ドローン、ロボットにおける電波利用

田原康生氏:ただいまご紹介いただきました、総務省電波政策課長をしております、田原と申します。総務省はいくつかの視点でこのドローン、いわゆる無人機に関わってございますけれども、私どもは総合通信基盤局電波部というところで、電波技術などやっておりますので、その関係でドローンと関わっております。

こういったものも元を正していくと、昔で言うとラジコンということになりますので、電波をつなぐ航空機ということで、その関係の話を簡単にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

ドローンに関する電波利用ということで、私どもは最近のドローンの技術だけじゃなく、ロボットなども含め、無人で色々遠隔操作をして様々な作業等やりやすいようにといった利用形態の電波利用というのはどうなのか、というようなところで、議論をさせていただいています。

基本的にはラジコンというのは、操縦するためのコントローラーがあります。最近は空からの映像、テレビでも使ったりしてますけれども、画像や飛行状態のデータを送ったりしています。

あと最近のドローンでいえば、GPSを積んでいますので、GPSのデータを受信しながら飛行したりする。こういったような形で、ドローンと電波というのはいろいろと関係しているということになりますけれども、電波のお話をまずざっとさせていただきます。

国内での電波の利用状況

電波というのは、皆様おわかりかと思いますけれども、昔ながらの短波とかチューナーとかラジオの世界から、最近は携帯電話とかテレビ、UHF、それから固定のマイクロ通信ですとか、更に最近で言えば車のレーダーとかに使われていますけれども、幅広い周波数がございます。

一般的に使いやすいのは、昔からテレビとか携帯電話で使われているVHFとかUHFなんですけれども、どれでも一般的にはこの周波数に集まっているというようなことでございます。

ただ使いやすいということもございまして、いろいろ電波混み合っています。電波利用自身は、最近携帯電話が中心ですけれども、1億7,000万とか1億8,000万くらいの無線局がございます。

これは携帯電話が入っているからこれぐらいの数なんですが、実はWi-Fi機器等は入っていません。それは免許のいらない無線機ということで、カウントには入っていませんので、そういったものを含めると、全然数は多くなるかと思います。

年と共に、より高い周波数を使いながら、様々なシステムが導入されているということでございます。

そういうこともあって、私たちもドローンとか、ロボットとか、そういったものの電波についても、先ほどのUHFタイプとかぐらいまで使われているものもございますけれども、そこだけはなかなか混み合っているというような状態です。

国際的な周波数の分布について

で、電波ですけれども、世界的に見ると、よくアメリカで使ってたのが日本で使えないとか、いろいろご意見があって、そのまま使いたいっていうのもあるんですけど、電波の世界では、国際電気通信会議(ITU)というのがございまして、世界を3つに分けて運用をしています。

第一地域、第二地域、第三地域。第一地域はヨーロッパからロシアまで。第二地域がアメリカ大陸、第三地域がアジア・オセアニアという形です。

だいたい使い方もそれぞれ似たような形になるんですけど、細かく言うと、それぞれの地域で分かれています。何が言いたいかというと、アメリカで国際的に使っていいよという電波があっても、日本で使えない、アジアで使えないというケースが出てきたりします。

ということで、基本のところ、携帯電話なんかは、なるだけグローバルに使えるようにしようということで、こういったものと平行して、どういった周波数、どういった電波を国際的に共通で使用するようにするかということを、こちらのITUというところで議論したりしております。

小型無線機については、国別、地域別ということが多いというところでございます。

国による周波数の違いで何が起こるか

電波を利用するというところの基本的な部分ですけれども、電波法というものがございまして、電波を使う時には、基本的には、原則、全部免許が必要という形なんです。

でも携帯電話使うのにそんなの取らないでしょうというお話ありましたけれども、携帯電話は、携帯電話事業者、docomoさんとかauさん、KDDIさんとか、こういった携帯電話事業者がまとめて包括免許を取って、皆さんが使うという形になります。

一方でWi-Fi機器とかは、また別の理由で、出力が小さいということで免許がいらないというような規定がございます。

周波数は先ほどの国別のところにも関係してくきますけれども、電波の周波数は、国際周波数分配に基づいて使用しなければならないということで、地域によって異なりますよ。

例えばドローンの関係の電波で、たまに問題になる電波法違反として摘発されたりしてまうというケースがございますけれど、例えばアメリカでは5.8GHz帯はWi-Fiで使えます。その機械をアメリカで使っていれば何の問題もないんですけれども、日本にそれを持ち込むと、日本で5.8GHz帯を何に使っているかというとETCが使ってます。ということでETCに支障がでるということもありますので、そのまま使っちゃだめです、ということがございます。

ただ、なかなかそれがわからなくて使ってしまうケースがありまして、免許がいらない無線局というのはどういうものなんですかというと、今言ったWi-Fi機器なんかは、特定無線局という、出力が小さくて、決められた周波数とか方式を使っていて、その技術基準適合証明、こういうマークですね。携帯とかでは必ず付いていますけども、こういったマークが付いてるものを使ってください、ということになります。

技適マークはなぜ必要か

あとドローン関係で言うと、昔からになりますけど、今申し上げたWi-Fiなどの他に昔からあるんですけれども、出力の小さい無線機はいいんです。ひとつは微弱といって、これはかなり小電力です。本当に2、3メートルしか飛ばない。車のキーレスエントリーみたいなやつですね。ああいうのは微弱無線局ということになります。

ただ、最近ご注意いただきたいのは、ドローンとは関係ありませんが、車屋さんとかに行くと、iPhoneから電波を飛ばして車で聞けますよっていう、FMトランスミッターみたいのを売っていて、店では「免許もいらない微弱な無線局を使ってます」って言いますけども、かなりこの基準に合致してないものが出回っています。外国製でですね。

たまにですね、そういう変なもの使っていると、例えば消防署の周りで使っていると、消防無線邪魔しちゃいましたというような場合は、下手をすると電波法違反で摘発されてしまいますので、ご注意ください。

あまり変なものを買わないほうがいいです。普通のちゃんとしたものというか、本当に小さいものはこういうマークが無くてもいいんですけども、いろんなものが出回っているので気をつけていただきたい、というのがひとつ。

もうひとつ、ラジコン用というのが昔からあります。ラジコン用の周波数。昔からホビーで、河川敷で飛行機を飛ばしたりとか、先ほどの農薬散布もそうですけども、いろいろなものでラジコンを使われているということで、それ用のものは無線局免許がいらなくて、使ってもいいですよというような規定をおいて、免許がいらない形で販売されています。