「私、この例文は言いません」

西澤ロイ氏(以下、ロイ):もうひと1人、その気持? 自分の言いたいことを伝えるということで、英語をがんばっていらっしゃる斉藤テルさん。

斉藤テル氏(以下、斉藤):こんにちは。斉藤テルです。よろしくお願いします。

ロイ:よろしくお願いします。

上村潤氏(以下、上村):よろしくお願いします。

テル:私はもう英語が苦手を通り越して、大嫌いだったんです。

上村:ほう。

テル:もう中学校の頃からできなくて、わからなくて、暗記もできない、何もできない。というところで英検も落ちて持ってないと思うんですけど、それぐらいもう英語とは無縁にしたいぐらいの気持ちだったんですね。

そんな折、昨年の10月でしょうか。友達を通じて、ロイさんに出会ったんですね。それで1dayセミナーに「行く!」って言っちゃったんです。英語が大嫌いなのに、「何で私、行くって言っちゃったのかな?」正直そんな気持ちでいきました。

ロイ:そうですよね。それで実際に3ヶ月のレッスンにきてくださっても、あまり気が乗っていらっしゃらなかったですよね。

テル:ぜんぜん、やる気がなくて、友達に言われて「はい!」って言っちゃったので、ノリでというか、行ったんですが、どうやって辞めようかなとか(笑)。

上村:後ろ向き(笑)。

テル:何って言ったらいいのか。2回やったらいいかなとか。

ロイ::そう。7回の講座があったんですけど、結構、最初僕もどうフォローしようかなと思っていたんですけど、英作文の中で最初の例文は「私は、チョコレートが何よりも好きです」っていうのがあって、それはどんなふうに思われていたんでしたっけ? 最初。その英文何かチョコレートを……。

テル:その例文を見て、私はチョコレートが好きではないので。

(一同笑)

ロイ:すごいネガティブな感じじゃないですか(笑)。

テル:「私、チョコレート好きじゃないからから、この例文言わない」。

上村:ほお!

ロイ:でも、そんなテルさんが大好きなものがあって、ビールなんですよ。

上村:ほお!

ロイ:だから、これビールに変えてみようということで、「私はビールが何よりも好きです」というのにしてやってもらったんですね。

テル:そうしたら嬉しくなっちゃって「あっ、この例文は私他人に言いたい」「仲良くなった外国人に言いたい」と思ったらやる気になって、それでロイさん話を聞くようになりました。

上村:おおーっ! ロイさん、上手く手なづけましたね(笑)。

ロイ:(笑)。その後にちょうどできた英文が「何をお飲みになりますか?」What would you like to drink?みたいな言い方で。それも「あっ、これ使える!」って。

テル:そうしたら、「外国に行って隣の人に声かけられるじゃん」って思ったらうれしくなって、その2つの例文を見て、私は続けようと思いました。

上村:おお!

ビールが好きすぎて単身ドイツへ

ロイ:そう。もともとテルさんはすごい人で。

上村:はい。

ロイ:まったく英語が喋れないわけですよ。今のお話からわかるように。でも、ビールが好きすぎて、単身ドイツに乗り込んだという経験をお持ちで。

上村:えっ?! それはロイさんと出会う前なんですか? 後なんですか?

テル:前です。ちょうど3年前です。

上村:ほう。

テル:私は今もお話したように、苦手を通り越して嫌いという感じだったんですが、ビールは大好きなんです。ドイツのオクトーバーフェストというイベントを毎年日比谷公園でやっているんですね。9月に。それに私は行っていたんです。お祭りが大好きで、3年ほど連続して毎年行っていました。そうしたら本場を見てみたくなってしまいまして、これ本場に行ったら楽しいし美味しいし。

それで1つだけ問題は英語が話せないと。もちろんドイツ語もですけども。それでツアーを探したんですね。そうしたら、肝心のオクトーバーフェストに私は行きたいのに、オクトーバーフェストに行くツアーがほとんどないんです。

上村:へぇ、何かありそうですけどないんですね。

テル:2時間だけとか。私はそれをメインで行きたいのに、何で1週間のうち2時間しかその会場に居られないんだと。

上村:なるほど。

テル:ということで、私は1人で行くことを決めました。

「レコメンド」だけで乗り切る

ロイ:英語はどうしたんですか?

テル:英語どうしようかと考えまして、私も思い立ってから考えたので、決めてしまって予約してしまったので、どうしようと思って、私の友達に留学経験のある、結構英語に長けている友達がいるので、その友達に私はどうしたらいいか聞いたんです。英文を作っていこうと思いまして「何かを食べたいとか、何かを飲みたいとか」って言ったんですが、わからなくて覚えられなかったんですよ(笑)。

(一同笑)

テル:そして1つだけ頭に残った言葉があるんです。Recommend.(レコメンド)

ロイ:Recommend.(レコメンド)=薦める。

テル:その言葉が残っていたので、その言葉を使ってドイツ旅行をしました。

ロイ:どんな感じで使ったんですか?

テル:まずレストランに行きます。それで私は飲み物と食べ物を頼みたいんですけども、メニュー見てもわからないです。I eat meat or fish you recommend.

(一同苦笑)

テル:それで、私はドイツに行ってビールも好きなんですけど、ワインも好きなので、I drink red wine or white wine you recommend.

ロイ:何かじゅんじゅんがリアクションに困っていますけど(笑)。

上村:いえいえ(笑)。

ロイ:すごいチャレンジャーですよね。

上村:すごいですね。

ロイ:だって薦めてくれって言って、ボッタクられたりとか怖くないですか?

上村:うん。このなんだろう1点集中な勇気というか(笑)。

テル:でも、私自身は不安ですよね。通じるのかと思って言ったら出てきたんです。ちゃんとお魚料理が。

上村:ほう!

テル:そうしたら、もううれしくなってしまって、次に今のワインの話をしたんですけども、もうそれからこの言葉だけで8日間ドイツに居ました。

ロイ:you recommend.で(笑)。

テル:はい(笑)。

ロイ:1週間できてしまったと(笑)。

テル:できてしまいました(笑)。

上村:すごいですよね。でも、最初の成功体験が次に、次にと繋がったんですかね。やっぱり。

テル:そして、もううれしくて、そうしたら私は自分が英会話をしている、現地の方と会話をしている。コミュニケーションをとっているような気分になって、すごい楽しくなったんですね。最後、空港に行く時にも、ミュンヘンから空港に向かうのですが、バスと電車、両方の手段はあるんですね。なので、私も最後にやはり、I go to airport bus or train you recommend.(笑)。

上村:おお!

ロイ:そこでも使えるんだ(笑)。