子どもを連れていけるオフィスに

宇井吉美氏(以下、宇井):雨宮さんは保育士をやっていて、仕事柄お子さんと接してたじゃないですか。しかも、お母さんを支援する側をやっていて。それで、自分が出産をされてから当事者サイドにもなって。支援者サイドと当事者になって、なにか気付いた点とか共通項とか、そういうものがあったらお聞きしたいです。

雨宮みなみ氏(以下、雨宮):私だけかもしれないですけど。保育士って子どもと100パーセント向き合う仕事じゃないですか。だから、待たせるってNGだったんですよね。でも、子育てとなるとそうはいかなくて、もう待たせてばっかりになっちゃって。そこで「待たせちゃいけない」みたいな葛藤がずっとあって。

でも、そこは役割分担で、夫と一緒に会社を立ち上げたので、もう本当に半分半分に。今も保育園のお迎えに行った方が洗濯してごはん作ってというように環境を変えました。

ただ、やっぱり子どもの成長に伴って、どっちがどの時間が多いほうがいいのか、どういう関わり方がいいのか変わってくるので、そこも子どもに合わせながら環境を作っていきました。会社は会社で、会社のなかでどういう役割分担、どういう環境を作っていくのがいいのか、掛け合わせで環境を作っていったのと。

あとは、さっきちょっと話したんですけど、もうちっちゃい時からオフィスに連れて行くというところで。やっぱりなかなか身近で赤ちゃんに触れる環境ってあんまりないと思うので、赤ちゃんがどういうもので、みたいなことを、職場のみんなが知れる機会を作ったりとか。わりと環境面を整えて来たかなという感じですね。

宇井:いやー、すごい。最初にお話されてた、保育士の時の感覚のまま接してしまってた、ということがすごい共感で。自分も介護職をちょっとやってたんですけど。やっぱり介護職だった私が自分の家族の介護もやるということは確かに大きいことなんですけど、まあ、たかをくくってるわけですよね。「介護職やってたから、親がなにを言ったって絶対にムカつかない」と。

でも、メディアに取り上げられている有名な介護職の方でも、親が申し訳なさそうに「オムツ変えてくれない?」って言った時に、「チッ」とかついやっちゃう、という。

プロとして提供してる介護と家族がやる介護って、ぜんぜん意味が違ったというのを、それこそメディアに取り上げられてるぐらい有名な方でさえ、やっぱり感じてしまうということで。だから、そこの共通項をすごく感じて。たぶん子どもの場合はオフィスに連れて来るという解決策があるから、いいなあって。

奥田浩美氏(以下、奥田):私も社員に育ててもらった(笑)。

宇井:(笑)。

篠田真貴子氏(以下、篠田):私もあれですよ。今、ほぼ日がちっちゃくて自由な職場なので。保育園ちょっと熱出して行けないので、会社に連れて来てたら、会社がすごく楽しくなって、「ママ、次、会社いつ行けるの?」って、激しく出社に意欲的な子どもになって。

(会場笑)

みんな迷惑をかけるのを怖がる

奥田:うちも、さっき「一番最初にやったことが予算化だ」って私言ったんですけど、実はそれをやって気付いたことがあって。なんかこうお金を払って人に預けて、だんだんお金はもったいなくはならないんですけど、子どもといる時間がもったいなくなってきて(笑)。予算化してまだこんなに使えるのに、「いや、やっぱりもっと一緒にいる時間を作りたい」という次のフェーズができたんですね。

それはお金使って預けた次のフェーズだと思うんですけど。そうしたら、やっぱり自分がいる環境に子どもを巻き込むほうが楽しいんですよ。

篠田:ここにいらっしゃるみなさんは、自分の環境に連れて来る立場にない方が多いかなと思うんですけど、以前大きい会社にいた時は、子どもを連れての海外出張を2回やったことがあります。おすすめはしないんですけど、いろいろな状況でやらざるを得ず。夫も同じタイミングで海外出張になっちゃったことがあって。でも、やればできる。

