事業者や専門家にID発行、アイスタイルが推進する「ビューティープラットフォーム構想」とは

アイスタイルカンファレンス #2/2

アイスタイルカンファレンス
に開催

コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を運営する株式会社アイスタイルが今後の事業戦略を発表するプレスイベント「アイスタイルカンファレンス」を開催。同社代表取締役社長の吉松徹郎氏が今後注力するビューティープラットフォーム構想について語りました。多岐に渡るサービスやデータベースを@cosmeに統一し、独自コンテンツをタイムラインで提供していきます。また「BID」という美容事業者や専門家が使うIDを発行し、美容のプロフェッショナルにも情報発信を促します。

ビューティープラットフォーム構想で実現したい3つのこと

吉松徹郎(以下、吉松):ビューティープラットフォーム構想で実現をしたいことは、3つございます。まず1つがサービスの統一。2つ目が独自情報のコンテンツ。3つ目がBIDの登録です。

サービスの統一ですが先程ご覧いただいた、アイスタイルが提供する多くのサービスをひとつに統合しております。いま一部のIDやポイントは統合されておりますが、一部はまだ統合されておりません。そういったものはすべてIDやポイントは統合していきます。

統一するのはIDやポイントだけではありません。アイスタイルが持つすべての情報を、1つのデータベースにまとめていきます。商品情報や店舗情報、ブログや売上データすべての情報が1つのデータベースに統合されていきます。

バラバラだったドメインもcosme.netの下に統一をしました。将来的にはアプリも@cosme、1つのアプリにまとめていこうと計画しております。

2つ目が独自情報のコンテンツ化です。情報を1つのデータベースにまとめることによって、いろいろな情報を組み合わせて新しいコンテンツ、オリジナルに新しく生み出すことができるようになってきます。

@cosmeのオリジナル記事をタイムラインで提供

吉松:いままで@cosmeには必要な情報を探しに来る人がほとんどでした。例えば化粧品をつけたいと思って、化粧品のランキングを見て、クチコミを見る。ただ@cosmeの情報は違う切り口で見てみると、もっともっとおもしろいコンテンツがたくさんあります。

例えば化粧水1つ見ても、20代東京OL化粧水ランキングと、40代大阪主婦化粧品ランキングでは全然違います。そういった情報をあらためて記事という形にして、フィードで流していきます。探しに来るユーザーが探すのではなく、私たちの中から、新しく掛け合わせたおもしろい情報をユーザーに届けていく形にしたいと思っております。

その切り口はいろいろあると思います。例えば主婦、ママの方が見る時には、ママの方が使う化粧水ランキングとともに、子供を連れて行けるサロン情報や、ママの課題に対応する、Q&Aを集めたママサイトなどいろいろな切り口が出てくると思います。

この切り口を届ける形として、私たちが実装したのがタイムライン化です。@cosmeの記事は10月1日からタイムライン化になりました。これは世の中のキュレーションサイトとは違います。

キュレーションサイトは自社の動向に合わせて外にある多くの情報をまとめてきて、ユーザーに届けています。私たちはアイスタイルグループが抱える多くの美容情報からオリジナルの情報を生み出してそれをユーザーに届けていくことを考えています。

美容事業者や専門家が使う「BID」を導入

吉松:そしてそのためにも大事になってくるのが、このBIDの導入です。BIDというのは私たちの社内用語、造語です。ユーザーが使うユーザーIDに対して、美容事業者や専門家、個人事業主、美容の業界に関わる人が使うIDとして、ビューティーIDと名付けました。

いままでの@cosmeには、ユーザーがユーザーIDを持って、化粧品に対する口コミを書き込んでくれていました。これに加えてこれからは、BIDを持った美容業界のプロフェッショナルの方々が、自分たちの持っている情報を積極的に@cosmeに配信していただける環境をつくっていきます。

発信していく情報はブログのような形でもあれば、Q&Aでもいいかもしれません。いろいろな形がそこにはあると考えています。なかなかこれは言葉では説明するのが難しいので、コンセプトムービーを作ってみました。ぜひご覧ください。

これは@cosmeのユーザーです。@cosmeを使いながら今回は美白に関する化粧品を探しています。美白に関する化粧品の情報の下には、美白に関するブログ、HowTo、その情報を発信しているプロフェッショナルたちをフォローできるようになっています。

いかがでしたでしょうか。これが私たちが目指す、新しい@cosmeの姿です。いままでのようにユーザーがユーザーIDを持ち、口コミを書いていくことに加えて、美容のメーカーやブランド、プロフェッショナルがBIDを用い、発信していく場所を作っていきます。

