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ネットサービスを流行らせるのは、アナログな顧客とアナログな活動である

ネットサービスを流行らせるのは、アナログな顧客とアナログな活動である

今から約半年前、IVS 2014 Spring Launch Padで見事入賞を果たしたWHILL、ライフスタイルアクセント、スペースマーケット。当時、壇上でプレゼンされたサービスはいまどのような成長を遂げているのか? 各社のトップらが語りました。(IVS 2014 Fallより)

シリーズ
IVS(Infinity Ventures Summit) > IVS 2014 Fall > Launch Pad 入賞者の今
2014年12月3日のログ
スピーカー
WHILL Inc CEO 杉江理 氏
ライフスタイルアクセント株式会社 代表取締役社長 山田敏夫 氏
株式会社スペースマーケット 代表取締役社長 重松大輔 氏
株式会社のぞみ 代表取締役 藤田功博 氏

リアルなものがユーザーの心に浸透していく

藤田功博氏(以下、藤田) 山田さんは今、力点を置いてることっていうのは? 山田敏夫氏(以下、山田) 僕は本当に、さっきお伝えしたように結構リアルなことが多いですね。面倒くさいことかもしれないですけど、銀座のガイドショップは40坪くらいあるんで、そこに工場の人呼んでワークショップとかやるんですよね。 たとえば母の日が近いんで、工場ってすごいたくさんの残反とか残布とかあるんですよね。僕らがやってる余った布があるんですよ。素材がすごいいいのに、全部廃棄するのにもお金かかるんですよね。 重松大輔氏(以下、重松) もったいない。 山田 それを工場長が来て、母の日にお父さんと子どもでエプロン作ろうとか、その場が作り手と使い手が本当つながるような場にしたいなと思ってまして、もちろんインターネットでの売上に、還元されていて。 そういうところに参加する人のその後のサイトの購入率が非常に高かったりとか。たとえば僕らって今回、インターネット通販なのに敢えて紙のカタログを作ったんですね。 それって商品が載ってるんじゃなくって、僕が工場をまわるときにカメラマンとか全部ついてきてもらって、青森とか岡山のジーンズとか、いろんなところ一緒に行って。そういうコンセプトブックていう32ページものの物なんですよ。 結構、紙もちゃんと良くして。ていうのが、インターネットを通して知る情報って直感的だなと思ってまして、本・紙としてちゃんとリビングにずっと置いてあるみたいなものって、僕は読み物として欲しいなって。かなり読み物として作ってるんですよね。 それも、カタログ僕ら5000部作って、カタログが欲しい人用のサイトにページがあって、そこクリックした人が請求してるんですけど、もう3000部請求あって(2014年の)12月中旬に送るんですけど、おそらくそういう取り寄せした人の、またそこからの購入ってきっと僕の中では半分くらいいらっしゃるんじゃないかなって。 今までの直球的なGoogleでのSEOとかSEMとかではなくって、そういうなんかリアルなものがいつの間にかお客様の心に浸透していって、それから購買体験に変わってくみたいな。 ブランドを作るって一朝一夕にならないんですけど、本当にこう1歩1歩、毎週そういうイベントやるとか、なんかすごく地道なことをやってますね。 藤田 そういうときのユーザーの中心像ってどういう人なんですか?  山田 今 40歳くらいですね。平均年齢40歳で。 藤田 いわゆるネットユーザーよりもちょっと上めなんですね。