それぞれ、1回はオーストラリアだったんですけど、ネットと、あと向こうのスタッフにお願いしたら、いわゆる日本で言う感じの駅前保育みたいなものを使って、そこに昼間は3歳の息子を預け。

そして2回目は、4歳の息子と生後3ヶ月の娘を連れて行ったんですけど、大きい社内会議で、大きなホテルから出ない会の出張だったので、ホテルに日本からメールして「シッターさんを手配してくれ」とお願いして。往復の飛行機さえなんとかなれば、やれます。

宇井:そういうことを。

篠田:普通にサラリーマンでも、ちっちゃいレベルですけど、自分が子どもと一緒に仕事する環境って、スポットで作ることはできる。出産前の方だって、このエピソード出したら、解禁、本当の意味で解禁になりますよ。

私もそんな制度ないけど、(会社に)かけ合って、勝手にここまで手配して、「私が払ってるんだからいいだろ」っていう既成事実をつくっちゃう、みたいな感じですよね。

奥田:みんな、迷惑をかけるのを怖がりますよね。私もそうですけど、子どものことで迷惑かけたい人は日本人にはほとんどいないので。だから、「ここ、みんなが迷惑だろう」「ここで泣いたら迷惑だろう」って言って、一歩も踏み出せないんだけど、ジリジリトライしていくことが大事で。

まさに育てている側もトライするんだけれども、最近は自分が場を作る側にいるので、トライできる環境。もしかするとすごい大切なイベントが吹っ飛ぶかもしれないけど、「吹っ飛ぶって何だっけ? みんなが赤ちゃんに注目して『何だ?』って振り向いた時に私が抱っこして司会進めればいいじゃないか」みたいな、そういうことをやって(笑)。

(会場笑)

奥田:まさに宇井さんのこの前の経験を、ちょっと言ってくれるとおもしろいかなと。

宇井:ありがとうございます。振っていただいたので、せっかくなのでお話すると、この間、奥田さんの会社で運営されているNESTというイベントに出たんですけども。

ちょうど今、うちの子がミルクをまったく飲まないんですよね。搾乳をしたものも、まあ、哺乳瓶がイヤなんでしょうね。ぜんぜん飲まなくて、図らずも今、完全母乳になってしまってるんですね。

奥田さんのイベント出るってなった時に、ドア to ドアでどうしても8時間はかかるのがわかっていて、「生後3ヶ月の子に8時間断食はないだろう」ということになって、「連れて行こう」という話になって「連れて行きます」って奥田さんに相談したら、いろいろ対応をしてくださって。

調べてみたら、会場はホテルニューオータニで、客室を授乳室にしてるんですけど、そこを1日何回でも無料で使えるんですよ。そこで授乳し放題で。

(会場笑)

篠田:フリーフローみたいな(笑)

宇井:私なんかは恥ずかしさがなくなってきているので、もう授乳用ケープさえしとけば人の前でもポッポあげてるので。いつもだったら、私が仕事から帰ってくるまで「おっぱいがないよー」って泣いてる息子が、1日たらふく飲めて(笑)。

(会場笑)

宇井:子どもの成長のためにもかえって良かったかなって。だから、連れて来るってすごくいいよね、というのと、そもそも振り返ってみると、自分たちの周りのリソースってわりと余っていて、それをかき集めて組み立てて使えるようにするかどうか、そこだけなんですよね。本当にそう思いました、この間。

私の国が平和であれば、問題はない

残り時間が15分ぐらいなので、普段みなさんを支援されている旦那さんたちのお話もおうかがいできればなと思います。今日パパさんがもしいらっしゃったら、そのへんの話も耳をかっぽじって聞いてもらったらいいかなと思うんですけど(笑)。

みなさんがふだん旦那さんに協力してもらっていることとか、そもそもみなさんを支えてる旦那さんってどういう人なのか、ちょっと聞きたいなと思うんですけど(笑)。

(一同笑)

宇井:奥田さんから。

奥田:私ですか? うちの夫はムーミン谷に住んでるような妖精だと思っていて。

(会場笑)

