今後の海外出張について

記者1:産経新聞のヨシモトです。よろしくお願いします。幹事社のほうから2問おうかがいしたく存じます。まず第1問ですが、先ほど知事の冒頭発言にもあったようにデンマーク大使館との環境円卓会議のように、海外には先進的な事例とか共有する課題が数多くあるのはご承知の通りですけども。

小池知事は就任後、リオデジャネイロに2回出張しただけですけれども、海外の諸都市と連携して今後東京を発展させるために、単なるプロコトルではなくて身のある海外出張を今後積極的に行っていく考えは今現在ございますか?

小池百合子(以下、小池):それはお薦めいただいてるんでしょうか?(笑)。

記者1:いえいえ(笑)。

小池:おかげさまで私、都知事に就任いたしましてから千客万来ということで、海外からお客様があちらから来ていただくということで、とてもいい状況かなと思っております。

7月まではお酒を断っておりますけれど、この東京で踏ん張って、そしてしっかりと1年間、都知事を務めていきたいと思っております。

その後、やっぱり1クールというか1年間のクールをやってみて。私が環境大臣になったときも、1年目というのは様子見が多いんですよ。そのうえで、2年目からぐわーっとやる。

その意味で、まずは7月までは、あちらからいらっしゃる方々をお迎えして、協力関係、連携関係を深めていくという方法を取っていきたいと思います。

離島護岸工事の積算ミス

記者1:ありがとうございます。2問目ですけれども、伊豆大島とか利島とかの、離島護岸工事で積算ミスがあったにもかかわらず、最低制限価格ぎりぎりで落札された工事もありました。

1社入札の場合には、落札率が非常に高いのは、専門家や業界関係者からは「東京都から情報が漏れているのではないか」という指摘もあります。しかし東京都は「事前漏洩はなかったと考えている」と説明をしました。

こういうふうな疑惑を持たれるというか、積算ミスがあっても、世間的にはいろんな取られ方をされるような事例について、知事にはおうかがいしたいと思っております。

小池:積算ミスなどがあったと報告を受けております。ただし、情報漏えいはありませんでしたとのことでございますが、こういったことが問題視されるということは大変問題だと、このように思います。

そのためにも、入札契約手続きの改善など、しかるべき対応を内部統制などと同じように準備を今しているところではございます。

例の事前公表によって、落札する際に99.9パーセントとか、今回のは積算ミスをした上で、差額がゼロ円という奇跡的数字で、産経さんが奇跡的という言葉を使っておられたと思いますけれど。

マリコンというんでしょうか。限られた業者で、そして、だいたい積算がしやすいという問題につきましては、そういう業界だということもありますけれど、疑いを持たれないようにしたいと思っております。

なお、内部告発サイトではありませんけれど、私にも目安箱で「この問題はけっこう根深いから注意しろ」という内部の言葉を受けております。

じっくり見ていきたいと思っておりますし、都民の皆様方に疑念を抱かれないようにきっちりと厳しく対応していきたいと思っております。

記者1:小池知事、ありがとうございました。幹事社からは以上です。

東京縁結びを開催する目的

記者2:日本テレビのクノムラですけども、知事の冒頭発言にもありましたけども「東京縁結び」についておうかがいしたいんですけれども。

小池:いらしてくださいね(笑)。

記者2:行きたいんですけども(笑)。

知事は都知事選のときから婚活ということには目を向けていらっしゃったと思うんですが、なぜこの婚活というところに目をつけられたのか、ということ。

そして、都として初めて婚活イベントを始めることの理由と狙いというのを改めておうかがいしたいのと、20代から30代で結婚したくない人が2割を超えたという国の調査もあるんですが、それのお受けとめをお願いします。

小池:はい、一番後のの質問でありますけれども、やはり今日よりも明日のほうがいいとみんなが思えるような街、東京にしたいというのが大きな目標でございます。

国も同じことだと思います。「もうしょうがないよね」と諦めばかりがある国はそのあとも育たないというか伸びないと思っております。

なんらかのきっかけがあればいろいろお付き合いするきっかけにもなるし、今「働き方改革」というのをやっておりますのも、働き方のなかで「なかなか結婚ができないのよ」、「いい人いないのよ」という方々は時間がないとおっしゃるんですね。機会がないとおっしゃるんですね。

本気であるならば、機会は作るべきものだとは思いますだったら「その機会を作りましょう」ということであります。

いずれにしても婚姻件数が減るということは少子化対策に歯止めが効かないということで、「産めよ増やせよ」の時代ではありませんけれども、国であれ自治体であれ人口は一番基礎となるものであります。

そこは安心して子供も産み育てられる、それから働き方によって「正規・非正規など、不安定だ、安定だ」いろいろあります。総合的なものだと思いますので、それらのことについて総合的に取り組んでいきたいと思っております。

どうぞ明日、有働さんの隣に席を設けておきますのでいらして下さい(笑)。

調布飛行場の現状

記者3:朝日新聞のアオキと申します。よろしくお願いします。

2つおうかがいしたいのですが、1つは昨日おときた先生のご意見にもあったんですけども、福島第一原発事故による自主避難者の話です。

今月末に住宅提供が打ち切られてしまう方々のなかで、都もいろいろ支援策をおやりになられてますが、都営住宅の入居要件が、例えば20歳を超えている子供が1人でもいると都営住宅の優先枠に入れないとか、若干ほかの所よりも厳しくなっているところがありまして、「まだ家決まってないんです」というお母さんがたもいらっしゃいます。

この方々について、知事としてどのように、例えば要件を緩和してもう一回募集するですとか、なんらかの対策をお考えになられるのかどうかについておうかがいしたいのが1点目です。

もう1点目は、調布飛行場の件です。

都営空港における第三者の救済制度について非常に画期的なことだと思うんですけれども、調布飛行場の被害者の方々は「自分たちにまず適用してほしい」ということを切に願っております。

こちらについて都では今後検討されるということでうかがっているんですけれども、今現時点で調布飛行場の被害者の方々への適用については、どのように考えていらっしゃるかについておうかがいできませんでしょうか。

小池:6回目の「3.11」が迫ってまいりました。

基本的に都といたしまして、今お話のあった都営住宅それから公社住宅などについて、要件を緩和しながらできるだけ多くの方々に受け入れを続けさせていただくという話で進めているところでございます。

まだまだ数は十分ではないかもしれませんけれども、また一方で被災地は「是非戻って欲しい」というような意向もございます。

この両方の事情というのを勘案しながらそれぞれの被災者の方がの事情などを見極めつつお応えできるような工夫はしていきたいと思っております。

2つ目の調布飛行場の件でありますけれども、まだ事故究明に時間がかかっているというのもございますけれども、これからなにをすべきかということでその辺り詰めて検討しているところでございます。

訴求されるのかどうかという点だと思いますけれども、全体の検討策も含めて、どのようなかたちができるのか、確認をしていきたいと思っております。現時点で明確にお答えできるところまではいっておりません。

ただ、もうずいぶん時間が経っておりますし、また逆に、大変重要な空港でございますし、個人の自家用車、自家用飛行機をお持ちの方々のなかにも「飛ばしたい」という人たちがおられるのも聞いております。

ご心配のないようなかたちで答えを出していきたいとも思っておりますが、もう少しお時間いただければと思います。