男子からのアンケート回答をめった斬り!

白根由麻氏(以下、白根):お待たせいたしました。第2部ということで、犬山さんにお越しいただきました。

犬山紙子氏(以下、犬山):よろしくお願いいたします。イラストやエッセイを書いている犬山紙子と申します。

(一同拍手)

白根:ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。みなさんご存知の犬山紙子さんは、コラムニストやイラストエッセイストのほか、コメンテーターとしても活躍されています。

本の紹介もさせていただきます。

犬山:私、6月5日に『アドバイスかと思ったら呪いだった』(ポプラ社,2018)という本を出しまして。もともとクソバイスの本を出していたんですけど、それを超大幅改筆、修正して文庫本にしたものなんです。

アドバイスかと思ったら呪いだった

世の中には、「アドバイスの体で言っているけど呪いじゃん!」みたいなことが多すぎて。仕事とかでも、本当にプライベートに関してズカズカとクソバイスをしてくる人がいたり、同性異性関係なく(クソバイスを)されてしまうことが多いなと。

あと「自分も(クソバイスを)してしまうな」という例を出して、それに対して「この人はどうしてこんなクソバイスをしてしまうのだろう」や「どう言い返せばよかったんだろう」ということまで考えた本になります。

言ってはいけないクソバイス

松井博代氏(以下、松井):なるほど、実用的な本ですね!

犬山:そうですね(笑)。

白根:ありがとうございます。ぜひ、みなさん手に取ってみてください!

犬山:トークの前にこんな告知をさせてもらえるなんて、ありがたいです(笑)。

白根:それではさっそくトークに入っていこうと思うのですが、「女子ばっかり話していないで男子の話も聞けよ!!」ということで、実は男性陣に緊急アンケートをしてまいりました。

犬山:勇気ある男性たちですよね(笑)。

白根:そうですね(笑)。私がアンケートを回収したんですけど、男性たちがものすごく盛り上がっていて(笑)。

犬山:みんなノリノリで書いてくれたんですか?

白根:ノリノリで書いていて、名前をバレないようにしてもらって20人くらいに……。

松井:匿名性の強さがやってきたというかね!(笑)。

犬山:匿名じゃないと、こんなの絶対書けないですよね(笑)。

白根:すごく盛り上がっている感じがしていて、これを私たちで斬っていこうという企画です(笑)。

犬山:私も本気になりすぎないように、「どうどう」と(気持ちを落ち着かせて)(笑)。

白根:私たちも盛り上がっていきたいなと思います! このアンケートでは、女性に対して「ここが変だよ」とか「なんなの?」と思うことは? ということを聞きましたので、その答えを紹介しながらギャーギャー叫んでいきたいと思います。

会った時の「きゃーーー!!!!!!!!!」は「うすっ!」と同じ

白根:まず1個目です。「久々とか偶然に会った時に、『きゃーーーー!!!!!!!!!』って、なんなん?」これ、なんなんですかね(笑)。

犬山:そもそもこの書き方もなんなの? って感じですけどね(笑)。

白根:これ(アンケートの回答)は、このまま引用していて編集してません。

犬山:盛り上げ上手なんだよ(笑)。

(一同笑)

犬山:「きゃー」って言った方が、(会った時の)うれしい気持ちがより盛り上がるから、みんなで空気を読んで盛り上げてるんです。あと、本当にうれしいんですよね。見つけて、「あー!」ってなりますよね!

白根:手、振りますよね!

犬山:そうなんです。これに対して意地悪な目線で言ってやるみたいな、その気持ちの方がイラッときますね!(笑)。どうですか? 「きゃー」って言いますか?

松井:声が出ていなくても、まずこの場合は、「あっ!!!」ってなったり、瞬間的に気持ちが高まります。これは素直な気持ちなんです。別にわざとやっているわけではなくて、テンションが瞬間的に盛り上がる感じなのではないかなと私は思いますけど。

犬山:男子だって、きっとそういうコミュニケーションありますよね。

松井:今日、ちょうど見た! (男子も)やってた。声は「きゃー」じゃなかったけど、ちょうどこの話を考えていた時だったので、「いるじゃん!」って思っていました。気が付いていないだけなんじゃないでしょうか?

