濃いメンバーだからこそおもしろい! 人狼ゲーム

(「DaiGoは人間か人狼か」という質問のアンケート結果が出る。人間45.6パーセント、人狼54.4パーセント)

佐渡島庸平氏(以下、佐渡島):あれ、DaiGoさんは人狼なんですね。

DaiGo氏(以下、DaiGo):僕は人狼みたいですね。聞いてみたら人間じゃないって(笑)。

佐渡島:僕、DaiGoさんと人狼ゲームやってみたいなあ。

柳内啓司氏(以下、柳内):人狼やるんですか?

佐渡島:僕、人狼ゲーム大好きなんですよ。

DaiGo:僕も最近メンタリスト要員で呼ばれることが多くて、この前も城田優くんとか赤西仁くんとかと一緒にやったんですよ。なんというか「人狼かどうか分からないけど、メンタリストだからとりあえず吊っとこう」と。で、人狼には食われると(笑)。そういうのがよく起こりましたね。

柳内:なるほど。狙われるんですね。

DaiGo:でも人狼ってすごく難しくて、みんな同じ顔してるんですよ。誰かを疑ってるから。だから「人狼だ!」って手がかりが時々パッと出ると、僕がバーッと一気に攻め立てて確実に吊れるんですよ。

佐渡島:濃いメンツでやるといいなと思ってて。僕もすぐ殺されるほうなんですよ。この前、川村元気とそう言ってたんですよ。堀江(貴文)さんもそうじゃないですか(笑)。そういう人だけでやる。

DaiGo:おもしろいですね(笑)。誰が吊られてもおかしくないっていう。

柳内:全員同じ条件。キャラ祭りで。

DaiGo:最初の1回、佐藤健くんとかとやった時に堀江さんも来てたんですけど、その時に(皆を)説得して堀江さんを吊っちゃったことがあったんですよ。何か表情が怪しいと思ったから。そしたら騎士で、僕をずっと守ってくれてたっていう(笑)。

柳内:恩を仇で返す的な(笑)。

佐渡島:それはおもしろいなあ(笑)。

佐渡島氏イチ押しのファンタジー『テンプリズム』

DaiGo:今、コメントで「佐渡島さんのおすすめの本が知りたい」ってのがけっこうあるんで、いくつかご紹介してもらってもいいですか?

佐渡島:どういう系がいいかなあ。まず、僕が今やってる本。

DaiGo:それいいですね。

佐渡島『テンプリズム』っていうファンタジー。曽田正人さんですね。

テンプリズム1

DaiGo:(検索する)これですね。へえ〜。

佐渡島:これはAmazonの評価ではなかなか厳しい感じなんですけども……。曽田正人さんという25年くらい漫画家をやってた人が、(初めて)ファンタジーに挑戦してるんですね。

僕もけっこう意外だったのが、作家が新しいことに挑戦した時に、元のファンがアンチになっちゃう。

DaiGo:ああ、それなんか分かります。

佐渡島:20年間近くずっと、曽田さんはリアルなことを描き続けてきた。『め組の大吾』とか『昴』とか、そういうのをやってきたんです。

僕は(『テンプリズム』は)ファンタジーとして相当おもしろいなと思ってるんだけども。曽田さんって、『capeta』とか昔のやつは全部5巻くらいを超えないとおもしろくなってこないんですよ。

DaiGo:おもしろいですね、それ。

佐渡島:どんどんテンションが高まっていくタイプの作家さんで。

DaiGo:(『テンプリズム』は)最近6巻が出たんですね。じゃあ、ここら辺からおもしろくなるよ、と。

ファンタジーは5巻以降からおもしろくなる

佐渡島:そう。ファンタジーって、ある程度巻が進まないとおもしろくならないんですよね。前提条件が分からなかったりするから。

柳内:そうか。そこをまず理解してもらわないと。説明が必要なんですね。

佐渡島:そうなんですよ。『キングダム』とかもそう。キングダムはファンタジーじゃないですけど、まずあの時代の世界を知るまでにけっこう時間がかかるから、10巻超えるくらいまで全然ヒットしなかったんですよね。

