2024.12.10
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山本一太の直滑降ストリーム ゲスト:麻生太郎・財務大臣(全1記事)
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山本:ニコ生ユーザーのみなさん、こんばんは。「直滑降ストリーム」の時間がやってまいりました。この番組のキャスターを務めます、内閣府特命担当大臣の山本一太です。IT政策担当大臣特別企画ということで、なんと第19回になりました。現職の大臣がキャスターを務める番組、ほとんどないと思うんですけれども、そこに現職の大臣を呼ぶという大変危険な試みでしたが、実は今日、この大臣VS大臣シリーズの最終回にふさわしい、超大物ゲストを迎えてお送りしたいと思います。
実はこの方に出演していただくと、なんと丸ごと安倍内閣すべての閣僚の方々に、この議員会館スタジオに来ていただいているということで。今日は記念すべき第1弾の最終回ということで、お招きをしたのは、お待たせをいたしました! 麻生太郎副総理兼財務大臣です。麻生大臣、今日はよろしくお願い致します。
麻生:山本一太大臣からご紹介いただきました、山本太郎ではありません 。麻生太郎です、どうぞよろしく。
山本:すごい今日もコメントの嵐で。ニコ動でも麻生大臣の人気は抜群なんですけれども、実は、大臣。覚えていらっしゃるかわからないんですが、今から16年前、麻生大臣が確か経済企画庁長官だったときに、ちょうどそのころ私は今は農水大臣の林芳正とですね、「歌で政治を語ろう」みたいなグループを始めてですね、2人で作ったんですけれど。それが話題になったときに、麻生経済企画庁長官から電話がかかってきて、「2人とも音楽が好きらしいな。今度俺が音楽を聴ける場所に連れてってやる」っていうふうに仰って、カントリーウエスタンを聴きに誘っていただいて……。覚えていらっしゃいますでしょうか?
麻生:赤坂のね?
山本:そうなんです。こんなに気さくな大臣がいるものかと思って本当にびっくりしたんですけれども、以来、麻生大臣がどんどん要職を歴任され、政調会長になったり色んなことをされている間も、私の企画するセミナーとか、ラジオ番組とか随分無理を言って来ていただきまして。
実は皆さん、今日もですね、大変だったんです! もう私迷いに迷って、今安倍内閣で一番忙しい麻生副総理兼財務大臣、どうやってこの番組に誘おうかと思ってですね。悩みに悩んで、ある日閣議の直後に麻生大臣に声をお掛けして、もう畳みかけたんですね。「麻生大臣! 私のネット番組に出ていただけないでしょうか? 全部の大臣が出て、麻生大臣に出ていただければ、丸ごと安倍内閣なんです!」と言ったら、麻生大臣がもうその場ですぐ秘書官呼んで、「おい、山本大臣の番組に出ていないのは俺だけらしい、すぐに日程調整をしろ」と。
今日は時間を作っていただいて感激致しました。本当にありがとうございます。そこで大臣、色々お聞きしたいことがあるんですけれども、まず、大臣の年齢で、いつも思うんですが、このぐらいピッとした方。まったく贅肉も見当たらない、いつもすらっとして、背筋もまっすぐだし。こういう方ってなかなかいないと思うんですけれども、これは大臣、今でもずっとエクササイズをされてるんでしょうか?
麻生:寝られたときには、が条件ですけれども、最低5、6時間寝られたら、後の日程逆算して、朝40分くらい歩いていたり、腹筋とか腕立てとか。オリンピックの合宿のときはそういう生活ばっかりでしたから。あとはクセで(笑)、腕立てとかしていますね。
山本:このあいだバスの中で聞こえてきた噂なんですけれども、大臣お酒もお好きで。しかし、いくらお酒を飲んでも肝臓の数値が上がらないという伝説があるんですけれども、これは本当なんでしょうか?
