「ネットとUNIXに出会って専門を変えた」SFC出身の経営者が学生に向けて当時のエピソードを語る

SFC卒業生による人生相談 #1/4

IVS 2015 Spring Workshop
に開催

起業を目指す学生が多く集まるIVS 2015 Spring Workshop。最終セッションでは「SFC卒業生による人生相談」をテーマに慶応SFC卒業生の経営者である面白法人カヤック・柳澤大輔氏、KLab・五十嵐洋介氏、ユナイテッド・金子陽三氏の3名が、モデレーターのじげん・平尾丈氏とともに、学生からの質問に答えます。このパートでは各登壇者が自身の学生時代やキャリアについて振り返りました。(IVS 2015 Spring Workshop)

進路はじゃんけんで決めた

平尾丈氏(以下、平尾):皆様こんにちは。今日はですね、SFCが誇る起業家のまさにゴールデンエイジの皆様をお呼びしております。

私がちょっと後輩なんですが、初のモデレーターにチャレンジするということで、今日一番緊張しているのは自分じゃないかと。

不慣れなモデレーターですが、1時間15分、皆様にはお付き合いいただきたいと思います。

皆様はご存知だとは思いますが、一度自己紹介の方から入らせて頂ければと思っております。柳澤さんからよろしくお願いします。

柳澤大輔氏(以下、柳澤):何分位でしょう?

平尾:2分位です。

柳澤:2分位ね。わかりました。面白法人カヤックという会社をやっています。ちょうど学生時代に『サンクチュアリ』という漫画が流行ってまして。

どういうストーリーかというと、じゃんけんで勝った人は政治家になって、負けた人は裏の世界に入り、それぞれの立場から日本を変えていくというものなんですが、まさにこの漫画のようにSFCの同級生3人でじゃんけんをして、卒業後の進路を決めたんです。

僕がサラリーマンになり、もう1人が大学院に行って、もう1人がアメリカを放浪し、卒業から2年後に集まってカヤックという会社を作りました。

創業以来、一貫して日本的でなんとなくおもしろいコンテンツを作るということをやってます。

実は去年、ここのIVSで出たあるアイディアを、たまたまそれを村林(裕)先生が聞いていらして、実現しようって話になったんです。

慶応はもともと寄付の文化で成り立っていますが、SFC出身生は全然寄付しないんですよ(笑)。その辺は新しい学部ゆえに脈々としたものがないので、根付かない部分もあるかもしれませんが。

SFCの未来創造塾に全然お金が集まってなくて。そのための寄付金を集める様な企画でもあり、寄付という行為の啓蒙をしようという話を去年の場でして、その時出したアイディアなんですが。

SFCの生協食堂に設置されているトレイに、1万円寄付したら1枚シールを貼って、好きな様に広告を載せて宣伝できるという企画を、村林先生とご相談させていただいて実施しました。

ではどんな情報を載せたら学生が見て楽しんでもらえるか? 僕らは会社だから会社の宣伝してもいいんだけど、それは読んでもらえないだろうと。

学生とブレストをしたら、OBの成功談はいっぱい聞けるけど、失敗談は聞けないから聞いてておもしろい、というアイディアをもらって。じゃあ失敗談でということで、OBの方にFacebookで呼びかけて失敗談と寄付を集めさせていただきました。

最終的に4月1日からSFCの食堂に行くと、トレイに卒業生200人位の失敗談が載っているという企画をさせてもらいました。本当にありがとうございました。

平尾:私も失敗談、大分寄付が遅れまして、ギリギリ滑り込んで……。

柳澤:(寄付を)やってない!?

平尾:したんですが。少なかったかもしれません。素敵な企画だなと思ってですね、やっぱりこういうボトムアップの文化は率先して先輩方が作ってこられたなと思いまして。

自分たちが本当はやらなきゃいけないのに、先輩方にずっと乗っかってしまって。すいません!

今日もそんな感じでいきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。皆様拍手を。

(会場拍手)

はい。続きましてKLabの五十嵐さんお願いいたします。

学生時代にコンピューターコンサルタントをしていた

五十嵐洋介氏(以下、五十嵐):よろしくお願いいたします。KLab株式会社の五十嵐と申します。

自分がどんな学生だったというところから簡単にお話ししたいと思います。

僕は今年41歳でちょうど柳澤さんと同期でして、SFCの三期生です。入学の時点ではガチガチの文系で、将来国連職員になりたいなという夢を抱いてました。まぁ無理だったでしょうけど、そういう思いを持ってキャンパスをくぐりました。

でも、入学1週間の段階でインターネットとUNIXに出会ってしまい。

これは世の中を変えるすごいテクノロジーであり、コミュニケーションネットワークだと衝撃を受けたんですね。で、これをやるしかないと思って、いきなり専門を変えてしまったわけです。

総合政策学部というところに入ったんですけど、総合政策的なことは全く勉強しなくって、コンピュータサイエンスの勉強にキャンパスライフのほとんどを使ってしまいました。おかげで卒業には非常に苦労しました。

