2024.12.10
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第18回:英語の聞き流しは効果があるのか?<ラジオ「西澤ロイの頑張らない英語」>(全1記事)
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西澤ロイ氏(以下、ロイ):It was my first time to appear in the newspaper.「西澤ロイのがんばらない英語」。
上村潤氏(以下、上村):このコーナーは「納得!! 英語学習カウンセラー」西澤ロイが、英語に関する疑問、質問にお答えしたり、英語に関するさまざまなことを取り上げるコーナーです。
ロイさん、おはようございます。
ロイ:おはようございます。
上村:いやあ、今日はまた涼しくなってきましたね、だんだんと。
ロイ:そうですね。
上村:涼しいといえば、さっき香蓮も北海道に行ったりっていう話をしてまして。香蓮が、なんでも北海道新聞に載ったらしいんですよ。
ロイ:おお、そうなんですね。
上村:今ロイさんの英語を聞いたところ、appear in newspaper.
ロイ:そうです。
上村:ということは?
ロイ:じゅんじゅん、素晴らしい聞き取り。はは(笑)。
上村:だんだんと聞き取れるようになってきたぐらいですけど(笑)。最初から最後までは、ちょっと難しいんですけど。
ロイ:It was my first time. はじめて。
上村:おおー!
ロイ:そして、to appear in the newspaper.
上村:ほお……え、はじめてなんですか?
ロイ:そうですよ。
上村:そうなんですね。けっこう載ってそうなイメージがすごくありましたけど。
ロイ:雑誌は、例えば『プレジデント』とか『日経ウーマン』とか、いろいろ載せてもらってるんですけど。新聞ははじめてですね。
上村:はい。その噂の新聞が、ここにあるわけなんですが。
ロイ:はい。
上村:2014年9月14日、日曜日の北海道新聞。
ロイ:はい。略して道新。
上村:道新って言うんですね。
ロイ:はい。
上村:はあ。ここの……よいしょ。
ロイ:2面……。
上村:2面か。こっちだ。おお、ひと2014。がんばらない英語学習法の指導者。おおー、西澤ロイさん。載ってますよ。
ロイ:ははは(笑)。
上村:はあ……これ、どういったお話をされたんですか? 取材と言いますか。
ロイ:1時間ぐらいですね。僕がどういうことをやってきたとか、どんな、どんだけ実績があるとか。どういう、内容的なところ。例えば、「がんばらないってどういうこと?」とか。そういうお話をさせていただきました。
上村:いずれは北海道新聞で、コラムか何か書きはじめたりとか(笑)。
ロイ:はっはっは(笑)。
上村:ねえ。何かに繋がっていきそうな感じがしますね。
ロイ:だとうれしいですけどね。
上村:北海道でも、着々とロイさんの考え方、学習法が広がっているということの証拠の1つですよね。
いやあ、ぜひとも、今後も道新のみならず、全国紙の新聞なにも載っていくと思いますので、みなさんチェックしていただきたいと思います。
上村:今週はどういったテーマでお話をしましょうか?
ロイ:僕、けっこうよく聞かれる質問があって。
上村:はい。
ロイ:聞き流してって、教材ってよくあるんじゃないですか。「あれって効果あるんですか?」みたいな。有名な商品がありますけれども、「あれどうなんですか?」とよく聞かれるんですよね。そこをちょっと、今日は取り上げてみたいなと。
上村:おっ。業界に切り込んでいきますね。
(一同笑)
そもそも、聞き流すっていうのはどういった状態というか、何か作業をしているなかで、本当に聞き流している状態。身を入れて聞くっていうのは、聞き流しとはまたちょっと違う。
ロイ:そうですね。聞き流しっていうと、たぶん何かやりながらとか、そんなイメージかもしれないですけど。じゅんじゅん、やったりしてないんですか? 聞き流したりとか。
上村:聞き流しをしようと思ってやったことはないんですけど、話を聞いたあとに、そういえばやってたのは聞き流しになるのかな? みたいなものは、けっこうありますね。
ロイ:例えば?