麻生:不摂生が体に合っているんだと思います(笑)。
山本:(笑)。実はそういう話題で、伊勢神宮に行った帰りのバスの中で盛り上がったんですが。麻生大臣くらい健康な方ってお見かけしたことがないんですけれども。生まれつき体が丈夫だったのか、それともオリンピック選手になるために鍛えられたんですか?
麻生:そんなことないです。中学ぐらいのときに運動のし過ぎで胸に穴開けて。運動停止になって、全然運動ができなくなって。それで、勉強もそこそこできましたので、あんまりやることなかった。それで、不良少年をずっとしてたんですけれども。大学入るぐらいになって、走らなくていい運動をやらないと、何にもしないとろくなことないな、と思って。走らなくていい運動を始めて。ビリヤード、ボーリング、射撃が一番最後でしたね。一番最後に始めたものが一番上手くなったんだと思いますけども。色々しました。
山本:ビリヤードもボーリングも、プロ並みの腕前なんですよね?
麻生:ボーリングは全日本学生レベルでしたけれども、あとは大したことないですね(笑)。
山本:さすがオリンピックのアスリートという感じ。最初からちょっと圧倒されています。麻生大臣のパーソナルヒストリーが面白すぎちゃって、それで番組が終わってしまうので。せっかく来ていただいたので、政治と政策のお話をしていただきたいと思います。
まず麻生財務大臣にお聞きしたいのは、安倍総理が2回目の内閣を作ったということで、麻生財務大臣は第1次安倍内閣のときも幹事長として側におられたと。
麻生:外務大臣が長かったですね。幹事長は短かったです。
山本:あのときも、安倍総理にとっては麻生外務大臣幹事長が心の支えだったと思うんですけれども、あの頃と比べて、安倍総理はどういうふうに変わられたとご覧になられます?
麻生:それはやっぱり、5年前のときに、俗な言葉で言えば「地獄を見た」って感じなんだと思いますけど。あの5年間、というかこの5年間で、安倍晋三という方がすごくたくましく成長された、ということだけは間違いないと思いますね。少なくともあれはたぶん、あの5年間の日の当たらない時代、マスコミにボロカス叩かれていた時代にじっと耐えておられた、その5年間が安倍晋三を政治家としてたくましくしたと思います。随分その間、経済に対して勉強されたと思いますね。あの頃と違って、今のほうがはるかに経済に対して理解度が早いですから。その点は間違いないと思います。
山本:なるほど。安倍内閣、非常にチームワークが良いんです。閣議がある日はみんな少し早く集まったり。麻生大臣が来られるだけでみんななんかにっこりするっていう、まさに存在そのものがムードメーカーみたいな大臣なんですけれど、委員会で野党の質問が終わってその合間に、よく総理が財務大臣に話しかけられていて、いつもなんかそこでニコニコされていると。私ちょうどお2人の後ろに座っているので。いつも質問が終わった後、総理とにっこりお話をされていますが、あれはどういう会話をされているんですか?
麻生:それはそのときの場合によって、質問者の話の内容によって、何とも言えませんけど。基本的にはその話の内容について、「これ、こういうこと?」とかいろいろ確認されることもありますし、全然関係ない話も(笑)。決算委員会だっていっても決算の話は何もなくて、予算の話されることもよくありますので。なんか全然話が違うじゃないか、とかそういう話はよくあります(笑)。
山本:みなさん、私、閣僚席が2段目の後ろなんですけど、麻生大臣と安倍総理が並んでいるんですね。で、結構厳しい質問があったときも、なんとなくその合間に安倍総理が麻生大臣に話しかけて、麻生大臣がこの笑顔でにっこりすると、安倍総理がにっこりしていると。なんとなく精神的にもすごく支えなんだな、っていうのがわかるんです。
麻生大臣、今財務大臣として安倍政権の中枢を支えられているわけですが、ここから少しシリアスにお聞きしたいと思います。安倍内閣の最大の使命は経済再生だと思うんですが、麻生財務大臣がご覧になって「経済再生」「景気回復」の一番の鍵は何でしょうか?
