学生たちに伝えたい--SFC出身経営者が視野を広げるために心がけていること

SFC卒業生による人生相談 #4/4

IVS 2015 Spring Workshop
に開催

慶応SFC卒業生の経営者である面白法人カヤック・柳澤大輔 、KLab・五十嵐洋介氏、ユナイテッド・金子陽三氏の3名が、じげん・平尾丈氏をモデレーターに「SFC卒業生による人生相談」をテーマに語り合ったセッション。このパートでは「成功に至るまでのターニングポイントは何だったか」「もう一度大学で学び直すとしたら何を勉強するか」「退職する社員に対してどう接するか」といった参加者からの質問に答えました。(IVS 2015 Spring Workshop)(編集部注:2019年4月25日、登壇者の発言に誤りがあったため本文を一部修正)

成功に至るまでのターニングポイントは

平尾:どんどんいっちゃいましょう。後10分ですので、残り4〜5人いけるかどうかかな。なるべく簡潔に質問してもらえたら助かります。

質問者:春から慶應大学に入学する○○です。平尾さんに質問します。今の平尾さんの成功には大きな転換期というか、ターニングポイントがあったと思うんですが、そのエピソードを聞かせていただきたいと思います。

平尾:ありがとうございます。では3人聞きますので、後は?

質問者:慶應大学の○○と申します。現在社会人です。金子さんともうお一方くらいお伺いしたいんですけで、キャリアチェンジ・キャリアアップ・転職などをされてると思うんですけども、それは1つゴールがあって、その過程でなっていったものなのか、目の前のことを進めていくうちになっていったものなのか、キャリアとして気になったのでお聞かせ下さい。

平尾:わかりました。はい。もう1ついいですか?

:SFC4年の○○と申します。平尾さんに質問で恐縮なんですが、もう一度大学で学び直すとしたら、今の経済環境を踏まえて、学部1年生でどういう勉強をされますか? お聞かせ下さい。

平尾:モデレーターなんで、ちょっと空気を読んでほしかったなと思うんですけど(笑)。

質問者:では、金子さんに。

平尾:金子さん集中砲火になってしまいますね(笑)。では1個目の質問は私にいかせていただいて、2個目の質問をぜひお二方どちらかに。

1個目の成功かどうかの質問がありましたけど、成功してるかどうかはおこがましいですが、自分の場合は学生起業家の時よりも圧倒的なチェンジであったり成長できたのはやはり、リクルートでサラリーマンをやらせていただいたことかなと思ってます。

2つめの質問に近いかもしれませんが、やっぱりサラリーマン、今日は起業家の方が多いと思うんですが、ものすごい勉強になったなと思います。学生起業をしたままリクルートさんにお世話になったんですけど、会社の運営や経営が全然違うなっていうのが間近で見れたっていうことが、大きなターニングポイントでした。

人間の将来の可能性っていうのを本当に信じたいんですけど、なかなか天才っていうのは私もお会いしたことがないくらい。

秀才の方は多いんですけども、何が大きいかっていうと、やっぱり自分の目で見るとか感じることがすごい大事だなって思っていて。

さっきの当たり前のレベルをあげるみたいなことを考えると、やっぱり超一流の経営スタイルというところを見ると、ビシバシご指導いただいたことっていうのが、まさに自分のターニングポイントでした。

雇う側しかやっていなかったのに、逆に雇われた時に「あぁ、こういう風に見えるんだ」とか、構造的に逆の立場から見た時っていうのが非常に勉強になりましたし、今でも血肉になっているなと思います。なので、私はまず就職したほうがいいんじゃないかという派でございます。

マクロ経済を勉強したい

金子:キャリアチェンジはその都度ですかね。僕人生を通じてやりたいことがふんわりあるんですよ。それをやれそうな所で生きてきたという感じなんですけど、過去結構転職をしていて、これは後悔でなく反省なんですけど、結局他責にしてきたなと思ってるんですよ。会社を辞める理由が。

今の会社を辞めてない理由が、社長じゃなかった時から自分の責任で考えて動けるから、この会社やってるんですけど。かつては「この会社では何々ができないから」って思ってやめてたんですよね。これは僕からすると反省です。ずっと気にしてなかったのはお金、収入のことですかね。

柳澤:キャリアチェンジしてないから、キャリアをどう積み上げるかって思考したことがないので、ほとんど参考にならないかな。

ただ会社を選ぶにあたってそのキャリアを考える時に、弱点を克服する思考の人は、自分の持ってないものを学べる会社に行って将来へ繋げるべきだし、長所を伸ばす人は自分に合う会社、自分を評価してくれそうな会社を選ぶと。

僕は長所を伸ばす思考なので、自分に合う会社に行こうと思って、ぴったりでしたし、おもしろい人が評価される会社だったから、そのままカヤックの文化にも引き継いでる部分はあるかなって思います。

平尾:3つ目が金子さんに質問で、学生時代に戻ったらどういう。

金子:僕、想像もしたこともないんで、わかりませんっていうのがまっすぐな答え。結局同じ人生って歩めない訳じゃないですか、選べるチョイスって基本1つなわけで、あんまりそういうことを言ってもしょうがなくて、むしろその場所で何をやるかを考えることが一番大事なんじゃないかな。

平尾:やっぱり金融工学のほうやられますか?