大学に泊まり込みで暮らしているとたまり場がほしくなるというのと「思う存分コンピューターと格闘できる場所がほしい」ということで、向こう見ずにも学生のボランティアがやっているコンピューターコンサルタントの部屋の門を叩き、コンサルタントを志願しました。

この時点で知識ほぼゼロ、入ったその日から何もできないことがバレるっていう爆死状態からスタートっていう感じだったんですけど、でもとにかく飛び込んでみようということで行きました。

そのあと先輩に「はい、これ君の端末ね」「自分で勝手に設定してね」と愛のあるお話をいただいて(笑)。

自分で設定しなければいけないんですけど、まっさらな状態なんでOSも入っていない。電源入れてもウンともスンとも言わなくて、そこから始めなきゃいけないという状態で。

当時、本もない、Googleや検索サイトもないので、探しても何も出てこない。しかも先輩には怖くて聞けない。「知らない」って言えないんで。

なので、文字通り思考錯誤して、コンピューターと格闘してきました。

トライ&エラーというか、エラー&エラーで、失敗しかしてない毎日を送って、ダメとドジを絵に描いた様なエンジニア生活がスタートを切りました。

その後は好奇心と気合いと、SFCは24時間空いてますから泊まり込み生活というのを行うことによって、無理やり技を身につけてエンジニアのキャリアを歩み始めたという感じでした。

その後もずっとエンジニアをやっていて、今では紆余曲折あって、KLabという会社のCOOをやらせて頂いてます。

KLabという会社は今はモバイルゲーム事業をメインでやっていますね。いろんなゲーム作っているんですけど、元々はゲーム作る会社じゃなかったんですね。

とにかく難しい技術が好きとか、新しいことをやりたいとか、どうせやるならハードな要求のあるシステムを作りたいという技術者が沢山集っている会社です。

もともとの社名はケイ・ラボラトリーといいまして、携帯、モバイルに関する研究所として始まったようなテクノロジーカンパニーです。今はモバイルゲーム作りに挑戦しています。

モバイルゲームの世界市場攻略にチャレンジ

五十嵐:代表的な作品に『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』というゲームがあるんですが、ご存じの方いらっしゃいますか?

(会場挙手)

結構知っていただいているんですね! ありがとうございます!

次です。バンダイナムコエンターテインメンさんとご一緒にさせていただいている『テイルズ オブ アスタリア』です。

また、こちらはこれからリリースされるんですけど、『BLEACH Brave Souls』というタイトルも作っております

こちらの方を後日リリースする予定なので、原作の『BLEACH』が好きな方、是非探してみてください。

オリジナルタイトルの開発も頑張っておりまして、代表的な作品として『天空のクラフトフリート』というタイトルがあります。

次です。こちらはFOXさんというハリウッドの会社さんとの共同事業として、世界的に有名なドラマ『glee』の音楽ゲーム、リズムアクションゲーム『Glee Forever!』を作っておりまして、世界各国向けにリリースをする予定です。

次です。マイクロソフトさんから名作「Age of Empires」のライセンスを提供頂いて『Age of Empires: World Domination』というスマートフォン向けのゲームを開発しております。これも世界各国に向けてリリースをする予定です。

とにかく難しいことにもチャレンジしようという会社ですので、世界市場攻略にチャレンジするぞと。

そんなことに取り組んでおります。以上です。どうぞよろしくお願いいたします。

平尾:ありがとうございます。よろしくお願いいたします。五十嵐さん、転部されたんですか? 総合政策から環境情報ということは?

五十嵐:いえ、総合政策系で最低限の単位を取りながら理系の授業にもぐりで入っていったりとかしてましたね。

平尾:私は逆ですね。環境情報で入って、転部するコストがたしかに高いので、総合政策側もフルでとって、転部せずに転身したみたいな。

続きまして、ユナイテッドの金子さん。よろしくお願いいたします。

リーマンブラザーズからキャリアをスタート

金子陽三氏(以下、金子):よろしくお願いします。金子陽三と申します。38歳です。僕が大学に入学したのが1995年で、その後、結構紆余曲折した人生を歩んでいます。 1999年にリーマンブラザーズ証券会社でキャリアをスタートしました。

その後、恥ずかしいことなんですけど、1年おきに転職を繰り返しています。絶対に真似しないで下さいね。

そしてシンガポールで新しく事業を立ち上げるということで、若気の至りで、そんなおもしろいことはないとベンチャーキャピタリストとしてシンガポールに行きました。

行って半年後にそのVCが撤退するという話になったので、シリコンバレーに本社があるVCに転職しました。

これも1年で辞めまして、25歳の時に会社を起業いたしました。その会社を自分で経営して、今のユナイテッドにその会社を売却して事業とセットで入社し、その後、2009年に社長に就任しています。

柳澤さんや平尾さんと違って、この会社の創業者ではないです。

社員として入社して社長に就任しました。自己紹介はこんな感じで、会社の話を説明させて頂ければと思うんですが、ごめんなさい。前のセッションで疲れているので、飛ばすところもあります(笑)。