犬山:肩パンとかするじゃないですか! みんなしないか(笑)。

白根:逆に、男子たちは、急に出会った時は何をするんでしょうか?

犬山:でも、男子は「うす!」と言うことありますね。「うす!」と同じですよね。きっと、男子は照れ隠しなんですね。うれしい気持ちをちょっと隠して、「うす!」みたいな。元カノと久しぶりに会った時も「うす!」みたいな(笑)。

松井:友情感がでてるみたいなね(笑)。

白根:そうですね。では、こんなペースで行くのでついてきてください(笑)。

みんなで一斉にしゃべりだすのはなぜか

白根:2つ目は、「みんなで一斉にしゃべる」です。これはクレームなんじゃないかと思いますが(笑)。

松井:この人、実は私が知っている人で、お仕事でお会いした時に「これは俺が書いた」と言っていました(笑)。

犬山:すごい自信の持ち主ですね(笑)。

犬山:でも、会議の時はいっせいにしゃべらないですよね。

松井:これは、どういうときにそうなるかですよね。でも、これ(を実際に)感じるときはあります。

犬山:「だよね、だよね!」となった時に、みんながワーッとしゃべることってあると思うのですが、これは男女で区切れるものではないと思います。男子もワーってなった時に「ギャーッ」とうるさい時ってあるから。

松井:盛り上がっているってことですよね。

白根:女子の方が声のトーンが高いってことですよね。

犬山:確かに声質はありますよね。一緒にしゃべるほど、みんなの共感値というかボルテージが一気に上がる瞬間ってあると思うので、そのタイミングでワーってしゃべってると思うんです。

それが仕事の会議とかだったら問題があると思うのですが、プライベートでみんなでしゃべったところで、なんら私は問題がないと思います。

松井:実は、「キャリジョ研」でしゃべっているときに(みんながいっせいにしゃべることが)あります。大体10人くらいで、定例というかたちで月1のミーティングをやるんですけど、「みんな聞いてー!」みたいなことがあるんです(笑)。

たぶん対等な立場で、上下関係がそんなになくフラットなので、自然な流れでそうなるのかなと思うのですけど。

犬山:仕切ると「あいつ、仕切りー」みたいなことになってしまうからなのかな? でも、これはいいと思いますけどね。

松井:客観的に見ると、男性もこういうことは起こっているのに、気が付いていないだけかもしれないですね。

犬山:それはすごく思いますね。「人狼」とかやっていると、「男性も一気にしゃべるじゃん!」って思いますけどね。「自分もなってるよ」って。お互いさまだと思います(笑)。

共感してほしい気持ちの裏側には孤立感がある

白根:では次の質問いきます。「共感目的だけの会話に意味があるのか」という質問です。具体例にいきます。

これは頭を抱えている人が何人もいますね(笑)。

松井:共感する人もけっこういますね(笑)。女性は共感性が高いというところがあるんですかね?

犬山:思いやりとか共感だと思うのですが、聞いてもらってスッキリする、話してスッキリするという効果があります。これも「女の会話は全部共感求めてるよね」というように言う人がいるから、そういう人には物申しておきたいことがあります(笑)。

本当に「女の悩みとかには、うんうんと聞いとけ」というアドバイスが巷に流れていて。全然そんなことないですよね!? 仕事では建設的に話したいときもあるし。そのときにどういったものを求めているかにもよるんですけど、確かに共感を求めているときもありますよね。

じゃあ裏返してみて、男子が仕事で何か不満があったりくすぶっているときに、女の子が、「それってあんたの考えすぎなんじゃない? 部長はこういう考えがあるからじゃない? あんたのそのアプローチの仕方がおかしくない?」なんて言ったら、絶対怒るんです!

