2024.11.29
“マニュアル作成が進まない問題”をAIで解決 管理者の負担も軽減できる、先進AIツール活用法
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野口かおり氏(以下、野口):本日は、2016年4月開講予定、学校法人カドカワドワンゴ学園、N高等学校の発表会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
まずは本日の登壇者をご紹介いたします。みなさまから向かって左側、カドカワ株式会社・佐藤辰男代表取締役会長です。そして向かって右側、カドカワ株式会社・川上量生代表取締役社長です。
そして本日進行を務めさせていただきます、野口かおりです。よろしくお願いいたします。ではお二方、ご着席ください。
さて、先ほどお届けした映像の中で、カドカワが手がける学校の名前がN高等学校だということが初めて発表になりました。
では、新たに発表された内容についてお話する前に、前回7月の発表会の内容を改めてご説明いたします。
N高等学校とは今の中学生、高校生といったデジタルネイティブ世代が夢見るネットの新しい学校です。N高等学校ではネットを通じて学業はもちろん、各業界のプロによるキャリア教育を受けることが可能です。
また、職業体験や学校イベントなど、リアルな体験も充実しています。現在のインターネット社会に対応したITを活用した教育とは、ネットで豪華な講師陣の授業に、誰でも、いつでも、どこでも参加できます。
ネットで社会と学生とが早期に関係を築ける就業体験のマッチングを実施いたします。ネットで先生、同級生とつながりながら学べる学習の双方向性サービスを構築いたします。では佐藤さん、どんな思いでこの学校を設立されるのか。改めてお聞かせください。
佐藤辰男氏(以下、佐藤):佐藤です。よろしくお願いします。ネットの時代、それからデジタルネイティブの時代と。この時代の理想の高校をつくろうという事業がいよいよスタートするということで、私は大変興奮しております。
カドカワのコンテンツの力、それからドワンゴのIT技術、それからニコニコの双方向コミュニケーション、コミュニティーづくりのノウハウといったものを結集して、この理想の高校をぜひ実現したいというふうに思っておりまして……。すいません。ちょっと緊張しております(笑)。
引きこもりとか、不登校だとかと言われてる時代。これが一向に解決しないわけですけれども、そういった子供たちがニコニコ動画のファンであったり、あるいはカドカワのコンテンツ、ライトノベルやコミックといったもののファンであったり。
ということを考えると、こういった現場からこの高校をつくって、そこに集まった生徒さんたちが社会との接点を見つけて職業の教育を受ける、あるいは大学受験にチャレンジをするということで、社会に出ていくという場がつくれたら、これは理想であると思います。
私も微力ながらこの事業にまい進していきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
野口:本当に新しい一歩になるかもしれませんけれども。では、川上さんにもお聞きしたいと思います。N高等学校設立への思いをお聞かせください。
川上量生氏(以下、川上):そうですね、今佐藤のほうからも話しましたが、1つは今引きこもり、不登校の問題というのが大きな社会問題になっているわけです。
そういう子たちがどこに逃げ込んでいるのかというと、実はネットに毎日アクセスしている人というのも非常に多くて、そういう形で引きこもってる人は、まず100パーセントニコ動のユーザーだと思うんですけども、同様にカドカワのコンテンツによって精神的に救われている方もたくさんいらっしゃると思うんですよね。
彼らが今社会的には行き場を失っている状態で取り残されているという状態なんですけれども、実はドワンゴっていう会社もそういう人たちが集まってつくった会社です。
彼らは本当に社会からの落ちこぼれなのかってことですよね。落ちこぼれに見えるかもしれないんだけれども、むしろネットの時代に優れた能力を持ってる人たちもその中にはたくさんいるでしょうし、そういう潜在的な可能性っていうのが、今全く社会的には活用されていないで存在している。
そういう人たちは今社会から取り残されているように見えるかもしれませんけども、将来的にはこれからネットの時代になるわけですから、むしろ彼らのほうが主役になる時代っていうのが、今後くる可能性があると思うんですよね。
そういった時代に対応できるような高校。「これは僕らがやらないと当分誰もつくらないだろうな」そういう思いで僕らはつくろうと決心した次第です。
野口:本当に楽しみなんですが、ここからはN高等学校の概要についてお話をさせていただきます。
では30年以上教育関連事業に携わり、このたびN高等学校の初代校長に就任することとなった奥平博一さんにもご登壇いただきましょう。
奥平博一氏(以下、奥平):どうも皆様、こんにちは。N高等学校の奥平博一でございます。
