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業界に媚びなくても、ユーザーの支持は失わない 「東コレ進出宣言」で大炎上したVANQUISHの戦略

業界に媚びなくても、ユーザーの支持は失わない 「東コレ進出宣言」で大炎上したVANQUISHの戦略

芸人界のはみだし者西野亮廣氏が、各業界のはみだし者と対談する番組『ハミダシター』。第1回目のゲストには、メンズファッションブランド「VANQUISH」を立ち上げた株式会社せーの・石川涼氏が登場しました。本パートでは、西野氏と石川氏が業界で干されたり、孤独を感じたときに努力すべきことを語り合いました。(『ハミダシター』の過去作品および新作はフジテレビオンデマンドで配信中!)

シリーズ
フジテレビ『ハミダシター』 > 第1回 株式会社せーの 石川涼
スピーカー
キングコング 西野亮廣 氏 
株式会社せーの 石川涼 氏

「109men’sの東コレ進出宣言」で総叩きに…

th_aki 西野亮廣氏(以下、西野) あと最近、干されるっていいなってちょっと思うんですよ。たぶん自覚症状はあんまりないんですけど、僕はこの世界に入って3回くらい干されてるはずなんですよ。 io 石川涼氏(以下、石川) 今までですか? 西野 今まで。確実に3回は干されてるはずなんですよ。干されてるときも、生活はできてたんですけど。干されたときの粘りってすげえなって思ったんです。 石川 自分の? 西野 自分の(笑)。干されたら、とにかくなにか能力身につけないと……。ここでもう「無理」って言われてるわけですから。 それ以外のところでなにか能力を身につけないと、ほんまに死ぬわけじゃないですか。だから干されるとか迫害されるって、あれはもうサイヤ人ですよね。死にかけたらちょっと強くなるみたいな(笑)。 石川 でも、すごいわかる。 西野 そういうことありました? 石川 僕のブランドは、109men’sが新しくできたときのマーケットのブランドなんですけど、2010年に、「東京コレクション」に出るって言ったんですよ。それは、戦略的に海外に行きたかったから。日本だけのブランドじゃなくて、グローバルに行きたかったんです。 なにかのきっかけになればいいなと思って、「東京コレクションに出ます」って決めて、発表したんです。そしたらもう、ファッション業界から総叩きにあった。 西野 ごめんなさい、僕はルールがわからないです。叩かれるようなことなんですか? 石川 東京コレクションは、パリコレとかロンドンとかニューヨークコレクションの東京版なんですけど。いわゆる業界の本流の人たちが、デザインを勉強して、最終的にそこに向かうみたいなところで。 だからいきなりマルキュー(109)のブランドが出ると言ったら、今までに前例がないからもう叩かれまくって。 そもそも「東京コレクションにマルキューのブランドが出るなんて、東コレ自体が終わった」みたいな。Twitterからなにから全部……もうすごかったんです。じゃあ、いざ(フタを)開けてみましたと。そしたら、その年の最高の動員数だったんです。 西野 へー! 石川 業界の人たちはすごい非難するんだけど、お客さんはやっり正直っていうか。それをやって、業界の人に褒められるより価値があるなって思ったんです。業界の人にいいねって言われるよりは。 その人たちにいいねって言われても1円にもならないけど、お客さんがそれだけ来てくれるっていうことは、それはビジネスとしては本質だから。 西野 超わかる!

孤独なときは、自分の価値を見つめ直す

石川 それでそのとき、すごい確信したんです。俺がやってたことのほうが正しいなって。業界の人が言ってるカッコよさよりも、自分がやってる消費者に近いビジネスのほうが、絶対カッコいいと思ったんです。 西野 なるほどね。やろうと思ったら、もうお客さんとダイレクトでやりとりできるんですもんね。 石川 そう、昔みたいに遠くないんで。 西野 誰か偉い人を介さないと届けられないということじゃなくなってるから。 石川 直で全部つながれるから。消費者に支持されることのほうが価値がある。さっきの干されたという話もそうなんですけど、僕は孤独になることを恐れちゃいけないなって思ってるんですよ。 そういうふうになるには自分にも原因があるし、それはそういう時期なんだなって思うようにしてるんですよ。 例えば、わざとじゃなかったとしても友達とちょっと距離を感じるなと思ったら、それはやっぱり、自分の努力が足りないんだなって思うようにしていて……。どういうことかというと、大人になったら、ただの友達じゃいられないんで。 西野 そうですよね。 石川 どこかにご飯を食べに行くにしたって、やっぱり自分のバリューを感じてもらわないと、成立しないっていうか。 お互いになにか得るものがなかったら、そういう時間を作るのでさえ無駄だなと思っちゃうから。 だからちょっと孤独を感じたら、それは今、自分にちょっとバリューがないんだなって思うようにするんですよ。 だからその1人の時間をすごい大事にして、もっとみんなから会いたいって言ってもらえるくらい。充電期間じゃないけど、そう思うことにしていて。 周りから頼られるようになれば、やっぱり自然と周りに人も寄ってくるし、声もかかる。 そういうことを恐れないように、みんなから距離を感じるなって思ったら、それは卑屈になるんじゃなくて、努力する時間に変えないと。 西野 そうですよね。ご飯ひとつ行くってなっても、他人の時間を奪ってるわけですもんね。なにか返さないと。 石川 そうそう。なんか「今日会ってよかった」って思ってもらえない限り、それは自分のバリューがないから。それはやっぱり、なんでもいいんで努力してるのがすごい大事だよね。