発信していく方々は必ずしもその美容のプロフェッショナルとは限りません。ビデオでもありましたように、普段は会社勤めをしておりますが、土曜日、日曜日空いた時間はヨガの先生をしております。いまは結婚をして主婦をしております。けれども、空いた時間は知り合いや、周りの友人に対して、ネイルをやっています。

というように、自分の専門性や生かしていきたいスペシャリティーがある人が積極的に情報を発信していく場を作っていきたいと思います。

美容に必要な機能をワンストップで提供

吉松:発信をしていった情報はキーワードを軸に、その情報を必要としている人と繋がっていきます。今回は美白がテーマでした。美白効果が高い化粧品を探していくユーザーが、化粧品の詳細情報にたどり着くとそこには美白の情報を持ったブログやQ&A、その情報を発信しているプロフェッショナル、スペシャリストを見つけることができます。

ユーザーは自分が必要としている情報を発信している人、その専門性の高い人と繋がることができます。情報を発信してる側は自分を必要としてくれる人、自分のブログに価値を感じてくれてる人と出会うことができるようになっています。

BIDを用いて情報発信をしていく機能と同時に、BIDでは美容に必要な機能も提供していきます。例えば私がこれからヨガの先生をやろうかなと思ったときに、どこのヨガスタジオを使えばいいのか。どうやって予約をすればいいのだろう。教室を開くために使う道具はどこに発注をすればいいのだろう。わからないことだらけです。

もしBIDを持てば、すでにヨガの先生の方々が使っているヨガスタジオや、必要な道具を発注するところを使うことができるようになります。プロフェッショナルな人たちが業務を共有する場所ができるようになるのです。

まとめます。大きく3つのことがBIDでできるようになります。プロフェッショナル、スペシャリストの方々が、個人単位で発信をすることができるようになる。

2つ目。発信した情報は、キーワードを軸にその情報を必要としている人。その情報の専門性を持ってる人と繋がることができます。

3つ目。その情報発信とともに、業務に必要な機能がワンストップでできるようになります。これが私たちが実現していきたいBIDの世界です。

2018年までにBIDを10倍規模に

吉松:このBIDの世界はもうすでに開発をされて、ローンチが進んでおります。対メーカー、ブランド向けのBID。そしてサロンの方向けのBID。今日現在までにすでに6000のBIDが実装導入が進んでおります。2015年現在6000あるBIDですが、私たちは2018年までにはいまの10倍である6万IDまで増やしていきたいと思っております。

対象はメーカーやブランドやサロンの方だけでなく、化粧品を実際に売っている小売店の人、そしてビデオにあったようなプロフェッショナルやスペシャリティーを持っている方々です。これは来年の春に向けて実装していく予定です。

このビューティープラットフォーム構想をすることによって、アイスタイルは新たな成長の機会を持つことができます。いままでは@cosmeを中心に、広告ソリューション、プロモーションのお手伝いをしておりました。

そして2つ目の柱として、小売流通領域が大きく成長をしてきております。いま取り組んでいるのはユーザーの方への有料サービスです。より@cosmeを使いやすくする機能や、お得な情報を届けることによって有料サービスを使っていただこうと考えております。

そして4つ目の柱。プロフェッショナル、美容事業者向けのIDです。これも有料サービス化を進めることにより、アイスタイルは4つの事業ドメインを持つことになります。

今まで以上にアイスタイルが新しい世界を作っていきます。アイスタイルが作っていく世界で新しいユーザーと企業の関係ができていく。そういう世界を作っていきたいと思います。

アイスタイルが進めるグローバル展開

吉松:この国内向けのサービスとともに、もう1つお話をしたいことがあります。2つ目のポイントがグローバル展開です。

いまアイスタイルは海外に向けて積極的に展開をさせていただいていることをお話しました。世界を取り巻く美容の市場状況は大きく変わっております。

いまから15年前、2000年当時。世界の美容市場は20兆円でした。その中で日本は約2兆円ほどでした。それが10年経った現在、市場は40兆円を超えて当時の倍になっております。日本の市場が変わっていないのに世界がそれだけ成長しているということです。

もちろん日本のメーカー、ブランドさんもじっとしているわけではありません。2000年当時と比べて海外輸出量は大きく増えてきました。台湾、香港、中国を中心にアジアを中心に世界へどんどん進出していこうとしております。

もちろんアイスタイルもそれに合わせて世界に進出をしていっております。中国1つとってもそうです。2012年に中国支援サービスを皮切りに、その年アイスタイル・チャイナをつくりました。

