スタートアップの創業メンバーの見つけ方

小野裕史氏(以下、小野):たぶんみなさんのなかでも、もうすでにスタートアップをやってるという方、これからやってみたいなといろんなヒントを探してる方もいると思うんですけれども。

たぶん、ここのみなさん(登壇者4名)はそうですけれども、今までの経験のなかにヒントがありました。これからの経験のなかに、困ってるなとか、変えたほうがいいんじゃないのかなというのは、必ずあると思うんですね。

視点を変えて、新しいアイデアがあったとしても、そう簡単にそれをできるわけじゃなくて、みなさんそれぞれチームを作ってスタートしてるんですけれども。

金山さんは、最初2人で始めたわけですよね? どうやって最初に立ち上げるメンバーを見つけて、なぜ一緒にその人と一緒にできたのか? そのあたり、出会ったきっかけを含めて、教えていただきたいんですけれども。

金山裕樹氏(以下、金山):メンバーの見つけ方は、メチャメチャシンプルです。とにかく「自分の考えてることを、ひたすら人に言う」です。

これはマネされるんじゃないかとか、恥ずかしいとかいう概念は一切必要ないです。マネされないようなアイデアなんて世のなかにないですし、逆に言うと、そんなものは価値ないと思います。

なので、ひたすら自分から発信していくのがすごい大事だと思います。まずはそれを、ひたらすらやりましたね。「こんなの考えてるんだけど、どう思う?」とか、「やりたいと思ってる人いませんか?」みたいな。

ということを言っていた(ときに)一番近くにいた人が、当時ヤフーで一緒にプロジェクトをやってたの。僕がプロデューサーで、彼がプログラマー。

小野:最高ですね。

金山:そうなんですよ。彼に「こういうことやろうと思ってるんだよね」みたいなことを(言った)。でも彼は新卒からヤフーで、当時、同期の一番のエース級。ヤフーの新卒採用のサイトに顔が載るぐらいの。そもそも転職するつもりなんかないんですよ。ヤフーはすばらしい会社なので。

なので、たくさん言って、ちょっと反応があるやつがいたとすると、彼は少し(反応が)あったと。(それから)どうしたかというと、「毎日言う」です。

小野:繰り返し言うんですね?(笑)。

女の子にも5回コクればなにかが変わる?

金山:毎日です。「やっぱりいいと思うんだよね」「これ、すごいと思うんだよね」「というか、やっぱりこれすごいよね」と(笑)。

(会場笑)

金山:女の子を落とすのも一緒です。

小野:(笑)。

金山:みんな1回だけしかコクらないでしょう? 俺、1人の女の子に5回コクったことありますからね。

小野:どうだったんですか、その子は?

金山:5回とも振られました!(笑)。

(会場笑)

小野:6回目はいかなかったんですね(笑)。

金山:折れましたね、5回は言ったんですけどね。さすがに6回目、ダメでしたね。ただ、そのくらいやったほうがいいですし。

少なくとも2回、3回、女の子でもそういう人(共同創業者)でも、言うとなにかしらは起こります。1回で起こることよりかは、3回、4回言うことによって、目的のものは得られないかもしれないですけれども、なにか起こります。

なので、ひたすら継続的にたくさんの人に自分のことを言って、周りに「俺はこれをやろうとしてるんだ」ということを、しっかりと発信していくということが一番大事かなと思います。

日本人は行儀がよすぎる

小野:一方でヤフーですから、当然いいお給料もらってるのにもかかわらず、2人で(資本金)100万円で始めると。

どうやってもすぐ……給料毎月払うでしょうし、(お金が)足りなくなるという経済的な部分というのも、現実的にあったと思うんですが。

金山:そこに関しては、実は会社の登記は2008年の11月5日なんですよ。ただ僕、(ヤフーを)辞めたの2009年の5月なんですね。

この間、なにをやっていたかというと、実はあんまりいい話じゃないですけど、ヤフーのクライアントに対して、「ヤフーの金山です」と。

ファッションブランドたちに対して、「ヤフーの金山として、こういうソリューションをします。どんなことが困ってますか?」と。それで「アプリが作れないんだよね」と(言われたら)、「ヤフーではそれできないっすね〜」みたいな(笑)。

(会場笑)

「ちょうど僕、起業しようと思ってたんですよ」と言って、「え?」みたいな方がいて。「え? お前のところで作れるの?」みたいな。「できます」と言って、ウソをつきました。

「じゃあ僕、300万ぐらいで1本作るんで」と言って受託をして。その瞬間に共同創業者にMacを買って、「じゃあスタートするから」と言って。それの納品からの入金が、2009年の5月だったという。

