面接で何を聞くか

ーお2人とも採用などもご自身でやられているんですか?

龍崎翔子氏(以下、龍崎):人事の担当者や採用戦略人事などもいるんですけれど、私が基本的に最終面接しています。その人が将来ありたい姿や、やりたいことを聞くことが多いです。

その人の内発的なモチベーションがどこにあるかをまず知りたい。私たちの会社の精神性やバイブスが一致しているかどうかをすごく見ています。

それがズレてしまうと仕事が絶対に苦痛になってしまう。だから内発的な動機と外発的な動機をいかに一致させるかをすごく大事にしています。カルチャーフィットするかを重要視していると思いますね。

寺下昇希氏(以下、寺下):僕は基本的に採用は知人を通じた採用が多いです。僕らは技術者しか求めていません。重要視しているポイントが2つあります。1つは技術力、もう1つは好奇心です。

好奇心に関してはものすごく重要視しています。仮に現段階で技術力がなかったとしても、その技術を使って「どんな世界を作れるか」にワクワクしてる人。

それによって、「どんな言語を学べばいいんだっけ?」「どういうスキルが必要なんだっけ?」を自分で考え積み立てることができるエンジニアならば採用します。「ハマってるものはなに?」「なにに情熱を感じている?」など、現在のことを聞くようにしています。

変わり者が集まっている

ーバリエーションが豊かな人が集まると思うんですけど、そこから会社のカルチャーのようなものは形成されるんですか?

寺下:好奇心が強いという人がすごく集まっています。そうした意味ではリクルートも同じかもしれないですね。

龍崎:私たちは、L&Gの文化がもうすごく濃いですね。ほとんど縁故採用でもなく、wantedlyやコーポレートサイト経由で採用しているので、みんな、このホテルスタートアップに飛び込んでくれているわけです。だから、当たり前を当たり前と思うような人がいない。まず、大学をストレートで卒業してる人がほぼいない。全員めちゃくちゃ優秀なのですが、95パーセントぐらいの人が留学したり、放浪したりとか、高卒だったりというキャリアで入ってきています。

基本的にカルチャーの消費者なんですよね。音楽や映画やファッションを愛するシティボーイなんだけど、情熱的に考えて、ロジカルに行動するタイプの人がすごく多いです。

「異端」を良しとする社会に

-そんなお2人から見て、今の新卒採用はどうですか?

龍崎:リクルートの「KEEP YOU WEIRD」はすごくいいと思います。私たちのバリューも、「LOVE OUR WEIRDNESS(個性は力だ)」というのがあるんですよ。

自分たちの中の異端である部分を肯定したい、社会の異端でありたいと思っています。異端の存在が社会という枠組みを動かしているんだと思います。

質問が現在の新卒採用についてですよね? 私、就活したことないので、これがわからないんです(笑)。

寺下:僕も2社しか就活をしていないので、まだわからないです(笑)。でも、学校の講義や集団面接や説明会に行った同級生から「いかに弱みを隠すか」が就活の鉄則だと聞いたんですよ。

ただ、リクルートの採用活動を見ると、いかに弱みを隠すかではなく、いかに自分の強みを出すかに対してトライできるので、すごくいいなって感じます。

経営者として「会社の未来」を見せていく

-龍崎さんは今後、企業に就職するのか、あるいは兼業するのかなどを考えていらっしゃいますか?

龍崎:よく聞かれるんですけど、私に関してはほかの企業に就職する気はないですね。理由としては、自分の事業がすでにたくさんの方の生活を支えていることと、ホテル業界の中ではすごくニッチな存在であることです。私がそこから1歩引くメリットがあまりないかなと思っていますね。

ただ、自分の視座を高めていくことは今後もしていきたいと思います。

-経営者としての人格がすごくできている感じがしますよね。

龍崎:たぶん、私はこれ以上仕事ができるようになる必要がないんですよ。社員さんがみんなかなり優秀なので、私の役割は別のところにある。

私は会社の未来を見せていくことや、精神的な哲学である必要があるので、そこにコミットするには、今の段階となっては就職では解決できないと思います。ただ、将来また別の目的ができた時に、他の企業にお世話になる可能性はあるかもしれませんね。

課題の質にフォーカスしたい

-寺下さんにはいろいろ就活をされたなかで、なぜリクルートだったのかを改めて聞いてみたいです。

寺下:まず自分はエンジニアという職業でご飯を食べています。エンジニアには2種類いて、技術を作るエンジニアと、サービスを作るエンジニアに分かれると思っています。具体的には、職人さんでいうハンマーを作る、道具を作るエンジニア。片方は家を作るエンジニア。僕はどちらかというと、「家を作りたい」「人が求めるものを作りたい」というエンジニアです。

人が求めるものを作るにはどうしたらいいか。まず、人はなにを求めているかを知ることです。課題を知ることと、解決の質を上げることの2つが大事です。

エンジニアの方はプロダクトを作れる分、プロダクトをいかに努力するか、もっとスピードを速くしたり、もっと機能をつけたり、解決の質を上げがちなんですよね。そうではなくて、「人々はなにを求めているのか」という課題の質の部分にあまりフォーカスしないので、そこが僕の弱みだったんです。

では、なぜリクルートだったのか。ビジネスサイドがとても強いことがまずあります。世の中の不を見つけてどう解決するか。その課題をフォーカスする力が強いし、そういう同期もたくさんいる。

そして一つひとつの課題に対して、「そもそも顧客が求めているものが何なのか」「開発しようとしている機能は顧客の課題を解決するのか」など、徹底的に課題のと向き合うマインドが社員に共通していました。サービスをつくるエンジニアとしては、作り手のエゴに陥ることなく、課題と向き合い、その質を研磨してくれる環境に身を置くことは価値があると思いました。

いろいろなバックグラウンドの社員がいるので、各業界の課題を知ることができる。かつ、それに対してディスカッションして、かたちに作ることができるという、その流れを体験できる。これがリクルートに決めた理由ですね。

課題をまず知ること。課題の質を上げること。それをディスカッションできる仲間がいること。