概要の説明と報告

司会者:まず、申立代理人より概要のご報告をさせていただきます。続いて、代表者、篠崎洋一郎による、経緯のご報告とお詫びをさせていただいた後、質疑応答とさせていただきます。

それでは申立代理人による概要のご説明でございます。よろしくお願いします。

吉田進一氏(以下、吉田):まず負債ですけれども、先ほどお配りしたペーパーに約6億3,500万円と記載した通りでございます。

ただし、この6億3,500万円にはいわゆるお客さまの損害分というのは、現在調査中で含まれておりません。

おそらく、それが3億円を超えるのではないかと考えられますので、それを含めますと負債総額は約10億円にのぼるものと考えております。

続いて、債権者の数1,600名。こちらもペーパーに記載いたしました通りでございます。ただ、こちらの債権者数のうち、おおよそ1,300名。これがお客さまの数だと考えております。

一方、みなさまご関心がおありになるのではないかと思いますけれども、いわゆる報道等で会社でお預かりしているお客さまのお着物。こちらも含めまして、会社に我々が調査確認したところでは、約1,200着。これは振袖として完成しているもの。さらに仮縫のものを含めて約1,200着。こちらを我々のほうで確認しております。

また、負債に戻りまして先ほど6億3,500万円とご説明申し上げた負債の内訳ですけれども、金融機関に対する借入が12社で約3億8,000万円。一般事業者、約1億8,000万円。これ、270社と書いてありますけれども、おそらく200社程度は先般の成人式の日に横浜と八王子で着付けができなかった。

このような事実がございますけれども、例えば、横浜・八王子のお客さまについても、会社でご用意させていただいた会場以外でも提携美容室さんで着付けメイク等をなさるお客さまもいらっしゃって、その提携美容室さんで債権者の数がおおよそ200名程度ではないかと考えております。

その他、税金等の滞納分が約5,500万円。未払いの賃金が35名に対して約1,800万円。これが概算でございます。

ただ精査等済んでおりませんので、今後数字が変わることがございますので、ご容赦ください。

一方、先ほど6億3,500万円に追加するかたちで、いわゆるお客さまに対する債務がおおよそ4億円程度あるのではないかと考えております。ですので、すべて合計いたしますと、10億円あるいはそれ以上になるのではないかというところでございます。

在庫している振袖・仮縫の数

吉田:こちらで確認した振袖と仮縫の数についてご報告いたします。

横浜本店と書いてありますけど、これは横浜本店に保管されているという趣旨ではございません。横浜本店のお客様の分としてこちらが確認した振袖・仮縫の数です。

さらにもう少し細かいことを言うと、お客様がご来店いただいて見ていただいてというものもある程度の数はございますので。そういったものも含まれます。

こちらのスクリーンをご覧いただくと、この通りなんですけれども。横浜本店のお客様については443着、みなとみらい店……すみません、ちょっと訂正します。横浜本店とみなとみらい店両方あるわけではございませんので、両方合わせて横浜店のお客様ですね。みなとみらい店ですかね、588着。

八王子店のお客様分として236着。つくば店のお客様として247着。福岡店のお客様用として92着。合計約1,200着の振袖ないし仮縫を我々のほうでそれがあることを今のところ確認しているということでございます。

一方で、先ほどお客様の数が債権者として約1,200、1,300名様ほどいらっしゃるのではないかというご報告をいたしましたのと合わせてご説明いたしますと。お客様の数が約1,200、1,300名で振袖・仮縫の数が約1,200程度までこちらで数えておりますし。

我々の調査の期間はそれほど十分ではありませんでしたので、数え間違いとか別のところに保管されていて我々が気づいていないもの等もあるかもしれませんけれども、おおよそ同数の振袖・仮縫が保管されている状況を確認したところでございます。

現時点での契約者数

吉田:次にもう少し各店舗ごとにお客様がどれくらいいらっしゃって、どれくらいの売上があったかというのをお示しする表が、今スクリーンに映されている表となります。

今回会社のほうで着付けメイク等をさせていただくお約束であったにも関わらず、それが果たせなかったみなとみらい店、八王子店のお客様ですね。

こちらは契約者数が書いてありますので、この中には先ほどご説明いたしましたように提携美容室さんで着付けメイク等をなさる方もいらっしゃって。そちらは着付けメイク等できたと聞いておりますので、ここに掲げた数のみなさんがみなさま債権者かどうかと言うとそういうことではございません。