ユナイテッドという会社はもともと1998年にネットエイジという社名で創業された会社です。だいぶ社歴の長い会社ですね。

2006年に東証マザーズに上場しまして、2009年に私が社長に就任している訳ですが、東京証券取引所で上場した時は、うちの会社は投資が主な収益の会社だったんですよね。

で、リーマンショックの影響もあり、そのままいくと会社が潰れそうですという状況になり、そこから僕が社長に就任して、事業会社に変えてきました。

それで数年が経ちましたという感じで、現在大体200人位でスマホアプリの作成やスマホ広告に取り組んでいる会社です。五十嵐さんの会社のサービスはみんなご存知だったので、CocoPPa知ってる人は……。全世界で数千万ダウンロードのアプリを作っています。

平尾:金融、投資企業に入られているので、学生時代SFCの時は、どういうゼミというか研究室入っていたんですか?

金子:森平先生という教授の金融のゼミでした。大学に入学した1995年当時は日本のインターネット黎明期で、僕もパソコンにどっぷりはまって、自分でWebサービスを作っていたりしていたんですよね。

デザインやプログラミングの勉強をしたり。ただ当時ってインターネット人口もそんなに多くなくて、ビジネスとして展開するのは難しいと思ったので、もっとビジネス寄りのことも勉強していこうかなと思ってそのゼミに入りました。よく学校に泊まって研究していました。

次元を越えるラッスンゴレライ

平尾:ありがとうございます。今日、私モデレーターとして次元を越えるラッスンゴレライ……朝のほうが良かったですね(笑)。

最終セッションですからね。かなり気合いを入れていかなければならないですからね。次元を越える事業家集団の代表平尾丈がモデレーターをさせて頂ければと思います。

SFCは12期生でした。私のキャリアとしては、環境情報学部、私もITを使ってITエンジニアになってITハッカーになって、それからIT社長になりたいってなってSFCに入って。

その後、転身をして、総合政策学部に転部せず、経営学を学びまして、学生ベンチャーとして2社やらせて頂いております。

就職組でございまして、リクルートさんに拾って頂き、競合調査に行ったら拾ってもらってですね、そのまま入社させて頂きました。

そこのグループ会社をやらせて頂きながら、タイミングを見てですね、MBO(マネージメントバイアウト)をさせて頂きまして、なんとか上場したというキャリアでございます。

私はどっちかというとインターネットの創世記をつくってきた方に比べると、アナログ面の質問とか根性論とかをお答えできると思います。

今日はここから質疑応答や人生相談会を始めたいなと思っておりますので。自己紹介が途中になっているかもしれませんが、もういっちゃおうと思っています。

皆さま、熱量大丈夫ですか? SFCの方は? 大学生の方は? 社会人の方は? 社会人の方もOKなので。仕事の悩みなど聞いてもOKですよね? 先輩方。

では、最終セッションにいきたいなと思っております。SFC卒業生に聞く、人生相談会。皆様どうですか? では前の彼。

ふと気付いたら社長になっていた

質問者:神戸大学の○○と申します。今年4年生になるんですけど、1つ質問がありまして、1つめのキーワードの「挑戦」って言葉なんですけど、挑戦って僕の捉え方だと、時間軸で見た時に、ある1点を指すんじゃなくて、線だと思うんですね。

挑戦って何かに取り組んで、継続性があってだから僕は、線って思ってるんですけど、継続性ってたぶん重要性で出てくるのが、その人の取り組み熱量がその継続性に関わってくるのかなと思いまして。

その点で、皆様新しいことをどんどんやってらっしゃると思うんですけど、自分が挑戦し続けられる気持ちの熱量ってのは、どういうところから出てるのかなって、そういうところをお聞きしたいなと思ってます。

平尾:ありがとうございます。では挑戦する熱量。どうですか? 私第1セッションで「挑戦する人生」をやったので、ちょっとかぶったなと思ったので是非。

柳澤:一番継続してることって聞いてみたいね。

平尾:なるほど、仕事以外でもですか? じゃあ金子さんからいいですか?

金子:継続してることですか? あんまり私継続性のない人間で、先程のキャリアでも話ましたが、趣味もあまり継続せず、何も継続してないんですが、そう考えると今の会社は10年になったんですよね、2005年に入社して今、10年。

これ、結構自分にとって奇跡だなと会社に入った時は1年で辞めようと思っていて。

ふと気付いたら社長になり、社長になってからも5、6年経ってましたという状況でいうと、まぁ1つは会社をこういうふうにしたいって想いがあるんですよね。それが熱量で、続けられてる源泉なんだろうなっていうのと、後、すごい変化が多いんですよ。

なんで純粋に楽しい。常に会社も成長してるし、自分もいろんな機会もやらせてもらってるし、変化が常にあって飽きないというか楽しいなって。

社長としてこれやりたいってなってるから。それ以上でもそれ以下でもない。なんでそれ以外続いてるものがない。

やばい自分が心配になってきた。はい失礼しました。

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