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シリコンバレーはもう古い!? ~ アジアで働くエンジニアのオルタナティブな生き方(全5記事)

新興国の教育問題を解決する「Quipper」、オンラインで宿題管理

海外(主にアジア)で活躍するスタートアップ3社のエンジニア、Quipper・長永健介氏、ウォンテッドリー・相川直視氏、YOYO Holdings・尾崎良樹氏、代蔵巧氏が技術者向けのイベントに登壇。このパートでは、新興国への進出を進めるオンライン宿題管理ツール「Quipper(クイッパー)」と多言語展開を進めるソーシャル・リクルーティング・ツール「Wantedly(ウォンテッドリー)」で使われる技術仕様についてそれぞれが語りました。

オンライン宿題管理ツール「Quipper」

カン:はい。じゃあQuipper長永さん、準備ができたということで、よろしくお願いします。

長永健介氏(以下、長永):お待たせしました。よろしくお願いします。Quipperの長永と申します。Quipper、われわれが何者なのか、たぶんご存知ない方も多いと思うので簡単に紹介させてください。

まずQuipperについてなんですが、名前はクイッパーと読みます。ちょっと読みづらいんですが。会社の設立は2010年12月です。

CEOが渡辺雅之というこの写真の彼なんですけど、彼はもともとマッキンゼーからDeNAの共同創業者の1人でして。DeNAの南場さんの『不格好経営』という本を読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、あれにもちょろっと登場しています。

DeNAの共同創業者を経て、ロンドンに渡ってQuipperを創業したのが2010年です。Quipper自体はもともとロンドン創業ですので本社がロンドンにあるのと、あと拠点として東京、それからフィリピンのマニラに開発と営業の拠点があります。

それからまだ開発者はいないんですが営業拠点としてインドネシアのジャカルタと、あとメキシコのメキシコシティにもあります。そういった世界各国にいろいろチームが散らばっているというグローバルな環境で働いています。

今回ウォンテッドリーさんのオフィスをお借りしてイベントしているので、たぶんぴんと来た方もいらっしゃるかもしれませんが、ウォンテッドリーのページで会社紹介とかやるときのアレになぞらえて説明させていただくと、まずQuipperが「なにをやっているのか」。

簡単に言うと先生向けのオンラインの宿題管理ツールというサービスをやっています。具体的には先生がパソコンから教材を選んで、自分のクラスの生徒をバーチャルなクラスに登録してもらうんですね。

その生徒に対して宿題を提出することによって、生徒はオンラインで、パソコンや自宅のタブレットやスマートフォン、そういったもので宿題を解くと。

その解いた宿題の結果、どの生徒が宿題をやったとか、この生徒は100点取ったとか、こいつは20点しか取れなかったとか、そういった成績の管理も先生がパソコンからオンラインでできる。そういった学習のプラットフォームをやっています。

コアバリューのひとつは、学校の先生って実はすごい忙しいんですね。とくにフィリピンって新興国で、子どもの人口が非常に増えているので、学校の先生の教える労力はすごく大変なんですね。

実際ある学校では、日本の学校って朝行って夕方帰りますが、3交代制になっていて。早朝組、昼間組、夕方組と分けて同じクラス・学校を使い回さないともう回らないくらい生徒がいる。

先生はそれぞれの生徒に対して一様に宿題を出して、ということをやらねばならない。それをもちろん紙ベースでやっていたんですけど、非常に効率が悪いし、丸付けの手間とかすごく大変で。授業とかに費やす時間がかなり削られてしまっていたという問題があるんですね。

それを解決するために全部オンラインでやって手間を削減し、浮いた時間で本来の授業のこととか、そういうことにリソースをつぎ込めるようにしようというのが、このサービスが提供する価値であり、解決しようとしている問題です。

教育で世界を変えたい

長永:それからもうひとつ、Quipper Schoolの強みとしてやっているのは、いまフィリピン、インドネシア、メキシコで強く展開をしているんですが、各国の教育カリキュラム、いわゆる教科書みたいなものに対応したコンテンツをわれわれが自力でつくっています。