麻生:日本という国はこの前の戦争に負けて、1945年からこれまで68年の間に数々不況をやりましたけれども、「初めてインフレじゃなくてデフレで不況になった」ということを理解した人はほとんどいなかった。従って、不況だと思ったのでいつもと同じインフレ不況対策をやったため、デフレ不況対策においては、その効果は極めて限定されたものになった。「デフレ不況なんです」ということで、去年9月に総裁になられてから、近々衆議院の選挙があって勝ちますけれども、「勝つ」「政権奪回」というのは単なる手段で目的じゃありませんから。勝って「何をするか」というのが目的なので。
「何をされるかというのをまず決めていただくには……、やりたいことが色々おありになるのはわかりますけれど、やられるのは経済、景気回復、資産のデフレからの脱却です。日銀の政策を間違えたし、財務省の政策も間違えた、というのははっきりしていますので、少なくともその2つは根本的にやり方変えていただきます」と。そしてそれを得た上で景気を成長させていく、ということをお願いして、それが「3つの矢」という名前で。
どうも私は「3つの矢」っていうのは三ツ矢サイダーの広告みたいで好きじゃなったんですけれども。まあとにかく、3本の矢は毛利元就の話で山口県じゃ……? と言われるので、それで私は降りたんです。外で喋るときはもう「スリーアローズ」なんて言ったって、あまりアレ(芸)がないので、「スリーバズーカ」と呼んでいます。
資産によるデフレからの脱却のために何をするか? 我々には経験した人がいない、習うことが出来ないので、歴史から学ぶ以外に方法がありません。デフレで不況脱却に成功した一番最近の人は高橋是清という方ですから、この高橋是清に学ぶ、彼の手口手法に学ぶということをやらせていただいて。今までのところ、そこそこ経済政策としては成果を挙げつつありますけれど、高橋是清は2年半くらいかかっています。今の世の中もっと複雑ですから。あの頃と違って、高橋是清の頃は外国からお金を借りなければ、国債がなかったわけです。今はいくら国債が出ていると言っても、これ日本円でやっていますので。
世界中で自国通貨だけで国債発行している国っていうのは、日本以外でだったら、アメリカ、イギリス、スイス、その3カ国だけです。「国がこんなに借金して!」って、借金してるのは政府であって、国じゃありません。国民はお金を政府に貸しているほうです。「国民みんな借金を背負っている」ってそうじゃなくて、国民がみんな「債権者」なのであって債務者ではないんだ、という一番基本的なところが歪められて伝えられている、というのはすごく残念です。
山本:麻生財務大臣が仰った「3つの矢」。財務大臣は「3つのバズーカ」と呼んでいらっしゃって。そっちのほうがインパクトあるのですが。日銀の金融政策を変えさせた。それから財務省のマインドも変えさせた。みんなわかってないと思うんですけれども、これはものすごい大変なことだと思うんです。やはり、いくら日銀に異次元の金融緩和をやらせようと思っても、できなかった。財務省にああいう形の財政出動をさせることもできなかった。なぜ安倍内閣で麻生財務大臣でできたのでしょうか?
