"威嚇案"のつもりが本採用!
セブ山:アイディア誕生の瞬間!! というわけで、「VIOスゴ子」のいろいろお話を聞いてきましたけれども。そもそも、この企画案が、どういうところから着想されていったのか? アイディアの種という部分を聞いていきたい。
永田:最初は、女性が感情移入できるページにしようと思ってて。なんかこう、サクセスストーリーみたいな。言ってみたら、進研ゼミってマンガが届くじゃないですか? 進研ゼミをやったおかげで、どんどん成績も良くなって、部活も上手くいくみたいなのを、脱毛に当てはめて、感情移入できるようなページにしてみようかなと思ってたんです。
そこで、さっきもシモダさんがちょっと言ってた「VIOスゴ子」っていう名前をポロッと言ったら、なんかどんどん「VIOスゴ子」のイメージが浮かんできて。「スゴ子ってきっと、こんな奴だろうなぁー」って。
そこからどんどん膨らましていったら、最終的にもう、「スゴ子はたぶん、マン毛で浮いているよね」みたいな話にどんどんなっちゃって……。そっから止まんなくなっちゃった。名前が出たばっかりに。良すぎたんです、名前が。
シモダ:ほんとに、そこで生まれたよね? おれらの中に生命が……。
永田:そう。
シモダ:スゴ子と名づけた瞬間に、「きっとこんな奴だろう。カワイイんじゃない?」とか、「意外と傷つきやすかったり」とか……。
永田:「黒髪だろうな」とか……。
セブ山:(笑)。
シモダ:「髪はおさげかな?」みたいなのが……。
セブ山:みんなの"スゴ子像"があったわけですね?
シモダ:わーっと出てきた。
セブ山:けっこう、企画会議におけるバーグの風習としてあると聞いたんですが、捨て案というか、威嚇するような案を出して、「さすがバーグさんだ」みたいなものを見せるってのを聞いたんです。今回の件に関しては、それがそのまま通っちゃった。
シモダ:威嚇案がそのままいっちゃったんで、ぜんぜん、威嚇にもならずに……。
永田:向こうのほうが、度胸があった。
セブ山:(笑)。
シモダ:コイツやばいな。
永田:あいつらやばいなと。
セブ山:あれは、チキンレースの末のサイトなんだ。
永田:ビビらそうと思って、「おい、やっちゃおうか?」ってやったら、「おお、いいぜ」と。
シモダ:「ボーボーだぜ?」みたいな。陰毛見えちゃっていいんじゃないの、っていう、それを受け入れてくれる企業の大きさがありましたね。
永田:そうね。すばらしい。
セブ山:じゃあ、ボツになったネタとかは、別にないんですね?
シモダ:本来、ボツになるべきだったものが、世に出てるだけ。関所がなかったんです。スッカスカやったんです。
歴史的陰毛系サイトの誕生
セブ山:さて、いろいろお話を伺って来ましたが、今回の案件というのは、最終目標としてたところはどこだったんですかね?
シモダ:最終目標は、スゴ子のページを見て、「私も脱毛しなきゃ」みたいな想いになって、そこに載っているお店とか、エステとかに駆け込んでくれるってのが、目的ではありますよね。
セブ山:ページタイトルとかもこだわった?
シモダ:そうですね。「どうせあなたもボーボーでしょ?」って言われて「いや、そんなことないしぃ」って感じで答えてくれて、それが拡散に繋がっていけばいいかな? とか、いろんなことを考えていた。
セブ山:ツッコミ待ちというか?
シモダ:そうですね。
セブ山:そういうの狙ってた?
シモダ:狙ってやってたんですけど、あとから思ったのが、基本的にああいう陰毛を女性はシェアしない。陰毛系サイトをシェアしている友達、なかなかfacebookにいないでしょ? いる? 陰毛系サイトを紹介してくる友達とか?
