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人生の向かい風をプラスに変える キングコング・西野亮廣のアイデアの源

人生の向かい風をプラスに変える キングコング・西野亮廣のアイデアの源

2015年12月14日、デジタルハリウッド大学の特別講義「アーティストとして生きること、社会との接点」が開催されました。特別ゲストとして登壇した、キングコング・西野亮廣氏は、ハロウィンのゴミ問題を解決した渋谷ゴーストバスターズを例に、人生の向かい風をプラスに働かせる考え方を語りました。(写真:Shoya Oyama)

シリーズ
デジハリ特別講義「アーティストとして生きること、社会との接点」
2015年12月14日のログ
スピーカー
キングコング 西野亮廣 氏
クリエイターズマッチ 代表取締役社長 呉京樹 氏

モデレーター
デジタルハリウッド大学 客員准教授 田中研之輔 氏

渋谷ゴーストバスターズのきっかけ

th_20151214_社会学概論_西野さん_012 西野亮廣氏(以下、西野) この前の渋谷ゴーストバスターズは、社会との接点のまさにいい例だと思うんですけど。おもしろいアイデアが浮かんで、ハロウィンの次の日にゴミを回収して、渋谷の区長さんとも接点が結ばれたと。 th_20151214_社会学概論_西野さん_038 呉京樹氏(以下、呉) どんな結果に終わったんですか? 西野 知らない方もいらっしゃると思うので、もう1回。 th_20151214_社会学概論_西野さん_044 田中研之輔氏(以下、田中) ちょっとさわりだけね。3分 西野 3分ですか! ごめんなさい。上手に説明できるかよくわかんないですけど、僕は全部ヨットみたいに考えたらいいってよく言うんですけど。 ヨットって追い風のときは進むじゃないですか。でも、向かい風でも帆の傾け具合で斜めにジグザグに進めるじゃないですか。一番タチが悪いのは無風状態で。そのときは本当に進む力がないので、手漕ぎでえっさほいさしなくちゃいけない。 これを自分に置き換えたときに、追い風というのはすごいいい状況です。流行りに乗っかれるとかそういうことなんですよね。向かい風は嫌なほうですよね。けっこういろんな人が消したがるじゃないですか、向かい風って。 例えば、チビだとか、ブスだとか、貧乏とかそういうことを隠そうとしたり、嫌な動きがあると「潰そう、潰そう」とするじゃないですか。 それは潰してもいいんですけど、向かい風を潰すと本当に無風状態になっちゃって、結局ぜんぜん前に進めない。つまるところ、向かい風も前に進めるんだから、向かい風も全部追い風だと。 社会との接点という話をすると、そのゴーストバスターズが何かといったら、ボケーっと考えたときに、「いま日本で一番の向かい風って何かな、すごい暴風が吹いてるのってどこかな」と思ったときに、「あ! ハロウィンだ」と思ったんですよ。ハロウィン市場すげーなと思って。 田中 とんでもないですよね。 西野 とんでもないじゃないですか。渋谷とか去年ごった返してて、すげぇ追い風である一方、すげぇ向かい風も吹いてて。ゴミがすげぇ出ちゃうとか。 そういうときに、本当にオヤジ連中が潰しにかかるんですよ。T.M.Revolutionさんが言うてたんですよ。「そんなことすべきじゃない」「そもそもハロウィンは収穫祭であり……」みたいなことを、すごいまっとうなことをおっしゃってたんですけど。 そもそも論を言ったら、日本のお祭りなんかほとんど海外から来たもんですから。それを日本ナイズしてやってるわけですから。 それで言ったら、クリスマスだってそもそも別に恋人たちのお祭りじゃないじゃないですか。キリストの生まれた日じゃないですか。T.M.Revolutionさんは『Burning X’mas』とか歌ってますけど。あれは恋人たちの歌なんですよ。そもそもを言ったら、キリストのことをおめでとうと言わなアカンですよ。

ハロウィンを禁止するのはもったいない

田中 話を戻すと?(笑) 西野 話を戻すとね、それで流れを潰したら潰したでいいけど、何も生まれないよと思って。 日本のハロウィンに向かい風が吹いてるって、すげぇ才能だなって思ったんです。ハロウィンというのは日本に来たときに、急にコスプレ祭りになっちゃって。 今のインスタの流行りに乗っかってすげぇ拡散して、コスプレ祭りとして世界でも類を見ないぐらい盛り上がってるじゃない。あの向かい風は絶対使ったほうがいい、潰すなんて本当にもったいないと思って。 このままゴミが超出たら、渋谷の電鉄の偉い人とかデパートの偉い人とかが、「もううちでやらせへん」とかなっちゃったら全部終わっちゃうから。ハロウィンはやめちゃダメで、あれは使ったほうがいいと思って。 去年のハロウィンは超ゴミが出たので、テレビのコメンテーターが「ゴミは自分で持ち帰らなきゃいけない」とか「出しちゃダメ」だとか言ってて。 10月31日にゴミを出すなと言うんじゃなくて、11月1日、翌日にゴミがないと成立しないイベントを1個作っちゃったらいいんじゃないのと思って。 お化けのゴミを集めるのは、ゴーストバスターズしかいないぞということで、みんなでゴーストバスターズの格好をして、渋谷のハチ公前に500人くらい集まったんですかね? それでゴミ拾いして、集めたゴミを「TOKYO DESIGN WEEK」という会場に持っていって、でっかい10メートルぐらいのオブジェを作ったんです。 オブジェを作るという目的があって、ゴミ拾いからオブジェの部品集めになるからすげぇ楽しかったの。そのときに社会の接点でいうと、そういう向かい風をとにかく探してます。