(一同笑)

白根:それ、男子同士でも起こりませんか?

犬山:そうなんです。私、芸人さんとお仕事をすることが少しあって、その芸人さんの彼女が「仕事に対して、『あのときのウケを狙うのはどう』とか言われると、一気に冷めて別れたくなる」って言っていたんですけど、一緒です。お互いやっているんです。

男子もただ話を聞いてほしいだけのときはあると思うんです。なぜか女子の特徴として語られているんですけど、これもお互いさまなんじゃないかなと(笑)。事情があったのかもしれないというところは、その方は1回考えていらっしゃるときだと思います。

あまりこの話をしているからと言ってバカにするのではなく、彼女はそこまでちゃんと考えている。それでも、どうしようもない状況もあると思います。だから、ただ聞いてほしくて吐き出している状況もあると思います。

でも、「なんでそんなことするんだろう?」と聞いているのに、(同意を求めるのは)ちょっと理不尽な感じもしますけどね(笑)。

松井:この辺は難しいですね。シチュエーションによって、男女ともにそういうときはあると思います。

犬山:でも、これは女性に聞きたいんですけど、男性に話をふったり悩みを相談したとき、「ただ共感だけしてもらえたらいい」という方はどれくらいいますか?

(会場挙手なし)

1人もいないんですよ!(笑)。本当にただの世間のイメージなんです。

松井:ここは写真を撮っておいた方がいいですね。「0(ゼロ)」ですと(笑)。私もどちらかというと、仕事をしている脳のまま話していると、プライベートの話をしていても有用な意見はしたいし、聞きたいと思います。

犬山:お互いそうなんです。これはメディアが作り上げたウソの女像だと思っていて、そのなかで実際にこういう子がいたときに、「うわ、出た出た」って当てはめて増幅させてしまうということなのかなと私は思っています。

松井:そうじゃない事例があった時はあまり検証せずに、当てはまった時だけ「出た!」と繰り返して女性像ができているみたいなところなんですね。

犬山:でも、共感することはけっこう大切な時もあると思うので、「共感を求めている=バカにしていい」というものでもないと思います。自分がこういう(共感してほしい)気持ちだったと感じるときは、孤独感を感じているんです。

その孤立したときこそ共感がすごく必要です。孤立って、本当に視野がどんどん狭くなっていて危ない方向に進むことがあるから、話を聞いてあげるだけでもすごく救われる行為だと思います。

(共感を求めていると)思ったとしても、「でも、俺は話を聞いてあげたぞ」と自信をもっていてもらいたいなとも思います。

松井:今どんなモードなのかを見極めるのが難しいですね。もし「間違えたわ」と思ったとしても、クサクサしないでくれ、という感じかもしれないですね(笑)。

犬山:そうですね。女子側も男子がどうしてほしいかを読み間違えることもあるし、お互いさまですね。

子どものためを思うと、ママ友は作らざるを得ない

白根:では次に行きます。「女性がたくさん集まるといくつかのグループに分かれるのはなぜ?」というものです。 

犬山:一匹狼の女性もいるとは思いますが、グループができることはあると思います。

白根:クラスだと、基本的になんとかグループってグループの名前つけたがることもありますけど。

犬山:また同じ話してもいいですか? みなさん、私が今から何を話すかわかりますよね(笑)。

(一同笑)

犬山:小学生の頃を思い出してください、男子にも仲良しグループありましたよ!(笑)。これもただのイメージの話が8割、でも、その真実は2割はあるのかなという印象です。

松井:あと、『働く女の腹の底 多様化する生き方・考え方』の時に犬山さんにインタビューさせていただきましたけど、今は女性がグループとか派閥に属さなくてもよくなり、独立してきているのではないかという意見もありましたね。

働く女の腹の底 多様化する生き方・考え方

犬山:そうですね。どんどんフリーで働けたりしているので、それはすごくいいことだなと思うのですが、すごくまじめな話をすると、グループに分かれるのは立場が弱いからだと思います。

