「大企業の人は愚痴ばっかり」コンサル出身だからこそわかる“ベンチャー魂”の魅力

コンサル出身からのベンチャー企業 #3/3

Start Venture Festival 2016 Spring
に開催

2016年5月14日、社会人&大学生のためのベンチャーの祭典「Start Venture Festival 2016 Spring」が開催されました。パネルディスカッション「コンサル出身からのベンチャー企業」では、モデレーターのライフネット生命・岩瀬大輔氏、リブセンス・中島真氏、ラクスル・福島広造氏、ウィルゲート・井口善文氏が登壇。大学生や第二新卒に、会社選びで重要視すべきポイントについてアドバイスを送りました。

コンサルのスキルが害になることも

岩瀬大輔氏(以下、岩瀬):あと15分ぐらいなので、10分ぐらいQ&Aをやって、最後5分にみなさんから最後の会社PRと応援メッセージ等いただければと思います。

会場から質問受けたいと思いますけど、いかがでしょうか? ……出ない。ベンチャー精神足りないんじゃないですか、みなさん?(笑)。もうワっと手が上がるかと思ったのに。はい、後ろの方どうぞ。

質問者1:こんにちは。1つおうかがいしたいんですけれども、DeNAの南場(智子)さんなんかは実際創業されてから、アンチコンサル的な方だと存じておりますけれども。かなりの部分をアンラーニングする部分があったと。実際そのスキルが逆に害になったことがあったということなんですけども。実際その点に関してはそれぞれどのようにお考えなのか、お聞かせください。

岩瀬:4人答えると長いので。じゃあ、南場イズムを体感した中島さんと、あとコンサル8年の大ベテランの福島さんのお二人お願いします。

中島真氏(以下、中島):意思決定の話をしたんですけれども。コンサルの時によくも悪くもある種の意思決定に対する自信みたいなものをもう持ちあわせていて。なので、そこを導き出すスタイルというのは、最速で出せてるという自信も含めて僕は持っていたと思っていて。

というところに対して、ぜんぜんそんな文脈は通用せずに、「いま決めろ」みたいなシーンというのは実際出てくるというふうになってます。

その時に学ばなければならなかったのって、チームでやっているといえど、あるプロジェクトのマネージメントをするなかのアウトプットって、自己完結させて導き出してるものというのがあって。個人の範疇の中の意思決定だったのかなと思ってて。

もっと最短でやろうとした時には、もっと想像を超えて組織の中に自分を溶け込ませるなかで瞬時の判断というのが求められるかなと思っていて。なので、自分の思考のこだわりとか、そのスタイルは早々に捨てざる得なかったなという状況がけっこう。

岩瀬:ありがとうございます。どうですか?

福島広造氏(以下、福島):私の場合は、スタートアップで一番アンラーンしたというか、チャレンジが大きかったのは「リスクを取る」ということです。チャレンジをどう大きくやっていくか、リスクをとるか、ということへ「チャレンジしていく」ってマインドになるにはけっこう時間かかったなって思いますよね。

岩瀬:ありがとうございます。あとなにか質問いかがでしょうか? じゃあ、こちらの前の方、お願いします。

人生の大切な選択はロジカルではない

質問者2:お話しいただきありがとうございます。職業選択をする際に、コンサルと事業者であるかどうかを私は非常に重要視していて。最終意思決定権があるのは事業者だと思ったので、そちらに魅力を感じるんですが。

みなさんが最初に職業選択した際に、そこを重要視していたのかどうかと。していたなら、あえてなぜコンサルのほうに行ったのかをお聞かせください。

岩瀬:いま学生?

質問者2:私いま新卒で入って。

岩瀬:そうなんですね。じゃあ、井口さんどうぞ。

井口善文氏(以下、井口):私、1年目が事業会社です(笑)。

岩瀬:僕は学生の時なにも考えてなかったんですよ。だから、あんまり考え過ぎなくてもいいのかなと思っていて。わからないですけど、高校野球で高校入る時に、大リーグに行った時のグラウンドはこっちがいいか、こっちがいいか、みたいなことを考えないじゃないですか? だから、そんなに難しく考えなくてもいいんじゃないのかなと思っていて。

とくに、みなさんと決定的に違うことがあって、僕ら。僕と井口さんはほぼ同世代で、98年、99年なんですね。お二人2002年卒なので、まあそんなに変わらないとして、スマホとかなかったですし、ネット上に情報がなにもなかったんですよ。だから、よくわからないかな、たぶん就職本とかぐらいですよね。

