「禁断のパネルディスカッション」のはじまり

八子知礼氏(以下、八子):みなさま、こんにちは。かなりの人数が入っていただいてるんですけど、ぜんぜん声が聞こえてこないですね。

(会場笑)

もう一度発声練習いただけますでしょうか? みなさん、こんにちは。

会場:こんにちは!

八子:これでよろしいですね。ありがとうございます(笑)。このセッションは、「禁断のパネルディスカッション」というタイトルがついていますが、みなさま「何が禁断なのか?」というふうに……。

友岡賢二氏(以下、友岡):ヤバいですね。

八子:期待をしていただいてるかと思いますけれども。「テクノロジーで変革する未来で勝ち抜くために」というキーワードで、非常に取り合わせが難しいメンバーで、ディスカッションしたいと思っております。

(会場笑)

私、個人的には、さっきも控え室で話をさせていただいた時に、「今日のセッション、猛獣使いの役割ですから」と発言したつもりでおりますので、そういうつもりで進めていきたいと思います。それでよろしいですよね?

友岡:(手元のペットボトルを指して)これ、本当の水ですね?

八子:焼酎ではないと思います。

(会場笑)

いつもは、友岡さんが登壇されるところでは焼酎だったりするんですけども、今日は水でご用意させていただきました。

今、司会の方からも登壇者のご紹介がありましたけど、詳しくは後ほど各人にご説明いただくとして、順番に進めてまいりたいと思います。まずはそれぞれのメンバーから、自己紹介をさせていただきたいと思います。

いきなり私ですね。はい、ありがとうございます。私、株式会社ウフルの専務執行役員、IoTイノベーションセンターの所長をしております八子と申します。

ウフルという会社ご存知の方、どれぐらいいらっしゃいますか?

(会場挙手)

あの、ちなみに「ウルフ」じゃないですよ?

(会場笑)

ウルフの方は手を挙げないでくださいね。ありがとうございます。3パーセントぐらいですね。

(会場笑)

最近IoTを生業として始めるようになりましたけれども、もともとはSalesforce.comのインキュベーションをやっている会社でした。「でした」というのは、最近もやっているんですけども、ウイングアークさんに「MotionBoardをもっと売りなさい」とおっしゃっていただいたので、クラウド連携もやらせていただいているという会社でございます。

今日もブースを出させていただいておりますので、そちらのほうにもぜひ足を運んでいただければと思います。ブースのほうにですね、(スライドの)一番右側に出ましたね。みなさん、この本ご存知ですか? 一番右側の本。ご存知ない? まだ買っていない?

(会場笑)

ダメです。ブースにございますので、ぜひご購入いただければと思います。今ベストセラーで増版が決まりまして、売れに売れているIoTの本です。IoTの教科書と名乗っておりますので、ぜひ教科書として扱っていただければと思います。

先ほど申し上げたようにウフルはかれこれ12年経つIoTのインキュベーションの会社ですけども、さまざまなものをつなぐというビジネスをやっております。こちらはもう割愛させていただきます。

我々、IoTパートナーコミュニティというものを運営していまして、50社ほどでさまざまなワーキンググループの運営をしていて、ウイングアークさんはその中でも中核的な役割を担っていただいている、非常に大切なパートナーさまでございます。さまざまな事例をどんどん出していっていただいているというところですね。

(スライドを指して)我々はとくに真ん中のenebularというAPIの連携ツールを今推していていろいろ使わせていただいて、アピールさせていただいております。今日のブースにも展示しておりますので、ぜひとも見ていただければと思います。

今日は猛獣使いの役割ですので、私の紹介は以上で終わらせていただくとして、次は武闘派CIOの友岡さん、よろしくお願いします。

(会場笑)

IoTでエレベーターの環境情報を取得

友岡:(立ち上がって)ええと、立つのはデフォルトということで。

八子:デフォルトです。

友岡:立たないと見えないんですよ(笑)。すみません、老眼なんで。フジテックというエレベーター・エスカレーターの会社でございまして、専業メーカーとして、売上はだいたい1,700億円、グローバルに1万人ぐらいいて、そのうち3,000人が日本という会社でございます。

私は今4年目でございます。パナソニックで二十数年働いておりまして、八子さんもスタートは松下グループということで、兄弟なんですけども。その後はファーストリテイリングという、日本で一番元気な洋服屋さんで、グローバル全部を面倒見るという、すごく大変な会社で働いた後、今またぜんぜん違う畑で働いております。