奥田:つまり、私の夫がムーミン谷の妖精と思っていれば、そこにある価値観のなかだけでわかり合えればいいので(笑)。なので、「旦那さんに協力してもらえてるか?」って言われると、いやー、協力ってなんだっけ。

彼は娘のことが大好きで、彼の愛し方は彼なりに違うし、私の愛し方は違うので。どちらかというと彼のほうがマメなので、細かい食事のこと心配したり、寝相を心配したりというような(笑)。私はもともとインドの生活が長かったので。

宇井:そうですよね。

奥田:まあ、人はそんなに簡単に死なないし、人は強いものだって思ってるのが、彼はサバサバしたムーミン谷のなかでいろんな苦悩をかき集めていて(笑)。という意味で、みなさんの参考にならないと思う(笑)。

(会場笑)

奥田:1つだけ参考になるとすれば、他の夫婦の協力のかたちとか、もうまったく参考にならない。とにかく私の国が平和であれば、問題はとくにない。それだけですね(笑)。

宇井:ビックリしました、ムーミン谷(笑)。あそこの家がうまくいってるから、うちもうまくいかなきゃいけない、みたいな。確かにそういう変なプレッシャーを勝手に感じたりしちゃいますよね。そうじゃないんですね。自分の国が守れれば(笑)。

奥田:うちの国というか谷が(笑)。

子どもの成長によって家庭の役割が変わる

宇井:篠田さんはどうですか?

篠田:もうちょっと参考になる話をします(笑)。

(会場笑)

篠田:私、世代とか職場環境によって、すごい差があると思っていて。私、今49で夫が50歳なんですね。1人目の子どもの時、私が34で夫が35なんですよ。夫も日本の金融機関に勤めていたんです。

その職場環境、あるいは、学校から含めた人間関係とか、我々の世代って雇用機会均等法が始まって5年とかなので、夫の周りには嫁がフルタイムで働き続けた人はいないんです。学校時代のお友達も、職場のお仲間も。それで、上司はさらに15歳ぐらい上ですから、もう当然社内結婚。そんな社内の世界観の中に、1人ポツネンとこんな活発な嫁がいるので。

夫はそういう私を知って結婚してるんですけども、やっぱり子どもがいて、嫁が働いてるということで、おそってくるさまざまな現実に、今振り返って思えばまったく用意がなかった。その度にフラストレーションを抱えてたと思います。

私自身も余裕がなくて、外資系の会社にいるのでどうしても海外出張があるんですけど、そのたびに離婚の危機かというぐらい大ゲンカですよ。その時は、「もうおまえなんか!」みたいな(笑)。やっぱりそれはあるんですよね。

だから協力というと、正直、乳幼児期は今思えばお互い助けあおうとしていたけど、当時は日々がバトルという感じでした。子どもが学校に行くようになって、お勉強を見ることになると、大人の理屈で子どもと接することができるようになるんです。

そうなってから夫の活躍の場が増えまして、どんどん子どもの勉強を見ることが楽しくなって。あと、上が息子だったので、男同士のスポーツを楽しむとか、そういうことがちょっと大きくなったらできるようになるんですよね。そこから夫の活躍の場がどんどん広がり。息子が中学受験したんですけど、それは夫に全部やってもらって。

宇井:おー、すごい!

篠田:塾選びから、もう全部。私は家庭の雰囲気が壊れないように、明るくふるまう(笑)。

(会場笑)

奥田:もっと明るいんですね(笑)。

篠田:これ以上明るくてどうするんだ、っていう(笑)。

奥田:(笑)。

篠田:さっきもお子さんの成長によって家庭の役割変わるって話がありましたけど、それがいまだに続いていて。その中で都度都度お互いにできる役割を見つけて、って感じです。