ただ平成31年度32年度につきましては、例えば着付けヘアメイクさせていただくお約束はこれから先のお話ですのでみなさま債権者だろうと、そういうことになります。

さらにご説明いたしますと、平成30年度つくば店、福岡店につきましては、一応着付けメイク等させていただけたと。ただつくば店につきましては、かなりの数のお客様につきまして遅れて、式典に間に合わなかったというふうにはお聞きしております。

そういった事情をすべて含めて、平成30年度から平成32年度までご契約いただいた方とご契約いただいた金額がこちらの表のようになっていると、そういうことでございます。

着物の返還は1月29日以降から

吉田:すいません。これから映すのは、みなさまにあらかじめお配りしております、これですね、「着物返還等のご連絡」という書面でございます。

まず、横浜店、八王子店でご契約されたお客様のうち、ご購入になられた方の分について。こちらについては、店舗のほうで我々のほうがあることができたものについては、1月29日の月曜日以降、順次お客様にご返還させていただくべく発送させていただきます。

ただお着物には、ご購入になるお客様のほかに、レンタルで会社からお借りになられて、それで着付け・メイクを会社のほうでさせていただくというお客様も多数ございますので、比率としてはレンタルのお客様のほうが多いような状況ですので、平成30年のお客様分すべてお着物が届くと、そういうことではございませんので、ご理解ください。

それで平成31年分以降のお客様のものにつきましても、ご購入になられたお客様につきましては、我々、申立代理人で、すでに破産管財人のほうが裁判所から任命されておりまして、これから以降はその破産管財人の弁護士の指導でお客様にご返還する作業というものが進められていくと考えております。

それで、先ほど、基本的に平成30年度分のご購入のお客様については返還作業が進んでいて、29日の月曜日以降発送するというのに加えて、平成31年分、平成32年分のお客様についてもご購入なさったお客様についてはお返しする方向で処理を進めますということを申し上げましたけれども。

一方でレンタルのお客様につきましても、やはり着物を手元にほしいという方がいらっしゃいましたら、そちらにつきましても、今後管財人のほうにお申し出いただければ、管財人のほうでまた検討させていただくということになっております。

以上が私からの我々が調査した概要のご報告になりますけれども、もしここで例えば質疑応答等必要であるということであればお受けしますけれども、よろしいですかね? 

「すべての責任は私にある」

司会者:それでは続きまして、はれのひ株式会社代表取締役社長、篠崎洋一郎による経緯のご報告でございます。お願いいたします。

篠崎洋一郎氏(以下、篠崎):はれのひ株式会社の件につきまして、お客さまをはじめ、各お取引先さまに多大なご迷惑・ご心配をおかけしたことをここで深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

私ははれのひ株式会社代表取締役の篠崎洋一郎でございます。会社の代表といたしまして、今回の件につきまして、この場をお借りしまして深くお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした。

(篠崎氏、頭を下げる)

また本日までに説明が遅れたことをお詫びいたします。今般弊社がこのようなことに至った経緯についてご説明させていただきます。

私ははれのひ株式会社を平成23年3月に設立し、横浜店を皮切りに一時は6店舗まで拡大してまいりました。急激な出店により、人件費コストなどが拡大し、平成28年9月期には大幅な赤字となりました。

その後、新たな融資やリスケジュールの願い、M&Aの実現に向けての取り組みなど対策を行ってまいりましたが、売上の減少に歯止めがかからず、成人式当日着付けの費用のお支払のめどが立たず、このような事態となりました。

最後に、お嬢さま、ご家族さまの一生に一度の成人式を台無しにし、本当に取り返しのつかない事態になってしまったことは、代表取締役である私にすべての責任がございます。本当に申し訳ございませんでした。

(篠崎氏、頭を下げる)

今後、破産手続き開始により最善の対応をいたしたく存じますが、お客さま、債権者のみなさまにご迷惑をおかけすることになりますことを、深く、深くお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした。

(篠崎氏、頭を下げる)

以上でございます。