成長痛とは一体なにか?

マイケル・アランダ氏:成長することは常に簡単にはいかないものですが、痛みを伴うものなのでしょうか?

社会的もしくは感情的な意味ではありません。例えば、サメの水槽みたいな学食で何百時間も過ごしたことがある人なら誰でも経験しているような特殊な拷問のことではありません。

30パーセントもの子供が午後か深夜に経験する、昔からある不思議な、ズキズキする脚の痛み。成長痛のことです。

あなたのお子さんも泣く言い訳に使うかもしれないぐらい、実際に痛いものなのですが、この痛みは成長するから起きるのではありません。

成長痛は通常、子供が赤ん坊の頃や10代の成長期に経験します。3歳から12歳の間に発症し、6歳か7歳でピークを迎えます。

ただし、成長痛の一連の過程を示す証拠は存在しません。ですから成長痛とは、完全に誤った名称なのですが、より正確な専門用語がしっくりこないために、よく使われてしまっているのです。

『愉快なシーバー家』(原題は『Growing Pain』)ではなく、「小児非炎症性疼痛症候群」なんていうドラマに出ているカーク・キャメロン(愉快なシーバー家に出演)なんて見たことがないでしょう?

しかし、たとえ名称が間違っていても、その痛み自体は実際にあります。では、その原因はなんなのでしょうか?

医者も確信を持っているわけではないのですが、おそらく多くの子供が一日中行っていることと関係があります。

走る、木を登る、ボールを追いかける、椅子からジャンプする、こういった行動のすべては、発達途上にある子供の筋骨格系に負担をかける可能性があります。基本的に彼らは脚の筋肉を使いすぎて、痛めてしまうのです。

また、いくつかの論文では、成長痛をよく感じる子供ほど、概して痛みにより敏感な可能性がある、と述べています。

しかし脚の痛みは、小児特発性関節炎や白血病、炎症性筋疾患や敗血症の感染など、もっと深刻な病気が原因の場合もありえます。

ですから強い違和感を感じたら、医者を訪ねたくなるかもしれませんが、一般的な成長痛は心配する必要はありません。

もしお子さんに症状が現れたら、痛みを和らげるいくつかの方法があります。脚をマッサージしたり、温めたり、弱い鎮痛剤を与えたり、そして抱きしめてあげることです。

それでも、お子さんが痛がっている場合は、思い出してください。みんな、いずれは成長痛から脱却するものだ、ということを。