ジャーナリストのマリア・シュライバー氏がミシガン大学卒業式に登壇

マリア・シュライバー氏:ミシガン大学のみなさん、おはようございます。寒くないですか? 寒いですよね? 今度アメリカ北部に来る時は、ヒーターを持って来ますね。ミシガン大学アナーバー校のミシガン・スタジアム、別名「ビッグハウス」にお招きいただき、2022年卒業生のみなさんと共にお祝いできることをうれしく思います。

でもね、白状させてください。実はスピーチの依頼は、当初断ったんです。息子のクリストファーのミシガン大学の卒業式が来週の土曜日に控えていて、スケジュールが押しているからダメだと。

息子は2020年に卒業しました。コロナのせいで、ミシガン大学史上初めて卒業式が執り行われなかった学年です。来週の土曜日に、やっと晴れて卒業式を開催してもらえることになりました。だから2週連続でアナーバーまで来るのはさすがに無理だって断ったんです。みなさんと同様、渡世のしがらみがたくさんあるからって。ところがここで、NFLコーチのジム・ハーボーからメールが来ちゃったんです。

(会場笑い)

「ぜひ来てください」って。コーチの命令って絶対でしょ?

さらに今度は、ミシガン大学史上初の女性学長を務めた、メアリー・スー・コールマン元学長から電話がかかって来ちゃったの。

(会場歓声)

彼女からも同じことを言われました。だから、同じように「スケジュールが押しているものですから」って断ったの。そしたら彼女が言うんです。「ちょっと!私なんて、自分の人生投げ出して戻って来て、この混迷の時代に大学運営しているのよ。あなたのスケジュールがどうとか言われても、聞く耳を持たないわよ」と。(※メアリー・スー・コールマンは現在ミシガン大学名誉会長を務めている)

(会場笑い)

スピーチを断ると、息子が「なんで受けないの?」と私の顔を見る

ある日晩御飯を食べている時に、息子たちに相談したんです。ミシガン大学の卒業式でスピーチを頼まれてるんだけど、できそうにないから断るって。そしたらみんな、なんとも言えない表情で私を見るんです。「なんで受けないの?」って。

「ミシガン大学卒業式のスピーチを頼まれるのは大変な名誉なんだよ。頼まれる人はそれこそ大統領だったり知事だったり、ノーベル賞受賞者だったりと錚々たる顔ぶれなんだよ。なんで断るの!」って。

「だって、忙しいから」って言ったら、子どもってほら、じーっと親の顔見るじゃないですか。ああいう顔するんですよ。

仕方ないから、本音を白状したんです。「だって、『私がスピーカーです!』って登場したら、卒業生にがっかりされない?」って。「誰? 誰かのお母さんじゃないの?」みたいな。ミシガン大学のレベルだったら、もっとすごい人呼べるじゃない、なんでこんな人が来ちゃうかなあって言われませんか。

トム・ブレイディを呼べばいいじゃないですか。「NFL引退の心情を告白!その後の引退撤回までの軌跡を語る!」とか。モデルのジゼル・ブンチェンなんかもありでしょ?「夫のNFLプレイヤー、トム・ブレイディが古巣のバッカニアーズに戻った真相を語る」とか。スティーブ・ロスは? 億万長者になる秘訣を話したら、このインフレの時代ぜったいウケるでしょう?

ダース・ベイダーの声を充てていた俳優のジェームズ・アール・ジョーンズだって、ミシガン大卒じゃないですか。壇に上がって来て「私が父親だ……」なんて言ったら、もうそれだけで会場大盛り上がりでしょ。

はっとした「私は逃げも隠れもしない」という言葉

でもね、ある時はっとしたんです。ある晩テレビでウクライナのゼレンスキー大統領のニュースを見ていた時でした。爆撃のさなかに毅然と立って大統領がこう言っていました。「私は逃げも隠れもしない。どんな人物や物事も恐れない」。衝撃を受けましたね。

(会場拍手)