人生の向かい風をプラスに変える

田中 それは少し、意味付けを変えて動きを変えていきたいという? 西野 向かい風とかむっちゃあるじゃないですか。例えば、交通事故とかって、いつまで交通事故してるのって思うじゃないですか? なんでこんだけ人がいて、こんなに脳みそがいっぱいあって、みんな考えられるのに。なんでまだ交通事故なくせてないのとか。 雨とかも、「今日雨でテンションさがるなー」とか我々何回言うてきました? 雨でテンション下げるのもう終わらせようよと思って。これもすっげー向かい風だから、たぶん何かあるんですよね。それをむっちゃ考えてやってます。それが唯一ちゃんと社会と接点を持っていることで。 田中 西野さんのそこがすっごいおもしろいよね。それを考え抜くのが西野さんの魅力だよね。どう思う、呉さん?  いや、だからすごい経営者に向いてる気がしますよね。人にない視点というところが。 田中 それでやり抜くしね。  そうですね。実行力と発想力というか。 田中 会社とか創りそうだよね。そんな感じするよね。  よく堀江(貴文)さんとかと対談やってるんで。 田中 そんな雰囲気ありますよね  僕は絶対無理なんですけど。 西野 そういうことないですか。なんか嫌なこととかって。それこそクリエーターの方の賃金を上げたいとか。

クリエイターとして食べていく考え方

 人生ってたぶん考えると嫌なことのほうが多いんですよ。はっきり言って。 雨降ったらテンション下がるとか。恋人に振られたらテンション下がるとか。いろいろと人がテンションを下げるタイミングっていっぱいあると思うんですけど。それをどうプラスの力にできるかということを、僕もまったく同じことを考えていて。 僕は基本的にネガティブな発想は持たないんですよ。常に前しか見てなくて、あと1時間以上悩まないとか。自分の中でいろいろ決めてることがあって。 それは個人の話なんですけど。社会との接点と言ったときに、いま日本ってヤバいじゃないですか? ものすごい借金があって。 大企業からしたら、それこそみなさんがこれから就職活動するときに、楽天さんとか、いろんな大手企業があるんですけど、ITの企業なんて、いま新卒採用の半分以上が海外。日本の学生はほとんど採ってない。 それはもはや賃金が安いとかじゃなくて。(海外の人の)能力がもう上だという感じになってきていて。そこってヤバいよねっていう。 結局お金が海外に流れちゃうので、やっぱり日本で蓄えていく力を築いていかないと。日本が高度成長期のときに、日本人がみんなで働いて日本を支えていたのに、いま日本の金が海外に出始めてってなったときに、僕がやってる社会貢献活動は何かというと、地方のクリエーターをちゃんと育成して、食べられる社会を作ると。 でも、さっき西野さんが言ってたように、クリエーターって結局自分から発信しなかったり、値決めできないとか。1時間いくらって言えない人が多いんです。 3DCG業界に入ったときに、面接で社長にたまたま会って。「お前いくら給料欲しいんだ?」って言われて、「いくらです」みたいな話になったときに、「お前はちゃんと言えるんだ?」みたいな。日本の学生はほとんど言えないと。「いくらでもいいです」って言う。 「いくらでもいいやつなんか俺は雇いたくないから、自分の価値をタダだと思ってるんだったら、それはもう辞めたほうがいいよ」と。逆に、彼(小谷さん)みたいに1日50円って決めてるんだったら、それはそれでよくて。 自分がいくらなんだというのはちゃんと決めるべきであると。そういうことを地方のクリエーターにちゃんと教えていかないといけないと思っています。