メインユーザーはネット通販をやったことがない層

山田 結構30半ばくらいから、40、50、60(代の方)多くて、やっぱり値段が高いことに対しても「それなりの物は高いよね」っていう価値観がある。 どこかでこないだ聞いたんですけど、今の10代とかの女の子は化粧水を100均で買って使ってるとか。 そういう今の若い人たちがもしかしたら価値として理解できないかもしれないですけど、今のその平均年齢40歳のお客様って理解してくださって、あとは理念にも共感してくださって、すごくいいお客様。 なので僕らのお客様、実は半分以上、7割は今までインターネット通販やったことがないっていう変わった方々なんですよね。 普段百貨店とかセレクトショップでしか買ったことなかったけど、こういうのがあるんだっていうので。だからEC化率とかいう話ではなくって、もうちょっと違うターゲット層がファクトリエのファンとなってくださってるのかなあと思ってます。 藤田 そういう方は逆に、インターネット通販をしたことないのであれば、どうやってファクトリエさんを知るんですか? 山田 どこででしょうね? TVもあると思いますし、地味にラジオとかあとは新聞もそうですよね。だから40代とか50代の方々が(情報)得てる場所ってもしかしたら新聞かもしれないんで。 新聞、TV、ラジオ、もう今は終わったと言われてしまったメディアからの流入はすごく多いですし。逆に雑誌に「ファクトリエ」って出ても、外人が格好つけて着てても、全然売れないんですよ。(笑) それなぜかってやっぱり文脈が大事で「日本の物作りが減ってるけど、その残りわずかなものは世界の有名ブランド作ってるいい物だ」と、それを直接インターネットで買えて、そこには工場の人の手紙がついてたり、いろいろストーリーがある。 僕らの場合はまだ、終わってしまったとか古くなったマスメディアからのほうがすごく多いですし、その方々がすごく年齢層としてはマッチしてる気はしますね。 藤田 結構電話とかかってくるんじゃないですか? 山田 来ます(笑)。電話注文は受付けるって言いながら結局私がインターネットで買うだけなんで、クレジット番号とか聞いていいのかなとか思いますよね。「クレジットがいい」とか言うんで(笑)。 最初の9月まで社員私だけだったんで、全部携帯に転送されてくるんで、自転車で移動してるときとか高速の下で電話取ると向こうが「この会社どんな会社だ」みたいになりますよね。 藤田 「え、なんで外なんですか?」みたいな(笑)。 山田 (笑)。会社に03にかけてるはずなのに。今は落ち着いてちゃんと組織整ったんで。最初の頃は結構電話でかかってくる方多いんで、Q&Aなんか見ないんで。そうでしたね。

マーケットプレイスは品揃えが命

藤田 重松さんどうですか? 重松 私今、力入れてることは3つありまして、まずひとつ目がマーケットプレイスなんで、どれだけ品揃えを多くするかっていうところで、そこを集める。ニューサイド・スペースのオーナーを集めるっていうところを徹底的にやってるのが1点と、あとはPRのとこですね。 実は本当にほぼ毎日のように取材とかも受けてるんですけど、それもあらゆる媒体、紙、Web、TVから、よくわかんないですけど学生団体の何か、そういうのとかですね。それをやってるのと、あと採用のところです。 まず1点目マーケットプレイスなんで、スペースの品揃えが本当に命なんで、今学生インターン5名くらい、社員も営業の専門がいて、それこそ泥臭く電話から会うときもありますし、あとはVCとか銀行経由ですね。 いろんな不動産物件とかを持っておられるような方をバンバンご紹介していただいて、それをひたすらご登録していただくっていうところをやってます。だんだん学生とかもいい感じに成長してきて決定率も上がって行って。 サービス開始当初は取り扱ってたのが100くらいだったんですけど、今は1200くらいですかね。本当にここはどんどんスペースも増えてまして、やっぱ品揃えが増えてくるとマッチング率というか、精度、回数っていうのもどんどん今増えてきてるっていう状況ですね。 山田 多い方が迷いそうですけどね。 重松 いや、意外と品揃えがないとやっぱり決まらないというか、そうなんですよ。あともう2点、PRでいくと、本当に基本的にはメディアの取材は断らないっていうところを積極的にやってまして。 もともとサービス設計したところからシェアされやすい絵作りというか、サービスに設計しようと思ってまして、お寺の写真とか野球場の写真て、皆シェアしていただけるんですよね。 メディアもそういうシェアリングエコノミーとか、あとは「空いた時間帯とか空き○○を活用する」とかっていうのが、絵になりますし大好きなんですよね。そこらへんをうまく文脈を使って、特に広告を打つことなく自分たちのサービスの思想を認知していただいて。 あとは新しい事例を一緒にオーナーサイドと作っていくっていうのをやってまして、結構今お寺が稼働し始めて、東京の白金高輪に泉岳寺、駅があると思うんですが、あのへんにお寺があって、そこがすごくお洒落なお寺なんですよ。わりといろいろ協力的で、そこで研修を受注したりとか宴会、ちょっとしたパーティーみたいなの行えるようになったりとか。 あと映画館が今度モーニングピッチでも使われたりとか、銭湯で何かイベントがあったりっていうのがどんどん増えてきまして。そういう事例をアピールして行くとそれに紐付いてお客さんもどんどん新規で法人、個人問わず来てもらえるっていう、いい流れが今できてるかなと思ってます。 最近海外のメディアにも、特に許諾や問い合わせはないんですけど、勝手に取り上げられるみたいなのがあって。最近海外のアメリカ人とか、オランダ人とかイギリス人とか台湾人とか、何かいろいろ「こっちにくるときはやらせてくれ」みたいなそういうアピールが結構今来てますね。「もうちょっと待っててね」って英語で言ってますけど。

