各議員の衆院選での奮闘を評価

枝野幸男氏:みなさん、当選おめでとうございます!

(会場拍手)

10月2日に、党を立ち上げるということで呼びかけさせていただきました。正直言って、こんなにたくさんのみなさんが、この呼びかけに応じていただけるとは思っていませんでした。

そして厳しい厳しい選挙になると。率直に申し上げて、現職が15名でございますから、現有維持ができるかどうかというぐらいのつもりで選挙をスタートさせました。

みなさんがそれぞれの地域でがんばってきていただいたこと。そして、これは私の想像以上に、多くの国民のみなさんがこれまでの政治に対して、いらだちであるとか、不安であるとか、不審であるとかいうものを強く抱いておられたと。

そうした思いを持っていらっしゃるみなさんから、この選挙を通じて立憲民主党は、私たちはたいへんなご期待をいただき、55名という、本当に多くのみなさんが当選をするという結果に導いていただいたというふうに思っております。

「枝野立て」と背中を押していただいた

私は今、自分でも初めて見たんですが、(両院議員総会で流れた)VTRの最後、新宿での最終日、「明日からがスタートです」という演説をさせていただきました。

まさに新しい政治を流れを作っていくということに向けたアプローチが、みなさんが当選をするという、この10月22日から本当の意味でスタートをするという思いでございました。

今回の選挙でまさに私が党を立ち上げたのも、多くのみなさんから「枝野立て」と背中を押していただいたからでありますし。

また、そうしたみなさんのところから広がった、今まであまり政治にはコミットしてこられなかった方も含めた多くのみなさんの声が私たちの背中を押していただいて。

私たちが、そうしたみなさんと共に歩むと私も何度も各地で訴えさせていただきましたが、そうしたことを選挙で期待の1票を投じていただいたと。まさにこの期待の声に応えていくのが、10月22日からのスタートであると思っております。

そうしたなかでありましたので、まだ地元でのご挨拶まわり等、忙しい時期だということは私も承知をしておりましたが、まずは一度みんなで集まっていただいて。

その私たちの背負っている責任というものをみんなで共有をしようと、確認しようと、そんな思いで今日は声をかけさせていただきました。忙しい中を集まっていただいたことに御礼を申し上げたいと思います。

「草の根からの民主主義」を改めて訴える

改めて多弁を弄する必要はないかと思いますが、我々に対する期待は、今までの政治とは次元の違うところで旗を立てたという期待だと思っています。「右でも左でもなく、前へ」ということを各地で訴えさせていただきました。

ともすると、周りにいらっしゃるメディアのみなさん、評論家のみなさんをはじめとして、従来のカテゴリでいろんなことを聞いてきたり、それを前提にいろいろ議論をふっかけてきたりすることがありますが、我々はそうした時代とは違う、次の時代への一歩を踏み出しているんだと。

そして、従来の政治が「上からの政治」「上からの政策」になっている。私たちはこれを「草の根からの民主主義」、そして「暮らしの足元からの政策展開」に変えていくと。上か下かという新しい軸の下で新しい旗を立たせていただいたんだと、みなさんにはすでに共有をいただいているかと思いますが。

永田町の権力ゲームに右往左往しない

あえて反省を申し上げると、私も24年前は今回の選挙の時と同じ思いをして政治活動をスタートさせたつもりでありましたが。

自らの反省も含めて、永田町の内側のさまざまな権力ゲームというものに、これはこれでこのあと一定程度は付き合わざるをえないわけでありますけれども。そうしたものに自分も流されていた側面があったという反省をしております。

そうした意味では、我々お互いに注意し合いながら、我々が永田町の内側に向いて、永田町の内側の権力ゲームに右往左往するのではなくて、あくまでも国民の側を向いて、国民のみなさんとともに歩むと。

