「お前らがんばれ」ではやる気は起こらない
ムーギー・キム氏が語る、組織のモチベーションを高める2つの要因

『最強の働き方』ムーギー・キム氏トークイベント #7/7

最強の社員研修セミナー
に開催

ベストセラー『最強の働き方』『一流の育て方』などの著者ムーギー・キム氏の「最強の社員研修セミナー」が東洋経済新報社にて行われました。組織のモチベーションが高まらない2つの理由や、ディズニーランドのマネジメントなどについて語りました。

やりたいことをいろんなところに言いまくる

ムーギー・キム氏(以下、ムーギー):というわけで、もう時間も来ましたのでこれで締めさせていただきますが、なにか最後にありましたら、おっしゃっていただければと思います。

参加者1:2点あるんですけれど、いち個人が上司だとか周囲のモチベーションを上げる方法を教えていただきたいのと。もう1つが、会社が個人の自己実現を促しているのに、全体としては生産性がぜんぜん高まらないのはなぜなのか、というのを。

ムーギー:「最後にヘビーな質問来たな」みたいなね(笑)。軽い質問かと思いきや、なかなか シリアスですね。

その質問、とてもいいポイントなので答えさせていただくと、まず1点目は、結局は自分のパッションであって、やりたいことを大声で言い続けている人のところに、結局は人が寄ってくるんですよね。

起業して成功している人を見ても、起業家に重要なのは、自分がなんでもできることじゃなくて、自分がやりたいビジョンを持っていて、それを明確に言いふらすことだっていうかね。その人が助けたいなと思われる人だったら、人はけっこう寄ってくるんですよね。

私が今やっているやつに関しても、これやりたいと思ったときに、「これおもしろいと思うんだけど」って言うと、周りの人がそれを紹介してくれて、「ああ、この人、これをやりたいと思っているよ」ってどんどん紹介してくれる。

重要なのは、自分のやりたいことをいろんなところに言いまくると。これが意外とリターンが大きい。そういったところありますよね?

池原真佐子氏(以下、池原):あります。はい。本当にプロジェクションってあるじゃないですか。プロジェクトを投影する。

起業家って、夢をドーンと投影する。それを例えば社内でも自分がやりたいことをどんどん投影していくと、上司も周りもどんどん引き込まれていくので、上司をどうモチベートするかというよりも、自分が自分をどうモチベートするかのほうが近道なんじゃないかと思います。

モチベーションのない組織によくある不満

ムーギー:ありがとうございます。2点目の話ですが、その話は私が今日言いたかったことシリーズの本当にコアだから、聞いてくださってありがとうございます。非常にいい質問です。

私が最近あったことなんだけれど、ある社員から相談されたんですよね。1人辞めようとしていると。私はその社員があまり好きじゃないから、その話は内諾しちゃったんだけれど。この社員は「私のモチベーションの9割はこの人から来てるんだ」と言うんですよね。

「この人がいるからがんばれるんだ」って食い止めるんですよ。残ってる社員が。じゃあ逆に俺は何割やと聞くと、「マイナス90パーセント」って言われて、「ああ、そうなのか」という話になった(笑)。

言っていたのはね、彼女はいいこと言うんだよね。「あなたたち経営者にとって大切なことや役割は、もちろんリソースを引っ張ってくることもそうだけれども、社員一人ひとりをモチベートすることがマネジメントのリーダーで一番大切なことでしょ」と。「ああ、確かにそうだな」と。

そのときに私、自分で自問したんだよね。「私ってこの人たち一人ひとりのモチベーションを高めるようなことをやっていたかな?」と。私が、組織のモチベーションを高めるためにはどんなことをしたらいいのかなと。そのこともあって、先ほどから一連の話をさせていただいていたんです。

やっぱり、なんで組織のモチベーションが高まらないのかといったときに、今日話されたことがすべて一つひとつの答えだと思うんだけれど、とくにあるのが、総じて、1つ目はその人自体(リーダー)ががんばっていないと。つまりリーダー自体ががんばっていないのに、「お前らがんばれ」って言われても、全部アウトソースされてもやる気は起こらないよと。