コンテンツの制作チームを内部で抱えていて、彼らがそういったローカルのカリキュラムに合ったものを当然ローカルの言語にも対応してつくっています。

なので、ものすごくパワーがいるんですけど、そのぶん現場の先生からは好評で。すぐに授業の一環として使い始められるという、そういうあたりもウケている理由のひとつです。

実際に、いまフィリピンとインドネシア、とくにフィリピンが一番最初にサービスを展開し始めたところなので、現地の教育委員会のような組織とパートナーシップを結んで、例えば東京だったら「杉並区全域で学校導入が決まりました」という感じで。そういう風に学校の授業の時間割のなかにQuipperを使って勉強する時間が組まれているくらい、実際の現地の教育に根ざしたサービスになっています。

次に「なぜやるのか」。ひと言で言うと、教育で世界を変えるため、という。いかにもEdTechサービスらしい、という感じなんですが、これはふんわり言っているわけではなくて。先ほど登場したCEOの渡辺の学生時代の体験エピソードが根底にあるんですね。

彼は学生時代にボランティアで難民キャンプに行ったんですが、そこですごく貧しいキャンプに生まれた人たちが個人の努力ではその貧困から抜け出せないような、そういう状況が世の中にあることを知って。それをなんとか解決することはできないだろうかということをずっと考え続けていたんですね。

いまどんどん世の中で、それこそYOYOさんがやられているように、インターネットへのアクセスがすごく安くなってきている。

なので、そこに優良な教育のコンテンツをただ同然で、実際われわれのサービスはほぼただでやっているんですが、そういう値段で広くの人にアクセスできるようにすれば、それによってそういう貧困問題を打開することができるのではないか。そういうモチベーションがもとになってやっています。

具体的にどういう風にやってるかをざっくり言うと、先ほどご紹介したようにオフィスが各国アジアとヨーロッパと中米に分かれているので、それぞれで連携して製品の開発をやっています。開発のチームはロンドンと東京とマニラにあります。

実際の開発は、GitHubを使ってGitHub Flowで、プルリクエストでレビューをして、Slackでチャットのコミュニケーションをし、ビデオ会議とか全体のミーティングをハングアウトでやったりとか。まあよくあるツールを普通に使っているという感じです。

グローバルの環境ではいろいろ問題があって。とくに大きいのは時差の問題と英語の問題で、どうしてもついて回るんですけど。このあたりはのちほどパネルディスカッションで詳しくお話できればなと思っています。

あと技術者の方ですと、どういう技術を使っているのかということは結構興味があるところかと思うのでちらっとご紹介すると、われわれはいまプロダクションのアプリケーションはほぼ全てherokuの上で動いています。

ただ一部herokuだとちょっと実現が難しかったり無理が出てしまう部分もあるので、そういう部分は部分的にAWSを使っていたりとか。

あとGoogle Cloud Platformの、具体的にはBigQueryをデータ分析基盤として採用したりとか。クラウドのいいとこ取りをしつつ、徐々にheroku上からクラウドのものをフルに活用できるような形に移行しようとしているところです。サーバーサイドはRubyでRuby on Railsでという普通の感じですね。

データベースは、ちゃんと理由があってMongoDBを採用しています。個人的にはいいと思ってるんですが。その話にももしかしたら触れられるかもしれません。あとはフロントエンドの部分でBackbone.Marionetteを使っていたりとか。テクノロジーはそういった感じでいろいろ使っています。

ネイティブアプリの開発者の方をたくさん採用したい

長永:最後にちょっと駆け足になってしまうんですが、現在の課題として、われわれ学習のサービスを提供しているので「どうすれば効果的で、なおかつ続けられる学習サービスをつくれるのか」というのが一番の根源的なイシューになっています。

そのためには使いやすいUIとか、グローバルなのでテキストでの説明をあまりやり過ぎると画面がぐちゃぐちゃになってしまうので、どの国のどの人が見てもわかりやすい直感的に使えるUXの実現。そういったものがひとつありますね。

それからあとは世界のいろいろな地域で展開しているので、スケーラビリティを非常に重要視しています。今後取り組もうと思っているところで。

ただこれはシステムがスケールするということだけではなくて、開発チームとか開発プロセスといった組織自体もスケールしていかないといけないよね、ということがひとつのイシューとして挙がっています。

