迷ったときは"自然体"で選ぶ

小林:何か質問ある人いますか?

質問者:1つ個人的なご相談に近いことになるんですけれども。

小林:いいですよ、ご相談。

質問者:前のセッションでは、視点の高い人と付き合うことによってモチベーションを高める。ある意味、友人を取捨選択するみたないことを、おっしゃられてたんですけど。僕の友人で人生諦めている友人がいるんですが、視点が高いとは正直言えないんですね。

だから取捨選択という意味では、僕は切り捨てないといけないっていう感覚なんですけど、でも個人的にはそういう出会いも大事にしたいっていうちょっとした葛藤になってるんです。皆さんのなかで近い経験があれば、どういう思考で、乗り越えてこられたかっていうのがあれば、教えていただきたいです。

小林:なるほど、佐藤さんから行きますか。

佐藤:自分の心の声に従うしかないんだろうなって思ってます。あまり有効なアドバイスができるかどうかはわからないんですけども。仮にその時、取捨選択して、その方との付き合いがなくなったとしても、多分それは、そういう判断をしたとしてもしょうがないと思います。やっぱり過去、たとえば自分が辛い目に遭わせてしまったなっていう人って、思い起こすと、自分もたくさんいるんですよね。仕事関係ももちろんだし、プライベートもそうだし。

でも実際、やっぱり表と裏というか、プラスとマイナスみたいなものは、僕はわりとどこかでトータルゼロになるっていう考え方をしていて。それだけ色んな人に迷惑をかけた分、自分の生きるエネルギーも増えたんですよ。自立もできたし、自分の人生を自分で描くみたいな価値観もそうだし。とにかくハングリーに生き抜くみたいな。生き抜く術みたいな。

世の中で生き抜く術を得るために強くならなきゃいけない、みたいなことを、学ばされたし。そっから先、たとえば仕事で成果を上げてとか、多少なりとも、周りに貢献できるようになってきて、今まで辛い思いをさせた人に対して、ちょっと返せたなっていうことも、過去、経験ではやっぱりあって。その返せた行為は、少なくともある人を裏切って、迷惑をかけて、辛い思いをさせた期間がなければ、与えられてないんですよね。

少なくとも自分が仕事をして一定の成果を上げて、自由になるお金とか、時間とか、頼りになる友人とか、こういうのが今あるから結果的には問題が解決できたんですよね。自立とか、孤独との向き合い方とか、人生を生きる強さみたいな部分は、たくさん得られたと思います。それがなかったら今の自分はないので。

だからその時、少なくとも自分がした判断については、後悔はしてないですね。自然体で、自分の心に向きあえばいいんじゃないかという話でした。 

人を値踏みしている暇があったら、自分を磨け

小林:吉岡さん、どうですかね。どうって言ってあれかもしれないんですけど。

吉岡:そうですね。自分に近い友達、大切な人であればあるほど、見捨てるのはとても難しいことだと思うんですよね。とくにそのリストカットとかしちゃっていると、明日何が起きるかわからないっていう時に、見捨てていいのかっていう、自分だったらすごい悩むなと思うんですけども。

佐藤さんがおっしゃってたとおり、自分の心を静かにして、ほんとに自分が何がこの瞬間にやりたいのか。もしかすると、今の友情のほうが、自分のキャリアより大切なこともあるかもしれないと思うので。それをその時落ち着いて考えて、友達に伝えてあげるのがいいんじゃないかなと思います。

松田:そうですね。先ほどどういう意図でそれが出たのかわからない文脈で話しますけども、友達って取捨選択するものじゃないでしょ、みたいな。そもそもそういう観点で人と付き合ってんだったら、絶対いつか自分が切られるから。俺はそういうのじゃないような気がしていて。

とは言え、やっぱり自分も、たとえば地元の友達で、みんな結構中卒とか、刑務所入ったやつもいるし。そんなに皆さんが想像するような交友関係を地元でやってる訳じゃないんですね。でも、俺ね、あいつらと一緒にいる時、一番落ち着くんだよね。別に教育の話とか、起業の話とか全然してない。バカみたいに「あの女どうなったの」とか「彼氏どうなってんの」みたいな話をしてんですよね。

