2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
リンクをコピー
記事をブックマーク
--札幌で開催しておりますIVS 2014 Spring、インタビュールームにゲストをお招きしてお送りしております。今日お越し頂いたのは、こちらの方。
Farfetchという世界で急速に成長しておられますファッションアイテムをインターネットで販売している会社です。そのCEO、Jose Nevesさんにお越しいただいております。ポルトガルご出身。実際にはロンドンでお仕事をされています。そのFerfetchの成功の要因、今後の戦略等をお伺いしたいと思います。
まず最初に、Farfetchを知らない方の為にどんなことをされているのか少しお伺いできますか?
Jose Neves氏(以下、Jose):もちろん。Farfetchはグローバルファッションマーケットプレイスです。ファッション好きな人達が、パリ、ミラノ、ストックホルム、ニューヨーク、LA等にある選りすぐりのセレクトショップ(ブティック)で買い物を楽しむことが出来る場所です。1,000以上の場所から集まった1,500以上の素晴らしいブランドを見てショッピングを楽しんで頂けます。
使い方もシンプルで、お客様が商品を購入したセレクトショップから直接商品が配送されます。日本国内へは、どの国のセレクトショップからでも五日以内に商品が届きます。無料で返品出来ますし、料金には関税も含まれているので、後で請求書を見て驚くこともありません。
【サービスの紹介動画を是非ご覧ください】
--世界各所にあるたくさんのセレクトショップを一か所に集約しているんですね。
Jose:その通りです。そのようなオンラインプラットフォームを提供しています。消費者にも使い易いショッピングサービスです。本来であれば、それらセレクトショップのアイテムが欲しい場合実際にお店を訪れなくてはならないところを、オンラインでショッピングできるようにしました。
--どんな人があなたのサイトでお買い物されるのですか?
Jose:色々な方がいます、そして国際色に富んでいます。150か国以上の国に顧客がいます。中でもアメリカが私達の最大のマーケットで、30%を占めています。男女比は、75%が女性です。年齢は様々ですが、平均は35歳くらいです。他の多くのラグジュアリーアイテムを売るウェブサイトよりも、若干若めの年齢層です。
--でも小さめのセレクトショップが中心で、大きな、メジャーなところはないんですよね?
Jose:そんなことはありません。グッチやジバンシーもありますし。世界で最も美しく、優雅なアイテムだけを扱っています。有名デザイナーのものもありますが、小さめのユニークなセレクトショップのアイテムもあります。どれもユニークで素敵なものばかりで、これらのアイテムがFarfetchをユニークで興味深いサイトにしています。
--Farfetchを始めたきっかけを教えてください。あなたにはテクノロジーのバックグラウンドがあると聞きました。ファッションの道に進むきっかけはなんだったのでしょうか?
Jose:20年ほどビジネスをしてきました。私は昔からずっと起業家です。一番最初につくった会社はテクノロジービジネスでした。プログラミングをやっていました。そして、ファッション業界向けのソフトウェアをつくり始めます。それがきっかけとなりファッション業界に興味を持ち始め、そしてファッションが大好きになりました。
ファッションはとてもクリエイティブでグローバルです。ファッションビジネスをやってみよう、と思いました。1995年、靴ブランドをローンチします。それ以来テクノロジーとファッション、両方やっていました。
2007年にFarfetchのアイディアを思いつきました。当時既に多くのセレクトショップを見ていましたし、ファッションビジネスもしていたので。そして、「セレクトショップをやっている彼らには、お店をオンライン化して、ビジネスを国際化するのはなかなか難しいだろうな」と思ったのです。
既存のままでは、彼らのセレクトショップで皆さんに買い物をしてもらう為には、実際に彼らのセレクトショップを訪れてもらうしかない。これではグローバルな市場で多くの顧客を持つことは難しいだろう、と。
私にとって、それら個々の素晴らしいセレクトショップを一か所にまとめたプラットフォームをつくり、グローバルな市場で顧客を得られるようにすることがとても自然に思えました。
セレクトショップにとっても、ファッションに熱心な世界中の顧客にとってもWin-Winだと思ったのです。こうしてFarfetchのアイディアが生まれました。そしてそのアイディアを形にする為に動き始めたのです。
--わからないのは、なぜ人々がオンラインでラグジュアリーな買い物をし始めたかということです。特に女性は、実際にお店に行って、お店の人とお話しながらショッピングするのが好きなのではないですか?
Jose:色々な理由があると思います。日本人でラグジュアリーなファッション・ショッピングをオンラインでする人は、たった5%です。仰る通りです。95%のラグジュアリー・ショッピングは実際の店舗で行われています。しかし、オンライン市場は急速なスピードで成長しています。
理由のひとつには便利さがあるでしょう。例えば、夜、ワインと美しいパリの夜景を楽しみながら、またはそれがニューヨークであっても、Farfetchであればいつでもショッピングすることができる。ファッション・ショッピングは感情で行われます。素敵なバッグや靴を見て、衝動的に、その時その瞬間に「欲しい!」と思う。それが購買に繋がるのだと思います。
もうひとつの理由は、たくさんのものから選ぶことが出来ること。Farfetchでは100,000点のアイテムを揃えています。つまり、大きなデパートと同じ位の品数があるのです。同じブランドでも場所によって扱うアイテムは違います。同じブランドでも、例えばミラノとニューヨークでは扱っているアイテムが違うのです。
つまり、私達のサイトではより多く選択肢を用意しています。それぞれがユニークなのです。友達に「それどこで買ったの?」と聞かれたら、「これはパリで買ったんだ。といってもオンラインで買ったんだけど、三日後には届いたよ」という様に。
オンラインビジネスの鍵は、お客様が使い易いサイトにすることです。安心して使える、無料で返品可能、関税は支払料金に含まれている。ショッピングがしやすい環境を整えています。このような理由から、オンラインでラグジュアリー・ショッピングをする方が増えているのだと思います。
--でもファッションアイテムを購入する際、顧客は購入する前に試着したいと思うのではないでしょうか?