あとは、われわれ既にフィリピン、インドネシア等で相当数のユーザーさんにかなりの長い期間使っていただいているので、個人に紐付いた膨大な学習データがあるんですね。

ただ、アダプティブラーニングという個人の学習の履歴に応じてその人に最適な学習コンテンツを出して学ばせるという方法論があるんですが、膨大なデータをそういったことに活かすところまで行っていないので、そこに踏み込むというのがひとつ大きなイシューとしてあります。

もう少し踏み込んだ技術的な課題で言うと、やはりherokuからAWSへの移行を進めていて。これはアーキテクチャ的にAWSをフル活用したほうがherokuの上に乗せて頑張ってつくるよりもいろいろ柔軟にできるので、そういった部分がひとつ目標としてあります。

もうひとつInfrastructure as Code、よく聞く話なんですが、ああいった部分ですね。あとBigQueryをさらに活用してレポートの基盤をつくる部分ですね。

いままではMixpanelというデータビジュアライゼーションツールを使ってそこで見ていたんですけど、やはり既存のサービスだと柔軟性に不満が出てきてしまうので、そこをいかに自分たちに使いやすいものを低コストで構築していくかが課題になっています。

もうひとつ大きい部分が、われわれPCといわゆるレスポンシブ対応のモバイルウェブのサービスが多くて。Android版アプリの機能を少し削った軽量版を出してはいるんですが、まだまだネイティブの対応が弱いなというのがあります。

なので、AndroidとiOSのネイティブの開発者の方をたくさん採用したいなと思っています(笑)。会社としても技術の部分としてそこを強化していくというのはすごく大きな課題として抱えています。

とまあ、いろいろとりとめもなく話してしまいましたが、これにてQuipperの紹介を終わらせていただきます。引き続きパネルで、ということで。ありがとうございました。

カン:Quipper長永さんでした。ありがとうございました。

(会場拍手)

カン:ではお次はウォンテッドリー相川さんでございます。

いろんなものの文化を良くしていきたい

相川直視氏(以下、相川):こんにちは。ウォンテッドリーの相川と言います。みなさん、ウォンテッドリーをここに来る前に知ってた人ってどのくらいいますか?

(会場挙手)

お、良かった。じゃあ知ってた前提で話せるのかなと思います。ウォンテッドリー、このオフィスに昨日引っ越しました。なので、あんまりわかってない部分が実は僕もあったりするんですけど。

ウォンテッドリーは「シゴトでココロオドル」というのをミッションに掲げていて。最近のエンジニアのところって西海岸とかそういう「速度の速い」みたいなところなんですけど。今回ここのオフィスは東海岸をテーマにしているということで。

ソファーとかも文化のあるようなものを取り揃えて。会社とかいろんなものの文化を良くしていこうということを結構考えているような会社です。

今日みなさん海外をテーマに集まってくれたと思うんですが、僕らの場合はオフィス移転に忙しくて海外に行ってる暇はなかったっていう感じなんですけど(笑)。

海外は営業の人が行っていて。エンジニアはサービスを提供する側として、日本で提供している形になります。

とりあえず僕も自己紹介しようかなと思います。僕自身はウォンテッドリーの4番目で。ここ40人か50人くらいいてエンジニアも20人ぐらいいるんですが、4人目のエンジニアでやってます。

以前はGoogleと、Microsoft Research Asiaでインターンとかもしていて。ちょっとここでは行ってないんですが、海外で海外の人とやりとりするみたいな経験があるので話もできるかなと思います。それぞれ3ヵ月ぐらい行ってました。あとは日本なのでまあちょっと黙っていようかなと思います。

あとはウォンテッドリーは「シゴトでココロオドル人をふやす」ということで、僕たちはこの日本のサービスが海外で通じるのかということを実験しようかなと思っていて。

もう既にidってインドネシアのカントリーコードなんですけど、uswantedly.comとかidwantedly.comというと、募集ももう60社とか出ていて。わりと採用事例も、数えるほどですが出てきているかなというサービスになっています。