人の目を気にせずに一人でも生きていけて、自分で仕事もとれるし、友達がいればそれでいいという強い立場でいられるのであれば、グループを組む必要ってそこまでないんです。そのグループが本当に楽しければ、組むと思うのですが。

ただ、こういう(グループを組む)必要性が若干あるというのが、私は女性の立場がどうしても弱いし、役員にもなかなかなれない(からだと思います)。これはパーセンテージでも出てしまっている。

あとは、ママ友とかもよく出てきますね。本当に、「ママ友でこんなに悩むんだったら作るなよ!」みたいな意見をすごく聞くんですが、作らざるをえないんです。子どもにも影響がでてくるから。

松井:(子育て)情報とか非常に重要になってきますよね。

犬山:「自分は一匹狼で行きます、あなたたちとは群れません」みたいなことをすると、「自分の子どもがハブられたらどうしよう」という不安が出てきてしまうんです。なので、けっこう「のっぴきならない事情」というものがママ友にはあったりします。

ただ、私は自分の中では、ママ友に対してはけっこうポジティブなイメージがついてきているのですが、やっぱり群れるということは、群れて力をなして、いろんなことに対応していかなくてはいけないことの象徴でもあると思います。女性の収入とか育休を取れるとか、条件が本当に平等になった時に、無理やりなグループというのは消滅する気がします。

群れなければならない、のっぴきならない事情

松井:ちなみに今お話を聞きながら、「そういえばこういうことを言っていた人がいるな」という人がいました。これはけっこうトンデモ論なので話半分なんですけど(笑)。女性が群れるとかコミュニケーション能力が高いというのは、その昔、狩りは男の仕事であり……。

犬山:出た!

白根:いつの話だよ、って感じですね(笑)。

松井:狩りは(周りの人と)話をしてしまうと狩場が荒らされてしまって、他の人のものになってしまうから、男性はあんまり(情報を)話さない秘密主義。

だけど、モノを採取してくるのが女性の仕事だった時に、女性は「これがここにあったよ」という情報交換をすると、円滑に(仕事が)できるから、人とつながりやすいようにコミュニケーション能力が高くなったのではないかと。本当なの? という話があって。

犬山:私も本でまるっきり同じことを読んだことがあります。今だいぶ制度が整っていて理性が働いている中で、昔の本能がどう作用するかわからないのですが。

私は、本能論とは距離を置いているんですけど、(女性は)子育てをしないといけないという(ことがあります)。つい最近、30年~40年前までは、女性は数をなして子ども1人、2人をみんなでみていたというのがあるから、たぶんそこからの名残みたいなものもあるのかなという気はします。

松井:意外に深い話で、今後変わっていくのではないかという感じですね。

犬山:でも、例えば強い獣がいたとしますが、人間は連携しないと倒せないじゃないですか。男性も、グループで誰が指揮官で誰がどう動くかということはやっていたと思います。

松井:群れることは悪いことではないと。

犬山:「本当は群れたくない」、「グループに無理やり所属している」という悩みはそこそこ聞くんですけど、そこで「そんなグループ外れたらいいじゃん」と強く言えない現状があるのは、やっぱり弱いからなんですよね。

私は本当にフリーだから、そんなにしっかり群れなくてもいいけど、それってたまたまフリーでやれている運という話で。その会社にずっと属さないといけないとなると、円滑にやっていかないと、自分が仕事がしにくいなどの実害が出たりする。そうなってしまうと、「そんなグループ抜けたら」って言いにくくなったりしますよね。

