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成長し続ける経営者らの「自らを進化させていくヒケツ」とは(全5記事)

「仕事をしすぎた結果、突然声が出なくなって…」セプテーニ佐藤氏が20代後半から続ける“体づくり”の秘訣

常に成長し続けている経営者の習慣は? 課題は? 「IVS 2017 Spring」で行われたセッション「成長し続ける経営者らの『自らを進化させていくヒケツ』とは」では、CAMPFIRE家入一真氏、セプテーニ佐藤光紀氏、じげん・平尾丈氏、フリークアウト本田謙氏が登壇。モデレーターはKLab真田哲弥氏。それぞれが個人として抱えている課題や変化、それをどのように解決してきたかなどを語りました。

コミュニケーションが苦手で入社後2年間は営業へ

佐藤光紀氏(以下、佐藤):時期によってバラバラなんですけど、社会人になりたての頃は今こうやってこの場で話せているのが不思議なぐらい、人とコミュニケーションをとるのがものすごく苦手で。

真田哲弥氏(以下、真田):えっ! 佐藤さんがですか?

佐藤:はい。

真田:家入さんはなんとなく伝わりますよね。でも佐藤さんは、もうどこででもダーッといけそうな。

佐藤:いや、もとからすごく内気なんですよ。人と話すのが苦手なので、それを社会人になるためにまず克服したいなと思っていました。そして営業をやりたかった、なので、社会人になって2年間は営業をしていました。それは対人的なコミュニケーション能力の課題を克服したいという動機が一番強くて。そして、そのあと起業して。

真田:(会場に向かって)じゃあ1個ずついきましょう。対人コミュニケーション能力、人と話すことが苦手でそれを自分の課題だと認識している人。会場の中にいらっしゃったら、拍手をお願いします。

(会場拍手)

あっ、けっこういますね。

佐藤:そこそこいますね。みんなけっこう、ギークが多いんですね。

真田:そうなんですね、意外に。

「やっぱり体は一番重要な資本」

はい、では次にいってください。

佐藤:自分の場合は社内で起業したんですけど、創業して最初の5年ぐらいは割とそんなに課題感はなくグイグイ伸ばしてたんです。組織化にあたって、一定規模以上になったときに、自分の働き方、いわゆるプレーヤー的な……なんでも自分でみたいな。

真田:それ、次の課題でいきますから。

佐藤:あっ、そうですか! 

真田:次の分類でお願いします!

佐藤:そうですか、ではそれは飛ばしてもらって。最後に1つだけ言うと、体づくり。働き過ぎて体を壊した時期があって、やっぱり体は一番重要な資本だなと思っています。長い時間パフォーマンスを上げ続けるには、しっかり体づくりをしようっていうのを、20代後半くらいから一生懸命やり始めました。これでかなりいい方に変わったなと。

真田:じゃあ、これも聞いてみましょう。体づくり。これを自分の課題だと思っている方、拍手をしてみてください。

(会場拍手)

これは多いですね。

佐藤:多いです。以上です。

「なにを言ってるかわかんないです」

真田:はい。その次、丈くんいってみましょう。

平尾丈氏(以下、平尾):はい。まさかですね、(佐藤)光紀王子とコミュニケーションがかぶっちゃうとは。私の課題がそれだったんで(笑)。

佐藤:かぶった?(笑)。

平尾:かぶりましたね。対人コミュニケーションというよりは、私は「なにを言っているのかな?」っていうのを今でもずっと言われます。

真田:今でもね。なんでしたっけ? 平尾丈が5人いたら……ファイブ丈イズ上場。

平尾:ありがとうございます。

真田:なにを言ってるかわかんないです。

(会場笑)

平尾:「なにを言ってるかわかんないです」って、ずっと言われますね。どっちかと言うと、自分と軸が違う方とまったく話が合わない。これはずーっと自分の課題で、たぶんもう3歳くらいからこんなヤツでした(笑)。今も治ってないかもしれません。

真田:対人コミュニケーション。意外に、それが課題だったと。

ロールモデルはある、けれどなにをしていいかわからない

他はありますか?

