた際、彼に出会いました。彼ははきはきと話すし、毎日の筋トレのおかげで筋骨たくましく、魅力的でした。

(会場笑)

その点においては、彼女も私の話をしっかり聞いていたと思います。「意外だけど、いい仲間になれると思うわ」と私は言いました。

ジェームズもそうです。彼は建築家で教授なのですが、場づくりが好きなのです。アートが点在する小さな広場や都市型の散歩道に人々が集まり、語り合ったりするものです。彼らもいい仲間になれると思い、実際にそうでした。

彼らは一緒に準備して、ロサンゼルス市議会前で意見を述べました。規制が通っただけでなく、半分もの市議会議員たちは後で、彼らと一緒に記念撮影までしました。彼らには驚くほど人の心を掴んで離さない説得力がありました。それはお金では買えないものです。

チャンスを生み出す能力とは「人のいい面を引き出し、つなげる能力」

あなたによく考えてみていただきたいのは、こういう類のチャンスを生み出す人です。リッチだとか立派な肩書や幅広いコネがあるといったことよりも、私たちの周りにいる人たちのいい面をつなぎ、さらに引き出すことは、私たちが予め持っている能力で、私たちは誰でもチャンスを生み出すことが可能なのです。

それが簡単だとは言いません。当事者が意図しない働きかけをしてしまった苦い経験も、お持ちだと思います。でもお伝えしたいのは、これはチャンスだということなのです。

私がこんな風に考え始めたのは『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記者をしていた時のことです。私はヨーロッパにいて、ビジネス、政治、ライフスタイルなどの枠に囚われないトレンドを追いかけていました。

トレンドを取り上げるためには、自分とは全く異なる世界の人々に触れる必要があったのです。さらに、私はそのトレンドが読者の生活にどんな影響を与えるのかが伝わるように、読者目線で記事を書かなくてはなりませんでした。それって、チャンスを生み出す人がすることなのです。

奇妙なことに、すごく考え方の似通った人たち同士で働いたり、生活したり、遊んだりしているアメリカ人が増えているのですが、そうするとどんどん凝り固まって柔軟性に欠けてしまいます。チャンスを生み出す人たちは、アクティブに自分とは異なる人々との場を探し求めていて、問題をよりよい方向に、より早く解決し、さらなるチャンスをつかむために自分とは異なる人々との信頼できる関係性を築き、適切なチーム構成のために人材確保をすることもできるのです。

彼らは異質なものに対して、攻撃的になったりせず、むしろ興味を抱きます。これはとても大きな観点のシフトで、一度経験すると、もっと起こることを期待するようになります。

この世界では異なる観点の共有が叫ばれており、私は自分がそれをやっているという確信があります。今、特に大切なことです。どうしてそれが今、大切なのでしょうか? なぜなら、ドローンや薬、データ収集など、たくさんのものが考案できるようになり、より多くの人々がより安く、生活を便利にするために考案されています。

そして、私たちが日々ニュースで目にするように、それは危険な使われ方もしているのです。こうした事象は、私たちに呼びかけているのです。

個々人ではなく、みんなが協力することの大きな可能性

しかも、ここには素敵なオマケがついています。誰か他の人たちと一緒に行ったことは、単に最初のきっかけに留まらず、個人や機関としてのあなたにとっても、最高の経験になるでしょう。後から、お互いに対する信頼感がついてくるのです。

これは予期せぬことです。実際に経験してみるまでは、予見することができません。例えば、マーティは先ほどお話した女優の夫なのですが、ウォーリーという前科がある私の友人たちがトレーニングしている様子を見ていて、すぐに彼に筋トレについて話しかけました。

彼は、自分のラクレットボール・コートで、ウォーリーが筋トレを教えることができるのではと考えました。そのコートの従業員の多くは会員だし、彼らはしょっちゅう旅に出ていて、器具がないホテルの部屋の中でも筋トレすることができるというわけで、ウォーリーが雇われたのです。それだけでなく数年後、彼はラクレットボールまで教えるようになりました。

さらに数年後には、彼はラクレットボールのコーチに教えるようになりました。私がお伝えしたいのは、あなたが周りの人たちと興味やアクションを通じてつながると、その先にはセレンディピティが待っているということです。そこに目を向けましょう。

そういったチャンスに対して、自分自身をオープンにしましょう。ここには独自のポジションでこういったことを成し遂げ、システムを拡大し、プロジェクトを一緒に進めることのできるテクノロジーのキー・プレイヤーがいらっしゃいます。

私はみなさんに、ここでそれを呼びかけたいと思います。チャンスを生み出す人の3つの特徴を忘れないでください。

チャンスを生み出す人は自らの強さに磨きをかけ続け、パターンを探求します。彼らは自分の世界よりも異なる世界のほうに積極的に関わろうとします。そうすることで彼らは信用され、パターンを見つけ、興味をシェアするので最適な場所でコミュニケーションを図ることができます。

世界は可能性に満ちています。私は自身の経験から、世界は私たち一人ひとりがチャンスを生み出す存在として手を取り合い、これまで自分がやってきたようなことを持ち寄りながら、みんなが一緒に自分の能力をもっと活用することで個々人が行うよりも偉大なことを成し遂げられるような世界を再構成する可能性に満ちていると確信しているのです。

最後にひとつ、覚えておいてください。デイブ・リニガーが言ったことを。「持ち寄りパーティにフォークを1本しか持ってこないような人は、成功できない」

(会場笑)

どうもありがとうございました。

(会場拍手)

(編集協力:伊藤勇斗)

<続きは近日公開>

Published at

TED(テッド)

TED(テッド)に関するログをまとめています。コミュニティをフォローすることで、TED(テッド)に関する新着ログが公開された際に、通知を受け取ることができます。

このログの連載記事

1 異質な人同士が繋がれば、より大きなことが達成できる
2 近日公開予定

スピーカーをフォロー

関連タグ

人気ログ

人気スピーカー

人気コミュニティ

ピックアップ

編集部のオススメ

ログミーBizをフォローして最新情報をチェックしよう!

人気ログ

人気スピーカー

人気コミュニティ

ピックアップ

編集部のオススメ

そのイベント、ログしないなんて
もったいない!
苦労して企画や集客したイベント「その場限り」になっていませんか?