クリエイターの育成環境

あとは自己発信力。結局海外に仕事が流れるのは、取りに来てないから向こうに流れちゃうのね。海外も今フィリピンだ、ベトナムだとかって確かに日本の賃金の1/4ぐらいで発注できるんですけど。 それ以上に、発注するコミュニケーションコストのほうが企業にかかるわけですよ。言葉が通じない。文化が通じない。 僕も過去1回中国に発注したことがあるんですけど、たまたまとある案件で、カツ丼のイラストを描いてくれってオーダーがあったんすね。でも、中国の片田舎でカツ丼を食べたことない人がカツ丼描けって言われても描けないんですよ。 結局時間が生涯賃金につながってくるわけなので、コミュニケーション能力を圧縮する方法としてはやっぱりできるだけ近い人、そこを賄えないときに外にいくべきなんですけど。 日本中に賄える人がたくさんいるのに、なぜここを教育しないんだというのを10年前に思って、クリエイターズマッチを立ち上げたのがきっかけです。 田中 実際ハッピーになってる人もいるんですね。  そうですね。うちが今8年ぐらいかけて育成してきて、この間計算したら、4000~5000人ぐらい地方自治体と連携して教育してきたんですけど、その中で実際の合格率含めて、全員が全員救えるという甘い社会ではないので、今うちで仕事をしてくれているのがだいたい200人ぐらい。 200人でトップクラスになると年収1000万円を超えてるクリエーターがいるんですよね。ここをまず目指そうというところから。あとは自己発言力を目指してやっています。 田中 実際にソリューションを提示していくというか、実際にクリエイターの人たちの生涯賃金が上がっていくようなモデルを作って。  そうですね。やっぱり受け身な人が多いんですよ。でも、実際に話を聞くとすごい情熱があって、やりたいこともしっかりしてるんですよね。 だから、僕は伸ばしてあげたいんですけど。伸ばせる環境が世の中にないなって今思っていて。 クリエイターというのは、抑えられて成長する人たちじゃないので。僕はどんどん伸びろと。さっきの選択と集中じゃないですけど、とりあえず、1個のジャンルで突出して伸びろと。そこである程度稼げるようになったら、自分がやりたいことをやってもいいんじゃないかと。 田中 ちょっとすみません。呉さんね。この流れでお一人聞いてみたい方がいて、ご紹介させてください。今日はいろんな方が来ているんですけど、アメリカから来てる方がいらっしゃって。拍手で。 (会場拍手) th_20151214_社会学概論_西野さん_046 田中 コミュニティを作る人。僕はベイエリアに行ったことあるんですけど。その『BaySpo』というローカル紙の社長さん。実際にあのエリアの日本人コミュニティを作って、社会と接点を持つ活動をされています。 今日の話の印象とか。学生にメッセージがあれば一言。 小野里晃氏(以下 小野里):ちょっと西野さんのインパクトが強すぎて圧倒されましたね。サンフランシスコのシリコンバレーで日本語のメディア、それから飲食の事業をやっています。 西野 勝ち組っすね。この度はおめでとうございます。 小野里 まったくそんなんじゃないです。 西野 すげぇ行きたい。サンフランシスコ。 (会場拍手) 田中 ぜひ『BaySpo』の記事にしていただいて。西海岸でもデジハリを……。 西野 すげーな。絶対行きたいな。 田中 これ、みんなに渡ってるかな? 今日参加の方みんなに渡したいんだけど。 西野 すいません。僕の宣伝していただいて。 田中 とんでもないです。ちょっと一言。 西野 「西野亮廣展」と言って。12月20日まで銀座の「REIJINSHA GALLERY 」というところで入場無料で個展してるので。なんか150~160点ぐらい絵が飾ってるんですよ。良かったら来てください。 田中 これも西野さんの絵じゃない?  うまいです。世界観がすごいですよ。

4000人相手にしゃべる『西野亮廣独演会』

田中 じゃあ最後に、西野さんから一言いただきましょうか。 西野 なんでしたっけ? 田中 今日の振り返りというか。 西野 なんだろうな。僕は高卒の本当に頭の悪い、みなさんに偉そうなことを言える人間では決してないですけど。 今日の話を聞いてると、たぶんお金のことは1回入れといたほうがいいかもしんない。それはぜんぜん汚いことじゃないし、それはちゃんと責任もって。自分の作ったもんとか超大事じゃないですか? これをちゃんと届けたい。 お金の話は忌避せずに、どんどんしていったほうが、守れるものが守れなくなっちゃうから。それが一番良くないからしていったほうがいいんじゃないかなと感じました。 僕は『独演会』という1人のトークライブをずっとやってるんですよ。今年は2000人相手にしゃべるんですよ。来年はちょっと調子に乗って4000人。そんなに人気ないのに、4000人呼ぶとか言っちゃって。本当にやばいんです。 『独演会』は8月12~19 日まで1人でしゃべるトークライブなんですけど。ちょっと興味あるという方、このあと僕にお話してください。個展はもうどうでもいいです(笑)。お笑いライブに来てくれたら。 田中 一般の方も受講生の方もいろんな学びがあったと思います。最後に大きな拍手で。呉さんと西野さん、お越しいただいてどうもありがとうございました。 西野 どうもありがとうございました。お世話になりました。 (会場拍手)

  
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