世の中的に言えばもちろん、今でも土方やってるやつがいたりだとかしていて。そんなに世間体的には素晴らしい人間じゃないかもしれないけれども、私は一番大切にしてる友達なんですよね。ただ、間違いなく、こういった仕事を今しているので、先ほどのセッションが、自分が成長するためにはどういった人と付き合うべきなのか、どういった環境に……。

小林:仕事の環境作りみたいな。友達をっていう話じゃないです。

松田:ではないですよね。そういった意味であれば、その時のバランスというのを大切にすべきだと思っていて。自分の場合であれば、今まで学生の頃とかは友達と毎日のようにいたのが、今はおそらく3ヵ月に1回とか、年に1回の頻度に少なくなってることは確かだし。自分自身もどんどん成長していかなければいけないということであれば、そういった最初は居心地悪いけれども、どんどん新しい交友関係広げていったりだとか。

自分にとってはたとえばこのIVSの場ってすごく感謝していて。今までであれば、教育とかNPOで、居心地のいいところにずっといたんですよね。ただ、冬に参加させていただいて、違った業界の経営者の熱量と、優秀さというのが、ビンビン来る訳ですよ。もうgumiの國光社長とかに、パーティーで立ち話でずっと、すごいツバ飛んできて何なんだこの人はと。

小林:あの、次のセッションに登壇するんで(笑)。

松田:「松田君、思いはわかるけれども、やっぱり教育とかNPOでやってる人はみんな弱小なんだよ」みたいな。でも、それはカチンと来なくて、確かにそうだなと。これって、もっと経営やガバナンス、アカウンタビリティのこととか、自分が経営者としてもっともっと成長しなきゃいけないなと思うきっかけでもあったんだよね。

そういった意味では、どんどんこういった業界での交友関係っていうのは広げていきたいし、どんどんそういった人たちとのネットワーキング広げていきたいと思っています。とは言え最終的にはバランス。だからと言って自分の地元の友達とか、心許せる仲間とかを切るということではないと思うんですよね。なので私はそういった観点で。

勝屋:選別するとか、相手を値踏みするとか、絶対やめたほうがよくて。それよりもそこにエネルギー使うんだったら、自分を磨くことかなと思うんですよね。なんか僕ね、ずっと人を値踏みしてたんです。たとえば、99年の37歳の時も、佐藤さんみたいな素敵な経営者がいて。まあ、営業だったから仕方がない。営業はそれをやらざるを得ないんですけども。やっぱりこうすり寄って、「私これIBMとしてやりますから、その代わり買ってくださいよ」みたいなね。

これって値踏みしてる訳ですよね。これはいいところもあります。ビジネスですごい大事な時もあるんですよ。だけど、今佐藤さんと僕、すごい友達なんですよ、めちゃめちゃ深い。そういうような見方をまずはあんまりしすぎないほうがいいと思う。で、そんなことに時間使うんだったら、自分磨きかなと思うんですよね。ちょっと文脈わからず……。

相手を救いたければ、救える人になればいい

小林:あと大学生とか、多分高校生とかとくにそうだと思うんですけど。高校生って学校に行くと同じクラスの友達がいるとか。部活だとか、あと塾とか狭いんですよ、コミュニティが。大学になってくると突然広くなって、よくわかんないけど、テニスサークルとかやってると、違う女子大の女の子とか入ってきたり、色んな人がいて。

とくに僕とかになってくると、さらに起業家仲間や同じ会社の仲間、ここでいくと僕らのスタッフの仲間がいて。あと僕、幼稚園の子どもがいるんですが、幼稚園とかママ友から「最近お弁当作って上手ですね、パパ」みたいな。

勝屋:Facebookに(弁当の写真を)上げてるもんね。

小林:Facebookに上げてるから、僕結構ママから人気なんですよ。「卵焼き上手になってますよね」みたいな、ここでは絶対話さないような話をして「やっぱり、日々練習することは重要です」とか言って、仕事で言ってるのと同じようなこと言ってるんですけど。結構そういうのあって、取捨選択って訳じゃない。それはそれで、自然に自分の生きてるそのままを反映していて、その時はまったく仕事の話しないし。

こういう時には、松田さんとか、吉岡さんもそうだけど。突然僕、チャリティーオークションとか、人権だったりの話をしてるし。そういう取捨選択とか、色んな考え方あるかもしれないけど、勝手に別れてくっていうか、なってくのかなって思うんですけどね。

佐藤:本当にそうだと思います。自分が、相手を救いたければ救える人になればよいだけで。

小林:素晴らしい。

佐藤:そのためにできるあらゆることを自分の責任ですればいいんだなっていうのを、今、聞いててわかりました、僕が。

質問者:ありがとうございました。

相手に弱みを見せるには?

