良い仕事には良い環境が必要

南壮一郎氏(以下、南):僕らもいろいろな会社を参考にさせていただいてます。たぶん皆さんより少し社歴が長いのと、かなりの人数を採用してきたところから言うと、シリコンバレーの会社さんにもかなりヒアリングをしました。

一番衝撃的だったのは、社員紹介の比率が50%を下回ったら採用担当者がクビになるというようなことを、大手のシリコンバレーのIT会社さんに言われて。

僕が3、4年前からずっと言っていたのは、とにかく全員が1人、周りにいる自分より優秀な人を連れてきたら、組織が倍になるだろうと。さっき『How Google Works』の本の話が出ていましたが、本の中にも同じことが書いてあって。

鈴木健氏(以下、鈴木):書いてあったよね。

:結局、これは全部、考え方は一緒なんだなと。

鈴木:あそこに書いてあることも結局グーグル流もあるけれど、たぶん60%、70%はシリコンバレーの標準的なやり方を書いているよね。

:そうなんですよね。たぶんグーグルが言っているから説得力があるっていうのはあると思うんですが、結局は自分たちで探さないといけないっていう意識が常時あると思います。

ただ、エンジニアにも頑張ってもらうのは、なかなか苦労するんですが。鈴木さんのところはどうですか?

鈴木:そうですね。うちの場合、オフィスにすごい力を入れているんです。エンジニアの人たちって基本的に、あまりお金とか報酬とか、そういうものではなくて、やっぱりいい仕事をしたいんです。しかも一流のエンジニアほど、もっといい仕事をしたいと思っているわけです。

いい仕事をするときに、その環境が大事なわけです。その環境って2つあって、1つは周りに優秀なエンジニアがたくさんいるっていうことなんです。周りにたくさん優秀なエンジニアがいると、変なプログラムを書く人はいないから、自分が生産的になれるわけです。わからないことがあったら聞ける。切磋琢磨できる。

そういうまさにアスリート的な環境です。お互いどんどん自分たち同士が競り合っていってレベルアップしていこうみたいな。もっと上を目指すぞみたいな、そういう職人的な人たちがすごく多いので、道を極めようとするんです。こうした求道者たちを集めると、ものすごい勢いで道を極めていこうっていう意識が高まってくるんです。

その空間を1回作ってしまうと、新しく入ったときに、そこをやっぱり感化されるというか、ここのみんなと働きたいっていうふうに思うようになります。面接のプロセスで先ほどありましたけれども、結局、うちは8回から12回なんですけれども、ちょっと少ないんですけれども(笑)。

小野壮彦氏(以下、小野):十分多いですよ。

鈴木:十分多いですよね。十分多いんですけれども、もう30回言われちゃった後なんで、もう少ないなと思って。帰ったら20回にしようとか言って、たぶんすごい怒られたりすると思うんですけれど。

もう1つはオフィスです。やっぱり働く環境ってすごい大事で、うちは靴脱ぎスペースがあるんです。そこがすごいみんな好きで、要は働く姿勢なんです。

みんな椅子に座ってプログラム書くだけじゃなくて、人を駄目にするソファーってあるじゃないですか。知っています? 無印で売っているやつ。

あれが靴脱ぎスペースに大量に置いてあって、そこで寝そべったり、腹這いになったりとか、横になったりとか、すごい何か、何でこんないろんな恰好でコーディングできるんだっていう、すごいクリエイティブな恰好でみんな仕事しているんです。

それが大人気で、本当に溢れかえっちゃうぐらい大人気になっているんですけれど、そういう、何か意外とその働く姿勢? 姿勢っていうのは別に精神的態度ではなくて、本当に物理的な姿勢なんですが、すごい採用に役立っているなというふうに思いました。

:なるほど。freeeさんではどうですか? 何かそういう、特にエンジニア採用に力を入れられていると思うのですが、何か特徴はありますか?

東後澄人氏(以下、東後):そうですね。うちもまさにさっきの話じゃないですけれど、エンジニアの比率は社員で言うと半分ぐらいなんです。今の鈴木さんの話に1つ付け加えるとすると、すごく大事だなと思っているのは、会社全体の、エンジニアに対する思いというか、環境みたいなところはすごく大事かなと思っていまして。

やっぱりグーグルもまさにそうなんですが、うちもエンジニアリングオリエンテッドな会社なんです。なのでエンジニアに対するリスペクトが全体としてすごく強いですし、そのエンジニアのリソースを使うということが、どれだけ会社にとって大事なリソースを使っているのかっていうことを、みんなが共通認識として持ってやっているので。

逆にエンジニア側としても、そこに対してすごくモチベーションが高くて、そういった会社全体の環境づくりみたいなところは、すごく大事にしていて、やっぱり入ってくるエンジニアの人も、そういうところをすごく見るんです。

入って、どういう環境で仕事ができるのかとか、そういった視点で見たときに、誇れる環境を作っておくっていうことはすごく大事なんじゃないかなと思います。

採用力は営業力

:うちも非常に似たようなことをやっているのですが、あえて補足すると、たぶんいろいろな役割の人材を雇っていると。エンジニアだけでなく、事業開発もいれば、マーケティングも管理もいるのですが、僕らってやっぱり職種別にCPA(Cost Per Acquisition)で見ています。

職種別に採用単価を変えて。やっぱりどう考えても、さっき慢性的に足りないと小野さんおっしゃっていましたが、ITエンジニア、もしくはプロダクトマーケティングの人材は慢性的に足りないので。

であれば、明らかに管理や営業に比べて、裁量をたくさんかけるべきであって、それはエンジニアの皆さんに良い椅子をあげるのも、ひょっとしたらそのコストを上げるという意味だと思っていて。一人ひとり、その職種によって採用単価をコントロールして、どんどんパイプラインを管理していく。

これは、営業の考え方とあまり変わらないと思うんです。ライフタイムバリューが高いお客様を取るためにはCPAを高めに張ってもいいというのと、全く同じだと思っていて、採用を科学していくと、どんどんより本質的な採用ができるんじゃないかなって。

特に僕らもエンジニアの採用に苦労しているのでコストを変えています。いくつか質問の中に経営者採用というのがあったのですが、まさに適任の小野さんがいらっしゃいますけれども。

ベンチャー企業、もしくは成長企業、曽山さんの場合は大きい成長企業が、経営幹部の人材を採用するときのコツ、もしくは大事にしていることや、受け入れる側の心構えがあると思うのですが、何かアドバイスはありますか?

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