麻生:白川さんという方は、私が総理大臣になったときに白川日銀総裁が決まったこともありましたし、昔からあの方は小倉高校に行っておられて、似たような地域から出てきましたので、まあ知らないわけじゃありませんでしたし。あの方は顔を見ても品がいいじゃないですか? あっちは学習院でこっちは小倉高校っていうイメージなんだけれども(笑)。真面目だし。とにかく、間違えたことを認めて下さい! と。日本銀行も間違えたんです。
ただし、日本銀行は「金を刷ればいい!」って竹中平蔵という方のときにそういうことをやったのですが、お金をいくら刷っても、そのお金は福岡銀行なら福岡銀行、群馬銀行なら群馬銀行まではいくけれども、銀行から先に、街にお金が出ていくっていうのは、お金を借りにくる人。企業だったり個人だったり。借りに来ないと、お金はいくら刷ったってそこで止まる。だからこっちのほうをきちんとしないと。あの頃はお金を刷れ刷れと言って刷らせておいて、こちらの政策はしないから。結果的にはあれは効果がなかったんですけれども。
今回は日銀がきちんとやっていただければ、財務省のほうもきちっと財政を機動的に出動させます、と。財務大臣ですから間違いありませんよ、ということを申し上げて、納得をしていただいて。まあ賭けみたいなものかもしれませんけど。これしか……。今までの政策は当たらなかったわけですから。日銀も大蔵も当たらなかったということを認めた上で、というお話を何回か。大変でしたけれども、白川総裁にはお話をさせていただいて。結果的にご理解いただいて、共同声明というところまでいったんだと思っています。
山本:今財務大臣が仰ったように、大胆な金融政策、機動的な財政政策と民間需要を喚起する成長戦略ですね? この3つ、3本の矢をいっぺんに放ったケースは過去に無いということなんですけれども。金融政策はかなり効果を上げていると。財政出動もやったと。成長戦略というのはすごく大事だと思うのですが、口で言うのは簡単ですが、成長戦略で経済を押し上げる、ってどうやっていくんだろうか……?
麻生:規制の緩和、というのが一番手っ取り早いと思います。例えば容積率の緩和。ビルを建てるにも、これ以上大きなものを建ててはいけません、というもの。名古屋の駅前にトヨタのビルが建っていますけれども、あれ容積率が1700パーセント。当時あれ政調会長だったと思いますけど、あれ1700パーセント、ボンっとやって、結果的にはそこにトヨタの本社を移し、巨大な下水とかみんな作らなくちゃいけない。それは市が作るわけです。
国がやったのは、消しゴムで消して1700と書いただけですから。国の支出はほとんどゼロ。民間という活力があれだけさせるのは……。一重に規制を緩和しただけで。ひとつの例ですよ? 規制の緩和とか、そういったものは大きなものになるのだということですね。
昭和20年代くらいからで言えば、通商産業省、今の経済産業省がまずは石炭、次に繊維、次に鉄鋼、造船、自動車、コンピューター、あれ全部経済産業省が考えたいわゆる産業政策が当たったんですよ。当たりに当たって1980年代、ついにアメリカ追い込まれて、ある日突然にプラザ合意、というのでいきなり当時1ドル240円から120円まで暴騰ということになった。やはり通産省としても、これ以上は……というので、あの時代からなくなったんだと思いますね、産業政策というのは。それからかれこれ20数年あいていますので、もう一回きちんと産業政策を立案しなくてはいけない、ということになっているのだと思いますけど、そこは担当ではないので。
規制の緩和、そして山本先生が担当しておられる科学技術というものはスーパーコンダクター、超伝導というのが実用化されると、ものすごいことになりますので、ああいったものが出てくるのを支援するのは、中長期的には経済成長につながるようなことをしないと。デフレの時代が15年20年続いていますと、気持ちが萎えてるっていうのかな? じーっとしてたら物価が下がっていきますから。じーっとした金は金利がつかなくても、物価が下がれば金は相対的には価値が上がるわけですから、それを20年もやってくると、なかなか新しいものをやっていこうという意欲がわかない人たちを切り替えて、やる気ってものをさせていく。
例えば、今投資をしていただければ償却は一括でいいですよ、6年もかけなくていい、とか。今、お金を借りる、設備投資をしてくれるんであれば補助金出しますとか。短期でやる話と長期でやる話と、色々なものをこれから考えていかなくてはいけない。
山本:ありがとうございます。麻生政権のときに科学技術担当大臣だった野田聖子さんという政治家がいて、その野田聖子さんが麻生内閣で立ち上げたのが「ファースト」というプログラムで、30人の世界最先端の研究をしている研究者を、これで応援したんですね。そこからIPSの山中教授とか、細胞シートと言って、細胞をはり合わせて心臓も作っちゃうかもしれないという岡野先生の研究だとかが出てきた、ということを申し上げておきたいと思います。
安倍政権にとっての一番の課題は、金融緩和をやる、機動的な財政政策もやる、成長戦略もやる。しかしながら同時にやはり財政再建の道のりを示さなくてはならない、マーケットが日本を信用する状況に置いておかなければいけない、ということなのですが、英語で言うナロウパス、非常に難しい道だと思いますけれど、そのあたりは財務大臣としてどうお考えですか?