僕たちがいまどのくらいの状況にいるかと言うと、こんな感じで見えるか見えないかわからない薄い水色が日本です。

ここ会社数なんですけど、ちょっと大きいのがインドネシアで。ほかのところもWebサービスで広がるといいなと思って、英語が使えるところは適当につくってるんですけど、そこはほぼうまくいってないです。

やっぱり僕たちの場合は海外が元じゃないので「日本から海外」というのがテーマになっていて。

「応援」とかもわりと複雑なので、どの要素が受け入れられるかわからない。給料も書かないし。そういったようなことがどこまで受け入れられるかわからない。

あとは、海外ばかりやっているわけにもいかなくて。日本でもまだまだ知らない人は多いので伸ばしていかないといけないというなかでやる、というのは結構課題になってきています。でもやっぱりできたらすごいよね、と思って(笑)。僕たちは楽しいなと思ってやってるという感じです。

テクニカルな話で言うと、ウォンテッドリーは全部Dockerの上で動いていて、その下がcoreOSというOSで結構それが頑張っています。フロントエンドはAngularJS。

最近React.jsが流行ってますけど僕たちはAngularで行きます、という感じでやっていて。あとはRubyとiOS、Android。普通にやってるという感じですね。

海外では応募メッセージを見られる確立が低い

相川:僕は会社というよりも、海外でやるときに技術的な貢献ってどういうことができるのかなという話をしたいと思ってるんですけど。やっぱり僕たちはユーザーだけじゃなくて会社もいるので、人が動いて会社を取ってきてくれるというのもすごく重要なんですね。

でもそんな中でエンジニアができることというのは、効率的に開発の速度を落とさずに多言語展開、3ヵ国語でも50ヵ国語でも、エンジニアの力でそれはできるようにしたいなというところがあります。

あとはデータ分析についてはちょっとあとで話そうかと思います。もう1つは、無理なものは潔く諦めるというのが大切なのかなと思って。触りだけ話したいなと思います。

効率的な多言語展開には、Transifexというサービスを使ってるんですけど。だいたいどんなことやってるかと言うと、左下から見て欲しいんですが、開発者が基本的に英語だけつくります。

英語だけ用意してデプロイすると、ここはウォンテッドリーの適当なところなんですけど、まずインドネシア版でも英語で出ます。

英語で出て、インドネシア語ということをTransifexのサーバーが検知するんですね。Transifexの中でGengoというAPAの翻訳サービスがあるんですね。この翻訳サービスは、機械翻訳もできるんですけど、人手で翻訳します。

それが1日が2日くらいで返ってきて。こういうふうな感じで依頼してオッケーってお金かかって、ウォンテッドリーにインドネシア語で反映されるという仕組みです。

いちおう本番に出さなくても翻訳のサイクルを回すことはできるんですけど、いまはサイクルスピードを優先して、先に英語で出してから何日かするとインドネシア語になるという形になってます。

何で日本語をベースにしなかったんだ、ということがあるんですけど。これは、やはり日本語からいろんな言語に変換するとお値段が張るという部分があって。うちは英語できる人もいるし、その人たちに頼んだりして翻訳してもらって英語をベースにやってます。

もうひとつはデータ解析で、海外のためにDomoというツールで結構いっぱい分析をしてるんですけど。海外はデータ解析がおもしろいなと思って。いままでもデータ解析はもちろんしてたんですけど。例えば、応募率が5%でしたと。多いんだろうか? 少ないんだろうか? みたいなことってあるじゃないですか。

でも海外だったらすごい答えは明確で、日本と比較するという方法があって。そうすると、日本は例えば12%あったとしたら「全然いけるじゃん」みたいな。こういうのは結構あって。海外だと日本よりメールは開かれるけど誰も読んでない、みたいな。

日本だとFacebook Notificationを送るのをすごい気を使ってやってるんですけど、インドネシアだと赤いマークがいくらあっても気にしない民族みたいで(笑)。そこまでやっても全く見てくれないみたいな話があったりとか。そういうのもデータで出ていて。

ウォンテッドリーがあまり知られていないサービスだというのもあるんですが、海外で一番大変なのは、応募してくれてもそのメッセージが見られる確立が12%、みたいな。日本だと95%を超えてたりするんですけど。

