党の再生と運営に邁進する

大塚耕平氏(以下、大塚):本日付で民進党の代表に就任いたしました大塚耕平でございます。どうぞよろしくお願いいたします。先ほどの就任にあたって挨拶はみなさんに聞いていただいた通りでございます。

ここであえて繰り返すことはいたしませんけれども、大変厳しい状況の中での代表就任でありますけれども、政治に終わりはありませんし、政治に休憩はありませんので、今後の日程をしっかり理解しながら党の再生と運営にさっそく邁進してまいりたいと思います。

私の考えは先ほど申し上げた通りでございますので、このあとはご質問をいただければと思います。よろしくお願いします。

司会者:それでは社名とお名前を名乗って一問一答形式でお願いします。では挙手をお願いします。

(会場挙手)

では、最初にどうぞ。

記者1:東京新聞のヤマグチと申します。よろしくお願いします。

大塚:よろしくお願いします。

大塚氏自身の強みは何だと思うか

記者1:2点ございまして、まずご自身の強みをどういうふうに見ているかということと。なぜ今回この局面で立候補されようと思ったのか。お願いします。

大塚:強みですか。あんまりいろんなことにこだわりがないということだと思いますね。もちろん政策的に自分が実現したいと思うこと、これは強く持っておりますけれども。

しかし何事もいろんなご意見がある中で、これをどういうふうに調整していくのかというのが政治そのものでありますので、この仕事をやらせていただく上においては、そういう私の個性みたいなものはひょっとしたら強みになるかもしれないなというふうに思います。

それからどうしてこの局面でというのは、これはみなさんのほうがよくおわかりかと思いますが。大変予想外の展開で党が現在のような状況になりました。

なにしろ8月30日には私はちょっと北欧に行っておりまして、30日に帰国してすぐそのあとが代表選挙でそこからまだ2ヶ月しか経ってないわけで。

この間に党が今のような状況になりましたので、ここは多くの同僚議員のみなさんが参議院から代表が出るべきであるというお考えでありましたので大勢の方からご推挙賜り、ここは政治家として仕事をさせていただいている身として働きどころであろうというふうに判断をしました。

司会者:ほか、いかがでしょうか?

(会場挙手)

ではミヤザキさん。

大塚:一応社名も教えていただいていいですか?

すぐに野党の合併・再編が行われるわけでない

記者2:フリーランスのミヤザキノブユキです。よろしくお願いいたします。

大塚:前、亀井さんのところでご一緒でしたっけ? 亀井大臣のとき。

記者2:私、亀井代表の記者会見、1度も出たことがないので、申し訳ありません。第2記者会見で。

大塚:確かそうですよね。

質問者2:両院議員総会のほうで次の総選挙で3党を中心に政権交代を実現するというご発言がありました。これは例えばすぐに3党で合併だとか、あるいは引き抜きだとか統一会派も含めてということになりますが。

急な立候補ですからまとまってない面もあるかもしれませんが、次の総選挙で3党を中心に政権交代を実現をするというお考えに関して、もう少し詳しく教えてください。

大塚:これは言葉通りでありまして。次の総選挙に向けて、やはり今の野党の全体の姿からするとその3党が中心にならざるを得ないし、またなる責務があるというふうに思っています。

ただ今ミヤザキさんのご質問にあったように、すぐ合併再編が行われるとかそういうことはありません。

立憲民主党も希望の党も立ち上がったばかりで、両方とも国民のみなさんの期待も大変高い中でそれぞれが独立独歩体制を整えて、そして総選挙に向けて徐々に信頼関係を構築していくことだというふうに思っています。

小池氏の「排除発言」どう思うか

司会者:ではフリーの横田さん。

記者3:フリーの横田一ですけれども、今回の希望合流をどう捉えられているか? 排除しないと前原さんが説明したのにもかかわらず、翌日排除すると嘘をつかれて、だまし討ちにあったかたちだと思うんですが。

昨日も前原さんに聞いたんですが、すぐに排除発言撤回を小池さんに言うか、あるいはそれでも無理だったら、分党してすっきり2つに分かれて選挙協力するという選択肢もあったと思うんですが、代表のお考えをおうかがいしたいんですが。