麻生:2月でしたかね? モスクワのG20という会議があって。帽子かぶって行ったら帽子ばっかり有名になりましたけれども。あのときに、我々としてはやるべきことをやっているのだけれども、世界中から見たら円の独歩安だと。円だけ安くしている、円安誘導政策じゃないか? と色んな人が言うから、「ちがう」ときちんと説明をして。次の4月の会議ではもう独歩安の話は消えていて、今度は財政再建の話になりましたから。
「俺たちの国はおたくらと違って、与党野党一緒になって消費税を上げるという約束を去年のうちに終わっていて、うちは来年の4月には上げるんだ!」と。上下両院がねじれているアメリカだとか、その他の国にはできないんだから。民主主義としておたくらより俺たちのほうが成熟しているから、お国のためにはみんなやってる、と。そこが我々の自信のあるところで、必ず消費税は値上げするから、と言って、事実そういうことをさせていただく。これは10月1日にもう発表になりました。
ワシントンで会議があったときにはもう誰も日本のことを言う人がなくなって、経済再建と財政再建を一緒にやるのが正しいんだ、ということで世界の大蔵大臣外務大臣会合で合意になりました。その点は世界中がどうやって本当にやるのかな、と見てると思います。来年4月消費税が上がったときには間違いなく景気が一回落ちますから。早めにもとに戻すために、4月以降どうやって経済を加速させるかという予算を考えなくてはいけないと思います。
山本:財務大臣のあの帽子、最高だと思います。国際社会はキャラを立てないといけないので。あれだけで各国の財務省は麻生大臣のこと絶対に忘れないと思います。あの帽子をかぶって色んな国際会議に行かれて。アベノミクスの大きな課題は、アベノミクスを国際社会に理解してもらうということだと思います。株もバーンと上がった、行き過ぎた円高が是正される、と。でも、これは意図的な為替誘導ではない、というところを国際社会に理解させなければいけない、というところで麻生大臣があの帽子をかぶって行った会議で、ほとんど説得をされたわけですよね?
麻生:入って行ったら円の独歩安、円安誘導だってわんわん言われたんで。ドイツの方に言われましたので。少なくとも他の国の人達はリーマンショックのときの第1回のG20の会議のとき、あのときいなかったから言うけど。ドイツはそのときの大統領と今でも同じ人だと。だからドイツにだけは言わせない、と。あのとき何と言ったか覚えているか? と言って。
俺たちは1000億ドル、10兆円の金を破綻しそうな国際金融機関IMFに貸しますよ、10兆円貸しますよと言ったときに、サルコジという人がびっくりして100ビリオンUSダラー? って言ったときに「ワン、ゼロ、ゼロ、ゼロ (1、0、0、0)」と言ったのを今でも覚えてます。あのとき約束をして、通貨安戦争はしない、関税障壁は認めない、そしてブロック経済はやらない。これは第二次世界大戦に突っ込んでいった大きな理由ですから。その3つはやらない! ということを約束して。あのとき1ドルは108円だったんですよ。