上村:映画は好きなんで、何か作業をするとき、原稿書いたりとかするときに、BGM代わりに洋画流したり。それこそ、最近は3部作の作品とかも多いので、第1部からかけといて、気が付けば第3部が終わってるみたいな(笑)。
ロイ:ええ(笑)。
上村:あしかけ6時間超えてました、みたいなこともありますけど。
ロイ:おお、なるほど。
上村:一言一句聞いてはいないですね、さすがに。作業のほうに、やっぱり没頭しはじめると、いつの間にか終わってたりとかっていうのもあるので。本当に聞き流しなのかな、と思います。
ロイ:なるほど。聞き流し方にもたぶんいろいろあるので、ひと口に語りづらいんですけど。まず言えるのは、英語が苦手だから聞き流したいっていう人が、けっこう多いんですよね。
上村:ああ、その、なんだろう、真正面向いて聞くと心がくじけちゃうから(笑)。
ロイ:そうそう。
上村:ちょっと逃げ道残しといて、みたいな感じですかね。
ロイ:うん。例えば、英語やりたくないんだけどしょうがないな、みたいなのがあったりとか。やっぱり、後ろ向きな気持ちがあって、聞き流して上達したらいいな、とか。
上村:うん。
ロイ:そういうふうになっちゃうと、けっこう聞き流しにしても時間が少ない人が多いんですよ。例えば30分聞き流してますとか、1時間聞き流してますってなると、効果としてはほとんど期待できないっていう感じになっちゃうのかな、と。
上村:なるほどね。映画1本2時間弱ぐらいですけど。そうですね、映画を見ることにはすごく集中しますけど、英語を覚えようとは、とくに思っていないで見ますけど。
でも繰り返し見てると、なんかこう、自然と入ってくるフレーズとか気になる言葉とか、ついものまねしたくなるような(笑)、言い回し。なんていうのは、やっぱり覚えちゃいますけどね。それはやっぱり、何回も見てるうちに、聞き流したものが蓄積されていったのか何なのか。
ロイ:どうなんですかね、そこは微妙というか。聞き流しで、1個だけ知っておくべきことがあって。英語の音って、自分で発音できない音って聞き取れないんですよ。
上村:前もおっしゃってましたね。
ロイ:それは、音声学的なところで定説になってるんですけど。自分で発音できない音は聞き取れない、と。そういう音を聞き流したらどうなるかっていう話があって。
自分で発音できない、その聞き取れない音をBGMとして聞き流すと、脳は雑音として処理しちゃうんですよ。
上村:ああ……。わかる。
(一同笑)
上村:今すごい、実感こもってわかっちゃいましたけど(笑)。
ロイ:うん。
上村:本当に、何を言ってるかわからないって最初から思って聞いてるから、もう英語だとも認識しないぐらいの状態なんですよね。だから何言ってるのかが、そもそもわかんないような言葉を喋ってるみたいな。
ロイ:そう、だからその意味で、聞き流しだけをやっていても上達は難しいんですよ。
ロイ:例えばじゅんじゅんが映画を聞き流しました、と。
上村:はい。
ロイ:それ以外に、何かそこに対してやってますか? って話なんですよ。例えば一場面を取り上げて、この場面もっと集中して聞いてみようってやったりとか、ちょっと意味を調べてみたりとか。
上村:そうですね。たまーにですけど、映画を見るときに、日本で売ってるDVDって日本語字幕がつくじゃないですか。そこの字幕を英語の字幕にしてみたりとか。喋ってる状態で聞き取れないから、実際に何て言ってるのかなっていうのを、英語字幕で確認する。
ロイ:なるほど。
上村:っていうのは、たまにやりますけど。まあ、でも……会話ってどんどん続いていくじゃないですか。それだけ拾うって、なかなか難しいですけどね。
ロイ:そうそう。巻き戻すのも大変だし。