という時代なので、逆にすごく情報があるので、よくも悪くも耳年増になっちゃって難しいこと考えすぎちゃってる気もしていて。そんなに深く考えなくても。深く考えなくいいというのは無責任なわけじゃなくて。やっぱり人生の大切な選択ってそんなにロジカルじゃないんじゃないのかなって個人的には思ってます。

では、最後になにかご質問ありますか? じゃあ、後ろの方どうぞ。

質問者3:「素早くリスクを取っていくことが重要である」というお話をされていたかと思っていて。そういった時にじゃあ、なにをどこまで調べるのかということの分水嶺みたいなものの肌感覚はどのように身につけられましたか?

岩瀬:中島さんどうぞ。

中島:難しいですね。まず、「福島さんの逆かな」ってさっき聞いてて思ったんですけど、むしろコンサルの時のほうがある種、無責任にリクステイカーだったかなってと思っていて。事業会社入ってからのほうがよりシビアにというところで。

パーソナリティってもともとリスクを最大に取りたがるという気質があるんですね。ってなった時に、自ずとやってきたことに失敗もすごい嵩んできたかなと思っていて。

なにが言いたいかというと、残念ながら、そこはやっぱり経験則からでしかの肌感覚でしかないかなと思ってます。

「誰と働くのか」が重要

岩瀬:ありがとうございます。じゃあ、最後5分になったので、お一人1分で今日のまとめのメッセージを、井口さんからお願いします。

井口:まず、先ほども申し上げたんですけど、新卒とか20代のみなさんには、いろいろな選択肢があると思うんですが、このセッションにおいては、コンサルかベンチャーかという選択に限定して考えると、岩瀬さんがおっしゃっていたとおり、あまりその順番にこだわる必要ないかなというのが、正直な今までのキャリアのなかでの感想ですね。

どっちでも学ぶものはたくさんあるし、どっちが先でどっちが後でも、実はあんまり変わらないんじゃないかなと思ってます。

ただ、どっちにしても両方学びが非常に多いので、両方やるなり片方極めるなりでもいいと思います。

もし、どの会社を選ぶかを決めるとすると、やっぱり「誰と働くのか」というのが非常に大事なんじゃないのかなと思ってます。

正直、学生から見た時の「この人すごい」という判断が本当に合ってるかというのはけっこう微妙だと思ってます。ただ、そうはいっても判断軸ってそれぐらいしかないですよね。

じゃあどうするか、ですが、「どこかのすごい会社の出身者だからすごい」と安易に判断してしまうのは、あまりいい選択にならないんじゃないかなと思うので、 ベンチャーであれば社長とも、面接やイベントとかで、話す機会もあると思うので、そういう直接の接点を多く持って、「誰と働くのか」というところを重視していただくといいのかなと思っております。

岩瀬:ありがとうございます。福島さん、お願いします。

福島:私、ラクスルのミッションが好きで入ったんですけど。「仕組みを変えれば、世界はもっとよくなる」ってミッションでラクスルは事業を広げてます。やっぱりこれからキャリアを選ばれる時に、世の中って変わるのか、変えるのか、変わらないのか、という信じる世界が大事だと思ってます。

自分が「変えていける」と思う方はぜひスタートアップにチャレンジしてほしいなと思いますし。そういうチャレンジする人が多いことが世界や日本を変えていくのかなと思ってます。

私も、そういう人のロールモデルになりたいなと思ってますし。みなさんこれからいろいろ、後輩とか出てくると思いますので、その時に自分の決断を誇りに思えるようになっていただけたらなと思います。

岩瀬:ありがとうございます。では、中島さん。

中島:今日、ご質問とかも聞いててふと思ったことがあるので、その話をしたいんですけど。コンサルかベンチャーかみたいな話自体には、たぶんみなさんもお気づきになってるんですけど、そんなに意味はないかもしれないと。

ただ、僕、1個だけ違いがあるなと思いました。たぶんそうなんですけど、コンサル行こうとした時、みんな辞めることをすごい意識、前提としてると思うんですよね。実態として、辞める人は相当多いです。

たぶん背景としては、コンサル行って汎用的ななにかが身につけられるんじゃないかとか。ちょっとジェネラルななにかで通用するものがあるんじゃないかだと思ってて。これ相当効率悪いですし、失敗したケースをたくさん見てきました。