大統領のニュースを見て衝撃を受け、そして思ったんです。「マリア、あなたは逃げ隠れしているわ。ミシガン大学のスピーチが怖いんだわ。どうしたのよ。しっかりなさい。

あなたはこれまでいろんな人にインタビューしてきたじゃない。大統領や犯罪者、独裁者もいたわ。ターミネーターと結婚していたこともあったじゃない。」(※シュワルツェネッガー氏はシュライバー氏の元夫)

(会場笑い)

「たくさんの報道をしてきたじゃない。暴動や党大会、大統領就任式もあったわね。スピーチは星の数ほど経験したじゃない。一体何を恐れているの? スピーチは身の丈に合わない? 息子に恥をかかせたくない? ミシガン大学で初めて平和部隊の設立を宣言した叔父のジョン・F・ケネディ大統領のスピーチと比べられるから?

たぶんそうかもしれないわね。優秀な若い学生たちに尊敬され、記憶に残してもらえるようなものがないと恐れているの?」

はい、そのとおり。全部正解です。私はパニックになっていました。我に返った私は、コールマン会長に電話して、依頼をお受けしました。

恐怖に向き合うことで、自分の真の姿と向き合うことができる

みなさん。私はみなさんには、この先ぜひ恐怖と向き合ってほしいと考えています。恐怖と向き合うことで、私は自分にも勇気や度胸があることがわかりました。本音と向き合うことができました。何にもまして、自分自身の真の姿と向き合うことができたのです。

具体例を挙げましょう。私はジャーナリスト志望でしたが、報道の世界に足を踏み入れることを恐れていました。実際、ライブのテレビ放送で初めて総合司会者を務めた時、放送開始前にトイレで吐き、放送終了後にも吐きました。「絶対に失敗した!」と確信していて、この先仕事をもらえることは二度とないだろうと思ったのです。

また、これまで著作を書くたびに怯えていました。一冊も売れないだろう、それどころか表を歩いていたら嘲笑されるかもしれない、などと心配しました。

(シュワルツェネッガー氏と結婚して)カリフォルニア州のファーストレディになることも恐怖でした。民主党の身でありながら、共和党政権の一員になることにも怯えていました。家族がこれまで守り、戦い抜いてきたものすべてを台無しにしてしまうかもしれないと怖かったのです。

出産も、育児に失敗するかもしれないと思うと怖かった。でもありがたいことに、そんなことにはなりませんでした。

結婚も怖かったし、人生半ばで一人になって、新たな道を切り開かなくてはいけない離婚はもっと怖かった。

(会場歓声)

ありがとう。これはまた、別の長いお話です。ハッピーエンドのね。

(会場笑い)

自分の真の姿は、自分からも他人からも隠すことはできない

60代半ばになってから起業するのも怖かった。私がみなさんくらいの年齢からもっと歳を取ってから知ったのは、自分がどんな業績を遂げていようと、何歳になっても恐怖は顔を出すということです。

でも、恐がって前に進まなかったり、怖いと思うものに立ち向かって行かなかったら、自分はなんて意気地なしなんだろうという思いだけが残ります。自分の力に気づけないまま、満たされないままで残ります。これはもっとも恐れるべき事態です。

なぜなら、自分の真の姿は自分が一番よく知っているからです。真の姿は、自分からも他人からも隠すことはできません。でも実際には、逃げ隠れてしまう人が大半です。

だから私は今日、ここに来ました。恐怖を盾に隠れたくはなかったからです。自分の知名度を気にしたって仕方がありません。スピーチの第一候補だろうと第二、第三候補に過ぎなかろうと関係ありません。そんな心配事は長い人生でいくらだって起こります。

大事なのは、私が自分に自信が無いことを、スピーチを断る言いわけにしなかったことです。息子も学んだ、全米でもっとも優れたこの名門校から授けられる名誉博士号を、「インポスター症候群(仕事で成功し、客観的な評価をしっかり得られているのにもかかわらず、自分自身を過小評価してしまう心理状態のこと)」などで辞退なんてしていられません。(※シュライバー氏は名誉人文学博士号を授与されている)