その後リーマンショックの後、バタバタ銀行潰れましたので。1ドルは一時期最高値75円まで上がったんだと思いますけど、そのとき俺たちは一回も文句を言ったことはない、と。ずっと耐えたんだ、と。しかもあのときは貿易収支は黒字。今は大赤字、なぜなら原子力発電所が使えないので。4兆円も石油ガスを中近東から高値で買いますので、うちは大赤字。だったら通貨が、90円になったって100円になったって、あんたらから文句言われる覚えなどない、と。108円だったんだ、あのときは。それより今の円の方がまだ高い、と。もう何か言ってくる人はいないです。やはり、言うべきときは歴史を踏まえて言わないと、話の筋が。なあなあでやれる世界ではないですね、あそこは。
山本:麻生副総理が財務大臣で本当によかったです。とにかく国際社会を納得させるという点で言うと帽子も効いたと思いますし。本当に麻生財務大臣でよかったと思うのですが、あっという間に時間が経ってしまって、聞きたいことまだ政策でも山ほどあるし、麻生大臣がアメリカに留学してブイブイ言わせていたときのこともお聞きしたかったし、政治家になった経緯もお聞きしたかったのですが、コメント読む前にこれだけはお聞きしたいです。
麻生大臣と言えば、すごくカルチャーにも詳しい、サブカルチャーにも詳しいということ、大のマンガ好きで知られていますけれど、ある番組を見ていたら麻生大臣が80年代は「キャプテン翼」とか「バツ&テリー」とかあって、90年代に入ったら「ジョジョの冒険」があって、だとか色々おっしゃっていたんですけれども、今一番好きな漫画は何なんでしょうか?
麻生:変わらず読んでいるといったら、「ゴルゴ13」さいとう・たかを、なんてのは170巻出ていますけれども。最初のやつからずっと持っています。この間「ゴルゴ13生誕45周年」ってのがあってお招きをいただいたので、無理して参加させていただきました。ビッグコミックを読んだり、スポーツだったらゴルフの「風の大地」なんてのは面白いと思います。
面白いものはいくらでもありますよ。マンガというものの値打ちというものを。フランス語ですらマンガはフランス語になりましたから。ベベというフランス語があるんですけれども、ちゃんとマンガとしてMANGAできちんと日本語がフランス語になったという、数少ないものだと思います。ああいったものはもっとはっきり日本として堂々と言う値打ちのあるカルチャーなんだと思います。
山本:ありがとうございます。マンガ、サブカルチャーだけで一回議論したい、それだけでも一回分使っちゃうんですけれども。ほとんど時間がなくなってしまったのでコメントをちょっと読みたいと思います。「大好き」とか「マンガ」とか「来週も来てくれ」「延長してくれ」とか、「大好きです閣下」「延長延長延長」とか、ちょっと今までに無い反応が! 「愛してる」「延長しろ」「大好き」「延長」「かっこいい」「延長して」「アニメは見ますか?」ってアニメもご覧になりますか? どういうアニメがお好きですか?
麻生:そうですね。昔からのオタクっぽいのになるとあまり知られていないかもしれない。「ドラゴンボール」にしても、鳥山明が今でも続いていますし、海外に行った方が売れてるんではないですかね。日本のほうが流行り廃りが激しいように見えますけど。「ワンピース」っておっさんなんかに言うと自分の洋服の話か、なんて思っている人多いですからね。
山本:「ワンピース」も読まれているんですか?