宇井:例えば、さっき、ほぼ日上場されていろいろあったと、まさにCFOとしてやられてたので。じゃあ、前の時とはまたぜんぜん違う協力体制とか。

篠田:そうですね。子どもの年齢も違うので。上場準備をしていた時は小学3年生、上が中1とかですから、お留守番もちょっとできるし。

宇井:なるほど。

篠田:1年前だと息子の中学受験と私の上場準備が重なっていたので、けっこうヤバかったと思います。上場が今年で、ラッキーでした。

宇井:(笑)。

篠田:別に合わせたわけじゃないんですけど、家庭がわりとスムーズに回ってるタイミングで私が1人大変な感じだったから、まあ、なんとかなったんですけど。

時代は変わっているので、今の解を探すしかない

宇井:すごい、どうやって2人子育てしながらやってたんだろうな、と思ってたんですけど、そういうかたちで。雨宮さんはどういう旦那さんですか?

雨宮:さっきもちょっと話したんですけど、子どもの成長に合わせて役割分担を変えていって、仕事でどう、家庭でどう、っていう感じなんですけど。

たぶん、どっちが子どもを見なきゃいけないという感覚はなくて、お迎えに行って子どもと一緒に過ごすのも楽しみだし、仕事は仕事で、もし私がお願いしてる側だったら、「よし、今日はやるぞ!」という感じだし。なので、けっこううまく切り替えができるかなと思っています。

最初のほうは、やっぱり自分が授乳しなきゃいけないとか、夜寝てる時は自分じゃないといけないとか。それで、私の部分が多かったんですけど、だんだんそのあたりのバランスがとれるようになってきて。

息子は息子で今日はこんなことを楽しんでる。たまにはプライベートとして、旦那さんが1人で出かける時間がある、たまには私が1人で出かける時間がある、3人で出かける時間もある、仕事もある、みたいな。けっこうそのへんは、一人ひとりが、家族3人それぞれ楽しんでる環境を、なんとなくいろいろと試しながらながら作れてきてはいるのかな、と。

ただ、今お話を聞きながら、これからたぶん成長していく過程でいろいろ、それこそ受験だったりとかあると思うと、またどうなっていくのかな、と。

奥田:みんな、昔の家族のかたちにこだわりすぎていると思っていて。とくに自分がものすごく幸せだと思って育った人ほど、自分の親の30年前の姿をなぞることが幸せだというふうに思いがちです。お父さん、お母さんがいて、お母さんが手作りのもの作ってくれる、お父さんが教育に熱心で、みたいな。でも、時代は変わっているので、今の解を自分が探すしかなくて、過去にはないと。それが一番大切な話。

宇井:そうですね。旦那は両親がどっちも教師だったので、学童にけっこういたらしいんですよ。「それがすごいさびしかった」と、だから私が妊娠した時からずっと、「なるべく一緒にいてほしい」って言われたので、子どもを一緒に連れ回してるんですよね。だから職場にも連れて行って(笑)。「それはちょっと違うよ」という話を、旦那にされてるんですけど(笑)。

(一同笑)

宇井:そういうことじゃなくて、お家にお母さんがいて、家に帰ったよというのをやってほしいらしいんですけど、私にはそれはできないので。とりあえず「一緒にいる」っていう条件のところは守ろうと思って一緒にいるんですけど。そうしたら、今日とかは見かねた旦那のお母さんが盛岡から来てくれて、私は今こうして登壇してるんですけど(笑)。ということもあったりするので。

奥田:もう1つだけ、参考にならない話していいですか?(笑)。

(会場笑)

奥田:やっぱり結局人は1人ずつで、きちんと自分の人生を見出して歩いていかなきゃいけない時の、最初の共同体が家族だと私は思っているので。最近、どこでも働けるというので、年間120日、東京以外で働くようになって。でも東京に帰ってきたら、「なんで私は仕事場は毎日選んでいるのに、なにも選択せずに自分の家に帰るんだろう」という疑問が浮かんで(笑)。

東京でも帰る場所を選ぼうとして、2ヶ所に家作ったんですね。でもそうしたら、やっぱり家族が今日はどこにいるんだろう、と気になる。娘は今日どこで何をしてるんだろう、夫は何をしてるんだろう、と結局みんながいるほうに帰るというのが、一歩踏み出してみてわかって。いまだにうちの家族は「今日どっちの家に帰りますか?」ってLINEがあるんですけど(笑)。