(始めたときは)100万だったんですけれども、会社としては売上が300万ボーンと。先立つものは、ちゃんと用意してやっていたという感じですね。なので、ダブルワークみたいな感じでした。

小野:ちょうど聞いていた方が(いるかもしれないけれど)、セッション1で有安(伸宏)さんが言っていたのは、「日本人はちょっとお行儀がよすぎる」みたいな話がありまして。

「ちょっと型破りじゃないといけないんじゃないか?」と。スタートアップにおいて(そういうことが)大事だという話をしていて。まさに、(金山さんと)共通する話じゃないかなと思いました。

金山:そうです。どこかで読んだのは、ビル・ゲイツがそうだったと聞いたんですよ。IBMに「これ作ってよ」と言われたときにできなかったけど、「はい」と言ったみたいな。「ビル・ゲイツがやってるんだったら、俺もやっていいんじゃないか」みたいな(笑)。

(会場笑)

合コンで知り合ったシングルマザーが2人ジョイン

小野:ありがとうございます。金谷さんは、最初自分でチラシを作ってたときは1人だった?

金谷元気氏(以下、金谷):2009年の2月に自宅で1人で始めました。元ヤフーの人とか聞いてるとむちゃくちゃ恥ずかしいんですが、うちは合コンで知り合ったシングルマザー2人を最初にアルバイトで雇いました(笑)。

(会場笑)

小野:すごいですね、それは(笑)。

金山:逆にうらやましいです。その人間力。

小野:5回振られた金山さんに比べて、合コンで1回で(笑)。

金山:(女性が)2人ですよね……。いや、なんでもないです(笑)。

(会場笑)

金谷:変な関係は一切ないんですけど、めちゃくちゃギャルで、スカートも短いので来るんですね。その2人が最初テレアポとして入って、僕は営業先にずっと出っぱなしでテレアポを取り続けてもらうと。

小野:どのように口説いたというか、採用という意味で、声をかけて来てもらったんですか?

金谷:合コンしてるときに、「仕事ないねん。どこも雇ってくれへんくて……」「え、そうなん?」みたいな。

(会場笑)

小野:でも、すぐに給料払えるほど?

金谷:実は最初、国金から400万借りたんですよ。

小野:最初に借りて、リスクを取ったわけですね。

金谷:そうですね。それで2人雇って半年ぐらい、その3人でやってました。

小野:その2人は今も残ってるんですか?

金谷:あとに入社した社員と結婚して、今もいる社員の妻で主婦です。

小野:すばらしいですね。合コンでチームメンバーが見つかるということもあるんですね。

金谷:すいません。なんか恥ずかしいですけれど。

freee開発責任者の異色の経歴

小野:佐々木さん、先ほど(紹介した写真で)自宅で取締役の就任証をもっていた2人、あともう1人いましたけれども。あの2人とはどういうつながりで?

佐々木大輔氏(以下、佐々木):僕も金山さんと同じで、もうとにかく言いまくる。「こういうことやろうとして、作り始めてるんだけど、誰か一緒にやらないか?」みたいなのを、やっぱり言いまくると。とくに仲のいい友達とかにはみんな。

「今から、家行くから」と言って、(家に行ったら)「Facebook開けて」と。それで、自分のいた大学のサークルとか全部、掲示板に「こういうことやろうとしてるから、人探してる」と書いてくれと言って。

それを何人かにワーッとやってもらったら、ちょこちょこ何人か「話聞きたいです」みたいな人が見つかって。そのうちの1人が、さっきの左側にいた横路ですね。

もう1人はそれを覚えてたやつが……。これはぜんぜん違うんですけど、横路というのはちゃんとソニーでエンジニアをやってたんですね。もう1人は無職だったんですよ。

なにが起きたかというと、「そういえば佐々木さん、人探してると言ってましたよね? 僕の友達で、司法試験3回落ちちゃってもう31歳なんだけど、無職で職歴ないやつがいて、『一念発起して、人生やり直したい』と言ってるんですけど、面倒みてやってもらえませんか?」と言われて。

(会場笑)

小野:けっこう重たいですね(笑)。

佐々木:「一応、東大の法学部出てるんで、なんとかやれるんじゃないですかね」みたいな感じ。でも結局、彼はすぐにコードとかプログラミングを書けるようになって、今では開発部門の責任者やらせてます。

小野:すごいですよね。地頭いいですね。

佐々木:地頭と……やっぱり背水の陣。ギリギリ。

重松大輔氏(以下、重松):ベンチャーにおいては大事ですね。

小野:でも、それは発信してたから。結果的に友達の友達で、みたいな感じです。

佐々木:そうですね。

小野:重松さんは最初、どういうチームでスタートしたんですか?