セブ山:いやあ、僕は陰毛系サイトを、そもそもそんなに見たことない。
シモダ:いやいや、陰毛系サイトっていうのができたんですよ。VIOスゴ子以降ね。
セブ山:VIOスゴ子以前、以降に、歴史が分かれるわけですね。
シモダ:でも、陰毛系サイトを人に教えたくなったとしたらどう思うと思います? 「私もそう思われたらどうしよう?」とか。
セブ山:うーん。なるほど。
シモダ:やっぱり、女の子の気持ちって、繊細だと思うんですよ。
セブ山:「わたしもスゴ子なんだって思われたらどうしよう?」って。
シモダ:その辺、女性の気持ちを掴めなかった。
セブ山:なるほどねぇ。
永田:そうした「男がマン毛ボーボーの加工を受けているサイトを、誰が拡散するんだ!」ってとこ、抜けてましたね。頭からすっかり。
セブ山:それだけ聞くと、この案件、成功なの? どうなの? って感じがするんですけど、実際、反響とかどうなんですか?
永田:実際の反響は、まあ、そこそこ、リツイートとかバズとかはあったんですけど……。
バナーが空欄に! 難航した広告集め
永田:その前の段階で、ちょっと裏話にはなるんですけど……。
セブ山:裏話、聞かせてください。
永田:そのページがそもそも1枚あって、そこにクライアントさんが広告ページを作って、そこの広告枠に、他の脱毛サロンさんとかエステさんの広告を、どんどん入れていくっていう……。
シモダ:広告代理店さんだったんですよ。依頼主が。
セブ山:あ、なるほど。
シモダ:クライアントさんからは、「私がエステとかから広告を取ってきます」と。それを入れる受け皿のページとして、VIOスゴ子を作ってくれ、って言われてたんです。「バナー広告ここに入れられますよ。買いませんか? この枠」みたいな。
永田:で、そのつもりだったんですけど、公開で入った広告が1件……。
セブ山:1件!?
永田:エステさんが1件だけ入って、本当はもっと、3つ4つぐらい、バーっと入る予定だったんですけども。その1件も公開後、しばらくしたらゼロ。
セブ山:え?
シモダ:ずっとなくて、バナーに募集中って出てたんですよ。
永田:広告募集中って。
セブ山:え! そうなんですか? 今、もう1回改めて見ると、変わってるんですね?
永田:このサイトを見て脱毛しようと思ったら、1回タブを閉じて、別のところで「脱毛」って検索して、サロンを出さないとダメなんです。
セブ山:え!
シモダ:今のサイトも、ただの陰毛、マン毛がボーボーのやつが、やんちゃしているだけのページになっている。(現在は広告1件あり)
永田:見せびらかし。ただのマン毛見せびらかしサイト。
セブ山:え! じゃあ……。
永田:というわけで、まあ、成功。
シモダ:成功ですよ。
永田:マン毛見せびらかしサイトが作れたんで。
シモダ:陰毛系サイトとしては成功。
セブ山:それで言うと成功と。
シモダ「狙うはメディアミックス」
セブ山:一応、まだ広告募集はしてるんですよね? 入れたかったら、入れられる。じゃあ、これを見ているサロンの方とか、脱毛系のお仕事をされている方は……。
シモダ:ガンガン、入れて欲しい。
永田:安くしますよ。……いや、わかんないけど。
シモダ:代理店さん次第ですよ。
セブ山:なるほど、そういう仕組みになってたんですね。この娘カワイイなと思った、ちょっと頭のおかしいVIOスゴ子ファンは、ぜひ、広告入れるぞ! って……。
永田:入れてくれたら、パート2とか、「VIOスゴ子 都会に行く」とか。
セブ山:ニューヨークに行くとか。
永田:作れますから。
セブ山:それは今後、VIOスゴ子がどうにかなっていったりするんですか?
シモダ:これからですよ、夏は。今からです。
セブ山:そうですよね。
永田:海とか、プールは。
シモダ:こっちだって、第2弾、第3弾と。
セブ山:アイデアがあるわけですからね。
シモダ:DVD化から何から、書籍化から、メディアミックスまで考えてやってるんですから。
永田:そうね。
セブ山:それはちょっと考えて、また募集します! ということで。
永田:これをご覧の脱毛関係の皆様。お願いします。
セブ山:お願いします。
永田:なにとぞ。
セブ山:本日はおふたりとも、ありがとうございました。
シモダ・永田:ありがとうございました。