これは私の『最強の働き方』にも書いていることですけれど、結局モチベーションを上げるのって、前線でそのリーダーが一番がんばっているかどうかが一番重要なことですよね。

2つ目は、やりたいことのゴールと戦略、そのプロセスを明確に伝えているのかどうか。よくモチベーションのない組織でよくある不満が「結局うちってどの方向に行っているのかぜんぜん見えないんだ」という。こういう声をよく聞きますよね。それをどれだけコミュニケーションされているのかと。それがありますよね。

ディズニーランドから学べること

もう1つは、先ほど話したように、そもそも社員がそこでリスペクトされているか。recognitionされているか。

このことを言っている会社がいろいろあってね。例えば、私は諸事情で、やむを得ない事情でディズニーランドの本を書いているんですよね。「なんでムーギーはそこに手を出しちゃったの。もうあなたのブランドも終わりだね」と、そういう冷たいものを感じますけれども、 本当は私が一番心配しているんです。「なんで俺がディズニーなの?」と。

でも、ディズニーランドのなかから学べることはいろいろあって、ディズニーランドはなぜいいサービスを生み出すことができるのか。いいサービスを生み出すためにどんなマネジメントをやっていますかというサーベイをバーっとやったんですよね。そのなかで出てきたのは、たとえばGEと同じことをやっているんですよね。つまり、「Thank You Note」というのを配るんだと。

これでおもしろいのは、給料を上げるよりも、「あなたに感謝している人がこれだけいますよ」ということを知らせるほうが、その人のモチベーションにものすごく影響があると。

これは、先ほど真佐子さんの話でもありましたけど、結局はその人が認められているかどうか、人に尊重されているかどうかを感じることが、結局その人のモチベーションに対して重要なんだなと。

ただ、そういった意味でのそれへの答えとしては、そこにいる人たちが私がいることによってこうやって感謝されているんだと、recognitionを受けてるんだと。そういうthankfulなカルチャーを作っていくということも大きな答えの1つだと思います。

参加者1:ありがとうございます。

ムーギー:ありがとうございます。じゃあこんなところでしょうか。みなさん今日は金曜日の夜にもかかわらず来ていただいて、ありがとうございました。

今回、わざわざ来ていただいたんですけれども、実はおもしろい告知がありまして、「Team Global Elite 48」(笑)という恐ろしい組織ができました。それは、こういったいろんなグローバルキャリアで活躍されている方で、私の周りにいるいろんなビジネスをやっている方をバーっと集めて、このチームで執筆活動とかメディアイベントなどを行います。

実は今度、東洋経済で「グローバル・メールマガジン」というメールマガジンの配信を毎週やるんですけど、それには私のグローバルで学んできたことの最前線をシンガポールからリアルタイムにお届けする、すごくグローバルな内容なんです。その「TGE48」のみなさんにも業界で学ばれたことを都度都度入れてもらいましたので、ぜひご関心お寄せいただければありがたいです。

最後に、これはまじめな話なんですが、私が本を書くときにいつも思っているのが、本当に光栄なことだということです。私に会ったことのない方が、いろんなところで読んでくださって、しかも「こんないい本を書いてくださってありがとうございます。人生変わりました」みたいなことをお便りでいただきます。

「私はみなさんのおかげで本当にいい人生を過ごさせていただいているな」と。自分が経験して学んだことを一生懸命1つの、確かにクオリティにこだわってはいますけど、それを書くことで多くの人の人生をポジティブに変えることができる。そんな本を書くお仕事をさせていただくというのは、本当に光栄なことだと思っています。

そして、同じお客さんが次の本も買ってくださると、ものすごく使命感を感じるんですよね。「次も信頼して買ってくださる方のために、次もベストなクオリティで作るぞ」と思っているんです。

そういった意味で、今日はこのようなかたちで読んでくださっている方に直接感謝の気持ちを伝えることができて、非常にありがたいと思っています。引き続きどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

(会場拍手)

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