小林:次、では、赤い服の彼にいってみましょうか。

質問者:辛い経験をされた方が多数いらっしゃいますので、ご質問させていただきます。

小林:みんな辛い経験してますよね、はい。

質問者:皆さんは、自分の弱みを、他人にどのように伝えてますか。なぜお伺いするかと言うと、自分が弱みを見せるのが苦手で、強がっちゃうだとか、弱みを隠すだとか、そういうことをしてしまっていて。けれども、弱みを見せたほうが、弱いところの穴埋めをすぐにできる、早くできるというのも考えているので質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

小林:深いですね。佐藤さん、どうですかね。深いところは佐藤さんっていう感じで。

佐藤:ある時期までは、わりかし隠すようにしてました。人からよく思われたいというので、どうすればよく思われるかっていう姿を想像して、それに自分を合わせていくといったコミュニケーションの取り方とかをしていた時期はわりと長くあった気がします。

小林:普通20代とかそうなんじゃないんですかね。

佐藤:20代。多分27、28ぐらいまで。

小林:仕事で評価されたいと思った時には、とくに学校の成績みたいに勉強すりゃ点数がつくじゃないんだけど、仕事になると、周りから評価されないと給料決まんない訳なんで。そうなりますよね、普通。

佐藤:そうなんです。なので、なるべく完璧を演じる。自分が考える自分の理想の姿を演じることで、はったりかますというか、背伸びするみたいなことは、わりとよくあって。それはそれでよかった面もあったんじゃないかなという、自分とか、会社伸ばす上では。

ただ、結婚してからが結構大きいかな。やっぱりもともと僕、結婚願望まったくなかったんですけど、たまたますごくいい相手に恵まれて、自然体で自分が一緒にいて気持ちいい人っていうのがいたんですよね。だから願望はなかったんだけど、結果的に家庭を持つことに躊躇しなかったです。そこらへん辺りから、自分を素で出して、自然体で、向き合うみたいなことが、当たり前になってきた。

これによってどう思われるかは、別にどうでもいいかなっていう風に、吹っ切れた。人の目を気にしないとか、人の評価をあんまり気にしなくなったというか。自分は自分にできるベストをとにかく尽くして、その結果をどう周りが評価するかっていうのは、自分はコントロールできないので、あんまり気にしない。コントロールできないことに対して、あんまり気を向けるのをやめて、とにかく自分は自分のできるベストパフォーマンスとか、毎日一生懸命生きて、今日、本当によかったなと思える一日を過ごすために全力を注いで、その結果が周りにどう影響を与えたか、自分がどう思われたかっていうのは、今ではもうほとんど気にならなくなって。

結果的にすごくラクに自然体で毎日生きられるようになった。一般的にはストレスが多いっていう風に見られる仕事なのかもしれないんですけど。まあ、経営してると実際いろんなさっきの内藤さんの話みたいな、日々ここでは言えないような深刻なトラブルなんかも実際起きたりするんですけど。それでもわりと自然体で、毎日その問題に向き合っていると、そんなにストレスに感じないんですよね。

だからすごく毎日、仕事とか人生楽しいし、こんなに幸せでいいのかなって思うぐらい幸せな毎日を過ごしているんですよね。それは傍から見てどうかっていうのはまったく別で。少なくとも、自分の心持ちとしてはとても自然体でいられる。その辺りにこう転換したかなという、20代後半ぐらいの時にありました。

弱さを認められない人間は成長しない

松田:あと多分、ポンポン自分の苦手なところとか、できないところを言えばいいっていう話でもないと思っていて。信頼関係ってすごく重要だと思うんですよ。やっぱり誰にそれを見せるかとかっていうのは、信頼関係がある上じゃないと、自分もそんなに簡単に、自分の弱いところなんていうのは見せられないと思うし。

なので身近で、信頼関係を築けてる人に、ちょこちょこ、ちょこ出しをしつつ、それで補ってくれる人たちも集まってくるようにもなると思いますし。あと、自分でちゃんと認識するっていうことですよね。何が自分が得意で、何が自分が苦手なのか。苦手な部分を認識した上で、いきなりそれを言うんではなくて、信頼関係築けてる人に、それを共有してみて、その人にちょっと探してきてもらうとか、紹介してもらうとか、そういった形でやってくと、よりスムーズになってくのかなとも思いますけれどもね。答えになってないかもしれないけど。

小林:大丈夫ですかね?