大塚:まず、その局面の当事者でない私があまりコメントすべきでないと思います。

それを大前提としたうえで、その局面の評価については、先ほど私自分のコメントの中で申し上げましたけれども、やはり総選挙というのは国民のみなさんに政権選択の機会を提供する。これは本当に大事な主権者としての機会、権利でありますのでね。

そういう状況をどうやったら生み出せるのかというなかで、前原さん、小池さんが話し合って決断されたことだと思いますし、その直後は、一瞬ですけれども、本当に政権交代が起きるかもしれないという雰囲気になりました。その部分については、そういうご判断も考えられるなというふうに思います。

しかしその後、例の「さらさら発言」とか「排除発言」があり、そこで撤退するとかいろんなご判断はあったと思いますけれども。

しかしどういう調整がその後予想されるか等々、なにを思っていらっしゃったか、それはもう私は推し量れませんので、その後の展開については事実を事実として淡々と受け止めております。

記者3:失敗の原因はなにかという……。

司会者:当ててからお願いします。じゃあ、先に。はい。

幹事長の人事については決まっていない

記者4:ごめんなさい。時事通信、キシモトです。話題ちょっと変わって恐縮なんですが、幹事長人事について今……。

大塚:え、なんて?

記者4:幹事長を置かれるかどうかということに関して。

大塚:あ、幹事長?

記者4:はい。地方組織の立て直しとか、そういうことを両院総会の挨拶でおっしゃってましたが、それについてはいつまでにどういう体制でというのを決めていらっしゃるのか?

あともう1点すいません。民進党を中心に政権交代を実現しなければならないとおっしゃいましたが、再来年夏の参院選で民進党の候補者を出すのか、もしくはまたその政権交代を目指すときの選挙で民進党の候補者を出すつもりがあるのか? 2点、すいません、お願いします。

大塚:まず、幹事長人事等々については、これから党内の先輩のみなさんや関係者と相談をしますので、今はまったくの白紙です。

それから、参議院選挙にどういう構図で臨むのか。これは先ほどのご質問とも関連しますけれども、まさしく2つの新しい政党が独立独歩で進み始めたところなので、今なにか確定的なことを申し上げられる段階ではありません。

ただ、やはりできるだけ非自民、野党勢力の議席が伸ばせるような、そういう構造を作っていくのが私の仕事だと思っています。

記者4:関連で。

司会者:じゃあもう1回だけ。はい。

記者4:非自民の構図の中に民進党は入ってくるんでしょうか? 候補者としてです。

大塚:それも含めて、これから信頼関係を構築するなかでさまざまなアイデアが出てくると思います。

大塚氏が政治家になった理由

司会者:ほか? じゃあ朝日のサイトウさん。

記者5:朝日のサイトウです。よろしくお願いします。率直に言って、一般の方からすると、まあ(大塚氏が)「誰だ?」ということがあるんですけれども(笑)。

大塚:(笑)。

記者5:政治家になった理由。あと政策マン、理論的な方として通ってると思うんですけれども、今はむしろマネジメントが求められる党首だと思うんですけれども、このなかでどういう活動というか、代表でありたいかというのをお願いします。

大塚:まず動機は……今日プロフィールみなさんにお配りしてます? まだしてない? あ、そうですか。

あとでお配りしますが、私はもともと日本銀行の職員でありました。たいへんバブルの発生から崩壊を金融政策の現場で経験をし、そしてそのなかで仕事をし、そして95年から事実上のゼロ金利が始まり財政状況も厳しくなると。

こういう真っ只中で仕事をしてましたので、やはり2001年の参議院選挙の時に、こういう財政問題、経済問題、財政のその先には社会保障の問題も全部つながっていますので。

これらに対してしっかり対応できる候補がほしいというお声もいただいて、私もここは、それまでも職歴も活かしてしっかり仕事をさせていただきたいということで、この世界に飛び込みました。

それから、この局面ではマネジメント能力が問われるということですが、それはおっしゃるとおりであります。

マネジメント能力は月並みにはちゃんとあると思いますので、それはこれからさまざまな課題に対して向き合っていくなかでしっかり発揮をしていきたいですし、足らざる点があれば、それは党内の多くのみなさんのサポートもいただきながら調整をしていきたいと思っています。

共産・社民とどのような関係を築くか

記者6:テレビ朝日のムラカミと申します。先ほど次の総選挙で3党を中心に政権交代とおっしゃいましたけれども、選挙において共産党や社民党とはどのような関係を構築したいとお考えでしょうか?