そういうようなことがあって。そういうものを見ながらどこをやっていったらここの確率が上がるんだということを。もう無理なときは営業の人に直接電話、訪問をしてもらったりとか。

ウォンテッドリーを真似した他社サイトはうまくいっていない

相川:実はウォンテッドリーっておもしろいところで、みなさん転職サービスとか持ってるかもしれないですけど「応援」してる人のほうが多いんですよね。つまり「この会社おもしろそう」「ほかの人におすすめしたい」と思ってる人のほうが多いサービスで。転職者じゃない人のほうが多い可能性のあるサービスなんですよね。

やっぱりインドネシアでパッって出ると、応募のほうが多くなるんですよね。「応援」ってなんなんだろう? 別に押さないでしょう、みたいな。そういうことがあって、ウォンテッドリーが大事にしてる会社を、仲間を集めてる人たちを応援しようという気持ちが海外で通用するのかというところは、ちょっとやり方を変えつつ、上げたりしていっています。

あとは、潔い諦めというのもあって。みなさんは海外でいきなりやってるのでアレなんですけど、僕たちは「海外ではAndroidだよね」「Androidのインドネシア語対応しようね」と言ってだいたい2週間ぐらいでできたんですよね。

でもネットが遅くて。「遅いとは言っても」みたいなところがあったんですけど。そこらへんはYOYOさんとかが詳しいと思うんですけど。

正直使えないというところがあって。それで、全然ダウンロードも伸びない。そのときに「みっともないが諦めよう」というところも、ウォンテッドリーとかスタートアップでやってく部分では大切なのかなと思っています。やらなかった理由もいちおうちゃんと考えてはいて。

ウォンテッドリーのモバイルアプリはWebとは違うリッチな体験をしてもらうということで、細かい動きにも拘っているんですね。画像の質みたいなところも結構拘っていて。

アジアのライトウェイトみたいなところはコンフリクトするなと思っていて。この人数ではちょっといまは手を出すのは得策じゃないかなっていう部分がありました。

APIとかもほとんどデータを送らない。高速に毎回毎回通信してデータを送らない、と。ウォンテッドリーのいまのアプリは先読みをしていてサクサク動くようにしているんですけど、そういうことが全部できなくなるな、と。

あと、実際の利用の仕方のヒヤリングをすると、インドネシアの人たちは携帯はFacebookをやるものだと思っていてグーグル検索すらしない、みたいな話とかもあって。そういうことも含めて、諦めみたいなこともやって。やっぱりつくっちゃったから捨てるのは結構勇気がいるんですけど。過去にとらわれないというのも大事なのかなと思っています。

海外で僕がおもしろいなと思っているのが、ウォンテッドリーって結構不思議なサービスで、ウォンテッドリーを真似してるようなところ、オレンジのウォンテッドリーとか緑のウォンテッドリーもできてるんですけど、あまりうまくいってるところがないんですよね。

「応援」とかも必要ないかもしれないし、給与とかも載せたほうがいいかもしれないみたいなのもあるんですけど、何が大切なのかをもう1回見つめなおす機会になるなと思っています。例えばウォンテッドリーは中の人の顔が見えることを大事にしています。

でもインドネシアだと中の人の顔が見えるとすぐにスカウトされてしまうから嫌だっていうような声が上がって。そうなると「いや……」って思うじゃないですか。そういったような小さい問題から大きい問題まで、ウォンテッドリーの価値って何なのかをもう1回考える機会になるというのが海外のいいところだなと思っています。

あとは、やっぱり1つの言語だけだとすごい簡単なんですよね。ウォンテッドリーはコンテンツを書いてもらわないといけないので、僕たちは翻訳ができるんですけど、コンテンツは翻訳されないんですよ。

そんな中で、クロスボーダーで日本からインドネシアだったりこれからアメリカでもヨーロッパでもなんでもいいんですけど、そういうところに簡単に話を聞きに行けて、まあスカイプだったりするかもしれないですけど、そういうようなものを目指していけるチャンスがあるのかなとまだ思っているので。

そういう部分は今後の課題なのかなとウォンテッドリーは思っています。終わりです。

カン:ありがとうございました。

(会場拍手)

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