平尾:他はですね、これは今でも課題だと思っているんですけど。経営者、もしくは起業家の基礎体力みたいなものが……。先ほど話題に出たフィジカル面での体力もそうだと思うんですけど、私は経営者としての武器みたいなところの、基礎体力が十分につけられていないと思っているんです。

学生時代に孫(正義)さんにお会いして、彼がビジネスのアイデアを1日1時間半ぐらい出しているとうかがって、自分にはその基礎トレーニングが不足していたと気付きました。18歳くらいからずっと課題だと認識しています。起業家の基礎代謝を上げるトレーニングみたいな。

真田:もう少しそれを、具体的に分解して言えませんかね。

平尾:ビジョンはすごくあるんですよ。「世の中をこう変えたいんだ、みんなやるぞ、ついてこい!」と発信してワーッと仲間が集まる。ただ、考えないヤツがいっぱいついて来るんですよ。それ以外の賢いやつとか、もっといろんな事を考えている子たちを説得していく事ができなかったのが1つ目で。

もう1つは、その人たちと自分がしっかりとリーダーシップをとるために必要な能力サブみたいな、そのあたりが自分には不足していたなと思ってます。……伝わりました?(笑)。

真田:伝わんないです(笑)。

平尾:伝わらないですか。どうしましょう。

真田:具体的になんなのかがよくわかんない。

平尾:具体的に言うと、ビジョンを実現するための事業を考え、形にしていくために必要なスキルです。やりたいことはあるんだけど、どうやったらいいのかわかんない。そんな状況でした。

真田:なるほど。漠然としたイメージを実行に落とし込む能力。といったところですか?

平尾:ロールはあるんだけど、なにをやったらいいのかわかんない。子どもだった。こういう感じですね。

真田:……ということを、自分の課題だと感じたことがある人。拍手してみてください。

(会場無音)

平尾:あー……。

真田:やっぱり、なにを言ってるか伝わってないですね(笑)。そこが課題だと。

経営者としてのスキルセットが足りない

はい。じゃあ本田さん、お願いします。

本田謙氏(以下、本田):まあ、だらしない。怠惰である。それが一番です。はい。たぶん、そういうキャラだっていうのは、周りもなんとなくわかってるんですよ。

そうであるがゆえに、そういう面倒だと思われるようなことはそもそも頼まれないんです。経営者として押さえるべきところを果たしてやっているのか? みたいなところで。実はうやむやなうちに今に至ってるんじゃないか、みたいな自分のだらしなさが招いた不安があります。

真田:なるほど。だらしなさが自分の課題だと思っている人、思ったことがある人、会場内におられましたら拍手をしてみてください。

(会場拍手)

けっこう多いですね。なるほど。意図した中に、スキル系のなにかもあるかなと思ったんですけど。例えば英語力だとか、財務会計なのか、あるいはコンピューター能力なのか、そういうことを身につけようということを、課題と認識して勉強したっていう方はこの中にはおられません?

平尾:それです!それが伝えたかったことです!

真田:あっ、そうだったんだ!(笑)。

平尾:そうなんですよ、親分。そういうことです。経営者としてのスキルセットが足りない。

真田:なるほど。僕も経理財務がまったくわからなさすぎて、財務を課題とした時期があったり。コンピューター、インターネットが出てきたとき、コンピューターとインターネットがなんにもわからなくて。インターネットの勉強しようとしたり。

最近、やっぱり英語は喋れないとダメだわと。この2~3年で痛感して、英語の勉強を昨年から始めたり。いろいろとやってるんですけど。

仕事をしすぎた結果、声が出なくなった

佐藤:好きなことはわりと集中して覚えていきますよね。メディアを24歳で始めたとき、堀江(貴文)さんと一緒にインターネットメディアを当時のオン・ザ・エッヂと始めたのが、僕の一番最初の事業なんです。

真田:そうなんですか。

佐藤:そうなんです。オン・ザ・エッヂの上場時の目論見書にですね、うちの会社との提携事業が書いてあってですね。これ、今聞いても誰もわからないと思うんですけど、たまたま知り合っていてみたいな(笑)。まあ、そんな話はいいんですけど。