(会場歓声)

ここへ向かう飛行機の中で、名誉博士号を授与されることを話すと、息子に励まされました。「私はそこまですごい人ではないのに」と言うと、息子は言ってくれました。「母さん、すごい人じゃなかったら、名誉博士号なんてもらえないよ」と。

恐れは、自分が持つ勇気に気付く「窓」である

さて、私がみなさんくらいの年の時に聞いておきたかったと思うような、大事なこととは何だろうかと考えてみたところ、それが見つかりましたので、これからみなさんにお話ししたいと思います。

恐怖や不安は、幻覚です。自分は取るに足らないとか、他の人の方が立派で、自分よりも上で度胸もあると感じたり、自分にとってのベストを他の人の方がわかっていると思ってしまうのも、すべてまやかしです。

卒業生のみなさん。みなさんの人生は、他ならぬみなさん自身の手で、みなさんの心と意志で作られていくのがベストなのです。

幻覚は他にもあるのをご存じですか。私の世代は、人生の目標とは成功することであるとみなさんに教え込みました。自分自身が輝くものを追い求めるのは待つべきだと。でも、自分が自分らしくあるものを追求するのに、待つ必要はありません。

ここで良い知らせです。みなさんの世代は、待つ必要がありません。なぜならみなさんの世代には、ルールが取り払われた広い世界が生まれながらに与えられているからです。これまで「常識」と言われてきたものは、もはや無用の長物となりました。こうした環境は、みなさんが生まれながらに与えられているものです。

みなさんや世界が直面しているこの不安定な時代は、実はみなさんにとっては大きなチャンスです。みなさんが感じている恐れは、内包する勇気を視認する「窓」です。私たちが直面しているこの時代は、勇気を持つ者のためのものです。

卒業生のみなさん。みなさんは、ご両親や他の高名なミシガン大卒業生の生き方をなぞる必要はありません。自分の人生を、真の自分らしく自由に生きるべきです。

恐怖とは敵ではなく、有能な教師であり生涯の友である

今この瞬間、社会は、みなさんの本音や決断、クリエイティビティ、想像力を必要としています。みなさんは、働き方や生き方、愛し方、愛する相手を見つめ直す世代です。大学の在り方を再構築する世代であり、ありがたいことに、アメリカ政治を見つめ直して考察してくれる世代です。成功するとはどういうことか、何を意味するかを再定義してくれる世代です。生きる意味や所属する場所、生きる目的を、世界や米国に提示してくれる世代です。

では、みなさんはこれをどのように実現できるのでしょうか。自分自身の真の姿を知り、一番大切にしているものを自分が信じることで達成できます。

みなさんは、経営学、心理学、文学などの学位を身につけましたね。今度は自分自身についての修士学位を取ってください。自分自身について生涯探求し続けてください。

世界は今後も変わり続けます。それに伴い、みなさんも変化します。自分の恐れとは何なのかを探求してください。恐れの背後や底部に何が潜んでいるのかを突き止めてください。突いたり刺したり、いろいろ試してみてください。恐怖とは敵ではなく、有能な教師であり生涯の友だと認識してください。

恐怖をなだめ、自分の感情をうまく落とし込み不安を解消できる、生涯使える手段を身につけてください。私は瞑想してみたり、「エクスプレッシブライティング(Expressive Writing:筆記開示。感じたことを書き表してみること)」をしてみました。信仰にすがったこともありました。信仰に救われたことは少なからずあります。

進む道を見失った時にはセラピーを受けてみました。セラピーなんて心の弱い人が受けるものだなどと言われていますが、決してそうではありません。

(会場拍手、歓声)

強者が自分の恐怖を分析できる安全な場所がセラピーです。また、生涯一人でいる勇気を持ってください。一人の時間は、これまで人生で大きな影響を与えたできごとを消化する時間を与えてくれます。この先必ず訪れる変動や波乱の時も、こういった手段があればきっと助けになり、波風をうまくあしらうことができます。

