経営に効くITプロの仕事とは

澤円氏(以下、澤):日本マイクロソフト、マイクロソフトテクノロジーセンターのセンター長、そして、サイバークライムセンター日本サテライトの澤でございます。

本日は1日目最後のセッションとして、こちらの部屋を選んでいただいて、本当にうれしく思います。「ガラガラだったらどうしよう」と思っていたのですが、ものすごくたくさんの方にいらしていただいて、とてもモチベーションが上がっている状態です。

これからの50分間、みなさんになるべくたくさんのお土産を持って帰っていただけるように、がんばってしゃべっていきたいと思います。ちなみにキーノートをお聞きになられた方は、どれぐらいいらっしゃいますでしょうか?

(会場挙手)

たくさんいらっしゃいますね。ありがとうございます。ということは、もうすでに9時間ぐらい経ってますね。かなりお疲れのことと思いますけれど、もう少しだけご辛抱ください。

そして、そのあとにはビール、Beer Bashも待っていますので、ぜひそちらにもご参加いただければと思います。

では、最後のセッション、私がなにをお話をするのか。「経営に効くITプロの仕事とは」。

ここにいらっしゃる方は、ITプロの方が多いんじゃないかなと思います。では、少し聞いてみましょう。「ITプロですか?」と聞かれて、「はーい」と手を挙げるのは照れくさいかもしれないんですが、「ITのお仕事をしている、ITインフラを管理するお仕事をしているよ」という方はどれくらいいらっしゃいますでしょうか?

(会場挙手)

7〜8割ですね。ありがとうございます。ということは、みなさん、ITプロのお仕事をすでにやっているわけですね。「いかにしてそれが経営に効く状態にするのか?」ということが今回のテーマになります。50分間お時間をいただいて、そんなお話をしていきたいと思います。

「マイクロソフトは会社です」

実はここではメインのお話として、マイクロソフトそのもの話をさせていただこうかなと思っています。

まず、マイクロソフトは会社なんですね。当たり前の話なんですけれど、実はこれが意外と忘れられることがあります。というのも、マイクロソフト、なんとなく仕組みというふうに見られることがあるんですよね。会社というイメージよりも、マイクロソフトという仕組みだったり、あるいは製品のほうがなんとなく色が強いので、そういった目で見られることがあります。

ですが、会社ですのでやはりIT部門がちゃんとあるわけです。

IT部門があるということは、実は、ITプロのみなさまと悩みごとってぜんぜん変わらないんですね。マイクロソフトだからといって、すごく特別なことがあるわけではなくて、マイクロソフトも普通の会社であり、そしてIT部門の人は、みなさん、ITプロの方とまったく同じことで悩んでいらっしゃいます。

ここで(スライドを)ご覧いただきたいんですが、Windows 10が出てきましたけれど、実は、我々はみなさんとまったく同じものを使って仕事をしています。

マイクロソフトなので、なんとなくすごく特別なものを使っているようなイメージがある方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですが、実は我々は、市場、マーケットに出している製品とまったく同じものを使うということが、ある意味、義務付けられていると言ってもいいかもしれません。

CIOジム・デュボアの発言の意図は?

そして、そのIT部門を率いているのがこの人です。名前をご紹介すると、ジム・デュボアという人になります。

IT部門のトップになるわけなんですが、この人はどういった立ち位置の人か? 誰にレポートをしているのか? まず、マイクロソフトのトップ、CEOは(スライド左の)このサティア・ナデラという人になります。

その下に何人かのいわゆるシニアリーダーシップチームというものがあるんですけれど、その1人にカート・デルベーンという人がいます(スライド中)。少し前までMicrosoft Officeのリーダーをずっとやっていたんですけれど、一度退職をしまして、気が変わってマイクロソフトに舞い戻ってきたという人です。

ちなみに、うちの会社には出戻りOKというカルチャーがございまして、出戻りを何度も繰り返している人もいます。彼はそのうちの1人なんですね。出戻り組の仲間入りをしたのが、このカート・デルベーンなんですけれど、(ジム・デュボアは)その人にレポートをしています。

このカート・デルベーンはなにをしているかというと、企業戦略・企画担当をしている。その配下に、このCIO(ジム・デュボア)がいるという状態になっています。

この人(ジム・デュボア)が、カート・デルベーンに言ったセリフがあります。「あなたの肩書きをチーフ・イノベーション・オフィサーに変えてみない?」と。実際に、そういうふうに変えたわけではなくて、これはあくまでも例え話として言っているだけなんですけれど。

どういうことかというと、カートの担当は戦略や企画なので、まさに企業の中でイノベーション起こす、そういったところに責任を持っているわけですね。テクニカルな部分じゃなくて、どちらかというと企業戦略として行っていくと。そのイノベーションを起こす原動力として、「私はあなたにレポートをしようじゃないか」と考えてるわけですね。

ITインフラはイノベーションを生むエンジンである

つまり、マイクロソフトの中では、IT部門というのは単に管理をするという位置づけではなくて、ITインフラというもの、これがイノベーションを生むためのエンジンだと考えています。

もちろんマイクロソフトという会社は、WindowsやOfficeをもともと作っていて、今ではクラウドやたくさんのデバイス、そういったものを出す会社になってるわけなんですが。

それを作っているからというよりも、マイクロソフトのミッション、「すべての人類、すべての組織がもっと成功できるようにエンパワーしていく」という我々のミッション、「それを実現するためのエンジンとして我々は働きたいんだ」と、IT部門自身が言っているわけですね。「我々はエンジンだ」と言っています。

そしてマイクロソフトIT、「MSIT」とこれから言いますけれど、「Create Tomorrow & Deliver Today」というものが、本当にMSITのミッションになってるんですね。彼らは「明日を作るために、今すぐこれをデリバリーしていくぞ。とっととやるぞ」と言っているわけです。

マイクロソフトのITを支えているのは何人?

今日、私、キーノートの中でもDevOpsの話もさせていただきました。まさにああいった考え方です。どんどんオペレーションを回していって、新しいものを取り入れて、よくなるためだったらなんでもやるという、そういう発想なんですね。そういったことをマイクロソフトITはミッションとして掲げています。

ちなみにマイクロソフトの社員の数、これは公表してます。10万人ちょっとですね。11万6,000人ぐらいです。それに加えて、10万人程度の協力会社さんや派遣会社さん、そういった人たちがいます。

だいたい20万人ぐらいで全体のビジネスをやっているんですが、「MSITは何人いるんですか?」と聞かれます。興味ありますよね? 内緒なんです。

「マイクロソフトのITを支えている人は何人いるの?」というような情報、「そんな情報、たいしたことじゃないんじゃないの?」とお思いになるかもしれません。これは別のセキュリティセッションでもよく出る話なんですが、マイクロソフトはサイバーアタック、サイバー攻撃を全世界で2番目に受けているという話を何度か聞かれた方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。マイクロソフトが受けている攻撃は、全世界のすべての組織の中で2番目に多いと言われています。