松井:(この話題は)盛り上がりますけど、なかなか一言では語れないですね。

犬山:そうですね、なので「なんなん?」ってこれを書いた方は、そういうのっぴきならない事情があるんだなと思って優しく接していただければと思います。

めっちゃ賢い! 男子ホイホイ

白根:では、次にいってみたいと思います。

犬山:これは確かに「なんなん?」って思う気持ちはわからなくもないですね(笑)。

松井:「どっちやねん」ということですかね。

白根:これはちょっとわかるんですけど、「ビール飲む系女子」って最近やっぱり増えている気がするし。私もそうなんですけど、「日本酒、好きなんだよね」とか。そういうときに「ワイン好き」っていうと、高い女に見られる。

「私、日本酒とか焼酎が好きなんですよね」と言うと、手頃な和食でいいって思われるんだけど、結果、実は和食の方が高いみたいな。美味しいところに連れていってもらえるメリットも含めて、中身はそういう……(笑)。

犬山:めっちゃ賢い!!(笑)。

松井:裏の裏を読んで(笑)。

犬山:どんだけ賢いんですか!!(笑)。

白根:「中身はおっさんだから、いつでも誘ってくださいっ」みたいな、そういうアピールをすることはあるよね、と盛り上がったことがあります(笑)。

松井:「男子ホイホイ」と私たちが呼んでいるものですね(笑)。

犬山:これはキャリジョ研さんが分類された通りだと思っています。これが(男子)ウケがいいとされているからですよね(笑)。じゃあ、なんでウケがいいのか。その前に壮絶なる「ぶりっ子たたき」があるわけですよね。ぶりっ子は女子から嫌われるものだと思いきや、最近は男子がけっこう「俺はぶりっ子な女には騙されないぞ」みたいな。

ちょっともう古いですけど、ネットスラングで「スイーツ(笑)」みたいな、スイーツに喜ぶ女をちょっとバカにするカルチャーがあって、そういったものはウケが悪いと。女子がそういうものをキャッチして、「中身はおっさんアピール」をするのは処世術ですね。

白根:パンケーキとか撮って(SNSに)載せて、すごく楽しかった時代があったのに、載せすぎたら「スイーツ(笑)」って言われたから、「私、中身は男っぽいんだけど、どうかな?」って頑張ってアピールしているということですかね(笑)。

戦略的女子を男子は見抜きはじめている

犬山:でも、中身はおっさんというのも、しっかり見てみると「焼酎は男のものなのか」というところなんです。別に焼酎はみんなのものなんです(笑)。美味しいじゃないですか。女性が飲んでも、あれは美味しいんです! 

逆に、パンケーキは女のものかと言ったら、そんなことないです。あんながっつり炭水化物、ラーメンとあんまり変わらないと思います(笑)。トミヤマユキコさんはパンケーキのことを肉だと仰っていたんですけど。

だから、そのイメージで見てしまうと、自分でおっさんと言ってしまうけど、ビールが好きなのも、別にこんなにおいしいものはみんなが好きなんです(笑)。

ただ、ちょっと前までは、「私、サバサバ」だったからだったと思います。「自称サバサバ」です。今は「中身はおっさん」にシフトしていったのかなと思います。でも、「自称サバサバ」もたたかれすぎたじゃないですか? 

白根:今の女芸人さんもけっこう、こういうタイプだという印象があります。

犬山:人気のアナウンサーも、けっこうこのタイプのイメージ。ウケが絶大にいいし。

白根:ウケがいいんですかね?(笑)。

松井:意見が問われていますけれども、(会場の)男性のみなさん、どうでしょうか(笑)。目を合わせないようにしている感じがしますね(笑)。

犬山:でも、例えばシャンパーニュだったり、パンケーキを載せる女子と、「今日はラーメン行ってきました」とか、からあげ載せている女子のどっちの方が好感度が高いかと考えると歴然。(後者は)処世術だと思って温かく見守っていただけたらと思います。でも、男性はこれも見抜きはじめているということですよね!? 

白根:そうですね、この次がまた出てくるんじゃないですか?