Jose:自分のサイズがわかっている、そして好きなブランドから購入すればそれが間違いないことをお客様はわかっているんだと思います。気に入らなければ無料で返品することができるので、お客様に生じるリスクは全くありません。確かに試着できないというデメリットもありますが、便利さや取り扱うアイテムの幅広さがそのデメリットを上回っていると感じます。
--とてもユニークなビジネスモデルですよね。つまり、Joseさんが在庫を持っているわけではない。どうやって商品を発送するのですか? そしてどのようにJoseさんの会社が収益を得る仕組みをつくっているのですか?
Jose:まず第一に、Farfetchプラットフォーム上と実際のセレクトショップの在庫を連動させる、とても優れたテクノロジーを使っています。リアルタイムですべてのアイテム、すべてのサイズの在庫確認が出来るのです。
つまり、レストランオンライン予約のOpenTableと似ています。このサイトでレストランを予約すると、実際のレストランにリアルタイムで予約が取れるようになっています。
私達の場合、それが実際のセレクトショップの在庫数と連動しているということです。とても明確に商品在庫を確認することが出来ます。そしてグローバル・ロジスティック・サービスを提供しています。私達のDHLアカウントを使って商品をお店からピックアップする。そして、そこから直接お買い上げいただいたお客様のもとにお届けします。世界中どこでもです。
二番目の収益に関する質問に対する答えは、コミッション制(販売手数料)にしています。セレクトショップからコミッションを頂いています。つまり、顧客が支払う金額は変わりませんが、セレクトショップが私達にマージンを支払うという仕組みです。
--すると消費者には何のリスクもないですね。そして、Farfetchにとってもリスクがない。つまり、セレクトショップがリスクを背負っているということですか?
Jose:セレクトショップにもリスクはないですよ。だって彼らはすでにアイテムを在庫として持っている。つまり、Farfetchに参加するからといって、新しくアイテムを用意しなければならない訳ではありません。私達にお支払いただくコミッションはあるものの、Farfetchに店を載せることに対して掲載料を払ったり、新しく人を雇ったりする必要はない。
つまり、在庫やコストを増加させることなく売上が上がるだけです。そしてブティックのセールスは彼らにとっても満足行くものであるはずです。
--現在の収益はどのくらいですか?
Jose:今年はトランザクションが3億ドル以上、収益にすると1,900万USドルです。
--成長率はどのくらいですか?
Jose:年率100%です。
--つまり二倍ですね。
Jose:そうです。
--世界何か国で展開されているのですか?
Jose:今は五つのオフィスがあります。ロンドン、ポルトガル、ニューヨーク、ロサンゼルス、そしてサンパウロ(ブラジル)です。400人以上の従業員がいます。25か国にセレクトショップがあります。このようにグローバルビジネスを営んでいますが、次のステップとして、それぞれの地域に特化してサービスを提供していきたいです。日本での展開に関しては、もうすぐ日本語版ページを完成させます。
--現在は何か国語に対応しているのでしょうか?
Jose:現在は、英語、フランス語、またブラジルでのビジネスの為にポルトガル語も対応しています。
--言葉がわかって、あなたのサイトにアクセスすることさえできれば、世界中どこにいてもショッピングできるということですね?
Jose:その通りです。25か国に点在するセレクトショップでショッピングができる。関税も料金に含まれているので後から追加の請求書が届くこともない。サイトに出ている金額が、お支払していただく金額です。
そして無料の返品サービス。皆さんのご自宅やオフィスに返品する品を引き取りに行きますので、お手間もかけません。私達が販売元のセレクトショップに返品します。
日本でも既に、今お話した方法で展開していますが、早く日本語版ウェブサイトを立ち上げなければ、というところです。(※編集部注:すでに日本語版ウェブサイトは開設済み「Farfetch.jp」)
--東京にもオフィスを設立する予定ですか?
Jose:はい、今年の秋ごろを予定しています。
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
2024.12.09
10点満点中7点の部下に言うべきこと 部下を育成できない上司の特徴トップ5
2024.12.09
国内の有名ホテルでは、マグロ丼がなんと1杯「24,000円」 「良いものをより安く」を追いすぎた日本にとって値上げが重要な理由
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.12.10
職場であえて「不機嫌」を出したほうがいいタイプ NOと言えない人のための人間関係をラクにするヒント
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.06
嫌いな相手の行動が気になって仕方ない… 臨床心理士が教える、人間関係のストレスを軽くする知恵
PR | 2024.11.26
なぜ電話営業はなくならない?その要因は「属人化」 通話内容をデータ化するZoomのクラウドサービス活用術
2024.12.11
大企業への転職前に感じた、「なんか違うかも」の違和感の正体 「親が喜ぶ」「モテそう」ではない、自分の判断基準を持つカギ
PR | 2024.11.22
「闇雲なAI導入」から脱却せよ Zoom・パーソル・THE GUILD幹部が語る、従業員と顧客体験を高めるAI戦略の要諦