こうした姿勢を貫いていくこと、これが私たちがいただいているご期待に応えていく大前提であると思っております。

具体的には、今回の選挙の戦術面でもいろいろな意味で工夫がございましたが、本当の意味で今回ご期待をいただいた国民のみなさん、そしてそこからさらに輪が広がっていくように、どういったかたちで新しい政治のスタイルを作っていくのかということは、このあとみなさんともご相談をしていきながら、より具体的に順次示していくような流れを作っていきたいというふうに思っておりますので。

ぜひとくにキャリアの長いみなさん、私たちは新しい歩みを始めたということでご期待をいただいているということを改めてこの場で確認をさせていただいて、新しい歩みを一緒に進めていきたいと思っております。

国民のみなさんの期待に応える

このあと国会も始まります。このあとご報告もさせていただきますが、周辺の従来の概念からは、野党再編とか、どこのグループとどうくっつくのとか離れるのとか、こんなことばかり開票日以来聞かれて続けていて、若干聞かれるといらだちを覚えるわけなのですが(笑)。

(会場笑)

誰かにもご指導いただきましたけど、「いらついてはいけない」ということを肝に銘じながら対応させていただいておりますが。

(会場笑)

もちろんいろんな考え方が、我々とほぼ共通している議員の方が我々の外側にいるのもわかっていますけれども、やはり永田町の内側の数合わせ、権力ゲームに我々もコミットしていると誤解をされれば、今回いただいた期待はあっという間にどこかに行ってしまうと思っておりますので。

私たちはそうした権力ゲームとは距離を置いて別のところに。あくまでも国民目線で、国民のみなさんの期待に応えていける。そのための歩みをするにはどうしたらいいかという、この軸はしっかりと守りながら進めていきたいと思っておりますので。

ぜひみなさんにもそうしたことについてはご理解をいただいて、私自身が一番気をつけなければいけないと思っておりますけれども、誤解を招くことのないようにお互いに注意をしていければと思っております。

白地にいろんな絵を描いていける

国会はどうやら1日から始めるようでございますが、論戦自体がどれぐらいから具体的に始まるのか、かなり嫌がっているようだという話も聞こえてまいります。

ただ、私どもに対しての、2日に呼びかけて、3日に正式に党の届け出をして、すぐに臨戦体制で選挙を走りました。選挙が終わって平常業務の党運営をする体制は、選挙が終わった昨日から、あえて言えば、作り始めているという状況でございます。

そうした意味では、とくに新人のみなさんに対するサポートなどについては、前回の選挙の時であればできていたことができないのではないかという意味では、ご苦労をおかけすることあるかと思いますし。

また復帰をしていただいたみなさんには、当たり前のように党本部がしていたことをできていないというようなことも多々あろうかと思いますが、まさに本当にとにかく選挙1人でも多く勝つというところで22日まで走り、23日の未明まで走る。

そして昨日から日常業務ができる体制というのを動かし始めているということでございますので、そうしたことがいたらない点があることは十分ご理解をいただき。

ただその代わり、私たちで一緒に新しく、ある意味では白地にいろんな絵を描いていける部分が少なからずあるということで、それを一緒に進めていきたいと思っております。

いたらない点の多い代表ではございますけれども、多くのみなさんに背中を押していただいて、そしてご期待をいただいている、そのご期待に応えていくために私も全力をあげてがんばってまいりたいと思っておりますので。

立憲民主党を作ったのは私ではない、あなたです

このいただいている風は、私が演説でも申しました。「立憲民主党を作ったのは私ではない、あなたです」と、演説でも集まっていただいているみなさんに、ご期待をいただいているみなさんに呼びかけさせていただきました。

当然のことながら、そのあなたの中の一番中心は、こうしてそうした多くの国民のみなさんのご期待の1票で国会議員としての仕事をおあずかりすることになった、みなさん方お一人ひとりこそが、立憲民主党そのものであるということでございますので、ぜひそうした自覚と責任感を持って、一緒に期待に応え、新しい政治の流れを作っていきましょう。

2017年10月22日が、日本の政治が新しいバージョンに進化した「その日」になったと、あとから認めていただけるような歩みを、みなさんと一緒に進めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

みなさん、本当に当選おめでとうございます! ありがとうございます。

(会場拍手)