ITスキルが低いオーナーの対応方法

藤田 実際その情報とユーザーの間はインターネットなんでしょうけど、この最後のワンマイル、両側の。仕入れするときに写真撮りに行ったり、写真、データ持ってたらくださいって言ってても、画質の悪いのが送られてきたり。 重松 そこは地道にやってます。 藤田 ていうこととか、予約が入っても施設側のITスキルが低くてがネット予約対応してなくて、電話しかだめだったりとか。意外とここが結構、肝かなと思うんですよね。効率化みたいな。 重松 それはやってます。やっぱりオーナーさんもすべての人がインターネット得意なわけじゃないんで、都度電話して「メール来てるんで返してください」とか、「何ならうちのほうで返しておきますよ」とか、それは泥臭くやってますね。 ただ、あんまりしつこく来るようになると「わかったよ、勉強するよ」みたいな感じで。儲かり出すと向こうもそれなりにやってくるみたいな。 三軒茶屋のカフェとかほぼ毎日の問い合わせが来て、そこは貸出価格も安いっていうのがあるんですけど、1時間2000円くらいで20人くらい入れるスペースがあって、皆さん大体3~4時間くらい借りてパーティーをやるみたいなのが今、年末年始、忘年会、新年会需要ですごく多いです。 藤田 その意味での売れ筋と死に筋の差、かなりくっきり分かれそうですね。 重松 それはくっきりありますね。料金が安くて綺麗なところはガンガン稼働しますよね。高すぎるとかっていうのは、どうしてもホテルとかそれなりの値段がするんで一般人は手が出せないじゃないですか。法人としても、ちょっと考えるレベルっていうのが。 そこに関してはBtoBのビジネスで巻き取って行こうかなと思ってるんですよね。それなりのガジェット聞いて、そこは完全にネット関係なくBtoBで当て込んでくっていうのもやってます。それはそれでだんだん数字が見えてきてるんで。 あと、最後の採用のところでいきますと、結構これがおもしろいんで、向こうから皆さん興味を持ってアプローチしてきていただいて。 まずはプロボノみたいな感じで、ミーティング・ディスカッションに入っていただいたりとか、あと作業を手伝っていただいたりっていうところから入ってきて、本当にそこでカルチャーフィットしたり、スキルが合えば一緒にジョインしてもらうっていうかたちで採用してまして、結構びっくりするようないい人材がジョインしてくれて。 山田 昨日も誰か入ったって。 重松 そうです。基本的には今までの人の紹介というか、付き合ってる中からジョインしてもらうんですけど、いい時代になりましたね。そこは。

  

【主催】インフィニティ・ベンチャーズLLP

インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)はインターネット業界の経営者同士が高い視座を交流し合う目的で2007年からスタートし、現在は国内最大級のインターネット業界経営者のコミュニティとなりました。新サービスを6分間でプレゼンし競い合う、スタートアップの登竜門「Launch Pad」に加え、様々な試練を乗り越えた経験者が次世代の経営者らに語り次ぐ場「IVS DOJO」などを通し、IVSはこれからの産業を担うリーダー達のコミュニティ形成と起業家の育成・啓蒙を提供する真のベンチャー・プラットフォームを目指しています。

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