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時代は秀吉から家康へ 重要な転換期を芸術はどう表現したのか

時代は秀吉から家康へ 重要な転換期を芸術はどう表現したのか

桃山時代には、豊臣秀吉から徳川家康へと政権が切り替わる、大きな転換期が含まれています。特に古い治世と新しい治世の間に挟まれていた1614年と1615年には、どのような芸術の変化が見られたのでしょうか。今回のアート系YouTubeチャンネル「Little Art Talks」では、前回に引き続き、安土桃山時代の芸術を解説。本パートでは江戸時代へ移り変わる直前の変化や、宣教師たちによる影響などを語りました。

シリーズ
Little Art Talks > Japanese Art History
2016年5月29日のログ
スピーカー
Little Art Talks カリン・ユエン 氏
参照動画
Azuchi-Momoyama Period | Japanese Art History | Little Art Talks

秀吉と家康の間で揺れ動く時代を反映

この時代の芸術は、より世俗的な題材のものが特長的で、2つの段階を持っています。 1つは、秀吉と信長の治世から緩やかに連続するものです。これらの武士たちの趣味は、より勇壮で大胆なものでした。そしてこの時代は、この趣味が活気を持ちながら拡張していきます。 最初の段階に典型的な芸術表現は、明瞭な色彩と金箔の下地、そして強い装飾パターンを採用した作品です。絵画のフォーマットとして、襖絵とよばれる引き違いの扉と、折り畳まれた屏風絵が好まれました。 第2の段階は徳川氏の興隆と共に始まります。この段階は、絵師集団たちによって形成されますが、裕福で教育のある町人たちの嗜好から生まれ、これらの庇護者たちが着想を与えました。 16世紀の終わりから17世紀の初めにかけて、彼らの仕事は、かつての絵画の伝統に立ち戻り、それを再加工し、取り入れる要望に応じるなど、目を引く意匠に仕立てたのです。 この時代は、自己評価や内省の精神、先例への計算された回帰の時代です。少なくとも、平安時代からの世俗的な題材として、同時代的な生活風景が普及しますが、16世紀のリバイバルは、室町時代の先例から土佐光信が改良した≪洛中洛外図≫の作例に引き続くものです。 舟木本として知られる岩佐又兵衛筆≪洛中洛外図屏風≫の一対は、1614年と1615年に年代設定され、徳川幕府が最後に都の南にある大阪城を襲撃したときのものです。 町人階級の一員の裕福な商人によって注目され、この風景に描かれた都市のイメージは、1530年代に制作された歴博本が示すものと大きな違いがありません。どちらも理想的な京都を視覚化したものですが、歴博本では、不毛の荒れ地のように見られる大地を、大きな雲の塊が覆い尽くしています。舟木本の一対は、このような開かれた空間がなく秀吉の再建事業が示されています。 005 都市は混み合った景観を持ち、低い位置から覗きこむような親密な印象を示しています。右から左へと読むことができ、右の屏風では方広寺の2つの場面に焦点が当てられますが、この建造事業は秀吉が東大寺の大仏殿に対して挑戦したものです。 中央2つのパネルの上部には秀吉の霊廟があります。左の屏風の最初のパネルには、祇園行列の神輿が描かれていて、最後の2つのパネルは徳川氏の二条城です。 古い治世と新しい治世が交互に挟み込まれ、1614年と1615年の間のこの重要な転換期の緊張感が表されていると解釈されます。

キリスト教の宣教師たちの登場

16世紀は日本人の海外渡航だけでなく、多くの外国人が交易のために日本にやって来ました。最初にヨーロッパの貿易商がたどり着いたのもこの時期で、キリスト教の宣教師たち、とりわけイエズス会とフランシスコ会の僧侶がやって来ました。 宣教師たちは、主導的な大名たちを改宗させたりして、布教はある部分成功を収めましたが、支配者層からは疑惑を抱かれました。 しかし、その後1587年に、秀吉は日本国内でキリスト教の信仰を禁止し、長崎から宣教師たちを追放します。南の野蛮人という意味の「南蛮屏風」と呼ばれる風俗画には、このような外国人の像が描かれています。オランダ人やポルトガル人の宣教師や貿易商は、背が高くひげを生やし、長いズボンをはいて流れるケープをまとった姿で描写されています。 006 多くの帆を張った異国のガレオン船が日本の港に到着し、乗組員が南蛮寺と呼ばれる京都のイエズス会の教会に赴く共通の構図があります。日本人の制作物とは異なり、このよう屏風は左から右へと描写は進みますが、これはヨーロッパ人の筆記の習性を反映しています。

  

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Karin Jyuen(カリン・ユエン)がアートの世界をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。古今東西のアートにまつわる豆知識をお送りします。

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