職種に限らず“本物”が生き残る時代

西野 交流は幅広いですか? 同業者の方はあんまり……。 石川 同業者はほとんどいなくて。なんでもいいので、頑張ってる人が好きですね。ビジネスの根本は、どの職種でも同じなので。前向きに頑張ってる人たちが好きですね。 西野 なんかでも、そういう人たちがここ何年かで目立ってきましたよね。 石川 本物だからです。 西野 そうですよね。やっぱ聞きますもんね、そういう人たちの話。「今あいつおもろいらしい」「次はあいつおもろいらしい」って。 肩書き関係なく、「今ウェディングやってるあの人おもろいらしい」とか、耳に入ってくるようになったもんな。 石川 前はもう、情報を摂取するメディアが限られてたから。テレビもそうだし。今はどこからでもつながれるので。だから、ちょっと違いますよね。 西野 すげえいい時代だなと思ってて。 石川 すごいいいと思いますよ。

『27時間テレビ』の出演を断った理由

西野 例えば僕、フジテレビの番組で言うのもあれなんですけど、夏にフジテレビの『27時間テレビ』って(番組があって)。ざっくり言うと、去年出なかったんですよ。 それは単純にスケジュールNGで出れなかったっていうのもあったんですけど。たぶん僕、スケジュールNGじゃなかったとしても出てないんですよ。 企画を聞いたときに、何年か前に終わった番組のスタッフさんをみんなでいじるっていうコーナーで。「これ、誰が興味あんのかな?」って思ったんです。 すっごいノリに乗ってる局で、今現在視聴率をバンバンとってる番組のスタッフさんとかだったらまだしも。誰が興味あるんかなって、この内輪の感じって。自分のルールとして、一緒に仕事した人の、スタッフのことをあんまり言いたくないじゃないですか。 それが言いたくないから、単純にごめんなさいって断ったんですよ。断ったら、ナイナイの岡村さんに「芸人みんな出てるんやから出ろよ」って言われたんです。 ラジオで言われたんですけど、「芸人みんな出てるんやから出ろよ」って。僕は、芸人やから出たくなかったんですよ。いやいや、俺は芸人やから出たくないんやって。

ナイナイ岡村とは「芸人」の定義が違う

岡村さんは、「芸人やから、みんな出てるからやれ」って言うし。「あれ?」って思って。どっちも「芸人やから」って理由で言ってんのに、ぜんぜん話が噛み合ってないなと思って。 これはなんなのかなって思ったときに、まず僕と岡村さんで芸人の定義がぜんぜん違うんだと。岡村さんはたぶん、ひな壇に出て、漫才やって、コントやって、グルメ番組やって、リアクションやって……そういう仕事をする人を肩書きとして芸人って言ってるなと。 石川 なるほど、なるほど。 西野 僕はそうじゃなくて、漫才も好きだからやりますし、コントもするしお笑いライブもするんですけど。 そうじゃなくて、例えば進学校卒業していい大学行くんだろうなって思われてるやつが、急に吉本行くか言っちゃうやつがいるじゃないですか。 みんながこっち行ってんのにあっち行っちゃうやつとか。もうあと2、3年くらい働いたら定年で退職金も出るのに、もう我慢できなくなって「わー」ってなって、辞めて沖縄で喫茶店やっちゃうオヤジだとか。 みんながこっち行ってるときに、あっち行っちゃうような、「そんなことしていいの?」って言われるようなやつとか。行動自体が質問みたいになっちゃってる。「あれ? 果たしてどうなのあいつ」みたいな。 そういう人たちがとってる姿勢の名前を、「芸人」って言うなと思ったんです。音楽でいうところの、ロックみたいなことが近いかもしれないです。 エレキギター弾いてたらロックかっていうと別にそうじゃなくて。ピアノを弾いててもフォークギターを弾いてても、「あいつロックだね」みたいなこと言うじゃないですか。 それで、芸人は「姿勢だな」って思って。そのルールでいくと、僕は27時間テレビ出れないんですよ。現実に出るのは芸人じゃないから。だから僕は、肩書きってしてないんですよ。

TVや雑誌に媚びる必要がなくなった

それでいうと、最近、肩書きとしてなくて姿勢の上で、そういう芸人さんがけっこう出てきたなと思うんですよ。石川さんもそうですけど。 前だったらもうちょっと埋没してたはずなのに、いわゆるその芸人さん、ロックな人ですよね。それがけっこう出てくるようになったなというのが……僕はすごいいい時代だなと思って。 前だったらたぶん、それこそ上の人に潰されてたかもしれないです。そういう人が全部権利を持ってて、出られなかったんですけど。 もう別に、お客さんとダイレクトで(コミュニケーションが)とれるから、「もう関係ねえ」っていうのがほんまに通用するようになってきて。それがいい時代だなと思ったんですね。 石川 いや、いい時代ですよ。本当にそう。ファッション業界も、業界の人に褒められなかったら雑誌に出られなかったり。 西野 そういう時代って、やっぱりあったんですか? 石川 だって、雑誌に出られなかったら、お客さんに伝える術がないので。 西野 ああ、そっか。芸人でいうところのテレビっていうことですよね。 石川 そうそう。昔はそこに出られないと、自分を見てもらう機会がないので。でもネット社会になったので、そっちでそんなに支持されなくても。 西野 インスタでいいですもんね。 石川 そうそう、お客さんと直で。だから、本当にいい時代ですよ。本物が残れる時代だよね。 西野 だからもう、嘘が通用しなくなってますよね。 石川 そうです、そうです。 西野 おもしれえなあ。

  
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