金子:いや、全然違うんじゃないですか。

平尾:自分だったらもともとITできましたけど、今もっと問題だなって思ってるのが、マクロ経済の知見とかって実は軽視してたんですよ。ミクロ経済大好きだったんですよね。自分の会社にとってうんぬんっていう所が好きで、総需給曲線とか全然関係ないよと思ってやっていたので。

でもある程度今会社がパブリックになってきていて、グローバルなお仕事をさせていただくと、マクロがわかってないとですね、会社のベクトル以上にうねりのほうが大きいので、そのあたりを0から勉強しています。分厚いマクロ経済入門とか。

ちょっと恥ずかしいですけどね。30代でマクロ経済勉強しますんで。ではこっちのお2人。

社員が辞めるときにどう接するか

質問者:ラビットの○○と申します。先ほど集中できる状態を持続させていくってお話が挙げられていたんですけど、やっぱりそういう状態の中でも良い状態と悪い状態の時があると思うんですけど、悪い状態に陥ってしまった場合、どう態勢を立て直すのかをお聞かせ下さい。

また、柳澤さんに質問があります。真面目な質問なんですけれども、20歳で企業して四期目を終えて何とか利益も出て、子会社も作って20〜30人くらいになって、でもこれまで会社を作ったことで、たくさん新しい人との出会いがあったですけど、その一方で辞めていく人もたくさんいました。

その話っていうのは、起業家人生で切り離せない話だと思うんですが、カヤックのサイトの「卒業生」っていうページを以前拝見させていただいて、カヤックを辞めた方の顔とメモが載っていたのがすごく印象的だったんですね。

辞める時に柳澤さんが語りかけることというかどういう風に接するのか、後おもしろい退職エピソードがあれば聞かせて下さい。

平尾:じゃあお二方。まず五十嵐さんの方からいきます。

五十嵐:今日は身近なことを言いたいと思ってます。かっこいいこととか、これが特別なコツみたいなことは、たいしてないんだってことを掴んでくれたらいいなって僕は思っていて。

例えばスポーツで言うと没頭できてる時、集中できてる時は良いプレーができて、無心で楽しめてると思うんですけど、何のためにやってるんだろうとか、こうやったらもっと女の子にもてるプレイができるんじゃないかなとか考えてたらろくな結果にならないじゃないですか?

余計なこと考えてる時とか楽しくない時ってどうしても集中し直すことができなくなってしまって、テンションが落ちてるってことがあると思うんですよね。

普通そういう時には、楽しいって思っていた原点に戻るために、少し離れてみるとか、自分より楽しんでるやつのそばにいくとか、あえて辛いシチュエーションでやってみるとか、目先を変えてみるしかないんじゃないかなと思うんですよね。

僕はというと、すごい弱い人間なので、僕と違って物事にまっすぐ立ち向かえてたり、太陽みたいに魅力がある人、物事にすごく楽しく打ち込めてる人の近くにいるようにしてますね。

そういう場所はホットスポットだと思っていて、そのホットスポットの近くに行くと、自分が弱ってたり迷ってたりしても、その人の熱量で自分も熱くなって没頭できたりとか、自分が踏み入れられなかった所に踏み入れることができたりとか、怖かったことが怖くなくなったりとか、小さいことを気にしない考えすぎない自分になることができるからですね。いい意味で自分を麻痺させられるというか。

退職者も心から応援する

平尾:はい。次は柳澤さん。

柳澤:そうですね。経営・起業して20年くらい、いろんな変遷を経てきたんですけど、作った会社を社員に辞められた時、最初はやはり寂しいですよね。もっと魅力的なほうに行っちゃう訳だから、振られた様な感じですごいショックっていう時代もありましたけど、そのうちその人個人の選択かなという感覚になってくると、そういう気持ちはどんどんなくなって。

サイトに退職者を出すのは、ここ3、4年くらいなんだけど、もともと面白法人カヤックって社員自身もおもしろく働くことを推奨していて、僕自身やってみて独立することが一番おもしろいってわかったんです。だから今は退職者も心から応援するという感覚です。実際、過去独立した人でおもしろくなかったって言った人は1人もいないんですよ。

自分で会社作った人は主体的になるからこそ、一番おもしろくなるから「独立する」っていう人はもう無条件で賛成するというのは一貫していて、自分たちが言ってることとやってることをずれないようにしようと。