犬山:そうですね! だからとっととこの次を生み出しましょう!(笑)

次の時代は「効率オフェロ」

松井:ちなみに、「男子ホイホイ」って初めて聞かれる方もいると思うので、説明しますと、ホイホイって呼び込むということなので、例えば(女性が)「私はラーメン1人で食べに行けるよ」とか「鉄子なんだよ」とか、オタクな男性っぽい趣味があるよと言うようなことです。

これは草食化が1つ(の原因)なんですけど、男性が草食化して、いかにも女子女子していると、やっぱり少し話しかけにくいところもあるだろうということで、戦略的に自分が男性っぽくして話しかけやすくする女子がいます。「戦略的オタク女子」というような名前も付けているんですが、悪意はないです。賢い女子のことを言っているので、褒めています(笑)。

そして、私たちは、次の時代に(くるのは)「効率おフェロ」という話をしています。結局、女性らしさがないとウケないかもとか、全員が男っぽくても似合わなかったり、無理もあったりします。そこで、色っぽさ、「おフェロ」への回帰が起こってるんじゃないかということで、去年は肩だしが非常に流行ったんです。

それはなぜかをキャリジョ研的に分析すると、二の腕や足は太くて出しにくくても、肩やデコルテはけっこう誰でも出しやすい。しかも女性らしさを感じやすい場所なので、そこをバシーンと出して、座っていても(見た目に)わかりやすい。何も努力をしなくても効率的におフェロが得られるという。「効率的おフェロ」と呼んでいます。

犬山:本来オタクっぽい趣味も男性のものではないんですがね。中にはいるということなのでしょうか。そして戦略的オフェロ。ちょっと男性は答えにくいと思うのですが、聞いてみたいと思います。肩だしオフショルダーが好きな方は手を挙げていただいてもいいですか?

(会場挙手)

おー! 勇気ある男性が! 刺さるところには刺さるんですね!(笑)。

松井:これは、みんながみんなじゃないかもしれないのですが、需要があるということで。

犬山:なるほど、参考にします(笑)。

白根:今年はどういう効率的おフェロの洋服がくるかっていう(笑)。

カップルはお互い働いて家事も分担

犬山:この話、もう少し広げてもいいですか? 今の女子はどういう男子が好き? 女子が男性ウケということで「おっさんアピール」とか「ニッチなおフェロ」をすると思うのですが、逆に(女子には)どういう男子がウケるんでしょうか? 

松井:ちょっと選択肢がないと難しいかもしれませんけれども……。

犬山:じゃあ、「バキバキに稼ぐが家で何もしない」、「普通に働くけど家事もちゃんと分担します」、「あまり収入はないけど家のことはマジ任せられる」。この3タイプでどれがいいか、手を挙げてもらいたいですね。じゃあ、みなさんちょっと目をつぶりましょう!(笑)。

松井:では、目をつぶって1問目……。

犬山:「バリバリ働くけど家のことなにもやらないよって男子」がいい人? なるほど~!(笑)。 では、「家事分担、トントンくらいでちゃんと普通に働いている男子」がいい人? なるほど! では、「収入ほぼないけど家事全部やる男子」がいい人? おもしろい!(笑)。 

では、みなさん目を開けてください。面白い結果が出ました。「すごい稼ぐけどまったく家事やらない男子」は0人でした。もう「男がATM」とかいう時代は終わりました(笑)。 

(一同笑)

犬山:ここにくる女性という特色もあるかもしれないですけど、それにしても0人ですよ!

白根:びっくりしましたね! (会場が)シーンって!

犬山:やっぱり、ほとんどの人が中間というか、お互い働いて家事もしっかりと分担がほぼでした。でも、専業主夫男子でもいいという人は2人いたので、バチバチ稼ぐよりも、家でがっつり家事をやる人の方が、この場では需要があるみたいです。

松井:今回、貴重な意見を見られましたね。

犬山:私のコラムにも使わせていただきます(笑)。

白根:時代の流れをすごく感じますね。

犬山:やっぱり、自分も働きたいですもんね。

白根:そうですね!