僕の場合はたまたまコンサルで次の機会が見つかったって、すごいラッキーだと僕は思っていて。なかなかそんなふうにはならないなと思ってます。

なにが言いたいかというと、もしコンサル選んだのであれば、その2年後なり3年後辞める時っていうのを、「じゃあ、次、なにするの?」というのを明確にしておかないとすごい割が合わない仕事かなと思いました。入ってなにか出てくるというのはたぶん難しくなる。

それに対して、これはベンチャーであろうとどこでも変わらないんですけど、ほかの事業会社への入社を意思決定するときというのは、さっき言ったように、例えばミッションに共感するとか。ある種の継続性のあるモチベーションとかにおいて入っていくかなと思います。

キャリアに対してはけっこう僕はそっちのほうが有効かなというところは、今日聞いてて思ったので、なにかのご参考になればなと思います。

ないなら作ればいい

岩瀬:ありがとうございます。お三方の最後のまとめの話を聞いた僕のまとめですけど。

井口さんの言われたことに、僕すごい共感しまして。ロールモデルというか、「この人と働きたいな」というところで働くのが一番いいと思います。

僕もBCGに最初入ったのはコンサルがなにやってるかもわからなかったんですけど、「この人すげー!」という人に会ったんですよ。入ったらもう辞めてたんですけど。「こういう先輩たちと一緒にいたいな」と思う人たちがいっぱいいたので、もう、それだけで選びました。

なので、会社ってどこに行っても仕事は大して変わらないので、やっぱり何をやるかよりも誰とやるかというのがすごく大切だと思います。

それで、福島さんの言われたことももう1つすごく大事で。ベンチャーの人と付き合うようになってすごく素敵だなって思うのは、ベンチャーの人たちって愚痴言わないんですよ。大企業の人たちって愚痴ばっか言うんですよ。

この違いは何かというと、自分たちで変えられるって思ってるからなんですね。ラクスルという会社の産みの親の松本さんのメンターのヤフーの小澤(隆生)さんという方がいるんですけど。彼なんかまさにそうです。

「なきゃ、作ればいいじゃないか」「おかしいなら直せばいいじゃないか」「俺たちでやればいいじゃないか」というメンタリティなんですね。

やっぱり世界を見るメガネというかレンズが違っていて。「なきゃ、作ればいいじゃないか。新しいものを生み出せばいいじゃないか」という、その発想。やっぱりそれがベンチャー魂みたいなところですごく僕は好きなところだと思ってます。

あと、最後に1個だけいいことを言うと、またぜんぜん違うシチュエーションなんですけどね。けっこう海外でダボス会議いったり、グローバルにいろんなトップのビジネスマンと会うことがあるんですけど。そういう時にたまにBCG出身者とかいるんですよ。

そうすると「あ、BCG?」っていうなんとも言えない安心感と共通するなにかみたいのがあって。それだけで無条件でやっぱり信頼されたりする、共通言語があるという。やっぱりそういうグローバルファンドのグローバルパスポートみたいなものはあるんですよね。

中島さん言われたように、「別になにかジェネラルなスキルだけで、なにかやりたいことが身につくわけじゃない」というのもあるし。メリット・デメリットいろいろあるんですけど。やっぱりトップティアの会社にいることが将来世界に行った時の、東大とかいっても誰も理解してくれいないんですけど、BCGっていうとみんな受け入れてくれるみたいなところが、みなさん働いていた会社でもぜんぜんあると思うので。

まあ、簡単に答えが出る問題じゃないというのもよくわかったと思いますし。でも、別に正解があるわけじゃないので。結局、じゃあ、日本で活躍してるトップの経営者がどれだけコンサルかMBAかというと、別に孫さんも、三木谷さんはMBAですけどコンサルじゃないですし、柳井さんとか関係ないでしょう? だから実はどこはいるとかあんまり関係なくて、結局はその人次第なんじゃないかな。

というまとめで、本セッションを終わらさせていただこうと思います。で、今日みなさん忙しい中、やっぱりすごく優秀な未来明るい学生さん、ないしは第二新卒の方に会いたいと思って来てます。それぞれみんな採用やってますので、おもしろいなと思ったらぜひ会社のほうも、チェックしてみてください。

それでは、みなさん、パネリストのみなさんに拍手をお送りして終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

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