メル・ギブソンが大学創立者への感謝を語る

メル・ギブソン氏:シャワーを浴びて、髪も洗ったけど、ガウンをもらってないよ。

(会場笑)

実は俺は緑色がとても好きなんだ。

(会場笑)

ここには緑を着ている人が1人しかいないな。いずれにしても彼は最初にあれを取ったんだろうね。最後はたいていいちばんダメな服になるからさ。

(会場笑)

それで俺は髭にメモをつけてるんだよ、ほら。(髭を触りながら)いいでしょ。

(会場笑)

そう、ジェリー(ジェリー・ファルウェル、リバティ大学の創立者)と俺は一緒に頬髭をのばしているんだ。それで俺たちはお互いに言うんだよ、「そのなかの白いのは経験によって積み重ねた知恵を表している」ってね。そのうちのいくつかがこすり落とされるかどうかを確かめるためにここへ来たんだよ。

そして、俺を招待してくれたジェリーに感謝している。彼が話したように、俺は12年前にここへ来たんだ。あのスーパーヒーローの、俺が製作した究極のスーパーヒーローの映画についてさんざん叩かれていたときだったんだけど、その時父親のほうのジェリーが、俺にとてもよくしてくれた。だから、年月を超えたジェリー父子の友情と受容に本当に感謝しているんだ。

そして、俺はここに来てよかったよ。ここにいるみんなを見てよ、どのくらいいるんだろう、35,000人? わあ。

(会場拍手)

すごいね。

メル・ギブソンが惚れ込んだ男、デズモンド・ドス

そうそう、俺がここへ来たもう1つの大きな理由は、調査することだ。俺が初めてリンチバーグに来たとき、デズモンド・ドスのことを知らなかったんだ、ほら、俺はデズモンドの物語と共に生きてきて、今もう2年ほどになるんだけどね。そして俺はこの男性にとてつもなく大きな称賛を抱き続けている。

彼はアメリカの歴史においてもっとも英雄にふさわしい人物の1人で、彼はとても奇異だったと思うんだ。というのは、名誉勲章の受章者たちはみんなヒーローで、彼らはなにか理由があってメダルをもらってるわけだけど、たいてい彼らがなにか驚くべき非凡なことをやるのは一瞬のことだ。

ところがデズモンド・ドスは、ただ何度も何度もくり返しそれをやったんだよ。彼は敵の砲火のなかを這って、傷付いた彼の仲間を救い続けた。そしてとてつもない数の人々を救い、デズモンドのおかげで彼らは今日家族を持てているんだ。彼自身も長生きして、2008年に亡くなった。

だから俺は彼の故郷の町を見て、デズモンド・ドス・フリーウェイを車で走るためにここへ来ようと決めたんだ。彼が誰かくらいは知っているという人はどのくらいいるかな? おそらくたくさんいるだろう? とてつもなく大きいよ、彼がやったことは。

そして彼はとてつもない信念の男だった、彼は信念を貫き通した。また、彼はとてつもない信仰の男だった。その信念と信仰によって、彼はこれほどの勇気を持ち、その勇気をくり返し見せ、そして超人的なことをやってのけたんだ。

自分自身の外に出て、偉大なものに身をゆだねること

超人的だったのは、彼が自分自身の内側から外に出て、自分自身よりも偉大なものに身をゆだね、本当に途方もなく奇跡的なことを達成できたことだ。だから、俺は彼を褒め称えたい、そのためにここにいることをうれしく思うよ。

そして友達に見せるために俺の映画を持って来たよ。俺は願っているんだ。ランディが言ったように、物語が俺たちみんなにとって重要であることをね。俺が物語を作るとき、エリートのために作っているんじゃない。観た人にその物語を経験してもらって、刺激を受けてもらうために作っているんだ。

だから、それはまず俺自身にとっての小さな課題としてあって、そしてそれからみんなと共有したいと思うんだ。

いいかい、俺はここにいて本当にうれしいんだ。それでこういうことを話すのはあまり得意じゃない。どちらかというと不器用で、俺にはあまり向いていないんだよ。昔は本当に人前に立つことにおびえて、演説をするとけいれんを起こしていたんだ。

(会場笑)

だから俺は友達を連れて来た。ただ次の奴が出てきたときには、覚えていてくれ、俺の背が低いんじゃないんだ、いいかい? 彼が信じられないほど背が高いってことなんだよ。これから彼の本当の正体を暴露するよ。彼はスーパーマンなんだ、わかるだろ?

(会場笑)

おい、ヴィンス、できればここへ来て手を貸してくれよ。ヴィンス・ヴォーンだ。

(次の登壇者を紹介し、会場を去る)