恐怖やつらさを乗り越える力は、すでに備わっている

何よりも大事なのは、つらい時を乗り越えることができる力がみなさん自身の中にあると信じることです。実際、乗り越えることはできます。これもまた、私がみなさんくらいの年頃に教えておいてもらいたかったことです。

生きる上での恐怖や自信のなさを乗り越える力はすでに自分に備わっていることを、あらかじめ教えておいてもらいたかった。だからこそ今、みなさんにお伝えします。

必要とする力を、すでに卒業生のみなさんは持っているのです。その力は、外部にはありません。仕事や肩書にもありません。誰か他の人がその力を持っていて、傍で支えてくれるわけでもありません。自分で考えるよりも、はるかにみなさんは強いのです。

内在するその力にアクセスする一番良い方法は、「怖いと思っていることをすべて実践してみること」です。卒業する今であっても、未来であってもそれは同じです。ですから、今みなさんが恐怖を、心底から恐怖を感じているのであれば、おめでとうございます。

みなさんは正常に機能しています。恐怖は、人間のさがです。みなさんは、しっかりと感覚を研ぎ澄ませて、周りが見えているのです。

AIやAR、仮想空間などが氾濫するこのデジタルの時代においては、本来人間に備わっている多面的な力、生きる力、感じる力を見失ってはいけません。これもまた、もっと若い頃に知っておきたかったことです。

恐怖とは、自分を安全地帯に留め置いてくれるものではなく、自分を卑小にしてしまうものだと知っておけばよかった。声を上げれば恐怖など雲散霧消するほど、自分が勇敢であると若いうちにわかっていたらよかった。さらには、自分や他者が持つ勇気にまで視野を広げられるほど、賢くあればどんなによかったでしょう。

勇気とは、「助けてほしい」と口に出して言えること

そうです。勇気とは、ウクライナで今まさに私たちが目撃していることです。勇気とは、ジャーナリストとして国内外で真実を追求することです。嘘を拡散する国内外の加害に立ち向かうことです。勇気とは、私たちの祖先が勇猛果敢に勝ち取った民主主義を守るために立ち上がることです。

みなさんのご両親がよく知っているように、今の世の中で子どもを育て上げるにも必要なものであり、その大変さは表現しようがありません。若さを貴ぶ社会で、歳を取っていく際にも勇気は必要です。だから、これから老後を迎えるご両親には思いやりとやさしさをもって接してあげてください。きっと老いを恐れているはずです。

たとえ悲しい目にあっても、もしかしたら正せる愛に試行錯誤するにも勇気は必要です。勇気とは、「大丈夫ではないから助けてほしい」と口に出して言えることです。勇気とは、自分は崇高な目標のために存在していると信じることであり、それは真実です。そして勇気とは、自分が生きる時間を費やして他者を光で照らすことです。

他者についてのお話を続けます。私たちには、他者を評価することをやめる勇気が必要です。私たちは支え合って生きています。みなさんの世代は、人類史上もっとも孤独な世代ですが、他者やコミュニティに頼ること、お互いに支え合うことが、なにげない日常に隠れている解決策です。

折れない自分を維持するために大切にすべき「自然な気持ち」

私たち現代アメリカ人は、これまでにないほどお互いを警戒し合っています。声を上げることを恐れ、拒絶されることを恐れ、気候変動を恐れ、不安を恐れ、メンタルヘルスの不調を恐れています。人々は死を恐れ、何にもまして恐ろしいことに、生きることに恐怖を抱いています。

恐怖とは、ワクチンのない死に至る病のウィルスのようなものです。しかしみなさんは、すでにその治療法を持っています。恐怖を感じるものを受け入れることで、自分をもっとも輝かせるものが何かがわかるはずです。

社会に出てからは、決断が望んだような結果を生まないことがあるはずです。私もそうでしたが、つまずいて倒れることもあるでしょう。私のように解雇されることもあるかもしれません。選択が悪い結果を招き、かつての私のように自分を疑って責めるかもしれません。なぜうまく立ち回れなかったのかと後悔することもあるでしょう。