本当に長年教育に携わってまいりましたが、もう一度改めて「生徒たちにとって本当にあったらいいな」と思える学校。そして我々にとっても「こんな学校をつくりたかった」というものを、ぜひネットの高校、N高等学校で実現をしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
野口:はい、よろしくお願いいたします。では、奥平校長。N高等学校の概要をご説明いただけますか。
奥平:N高等学校は、いわゆるネットを使って通信制で学んで高等学校の卒業資格を取っていくわけですけれども、N高等学校の本校は沖縄県うるま市与那城伊計にございます。ご覧のように、本当に青い海に囲まれた小さな南の島でございます。
那覇から約50キロくらい離れてますかね。ただ本島とは、海中道路などを使って陸続きになっている所でございます。
N高等学校は、元は伊計小中学校という公立の小中学校の廃校を利用させていただいております。現在、来年度2016年4月開校をめざして、改修工事に取り掛かっている最中でございます。
野口:ではここで、うるま市長から届いたメッセージをお届けいたします。
島袋俊夫氏(以下、島袋):全国のみなさま、こんにちは。私は沖縄県うるま市長の島袋俊夫と申します。
伊計島は周りをきれいな海に囲まれた風光明媚な土地柄で、農業や漁業が盛んな地域でもあり、海洋体験やさまざまな自然体験学習などが楽しく学べるところだと、自信を持ってお勧めできます。
生徒のみなさんとの交流が、地域の活性化につながるものと大変期待をしているところであり、うるま市、ならびに伊計島を訪れる際には、心より歓迎を申し上げたいと思います。
野口:沖縄県うるま市の島袋俊夫市長からのメッセージでした。では奥平校長、引き続き説明をお願いいたします。
奥平:今ご紹介しました伊計本校で、当校は年間5日間程度のスクーリングを受けていただくことになります。スクーリングにつきましては大阪、東京に面接指導会場を設けて、大阪、東京でも教科指導を受けてもらえるようにしていきたいと考えております。
特に沖縄伊計本校においては地域の人々が非常に協力をしていただきまして、沖縄ならではのスクーリング、特別活動なんかもできるものと、これは自負しております。
そういったスクーリングを受けながら、通常はインターネット、いわゆるネットを使って映像授業やレポートを提出していくと。そういう形で卒業資格を取っていく学校でございます。
では簡単に授業料などについて、ご説明をしておきたいと思っております。本当にこれは中学3年生が新高1生で入ってきたときの、標準のモデルパターンでの学費でございます。
ありましたように1年2年3年、3年間いてくれたとして、合計金額は入学金を入れて約65万円でございます。みなさんご承知のとおり、国の就学支援金制度っていうのがございますので、それを差し引きまして実質のご家庭の負担額は3年間で29万3,912円となります。
年間10万円を切るということで、本当に頑張って高校出ようという子は、アルバイトをしながらでも十分通っていただける学費ではないかなと、このように思っております。
これは当然、単位制の高等学校ですので、その子の状況に応じて授業料が変わってくる場合がございます。スクーリング等、これはまた実費になりますので、その分はこの欄からは除かせていただいております。
奥平:では国の就学支援金制度について、簡単にご説明申し上げます。
もうこれはご存知のように我々の学校の制度ではございませんので、国の制度ですので、すでにみなさんご承知おきだと思います。
いわゆるご家庭の教育負担の軽減を目的として授業料の一部を国が負担されるということで、各ご家庭から支給申請をしていただくことにより授業料の一部、一部といいましても当校実は授業料1単位5,000円でございます。
ということは、ほとんどこの国の就学支援金でまかなえるというのがN校の学費の大きな特色でもあります。
あとは支給条件は一般的な部分です。4年間まで行けますよとか、年間30単位までですよとか、最大74単位までですよというのは、これは国の制度でございますので、詳細は当然文科省のホームページでご紹介されているところでございます。
ぜひこの1単位あたりの授業料というところに、ご注目いただけたらなと感じております。
奥平:続きましてN高等学校は通信制、ネットの高校ではございますが、ぜひスクーリングとか日常生活で着ていただきたい。そういった制服のデザインが決定いたしました。今日ご紹介したいと思います。
野口:では制服を実際に着用したモデルの方にご登場いただきましょう。どうぞステージの中央のほうへ。川上さん、完成した制服ご覧になって、いかがでしょうか。
川上:そうですね、これはうちのグループのMAGES.(メージス)というところでクリエーターをやっている志倉千代丸っていう男がいるんですけれども、彼がどうしてもこのデザインはやりたいっていうことで、精魂込めてつくったデザインだっていうふうに聞いています。
野口:イメージと比べていかがですか?