今回はIoTなので、うちでやっている入門編としておすすめなものを2つ用意してきました。1つは、電圧を測定するというもの。

これまでは、現場のほうにメモリハイコーダーというデバイスをポンと置いて、SDカードにずっと電圧を記録して2ヶ月後に回収するということを現場でやっていたんですね。

それ聞いて、「え?」と思って。「2ヶ月後に回収する。そんなのリアルタイムで取ればいいじゃん」という話で、SDカードにFlashAirという通信のデバイスがついたやつですね。みなさん、よくスマホと一眼レフで連携したりとかする時に使うものなんですけど、「これを使ってうまいことできないかな?」と。

スマホも使って、データをデータベースのほうに配ってリアルタイムでデータを取る。これがだいたい30万円ぐらいかな。自分たちでつくることができないのでお願いしたんですけど、そんなものでできます。

SDカードとFlashAirはけっこういろいろできるんですよ。工場のほうからも、「それができるんだったら、あれも、これも」と言われて、今、絶賛売り込み中なんですね。

もう1個が、「今まで取れなかったデータを取ろう」ということで、エレベーターの運行情報は取れていたんですけど、環境情報が取れていなかったので、「温度、湿度、照度、このあたりのデータを取りたいね」という話で、BluetoothでIoTのセンサーから同じようにSORACOMでデータベース上に飛ばしています。

ビジュアライズのところは、「Tableauでも使ってみるか」ということで。

八子:この一番右のものは、ちょっとけしからんですね。

友岡:すいません。

(会場笑)

今日ちょっと話聞いて、「あ、Tableauをやめよう」と思いました。

(会場笑)

友岡:そんないいものあるなら、ちゃんと紹介してよ。営業は何やってるの?

八子:これ、本当に控え室で言ってましたからね。

友岡:そうです。ビジュアライゼーションは使わせてもらおうかなと思っています。営業の方、また後でよろしくお願いします。今日はこういう柔らかい感じでやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

八子:すでにろれつが回ってないような気がしますけど。

(会場笑)

気のせいですね。

友岡:すいません、ちょっと水が回ったようで。

(会場笑)

閉域網での集中型の管理を分散させていく

齊藤愼仁氏(以下、齊藤):僕、そんなにIoTの話を持ってきていないんですけど(笑)。

八子:クラウドネイティブですからね。

齊藤:そうなんですよ。でも、一応IoTの自慢しておくと、僕、日産のGT-Rに乗っているんですけど、GT-RにSORACOMを搭載して、常に連動してます。僕はそれぐらいの感じで、自分のためだけのIoTっていう。

僕、クラウドネイティブという会社をやっているんですけど、もともとデータセンターをつくったり、スパコンをやったり、スーパーコンピューターですね。GPUをやったり、Xeon Phiというコアプロセッサとかをやったりしていました。

スパコンっておもしろくてね。だいたい研究されている先生方に「おい、ちょっと愼仁くん。パソコンがほしいんだけど、見積もってくれない?」と言われて、「どんな感じのパソコンがほしいんですか?」と聞いたら、「んー、そうだな。メモリが512ギガぐらいほしいね」。「それ、パソコンじゃねーからな!」と。

(会場笑)

本当にそういう世界なんですよ。512ギガなんて底辺の底辺。もう本当、400テラとか、数ペタというのが当たり前の世界だったので、そういうものをやったりしていました。

それで、アイレットに転職して、AWS三昧ということで、ここで情報システム部門を自分で立ち上げて、主にセキュリティ・クラスタとしてセキュリティを、もう呼吸と同じで無意識にやっていました。

それから起業して、「これ、自分の会社の情報セキュリティや情報システム部だけやっていてもしょうがないんじゃないか」と思って、全部の会社の情報システムがもっと世界中でもできるんじゃないかと思って会社をつくったんですね。

(スライドを指して)こちらは僕のかわいいかわいい猫ちゃん。すだちくんというんですけど、御年10歳、人間の年で言うと65歳ですから、もうパイセンですよ。すだちパイセン。なんですけど、この「ロードバランスすだちくん」(齊藤氏のブログ)は、ちょっとふざけたタイトルですけど、けっこう真面目なITの話がいっぱい書いてあります。

八子:あれは真面目ですね。

齊藤:そうなんですよ。ちょうど1年ぐらい前ですかね、Wantedlyさんがちょっとあれだなと思って利用規約を叩いたら、えらいバズっちゃって、いまだにWantedlyさんの件でアクセスが多いですけど。アイレットさんのWebサイトよりも3倍ぐらいPVがあるWebサイト。

(会場笑)

ぜひ「ロードバランスすだちくん」、覚えて帰ってください。

僕が普段なにをやってるいかということなんですけど、情報システムってだいたい「左からの、右ですわ」ということで、だいだいこの閉域網で集中型の管理をやりたがるんですね。これを分散させていこうよということをやっています。