上村:1つ1つ調べてたら、映画がぜんぜん進まないですし(笑)。
ロイ:そうそう。
上村:僕は今何を見てるんだろう? みたいな状態になってくるんですけどね。でも、やっぱりそれが何を喋ってるのかっていうのがわかれば、自然と耳にも入ってくる。
ロイ:うん。入りやすくなるので、そういう単に聞き流すだけじゃなくて、調べたりしたほうがいいし、その意味で、たぶん聞き流すことにあんまり成果を求めないほうがいいんですね。聞き流して、「これでできるようになる!」って思っちゃうと、なんかこう、騙されたみたいになっちゃうかもしれないわけですよ。「けっこう時間をかけてやったのに」って。
そうじゃなくて、聞き流しっていうのはあくまでもおまけみたいなもので。メインでちゃんと、集中して勉強する。それ以外の時間に、ちょっとBGMで流しておきましょうとか。そういうほうが、たぶんいいと思うんですよね。
上村:ああ。なんかこう……確認作業的な感じですかね。勉強して覚えたことを、聞き流すことで「あれ? 前はぜんぜん聞き取れなかったけどなぜか理解できる」みたいな。
ロイ:それはあるかもしれないですね。
上村:それは、僕がたまたま聞き流しに使ってるのが、映画っていう媒体だからこそなのかもしれないですけど。例えば、あとは洋楽の曲だったり、何回も何回も聞いてるうちに「あ、このフレーズああ言ってたんだ、こう言ってたんだ」っていうのが理解できてくる。
ロイ:それって、正直言って効率のいい方法には聞こえないですよね。
上村:まあ、確かに。かなり時間がかかりますよね(笑)。
ロイ:そうそう。だからやっぱり、そこにあんまり成果を求めるべきでなくて。ただ、そうやって大量に聞くことも大事なんですよ。なぜかと言うと、これは僕自身の経験であるんです。僕がアメリカ留学していたときの話なんですけど。
当時大学4年生のときですね。日本にいるときからいっぱいリスニングはやってたんですよ。発音のトレーニングもしたし、歌うたって発音練習もして、いっぱい聞いて。もう本当に英語漬けなぐらい、かなり聞いてたんですけど。留学してるときに、あるときですね、変化がおとずれたんですよ。
上村:おおっ。
ロイ:大学のなかの郵便局で、ちょっと荷物を出そうと思ったんですね。それで、僕が伝票を書きながら、その郵便局のおばちゃんが喋ってることが耳に入ってきたんですよ。それまで僕、英語って意識して集中しないと聞こえなかったんですよ。
それが、ほかのことをやりながら耳に英語が入ってくるようになったんですよ。
上村:おおー。
ロイ:それは、大量に英語をシャワーのように浴びた効果なんですよね。
上村:そうですね、生活のなかではいろんな会話が飛び交ってるわけですからね。常に1対1ってわけじゃないじゃないですか。
ロイ:うん。
上村:そのほかの会話を拾ったりっていうのも、やっぱりある程度力がつかないと、そもそも雑音としか認識しないっていう状態になっちゃうってことですかね。
ロイ:そう。やっぱり日本語だったら、たぶん無意識にできてるんですよ。いきなり「遠くで自分の話題が出てる」って気づくことあるじゃないですか。でもそういうふうに、意識しないで聞けるっていうのは、なかなか英語とか外国語だと難しくて。
最初は集中して聞かないと、やっぱり耳になかなか入ってこないですよね。集中しても聞き取れないかもしれないし。
上村:そうですねー。まさにその状態ですね、僕は(笑)。でも、そこを逃げずに。最初はやっぱり難しいかもしれないけど、ある程度学び、ちゃんと聞くっていう作業を続けることで、体に落とし込まれて、自然とその言葉が耳に入ってくるようになる。ってとこですかね。
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