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

DaiGo:なるほどね。

佐渡島『キングダム』もそうだし、『ベルセルク』もそうだし、『鋼の錬金術師』もそうだったんですよ。今は当たっちゃってるから、皆そんなことないと思っちゃいますけど。

DaiGo:おもしろいという前提で読みますからね。

佐渡島:そうなんです。そうすると1巻からおもしろいってなるんですけど。『宇宙兄弟』も5巻くらいまでは、1巻のAmazonのレビューとか超低かったですよ。でも、今となっては1巻の点数が一番高いですよね。

宇宙兄弟(1) (モーニングコミックス)

DaiGo:へえ〜。「ファンタジー、5巻以降おもしろくなる理論」おもしろいですね。6巻以降か。

佐渡島:5巻とか6巻とか、ある程度巻を重ねてからですね。

設定を読み解いてからが、ファンタジーの本当のおもしろさ

DaiGo:確かに古典の名作『ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)』もそうだと思うんですけど、最初の頃って状況説明と「中つ国はこういうところで……」っていう歴史の話があって、そこを乗り越えてからおもしろくなってくるじゃないですか。

そういう意味でいうと、世代の差がここにも出てると思うんですよ。「読み解こう」って世代は、状況設定も細かく読んで自分で読み解くのがおもしろい。だから6巻以前のおもしろさも好きなんです。

だけど若い世代になってくると、YouTubeでも3分33秒とかが一番再生されるみたいに、最初に開いた第1話、第2話でキャッチがないと、たぶん読めないんでしょうね。

佐渡島:ファンタジーって、指輪物語が基礎なんですよ。すべてのファンタジーが、指輪物語の型をまねてるんです。指輪物語によってファンタジーの型が作られてて。

作家って、他の誰かが作った型の中で物語を進めるってことが好きじゃないから、曽田さんはファンタジーなんだけど、けっこうそこを無視してる。だから、おもしろいのが『テンプリズム』に対して「曽田さんはファンタジーを勉強してないんじゃない?」みたいなことを言ってくる人がいるんですよ。

DaiGo:(Amazonのレビューを見て)確かに「先生、ファンタジー好きですか?」ってある。

佐渡島:いやいや、知ってるがな、と。知ってて、あえて無視してるから価値がある。すごい作品なんだけども。でも意外と読者はそういうところを気にしなくて。

DaiGo:このレビュー、おもしろいですね。1巻とかで「読めません」っていう1つ星のレビューに、4つ星、5つ星の人が「とりあえず4巻まで読んでくれ」「27話からが熱い!」とか言ってて。

佐渡島:(話が)たまってからだと、感想が変わってくるんですよね。

DaiGo:おもしろい。みんな読み解く。このチャンネルを見てる人はけっこう読み解く系が好きだから、たぶん好きだと思う。僕も買って読んでみます。

ファンタジーでは女子のケンカも感情爆発の殺し合い

佐渡島:ぜひぜひ。結局、ファンタジーのほうが極限の状態を描けるんですよ。例えば、今おもしろいのは女性同士が嫉妬してるシーンを描いてるんですね。普通、恋愛の話で女性同士が嫉妬してたら、ちょっと意地悪するくらいじゃないですか。ファンタジーだと殺し合うんですよ。感情をもっと爆発させて描けるから、より伝わるんです。

DaiGo:なるほど。女子のケンカって冷戦っぽいですもんね。

佐渡島:そういうふうになっちゃうじゃないですか。でもファンタジーの中だと殺し合ったりしながら描けるからもっとおもしろくなって、今まで描けなかったこととかが分かりやすく描けるんですよ。そういうファンタジーなんです。

もともと極端な感情を描くのがうまい作家だから、ファンタジーになればなるほどよりおもしろいっていう。

DaiGo:なるほど。(待機中のこいずみさき氏に)こいずみさん、女の子のケンカは冷戦になりますか?

こいずみさき氏(以下、こいずみ):女の子のケンカですか? でも私はあんまり感情的にはならないです。

DaiGo:戦略的なほうですか?

こいずみ:そうですね。

DaiGo:(笑)。

柳内:引っかき合いみたいなケンカはしたことない? 「泥棒猫!」みたいな。

こいずみ:それはないです(笑)。