(会場笑)

奥田:だから、そういう意味なら、時代が変わっていくうちに、私は新しい生き方みたいなところから、新しい家族のあり方。別に家にしばられることもなく、毎日何によって自分が選択しながら生きてるんだろうということを、娘に見せながら生きてるんですけど。まあ、あんまりみなさんにこの生活、参考にならないとは思うんですが(笑)。

それぐらい時代は、私のように変わった人間が増えてきてるということを、お知らせしたいです(笑)。

リセットを楽しめる人生に

宇井:ありがとうございます(笑)。いろいろお話しいただいて、セッション時間がもうあと少ししかないので、最後にぜひみなさんからオーディエンスの方々に、「これだけは言いたいな」とか、もしあったらお願いしたいなと思います。

篠田:さっき一番初めに出た「リセット」なんですけど、やっぱり妊娠とか出産というタイミングで、「自分にとって仕事って何だろう?」とか、「家庭って何だろう?」ということを、考え始めるきっかけには間違いなくなってると思うんです。私がずっと仕事をしてきた環境でいくと、友人の男性たちは、やっぱりずっと同じ企業に勤めあげる人が多くて。

彼らがその問題に気が付くのが、私の世代だけかもしれないですけど、40代後半になってからなんですね。つまり、大企業のキャリアであれば部長ぐらいにはなれるんだけど、そこから先はわかんないんだ、となって初めて、「はて、自分の人生、これで良かったんだろうか?」「自分の仕事って何だろう?」「会社との関係は?」って。それで、私に「ちょっと相談」って来るんですよ。

だから、この「リセット」という格言自体、たぶんみんなどこかであるんだな、って思うんです。たまたまここにいるみなさんは、出産を基軸にして話が回ってましたけど、それぞれにリセットのきっかけになるなにかがあると思う。

宇井:本当そうですね。別に妊娠、出産だけじゃないですもんね、「リセット」は。

奥田:私も「リセット」という言葉、実は大好きで。うちの娘が小学校の中学年ぐらいの時にリーマンショックがあって、私の会社は1年分の仕事を全部失ったんですね。それで、売上も上がらない、人を切らなきゃいけないという時代を、娘が「一番あの1年は良かった」って言ってるんですよ。

「それはなぜか?」って聞くと、「自分の存在がママを助ける側に初めてなれた時期」みたいなことを言ったりするので、「あ、そうか。家族ってそういう時のためにあるんだな」って考えると、リーマンショックなんて完全にリセットじゃないですか。

だから、そういう、家族と共にリセットという視点で考えると、いろんな困難とかがあるほうが、人生楽しい。楽しいと思えるのは家族・仲間がいるから、みたいな発想は、今日は伝えておきたいな、と。

宇井:片一方では良くなることもあるんですよね。

篠田:チャンス。

宇井:ピンチはチャンスでもありますよね、本当に。

篠田:グワッと方向転換できるチャンス。

宇井:それすごくいいまとめになってる。どうですか? 雨宮さん。

雨宮:いや、なんか、話す……、そうですね(笑)。

宇井:(笑)。

雨宮:妊娠、出産でいくと、もしこれが女性のリセットとしたら、それは同時に子どものスタートでもあるので。

宇井:なるほど。

雨宮:そこでの変化というのはすごく大きいし、でも、リセットということはマイナス部分だけじゃないなというのは、お話を聞いてすごく思いました。

宇井:そうですよね。私も出産した時に、「宇井ちゃんはママ0ヶ月なんだよ」って言われた時にすごい気が楽になって。当時は、いきなりママ=スーパーマンになると思い。自分の理想の母親像にならなきゃとすごく思ってたんですけど、「私も0ヶ月なんだ」って思った時に、確かに楽になったので。確かに子どものスタートもそこからですもんね。

さすが、ママをしながら働いているお三方に聞けた、濃い45分だったと思います。今日はお時間いただきまして、この場を共有して本当に良かったと思います。ありがとうございました。

(会場拍手)