翌年には@cosmeのコンテンツを生かしたテレビ番組をスタートしております。昨年には本格的に進出し、今年のはじめはアリババグループが展開する「Tmall」に@cosmeのeコマースサイトを立ち上げました。現在までに中国での販売パートナーはもう11社を超えるようになりました。

先日私たちの会社の1Qの数字。7月から9月の売上高を発表させていただきましたが、実は私たちの売上高の約1割は海外に対する小売り卸事業で占めております。

@cosme自体も実は海外からのアクセスが非常に増えてきています。アメリカ、韓国、中国、台湾。その他いろいろな国からのアクセスが増えています。海外からのアクセスにきちんと応えるために、私たちは10月1日、@cosmeグローバルをグランドオープンしました。

4ヶ国語対応しています。中国語向けの簡体語、台湾向けの繁体語、そして韓国語、アメリカ向けの英語のサイトとして4つのサイトを展開しております。

日本とアジア世界をつなぐハブになりたい

吉松:展開をしているのはWebサイトだけではございません。私たちがリアルに最初に展開したムック本。いまは中国語版、そして台湾語版が各国で翻訳されて市場に出ております。

私たちが@cosmeをやりながら感じるのは、世界の人たちが日本の化粧品をインターネット経由で調べると、最初に出てくるのが@cosmeなのです。私たちは世界のどの国が日本の化粧品に興味を持っているのか、実は知ることができます。

いまは日本の中で一番多くの化粧品メーカー、ブランドとお付き合いがあるのは実は私たちアイスタイルなのです。だから私たちは日本とアジア世界をつなぐハブになっていきたいと本気で考えております。この可能性は十分にあると思っています。

そのために2つの展開を構想しております。1つ目はいまお話をした通り、日本にある@cosmeを翻訳し海外に輸出をしていく。ビューティーコンテンツの輸出です。これとあわせて@cosmeのビジネスモデルそのもの、ネットとリアルを合わせたそのものを世界に展開しようとしています。

各国にあるローカルのコスメ情報もデータベース化して、そこのお店との販売を一本化していく。第一歩として、つい先日フィリピンでの化粧品卸売事業が開始しました。化粧品を卸すだけでなく、店舗の中に@cosmeコーナーという形で小さなコーナーをつくりました。今後はこれを店舗にし、フィリピンだけではなく、いろいろなアジアの国に展開をしていきたいと思っております。

2020年までには、この海外事業の売上をいまより約3倍近く、売上高30億円までを目指していく。この海外との可能性はまだまだ広がっていくのではないかと考えています。

ビューティー業界を変革するリーディングカンパニーに

吉松:今日お話をさせていただいたことは大きく2つありました。1つがビューティープラットフォーム構想。そして1つがグローバル展開です。ビューティープラットフォーム構想では、3つの改革を行わせていただきました。

まず@cosmeのサービスを1つに統一していきます。そして統一した、データベース化した独自の情報をコンテンツ化していきます。そのコンテンツを増やすためにも、BID、ビューティーIDの導入を進めていきます。このビューティーIDですが、2018年までにはいまの10倍、6万IDまで増やしていきます。

グローバル展開においては、ビューティーコンテンツの輸出をしていきます。それと同時に@cosmeのビジネスモデルそのものの輸出もうかがっていきます。海外での売上高は今の約3倍近く、30億円を2020年までに実現したいと考えてます。

私たちアイスタイルは「ビューティー×IT」というスローガンを掲げております。生活者を取り巻くテクノロジーが進化していく中で、私たちはその進化とともに、ビューティー業界を変革していくリーディングカンパニーになりたい。

これからもっと変化をしていくでしょう。アイスタイルは、その世の中の変化についていきながら、生活者を取り巻く環境を理解しながら、より生活者のための市場を作っていきたいと思います。そして「ビューティー×ITといえばアイスタイル」と世界中の人に想像してもたえるような会社を実現していきたいと思っています。

まだまだ私たちがやりたいこと、やれること、実現したいことがたくさんあります。今年も多くのリリースを出してきました。来年もいろいろなことに取り組んでいく予定です。ぜひ、これからのアイスタイルの行く末を注目していただけたら非常に嬉しいです。

そして皆さんがアイスタイルについての理解を深めていただき、アイスタイルのファンになっていただければ、私としてはこの上ない喜びです。

今日は本当にお忙しい中お集まりいただいて、ありがとうございました。今後ともアイスタイル、アイスタイルの社員、私たちが提供していくサービスを今後ともよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

制作協力:VoXT

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1 「複雑化した@cosmeをもう一度つくり直す」アイスタイル代表・吉松徹郎氏が事業戦略を語る
2 事業者や専門家にID発行、アイスタイルが推進する「ビューティープラットフォーム構想」とは

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