自分の自然な気持ちを抑え込もうとする時が、必ずあるはずです。自分の気持ちに恐れを抱き、他者からも恐れられるかもしれません。でも自然な気持ちを恐れてはいけません。その逆のことをしましょう。

内在する炎や自然な気持ちを大切にすれば、折れない自分を維持できます。内なる炎や自然な気持ちを持ち続ければ、自分の真価が発揮され、自分にとっての真実を語ることができます。

声を上げて生きる勇気を持つことは、「思考停止」を防ぐ

2022年卒業生のみなさん。これまで以上にみなさんは必要とされています。権力に対して真実を口にしてください。社会が線引きした枠を超えてください。声を上げて生きる勇気を持つことは、思考停止を防ぎます。困ったことに、大半の人が思考を停止させています。

みなが安心と安全を求め、自分の能力と持つ力を恐れています。あまりにも多くの人が長く囚われの身となっています。なぜなら、未知を恐れ、他者を傷つけることを恐れ、安寧の地を捨てて前へ進むことを恐れているからです。

多くの人が恐怖に負けてしまいます。無理からぬことではありますが。ミシガン大学を卒業するみなさんは、“多くの人”ではありませんね。みなさんは、アメリカ史上もっとも高度な教育を受け、多様性に富み、テクノロジーに精通している世代です。みなさんこそが真実を追求する世代であり、そのエネルギーと職業倫理、クリエイティビティ、推進力が世に必要とされています。

私たちは民主主義を守り抜き、気候変動を解決しなくてはなりません。アルツハイマー症、認知症や多発性硬化症、がん、パーキンソン病などの治療薬を開発しなくてはなりません。みなさんの思想や言葉、行動によって、分断されてしまったアメリカを団結し直さなくてはなりません。

今日お話ししたことはすべて、恐れを抱いてはいるものの、行動できる人へのメッセージです。勇敢で大胆なる「青き者(※ミシガン大学フットボールチーム「ウルバリンズ」への掛け声“Go Blue!”から、ミシガン大学生を指す言葉)」ならば、必ずや達成できることでしょう。

(会場歓声、拍手)

人生にある「地獄」の中を、自分を信じて前進すること

何年も前になりますが、私の父であるロバート・サージェント・シュライバーがミシガン大学で初の平和部隊を募りました。ミシガン大学の学生ならば、きっと世界を変えたいと望んでいるに違いないと期待したからです。果たしてミシガン大学は父の期待に応えました。今日のみなさんも、きっと私の思いに応えてくれるに違いありません。

卒業生のみなさん。前に進み、この不確かで混迷に満ちた時代に乗り出してください。恐れに呑まれて足をすくませてはなりません。孤独な時もあるでしょう。そんな時には思い出してください。

ほとんどの人の持つ物語は私のそれとよく似たものであるはずです。大きな喜びと達成感に溢れ、すばらしい家族に恵まれ、美と平和に満ちています。

一方で大きな悲しみに覆われ、強い喪失感と悲哀に襲われ、大失敗を犯し、どん底に叩き落されることもあるでしょう。そんな先が見えない暗黒の時には思い出してください。人生はたくさんの章に分かれていて、今の章が終われば必ず次の章が始まるのです。

そしてみなさんには、次の章にたどり着けるだけの力が備わっていることを忘れないでください。卒業生のみなさん。みなさんにはその力があるのです。私が保証します。だから地獄のようなつらい時にも、意気揚々と肩で風を切り頭を高く上げ、颯爽と歩んでください。

率直に言って、人生には随所に地獄がありますが、自分を信じて前進してください。そして、みなさんの真心や自然な気持ち、ガッツや勇気が、世界から必要とされているものとして行動してください。実際そうなのですから。

みなさんが世界に灯す熱い火を私は待ち望んでいます。おめでとうございます。ミシガン大学に幸あれ。