なぜかというと、全部説明するの大変なので、ざっくり言うと、右と左で同じところは、下のほうで勝手に使われ始めるというところを表していますね。

これをシャドウITというんですけど、勝手に使われ始めるシャドウITの部分を、エンドポイントセキュリティがきちんと効いて認証認可のガバナンスが聞いている状態だと、勝手に使われ始めるのもモチベーションがかなり変わるよという話をしています。つまり、権限を現場に委譲しつつも利用状況を把握する、という仕組みができるといいよね、という話です。

これをやるために、これだけのクラウドサービスを使ったりですね。なんなら、Cisco、Juniper、ヤマハ、そのへん全部やります。

それで、例えば認証認可、GoogleなのかActive Directoryなのかという話なんですけど、実はMac、Android、スマートフォン、Windows 10 Enterprise含めて、全部Azure ADで統合できます。こういったものも構築したりして、クラウドサービスをより活用できるような仕組みづくりをやっています。

八子:はい。このまま放っておくと30分以上しゃべっちゃいそうなので、もうこのへんで。

齊藤:止められなかったんで、いいかなと思って(笑)。

IoTとAI専門のWebサイト

八子:では、小泉さん、よろしくお願いします。

小泉耕二氏(以下、小泉):みなさん、こんにちは!

会場:こんにちは!

小泉:IoTNEWSの小泉と申します。よろしくお願いします。

IoTNEWSというのは、IoTとAI専門のWebサイトです。主につくっている人たちを応援するためにやっていますので、「まだうちが載ってないぞ」という場合は、ぜひ問い合わせのほうからクレームを入れていただくと私が駆けつけますので、連絡してください。

ウイングアークさんとは、けっこういろいろなお付き合いがあって。たぶんこのイベントに来られてる方はみなさんご存知だと思いますけど、島澤さんが対談したりするのを記事にしてさらにリーフレットにしたりしています。

それから、うちのサービスは、「メディアでどうやって儲けてるの?」とよく言われるんですけど、個人向けサービスとしてはプレミアムサービスというものがあって、だいたい冒頭に話された緑色の会社の方の本を1冊買わなければ実際に利用できるぐらいの金額で、個人向けの情報を提供しています。なので、迷った時はこっちを買う、と(笑)。

(会場笑)

法人向けサービスも一部やっていますので、またご利用いただける方はWebサイト見ていただければなと思います。以上です。

八子:はい、ありがとうございます。各人の自己紹介でございました。

テクノロジーとは、人間の機能の拡張

八子:まず、このパネルディスカッションでは、冒頭にお話したように、「テクノロジーで未来をどうやって変えていくのか? 変わっていくのか?」ということをディスカッションしていきたいと思います。

まず端的に一言で言うと、それぞれみなさん、テクノロジーって何ですか? どういうふうに解釈しておられますか?

友岡:まず人間の機能の拡張であるということ。

八子:ほう、人間の機能というと?

友岡:走るとか、見るとか、聞くとか。基本的に人間の機能の拡張を、テクノロジーによって行っていると思います。「その効用は?」というと、すべてのものをフラット化していって、民主化のためのドライバーというんですけれども、高いところにいる人や低いところにいる人が全部フラット化される。

個人だろうと法人だろうと、富める者から貧しき者も、どんどんそういう人たちがフラット化して、最終的にそれは民主化をものすごく進めるドライバーになるんじゃないかな、と思っています。例えば、昔は大学の図書館に行かないと、いい本って読めなかったじゃないですか。

八子:そうですね。

友岡:もうインターネットで、Googleで検索すれば手に入る。まあ、それは端的な例なんですけども、そういった効用があると思っています。

八子:能力を補完するものがテクノロジーというのは非常におもしろい解釈ですよね。 齊藤さんはどういうふうにお考えですか?

齊藤:僕は、そんなに難しく考えてなくて、親切心だと思うんです(笑)。

八子:親切心?

齊藤:結局、「自分が楽になる」「自分が稼ぎたい」「自分が出世したい」とかではなくて、他人や家族、他の会社とか、世界をよりよくしていくためにつくるものが、テクノロジーなんですよね。自分自身ではなくて他の人たちをよくしていこう、もっと楽にさせてあげようというふうにしていくのがテクノロジーだと思っています。

八子:人間の能力を拡張して、なおかつ、周りの人たちに対して親切であるというのがテクノロジーと。小泉さんはいかがですか?

小泉:そうですね。わりと人のできることを拡張するという側面が大きいかなと思うんですけれども、プラスするとすれば、さらに発展して、人ではできないこと、やりきれないことも可能にするためのものだと思っています。