川上:多分制服、「何のために必要なのか」っておっしゃる方も多いかもしれませんけれども、この制服を着ていくと、いろいろといいことが起こるっていう、そういうイベントも僕ら考えていますので。
野口:とってもさわやかでかわいらしい制服ですけれども、男女とも白のパイピングによって清潔感を感じるデザインになっています。
女子生徒の制服もご覧いただきたいんですけれども、正面から見るとブレザーですけれども、ちょっと後ろを振り向いていただけますか? 後ろから見るとセーラー服のようになっているんですね。少し変わったデザインでもありますよね。いかがでしょうか? ありがとうございます。
ユーザーの方のコメントからも歓声が上がっていますね。ありがとうございます。それではモデルのお二人、どうもありがとうございました。
野口:それでは続いて、N高等学校の大きな特長である学習スタイルについて、奥平校長、説明をお願いいたします。
奥平:N高等学校は、先ほどから申し上げますようネットによる学習を中心にしております。つまり時間とか場所を全く気にせず、学びたいときに学べる。自分のペースで学べるというのが大きな特色であります。
また、授業配信、レポートの提出なども、全てネットで完結をしていくというシステムを取り入れております。
映像授業の配信とか、映像授業だけでというのは一方的に流れると思うんですけれども、自分がもう一度聞きたいところも繰り返し聞くことができます。
また、一番の不安は質問や相談です。ネットの高校ですが、全て担任がきっちりとつきます。したがって担任の先生にいろんな質問や、進路の相談というのは、むしろ全日制で毎日顔を合わせている学校よりも、個人的な質問、相談もできるのではないかなと思っております。
また本当に学校としてのコミュニティーもつくっていきたいですし、生徒間のそういったコミュニティーもつくっていきたいと思っております。
奥平:映像授業などにつきましては、教科書大手会社の東京書籍の映像授業を使わせていただきますので、本当に教科書に沿って、先生と一緒になって読んでいく、こんな学習が可能になると思っております。
よくご質問いただく高等学校の卒業資格ですが、これは全日制と全く変わらない高等学校の卒業資格でございますので、大学進学を目指す人は本当にそれを目指してもらいたいし、資格取得についても全日制の高卒たちと同じですので、高卒資格を持って、さまざまな資格にもチャレンジをしていただけるんではないかなと考えております。
野口:川上さん、インターネットを使った映像授業というのは、すでに数多く存在していますけれども、これらとN高等学校の学習スタイルとの違いというのは、どういったところにあるんでしょうか。
川上:今ネットでは、ハーバード大学とか東京大学の講義も一部無料で公開され始めたりしてますけれども、今公開されているのは、ただ動画として撮影したものがそのまま公開されているだけで、要するに一方向で見るだけしかできないんですね。
でも本来、コンピューターとインターネットがあると、生徒一人ひとりに対して、例えば習熟度に応じて、その中身を変えたりだとか、もっと双方向性を生かしたような映像授業のやり方っていうのが本来あるはずなんですけれども、そちらのほうの取り組みを、まだやってるところはございませんので、そういったところを我々のほうでは、いち早く取り入れたシステムを開発していきたいと思ってます。
野口:双方向というのが、新たなキーワードになってくるわけですね。
N高等学校では「好きなこと、好きなだけ」をテーマの1つに授業を展開していきます。
高校の卒業資格取得を目指すのは当然のことであり、そのための最低限の勉強は必要となります。
その上で自分の将来のための勉強に時間を割くことができるのがネットの高校、ネットの学校、N高等学校です。
こちらのグラフにありますとおり、N高等学校では卒業のための勉強、拘束時間を最低限に抑え、自分がやりたい勉強に時間を割くことができます。
そして進学、社会で本当に役立つプロフェッショナルな課外授業をご覧のように数多くご用意していることも、N高等学校の大きな特長です。
またN高等学校では大学進学を目指す生徒のために、オリジナル受験教育を制作しました。学習参考書の出版社として、およそ30年の歴史を持つ中経出版が全面協力。合格のノウハウが詰め込まれたN高等学校オリジナルの教材となります。
さらに最新の大学受験動向や解説動画、実力派講師による双方向授業も展開。N高等学校ならではの方法で、受験に必要な実力を養うことができます。
またベストセラーになった『ビリギャル』。学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話の著者である坪田信貴さんがスペシャルサポーターに就任。N高等学校の大学進学授業をサポートしてくれます。
川上さん、N高等学校が受験教育にも力を入れる理由について、お聞かせください。
川上:本来やっぱり、コンピュータを使った通信教育っていうのは、未来の教育のあり方の主流になると思うんですよね。本来、例えば大学受験を目指す、学力をつけるという目的でも、本当は優れているはずなんです。
それで僕らは単純に通信制の高校とは言っても、高卒資格だけを与えて終わる高校ではなく、ちゃんと大学受験、大学進学を目指せる学校をつくっていこうというのが僕らが狙ってることです。
ですので受験勉強の支援にも非常に力を入れていきたいと思っています。最初の年から、やっぱり東大生を出したいと思ってます。
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