世界初の水質判定AIで地球の健康は守れるか?
“液体の異常検知”で巨大市場を狙うベンチャー企業の挑戦

世界初の水質判定AI「DeepLiquid(ディープリキッド)」

IVS 2019 Summer Kobe
に開催

2019年7月10日〜12日、神戸ポートピアホテルにて「Infinity Ventures Summit2019 Summer Kobe」が開催されました。スタートアップの登竜門とも呼ばれる、新サービス発表の場「IVS LaunchPad」(7月12日)には、14社もの新進気鋭のベンチャー企業が登壇。本記事では、2位に入賞したAnyTech株式会社の島本佳紀氏によるLT「世界初の水質判定AI『DeepLiquid(ディープリキッド)』」の模様をお送りします。

液体の“ゆらぎ”を解析し異常を検知

島本佳紀氏:おはようございます。AnyTechの島本です。

私は10年前、大学で液体の研究を始めました。それを事業化したのが、水質判定AI「DeepLiquid」です。

まず最初に、なぜ我々が液体に注目するのか。それは、液体の品質を守ることが巨大な市場になっているからです。

しかし、液体は破棄につながりやすいという特徴があります。なぜなら、一部が汚れると、周辺にその汚れが波及しやすいからです。その液体の異常検知には、巨額な投資が行われております。主に化学センサーと熟練の目です。

しかし、化学センサーには致命的な課題があります。まず、時間・コストがかかりすぎる。そして何より、精度が非常に低く不安定という点です。これは意外に思われるかもしれません。

水処理施設のオペレーションを紹介します。水処理施設はセンサーが大量に搭載されておりますが、それが信用されていないため、技術スタッフが監視員として見回り、水質を分析して異常を検知します。しかし、監視員が足りず、常に顧客から訴訟のリスクがあるのが現状です。

そこで、「DeepLiquid」が異常を検知します。監視カメラで撮影し、AIが動画を解析。異常発生と対処法を通知します。

これにより、異常発見にかかる時間が3日から1秒に短縮。監視員が10人から2人に削減。精度99.9パーセント以上を実現しております。

改めて、「DeepLiquid」とは何か、ご説明いたします。これは流動体、液体や気体などのゆらぎを時系列解析し、異常を検知するサービスです。

流体力学に基づく「Liquid Texture Mining」という独自技術を発明し、これを搭載しております。

水処理施設は、工場から出た水をきれいにして川に流す役割があります。その際、微生物処理というのがありまして、微生物が菌を食べて水をきれいにします。

しかしながら、その微生物処理がうまくいっていない場合、表面にわずかな微細な差が生まれます。「DeepLiquid」は常時監視していて、この差異を見逃しません。

たとえば、泡の量が閾値を超えると異常と判定します。

これが「DeepLiquid」です。

約100種類のデータに基づき、検知を行っております。その主なデータが、泡の量や変化スピード、にごり、異物などがございます。

AIで地球の健康を守る

このアルゴリズムを他の領域に展開した事例をご紹介します。微生物検査という市場があります。従来、大手企業でも2名しかいないほど、特定の研究者しかできない微生物検査ですが、これをAIで実現し、新たな微生物市場の創出をしております。

微生物は姿形が似ているため、静止画では判定できません。しかし、その動きが異なります。それを動画で追跡し、解析することで分類を行っております。

この動画解析が「DeepLiquid」の強みです。

さらに、鉄のノロ取りロボットの事例を紹介します。

これは、鉄を溶かして製造に使いますが、この黒いゴミ、これを「ノロ」と言いますが、これがあると破棄せざるを得ません。

このように、溶けた鉄はドロドロと揺らいでいるため、静止画では判定することができません。ですので、これを動画で解析し、ノロのある場所を判別。

それにより、ノロ取りがスムーズにいき、大量の破棄を防ぐことが可能となっています。

さらに、飲食チェーンの品質を担保するため、唐揚げの揚げ上がりのタイミングを見極めています。

(動画を見ながら)いつか、いつか……今だ!

非常においしい唐揚げが揚げ上がります。

このように、対象領域は、微生物、飲料、鉄鋼、チョコレート、煙、薬品、植物とさまざまな領域に「DeepLiquid」は展開が可能です。そして、単一のアルゴリズムでデータを入れ替えるだけで適用可能となっております。我々は、資源、生物、化学の3つを重点領域としています。

先ほど、化学センサーに投資が行われると言いましたが、その額なんと6兆円にのぼります。我々はそのうちの20パーセント、1.2兆円を取りに行きます。

画像解析技術を使って、6兆円の化学センサーをことごとくカメラにリプレイスしていきます。

ビジネスモデルはシンプルです。カメラ台数ごとのサブスクリプションで、顧客企業は定額で利用が可能となっております。

トラクションです。リリースからわずか4ヶ月で、1億円の契約価格を突破しております。

突破しております。現在、各業界のリーディングカンパニーと協業を進めております。

さて、我々は液体、流体の異常検知を行っていると言いました。とくに、資源、生物、化学の異常検知。この行き着く先はどこでしょう? そう、我々がいるこの地球の異常検知です。

我々は「DeepLiquid」を世界中に導入していき、世界中の流体データを集積してまいります。その流体データをAIに搭載し、AIで地球の健康を守る。これが我々のビジョンです。

世界初の水質判定AI「DeepLiquid」。ご清聴ありがとうございました。

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