麻生:「ワンピース」、あれ読んでおかないと! 少年ジャンプに出ていますから、読んでおかないと今の時代についていけない。流れている思想なんて、「困った仲間は必ず助ける」「どんなことがあっても仲間を捨てない」「義理と人情とやせ我慢」みたいな日本人独特のカルチャーがずっと一貫して流れてますから。あれがアジアであれだけうけるというのは、自然と日本人の考えているものが世界に広がっていきますので、大きいと思います。
ドラえもんが出れば、ロボットは困ったとき助けてくれるというイメージですし。ポケットモンスター、ポケモンというのは一言もしゃべらないわけでしょ? キュとキュキュキュしか言わないわけですから。それで話が通じるというカルチャーというのは日本のもんだというのを知らしめたという意味でも、どういう形でずーっと外国人の中に広まっていったかっていうのはもうちょっと真剣に。
新聞記者なんていうのは周りをバカにしている、自分の書いたものが一番偉いくらい思っている愚かな人がいっぱいいますけど、あれはやめたほうがいいですね。僕はそう思いますよ。わかりやすく入ってきて、日本の文化というものを、流れているものを一番広く知らしめているのは多分今マンガじゃないかと思います。
山本:麻生財務大臣は今全身全霊で安倍総理を支えていただいている日本の政治の中核にいるのですが、それでも日本の副総理が「ワンピース」を読んでいる、と! これは本当に嬉しいなと。私ももちろん最初から読んでおります! ぜひ一度麻生大臣とマンガ談義をさせていただければと思うのですが、必ずもう一回来てくれと言っているので、来年でももう一度来ていただけますでしょうか? 2回目の対談はマンガ、ということで今決定させていただきました (笑)!
麻生: (笑)。
山本:もう一度言います。麻生大臣に来ていただいて「まるごと安倍内閣」完成を致しました! 空前絶後だと思います! このソフトを英語に直して、もともと知られているのですが、麻生大臣の人間性というか、チャーム(魅力)を世界に向けて発信したいと思います。財務大臣、本当にありがとうございました!
山本:ということでみなさん、「直滑降ストリーム 大臣VS大臣第一弾最終回、麻生財務大臣」いかがだったでしょうか? 一言で言うとチャーミング。これ以外の言葉がみつからないと思います。このコメントの多さもものすごい! 「すごいよ」「かっこよすぎて惚れるわ」「素敵すぎる」「面白かった」「ダンディー」「麻生さん貫禄あるな」「かっこいい」「閣下やばい」「本当にありがとう」「タロさ戻ってきて」「一太もよかった」ありがとうございます。「やっぱかっこいい麻生さん」「よかったよー」「ますます好きになった。」
大勢のみなさんに今日も見ていただいたと思います。麻生太郎財務大臣にこれからも安倍総理を支えていただいて、安倍麻生コンビで日本経済を再生させていただきたいと思いますし、私も安倍総理と麻生副総理の日本再興の大仕事に微力ながら加わっていきたいと思います。余韻が収まらないのですけれども……。今日は私もすごくいい感じでした!
ということで、「丸ごと安倍内閣」完成いたしましたが、ここからは恒例の質問コーナーにしたいと思います。ニコ生伝説の記者、七尾さんがですね、今日もユーザーのみなさんからの質問をまとめてぶつけていただくことになっています。七尾さん?
七尾:こんにちは! お疲れ様でした! 入場者数は1万3千いくところで、コメントが1万1千。すごいですよね? 一太大臣にも様々なお話を聞いていただいてユーザーも我々も大満足でございます。
山本:もっと山ほど聞きたいことがあったんです。政策でも、政治家になっていく経緯とかね。是非、第二弾やりたいと思います! 必ずもう一度お呼びして。
七尾:是非是非、宜しくお願いします。
山本:とにかく次のテーマはマンガですから! これで行きたいと思います。
七尾:二人のお話を聞いていて、マンガがどれだけ世界市場で重要か具体的にわかったので、「クールジャパン」という言葉に集約されてしまうのですが、その背景がよくわかりました。本当にありがとうございます。質問なのですが、新たな研究開発法人制度、このへんについては非常に重要な指摘が大臣の中にございまして、もう少し色々教えていただきたいのですけれども。