大塚:共産党、社民党さんとの選挙協力とか共闘ということに対しては党内にさまざまな意見もありますし、やはりこれはなかなか難しいという、とくに共産党さんとはですね。そういうご意見がこれまであったわけでありますので、その状況は今も変わりはないと思います。

共産党さんとの関係をどうしていくか、社民党さんはそれに準ずるか、立ち位置的に言うと共産党さんよりは調整しやすいのかもしれませんけれども、ここは非常にこれから慎重かつ原理原則に基づいて対応していきたいと思っている部分です。

記者6:日本経済新聞のカトウと申します。今回衆院選で民進党は候補を衆院には立てなかったわけで、無所属で当選された方もいらっしゃいますけれども。今後、執行部人事を考えるにあたって、衆院議員の方も含めて執行部を作っていかれるお考えなのか。衆院の無所属の方との関係性についておうかがいします。

大塚:それは先ほどの幹事長人事のご質問と一緒でこれから関係者のみなさんと協議をしながら進めていきますので、現時点では白紙です。

記者7:新潟日報のコイケと申します。まだ今後の人事については今のお話で出なかったんですけど、衆院選で無所属で出馬した新潟県選出の2人の議員が今現在少なくとも2人が離党届を出していらっしゃると思うんですけれども、その扱いについては新代表のもとでどのようにご判断されるのか教えていただけますでしょうか?

大塚:それは鷲尾(英一郎)さんと?

記者7:鷲尾さんと菊田(真紀子)さんです。

大塚:ああ、そうですか。これはどういう経緯でご提出をされて、現在どういう状況かというのを改めて確認をした上で方針は決めたいと思います。

司会者:ほか、ございませんか?

(会場挙手)

じゃあ、そちら。

地域差にも配慮をした考え方をする

記者8:講談社『FRIDAY』の記者のイワサキと申します。今回の選挙で、結果自民党のボロ勝ちなんですけども、例えば地域的に北海道とか新潟とか沖縄とか野党共闘がうまくいっているところは五分くらいの勝敗にできているんですけれども。

このフォーマットみたいのを念頭に置いて今後考えていくとか、そういうことというのはございますでしょうか?

大塚:これは先ほどのテレビ朝日さんのご質問とも関連しますけれども、なかなか簡単ではないのでよく党内を調整しないといけないと思います。同時に地域差がけっこうありますから、地域差にも配慮をした考え方を党内で共有をしていかなければいけないなというふうに思っています。

司会者:ではオノヅカさん。

記者8:共同通信のオノヅカです。再編で言いますと、党の在り方についてのおうかがいなんですけれども。先ほどしばらくは他党との合併や再編はないとおっしゃっていたんですが。

この選挙戦になるにあたって党の中から「先生は分党論者なのではないか」という声が議員の方からあったりしたんですけれども。今現状先生は党の分党についてはどのようにお考えなのでしょうか?

大塚:そういう話は私個人は聞いたことがないですし、別にそういう考えを持っているわけでもありません。

司会者:ほか、いかがでしょうか?

(会場挙手)

じゃあ、毎日さん。

民進党の地方組織は維持するのか

記者9:毎日新聞のヒグチと申します。地方組織についておうかがいしたいんですけれども、現時点で地方組織の維持というのが両院総会で一応決まってはいますけれども。

代表は今後、民進党の地方組織として来年以降も維持していくのか、そのへんのお考えをお聞かせいただきたいのと。

全国幹事長会議を早急にまた召集してほしいというお話が昨日ありましたけれども、どれくらいを目処に地方組織への説明というのを行う予定か教えてください。

大塚:まず全国幹事長会議はできるだけ早く、国会日程や党務の日程と調整しながら決めていきたいとは思っています。その前にまず地方組織の実情をしっかり把握したいと思っています。

つまりそれぞれの事務局、県連でどのくらいの人数を抱えてらっしゃるのかとかですね。それから総支部がいくつあってそこに現職が何人いるかとか。相当事情が違いますので、まずそれを把握した上でもろもろの日程を決めていきたいと思います。

それから総支部は、現在民進党は継続しているわけですから民進党の総支部は現に存在しているわけですので。その状態は当面変わりはありません。