質問者:どんどん弱いところとか弱点とか言ったほうが、人間として深みがあるというか、素敵だなって自分が感じていて、それを自分ができてない自分がいて。弱いところを見せられない自分が弱いんじゃないかなと思ったので、質問させていただきました。

内藤:今ちょっとお話出ましたけど。そもそもいろんな人見ていて思うのは、弱いところ見せる、見せないって話をしてますけど。そもそも自分の弱いところを自分で認められてないことが問題じゃないかなと思ってまして。成長する人って共通してるのは、やっぱり自分の弱いところが何かとかよく理解していて、自分で認めた上でもう一歩前に進んでるんです。

見せられない人の大抵はまず自分で認めてないんですよ。弱いかもしれないな、弱いって人から言われてるから弱いかもしれないな。でも自分としては認めたくないんですよね。だから言えないんだと思うんですよ。まず言ったほうが深みがあるとかじゃなくて、言えるだけ自分で認めていて、納得して前に進もうとしているから深みがあるだけなので。そこ勘違いしちゃうと、弱みを言えばいいって話になったら間違っちゃうと思うんで。

小林:内藤さん、いいこと言いますね。

内藤:ありがとうございます。なので自分がちゃんとそこを弱いと思うかどうかってところを見極めないと、それだけ言ってても、あいつなんか口ばっか言ってるだけで、みたいな話になっちゃうんじゃないかなと思いますけどね。

佐藤:これがまた今の内藤さんの話、本当その通りだと思って。加えて言うと、その状態は、自分で自分の弱点を認めていない状態は、とくに経験を積んだ相手にはほとんど見透かされてるんですよ、怖いことに。だから、飾ってる状態の演じてる自分って、周りの人たちは飾ってることを、すごくよくわかってるんですよね、実は。そういうことをよく経験します。

質問者:わかりました。腹落ちしました、ありがとうございます。

たくさんの出会いを意味あるものにするには?

小林:じゃあ次の質問。

質問者:ありがとうございます。僕自身いろんな所に放浪や旅をしてるんですけど、そこでたくさんの人と初めて会うことがあるんです。人と会う時にやっぱり思ってしまうのは、どういう風に人と関わっていけばいいのかとか、初めて会う時、どういったことを大切にしていけばいいのかっていうのが、人と回数が増えてくたびに思ってきて。こういった機会なんで、人生の先輩にアドバイスいただければなと思って質問させていただきました。   小林:なるほど、自然体。じゃあ僕話していいですか? 僕、京都に来て、今回いい出来事がありました。三条のスターバックス、近くにあるじゃないですか。内藤商店って知ってます? タワシ売ってる会社。僕、普段東京に住んでるんで、「タワシ屋さんだ」と思って、京都らしいじゃないかって、写真撮ってたんですよ。写真撮ってたらですね、なんと隣の買い物客が、「私ね、この店でおみやげで10個買ってたのよ。(本当に喜んで)素晴らしいタワシだよ」っていう風に、まったく知らない人から声かけられて、「そうなんですか!」とか言って盛り上がったんです。

じゃあ買って帰ろうかと、そこのおばちゃん、オーナーですね。「創業何年ですか?」「200年足らずです」「200年足らずですか!?」みたいな。すごい興味持っちゃって。「何代目ですか?」と聞いたら「7代目です」とか返ってきて。「へえ~」って。「なんて店ですか?」って聞いたら、「内藤商店で、看板上げてません、昔から」と、創業から上げてないらしいんですよ。

その話を聞いていて、すごいいい出会いだなって。タワシを買って、今日IVSに外国人がいたんですよ。2つ買ったからよかったんですけど。外国人に話したら、「それ素晴らしい日本の歴史だね」みたいな話になって。語ったら、Facebookにタワシの写真を上げてたから、「俺、あげるよ」って1個あげたんですよ。あげたら喜んじゃって、本当に。俺1個買ったから、タワシなんて2個買う必要なかったんですけど。1個でいいじゃないですか。1個あげちゃって、喜んでて。これはとてもいい出会いだったんです。