例えば、「自分でWebサイトを作るんだったら、こういうスキルがいるな」など、好きで興味があるものを覚えるのはいいんです。でも、そうじゃないものですよね。なにか必要に迫られて覚えなきゃならないことっていうのは。

例えば、体づくりはもともと興味がなかったんですけど、長い目でみたらこれができないと(体が丈夫じゃないと)、どれだけビジョンがあっても実現できないな、っていうことに気づかされたんです。

それ以前はあまりにも仕事をしすぎて、ある日突然、声が出なくなったんですよ。会議でなにも喋れなくなっちゃって。病気だったのかもわからないんですけど、疲れすぎて声が出ない。これじゃあもうオレ、仕事できないじゃん。

本田:いつごろですか?

佐藤:えっとですね、20代後半の頃です。

真田:めちゃくちゃ健康優良そうに見えますよね。

佐藤:今はね。そうなんですよ。追い込まれて、このままどうする俺? みたいな状態になって。それで「やっぱり変えなきゃな」ってことで、イチから知識をつけて全部プロセスを見直しました。それが一番大きかったですね。

体づくりの基本は「リズミカルにやる」

真田:なるほど。じゃあこのままですね、課題克服のためにどんな努力をしたのかっていうことを、お話していただきたいんですが。今の話の流れで佐藤さんに、体づくりとしてどんなことをしたかっていう。はい。

佐藤:そのまま話しちゃっていいですか? 体づくりのこと。

真田:このまま、この流れでいきましょう。

佐藤:若い頃、働き過ぎて体力が落ちて、疲労で土日はひたすら寝てる。そういう生活をしてたときに、これじゃイカンということで、「食事と睡眠と運動」の3つに分けて、全部のプロセスを分解しました。そのビフォーアフターで、「あるべき姿」と「今の俺」みたいのを全部チャートでわけて、その一つひとつに関する本を読んだり、先生に習ったりして改善していきました。

そもそも筋肉ってどうつけるんだ、食事はどうすればいいんだとか。睡眠時間とかそういうのを、全部とりあえず言われた通りやってみた。自分がしたかったわけじゃないんですけど、全部インプットし直して変えたって感じですね。

真田:例えば、体重みたいにデジタルで測れるものは数値化して目標設定して何キロまで減量しよう。これをやってる人は、たぶん世の中にたくさんいると思うんですけど、睡眠とか食事の目標設定って、具体的にはどうしたんですか?

佐藤:やっぱりリズミカルにとる。自分のペースを崩さない。とったりとらなかったり、寝たり寝なかったりじゃなくて、だいたい一定のルーティンにする。何時から何時で寝る、何時間寝るとか。自分の場合は6時間と決めてるんです。それを、必ず同じリズムでするようにする。

真田:それは今でも続けてますか?

佐藤:続けてます、ずっと。食事もそうですね。

昼間に眠くならない食事のとり方

真田:食事は、最近だと糖質をとらないダイエットとか、いろいろと世の中ありますけど、なにか特徴的な食事法ってあるんですか?

佐藤:そうですね、やっぱり血糖値を急激に上げ過ぎないことですね。

要は、昼間眠くなるじゃないですか。これは専門家の方がくわしいですけど、いわゆる低GIです。血糖値を上げ過ぎない(=脳からそういう刺激を出さない)ことで、昼間眠くさせない体をつくり、午前中のパフォーマンスを午後もずっと維持できるようにしています。

血糖値を上げないために、食事のとり方・量・食べる成分なども変えたりしています。

真田:それを、栄養士さんとかお医者さんとか、専門の人についてもらってたりするんですか?

佐藤:そうですね。そういう方に教わったり、あとは本を読んだり。

真田:なんかセレブですね(笑)。

佐藤:イチから勉強ということですね。

真田:なるほど、わかりました。みなさん参考になりましたでしょうか? 自分もやってみようと思った人、拍手してみてください。

(会場拍手)

お、けっこういますよ。

佐藤:(思っていたよりあまりいなくて)寂しい(笑)。

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