山本:独立行政法人制度というのがあるんですね。イギリスのエージェンシー制度というのをもとにして作られたのですが、一言で言うと、行政に民間の効率化の原理をもってこようという発想なんです。独立行政法人制度というものを作って、いわゆる定型的な、形の決まった公的な業務を効率化する為には、質を上げる為にはとってもいい制度だと思います。
でも、研究開発って普通の業務と違うでしょ? だってまず、すごく不確実でしょ、長期に渡るでしょ。そういうことを考えると、なかなかその制度にはそぐわないというのが科学技術大臣である私と、科学技術イノベーション担当の下村文部科学大臣の共通の認識なんです。
ですから、安倍内閣の下で今色々研究開発法人があるのですが、是非この独法制度、独立行政法人制度、の枠を超えた、スーパー研究開発法人みたいなものを少数でも創設したいんです。安倍政権のシンボルみたいな。世界と競争できる研究開発法人を作って、科学技術イノベーションをどんどん興していく、と。今研究のレベルがものすごくやばいんです。新興国から追い上げられて。今のままだと中国にも本当に追い抜かれそうなので。
実はそういう議論をさっき、総合科学技術会議でもやっていました。でも行政改革も必要ですよね、国民の税金なんだから。それをきちっと管理することも必要なので、私の大好きな稲田行革担当大臣、稲田姫、と立場は違うんですけれども色々議論しなきゃいけない。
それからシンディ? 突破力の塊みたいな新藤総務大臣。総務大臣が独立行政法人を担当していますから、シンディと稲田姫と議論をしてこの2人を説得する。この2人にいい顔してもらわないとなかなかできないと思うので。あと1週間くらいでですね、色々健全にせめぎ合って、なんとか安倍政権の下でスーパー研究開発法人を作りたいと思っています!
七尾:麻生副総理と大臣がお話されていたときに、IPS(細胞)の山中さんの成果も皆さんがきっかけとなったということもあるわけですよね? そういうことはどしどしやっていって欲しいと思います。韓国の「manhwa(マンファ=韓国の漫画)」がドイツのほうでイベントをされていて、色々売り込んでいる最中なんですが、日本としてはどうですか?
山本:クールジャパン担当は稲田大臣なんですけれども、私資財担当で全体を見ていますから、これはあなどれないと思うんです。マンガとかアニメは日本がリードしている部分ですから、追い上げられないように更に進化させていく。あるいは国としてもこういうコンテンツをもっと応援していく仕組みを作っていかなくてはいけないと思います。
七尾:ありがとうございます。最後に二井さんについて何か動きはありましたか?
山本:二井宏さんは、依然として追尾をさせていただいております。私が何をしたいかっていうことを今日申し上げたいと思うのですが、二井宏さんの正体を暴かなきゃいけないということもあるのですが、二井宏さんの記事に関わった人をきちっと明らかにしたいんですね。そういう人たちを全部明らかにすることによって何が起こるかというと、ネット上サイバースペースに一種のクラウドが出来るのです、情報の。
そうすると、さっきワンピースの話が出てましたけれども、ワンピースに出てくる航海士ナミ。ナミがよく雲を作って雷とか落とすでしょ、天候のタクトを持ってるじゃないですか、彼女は。雷じゃなくてもいいんですが、そのクラウドから光がどんどん勝手にさしていくんですね。そこでどんどん真実が暴かれていく。サイバースペースを活用したクラウドを作りたいんです。それができると二井宏さんに関わる事実は勝手にどんどん自己増殖的に暴かれていく。申し訳ないのですが、そこまでは是非やりたいと思っています。仕事も一生懸命やっていますけど、ワンピースも読んでいます。七尾:ありがとうございました。
山本:というわけでみなさん、質問コーナーも無事に終わりました。今日エンディングテーマ何にしようかなと悩んだんですけど、順番だと「マルガリータ」とかになるかもしれませんが、今日は「大臣VS 大臣 まるごと安倍内閣」つまり大臣VS 大臣シリーズ第一弾の最終回ですから、「改革の歌」で終わりたいと思います。大臣VS大臣最終回、第一弾ですからね! 「まるごと安倍内閣」最終回記念、「改革の歌」聞いてください! ありがとうございました!
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