平尾:ありがとうございます。そろそろお時間になってきましたので、皆さまから最終セッション最後の一言を。今日は挑戦する人生であったりとか、スタートアップに関するいろんなテーマがありましたけど、総締めくくりとして、伝えたいことがあればですね、お話いただきたいなと思います。では、金子さんから。

金子:今日はお疲れさまでした。いろいろ言いたいこともあるんですけど、唯一お伝えしようかなって思ったのは、世界は広いなって最近思っていて、普段仕事してたり勉強してると、目の前のことにばかり目がいきます。視野や思考が狭くなります。

でも世の中はとても広くいろいろな可能性があります。たまには心をリラックスさせて客観的にいろいろな思考を巡らせてみて下さい。気持ちも楽になるし、またいろいろな可能性への一歩を踏み出せると思います。今日はどうもありがとうございました。

平尾:ありがとうございました。皆さま拍手をお願いします。五十嵐さんお願いします。

(会場拍手)

出会いを大事にして行動を起こす

五十嵐:できるだけ成功要因を遠くまで遡って考えてほしいって話をしたと思うんですけど、どんなケースでも役に立っている要素として「かけがえのない出会い」っていうものがあると思うんですよね。

知らない人、会ったことがない人とは意見も戦わせられないし、一緒に仕事もできないと思うので、出会うってことをすごく大事にしてほしいって思います。

僕はどちらかというと気は強いんですけど気が小さいタチなんです。だからこういう公の場でしゃべって後で動画になったり、ログミーになったりすると「ああ、俺何でこんなこと言っちゃったんだろう」って後悔するタイプなんで、本来ここに来て人前でしゃべるのって柄じゃないんです。

喋ること自体は好きなんですけど、また広報に怒られるんじゃないかとか、後で自分で見て後悔するんじゃないかってそういう小さいこと考えちゃうほうなんです。

なんですけど出てきてるのは、こういう所でしゃべって皆さんと出会うことで、明日もっとおもしろいことが起こるかもしれないと思ってるからなんです。機会を作り出して自らを変えるっていうリクルートさんの言葉、非常にいい言葉だと思っているんですけど、その言葉通りにしようって思って見習わせてもらってます。

皆さんも出会いって要素を大事にして行動を起こしていくと、きっと素晴らしい機会に恵まれた未来になるんじゃないかなって思います。

平尾:どうもありがとうございます。拍手をお願いします。柳澤さん。

柳澤:さっきのセッションで何もないって終わり方だったので、ここでは少し話します。さっきランチを一緒にさせていただいた学生がいて、「午前中のセッション聞いてどうだった?」って聞いたんですよ。

皆本当にいろんな感想で、これは僕のミッションでもあるんですけど、見方を増やすといろんなことが楽しくなる。

いろんな視点、見方を伝えるってことを1つ自分のライフワークでやっているんですけど、今日1日いろんな人の話を聞いて、ここは響いたという言葉とかあったかと思うんですけど、大体の人は自分が日頃思ってることを後押しした言葉とか、俺もそう思ってたというところが響く人が多いんですよ。

本を読んでてチェックする箇所を見せてもらうとわかるんだけど、自分が思ってるところを後押してくれる言葉をチェックする人が多いんですよ。

でもそうじゃなくて、それはそれでいいんだけど、よく言ってることがわかんない、この人すごい力説してるんだけど、何だかさっぱりわからないってことを覚えておくと、後で「こういうことだったのか」って時があるから、今日もいつもの見方でおもしろいっていうか、どうしても自分の考えてることとシンクロしそうな言葉を見つけて「響いた」って言うんだけど、そうじゃない、その考えはなかったっていうほうに注目したほうが比較的楽しいかもしれません。

日頃の学生生活から、社会に出ていく時に身につけていくと、おもしろい人間になれます。

平尾:ありがとうございます。拍手お願いいたします。

私のほうからも最後一言だけ、手短にお伝えしようと思ってるのが、今日一緒に登壇させていただいてですね、本当にSFCを代表する起業家の先輩たちとご一緒させていただいてですね。

実は私、学生の時も彼らの追っかけというかですね、先輩たちの軌跡を見させていただいて、単純に一言「かっこいいな」という所に尽きるなと思いました。

かっこよさっていう所が、ファーストインプレッションの一目惚れが多かったんですけど、今日は横で見ていてモデレーターとして失格かもしれませんが、見とれてしまって噛めば噛むほどその人の持ち味とか強みであったりとか、かっこよさ、すばらしさがどんどんにじみ出てですね、もっともっと先輩方に近づかなければいけないなと思いながら。

やっぱり起業家かっこいいなと思った方、最後スタンディングオーベーションで拍手お願いします。

ありがとうございます。

(会場拍手)

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