自然体、好奇心みたいな、常にそんな感じでやってまして。そのタワシが、インド人のおみやげになるとはまったく思ってなかったんですけれども、意外にそれ300円足らずのもので、ものすごい価値を生み出したというか。なんかよかったな、この京都、みたいに思いましたね。そんなエピソード交えて言うと、なんとなく説得力がありそうに見えるんですけれども。

そんな感じでいつも駄菓子屋さんに行ってもそう思うし。いつも子どもとかに、最近子どもをネタに使うんですけれども。なんとかさんのパパとか言われる訳ですよ、僕だいたい。そして子どもとかに会って「元気?」とか言って、そんなのがすごい楽しい。そんな日々を過ごしてます、僕は。答えになってますかね?

自分だけのアンテナを持つ

勝屋:今、雅さんの話を受けて、僕自身も気づいたんですが、僕毎年2600人ぐらいの人に会い、だいたい500組ぐらい毎年繋げるんですね。今まで多分2万人ぐらいの人に会って、10何年で。経営者の人が多いんですけど。

つい昨日かな、うちのパートナーと話した時に、パートナーが言った言葉がすごい響いて。アンテナっていう言葉があって。自分だけのアンテナっていうのを作っていくことが大事で。たとえば小林さんの話も、アンテナなんですよ、感覚。今この状態もアンテナですよ。そのアンテナをどう張り巡らせるか。多くの人は、僕も含めて、思考でそれを意味づけしていったりしてくんですけども。感覚で、感じること。

インフィニティ・ベンチャーズの小野さんのさっきの公演【http://logmi.jp/7436】で「心の羅針盤」っていうの。そこを意識的に磨くことが結構大事で。そうすると、おもしろい出会いがいっぱい。僕体験してるんですけど、毎日そうなんですけど。

小林:楽しそうですね。

勝屋:そう、すごいんですよ。計算するとね、全然ダメ。あと、ファンタジーもダメ。この今の瞬間で、このヘンなおっさんがしゃべってるじゃないですか。何が私にとってメッセージなんだっていう感覚を研ぎ澄ましてくことが大事ですね。多くの今の人たち、私もそうなのかもしんないけど、メディアにやられちゃっているんです。悪くないですよ。だけどメディアは、ひとつの方向、ステレオタイプにしようとしてるんで、人間を。みんなこっちのほうがいいですよとか、あっちのほうがいいですよってやるんですね。でも一人ひとりみんな感性違うんです。その感性を研ぎ澄ますアンテナを作ると、放浪の旅が百倍楽しくなると思いますね。っていうことでよろしいでしょうか。

「おもしろい」と思ったら即行動

佐藤:直感で、おもしろい人とたくさん出会うようにしていくっていうのは、なんかすごくわかってですね。たまたま今日この場に僕はIVSのワークショップでいますけど、小林さんと最初に出会ったきっかけっていうのも、ブログを読んでいて。ブログもとくにこれって決めずに「なんか面白そうだな」と思った人のブログを、こう皆さんもされてるかもしれないんですけど、ちょこちょこ読んでいたと。そしたら何かのはずみで読んだブログが面白くて、生まれてこのかた、いまだに1回だけなんですけど、そのブログに直接ポストしたんです。その相手が小林さんだったんですよ。

小林:いや、突然ですよ。インターネット業界のセプテーニにいる佐藤さんから、名前は知ってたんですよ、突然メール来てびっくりしたっていう。

佐藤:ブログを読んで、すごいおもしろい活動をしている人だから、この人はきっとおもしろいだろうと思って。わりとそういうの好きなんですよ。おもしろ人間に会いに行くっていうのが。その直感っていうのは結構今まで当たってきたことが多かったので、これはおもしろいと思ったら、即行動で。

その場ですぐブログにポストして、小林さんにちょっと一度お会いしたいと言い、お会いしに行って。そしたら、当時IVSの前身のNILSっていうイベントを主催されていて、そこに招待してくれたというのがきっかけ。それ以来すごく深いお付き合いになって、今こうしてIVSのワークショップで皆さんにお話してる。

これもなんて言うんですかね。縁がつながって、結果この場に立って、皆さんに話をしてるという状態なので、やっぱり人との出会いとか、つながりをきっかけにして、自分の人生のストーリーが紡がれていってるっていうのは、間違いないんだなというところですかね、自分の体験だと。