「就職しなくても死にはしない」 ウォンテッドリー・仲暁子氏らが語る、後悔しない20代の過ごし方とは?

新進気鋭の起業家が語る20代のチェレンジの仕方 #1/4

IVS 2014 Summer Workshop
に開催

新進気鋭の若手起業家4名―ウォンテッドリー・仲暁子氏、trippiece・石田言行氏、リディラバ・安部敏樹氏、FiNC・溝口勇児氏―が一同に会し、学生時代をどのように過ごし、何をきっかけに起業へと進んだのか、それぞれが20代にチャレンジしてきた経験を紹介します。(学生・若手ビジネスパーソン向けイベント・IVS 2014 Summer Workshopより)

同じ興味をもつ人と世界を旅するWebサービス

佐俣アンリ氏(以下、佐俣):今回のテーマは「新進気鋭の起業家が語る20代のチャレンジの仕方」ということです。僕は、IVSのワークショップはすばらしいイベントだなと思っているんですが、ひとつだけすごい問題があって、それは……「おじさんが多い」と(笑)。

参加者の皆さん、学生が多いですよね。たぶん10代もいると思うんですが、正直僕が大学1年生だったときに、30歳~40歳の人と会ってもぜんぜんイメージが湧かなかったと思うんですね。「すごいおじさんだな」と思っただろうと。

でも、そんなおじさんにも学生の頃というのはちゃんとあって、「そういう人は何してたんだろう」という疑問もあると思います。今回のセッションの中では僕らが最年少で、その中でもいちばん若いのが言行(石田言行氏)だよね。にじゅう……?

石田言行氏(以下、石田):24です。

佐俣:24歳。だから、皆さんとあんまり年齢は変わらないと思うんですね。そういう人たちが何を考えていて、今どういうことをしようかと思っているかというのをお伝えできたらと思います。

まずは、皆さんがどんな方なのかを簡単に……といっても皆さんおもしろい人たちで、話し出すとだいたい15分くらい話しちゃうので、2~3分で自己紹介をしていただければと思います。

石田:皆さん、こんにちは。trippiece(トリッピース)というサービスをやっております石田言行と申します。朝6時にブラジルから帰ってきまして、今この場に立っております。ブラジルで、特に理由もなく体に青いペンキを塗ってワールドカップを観戦していたら、メディアでたくさん取り上げていただきまして、「アバター」という名で通っております。

スペインのバルセロナのFacebookファンページ、900万人いるようなページで紹介されたんですが、サービスの紹介に繋げられなかったのをgumiの國光さん(國光宏尚氏)にお叱りを受けまして(笑)。そこらへんはまだまだ二流だなといったところです。

trippieceというのは「こんな旅に行きたい」、例えばワールドカップを見に行きましょうということで集まった仲間たちと旅をしようというサービスです。先ほどご紹介いただいたように24歳で、一応平成生まれなので、そういう意味では皆さんとも同世代なんじゃないかなと期待を込めて思っています。

中央大学を去年の3月に卒業しました。起業したのは大学3年次のときで、そこから頑張っているという感じです。1個か2個くらい、皆さんが持って帰れるようなものを話せればいいなと思います。本日はどうぞよろしくお願いします。

社会問題に旅行でアクセスできる世の中に

佐俣:石田さん、ありがとうございます。では、次の方のスライドを出してください。あっ、マグロ漁師の方ですね(笑)。

安部敏樹氏(以下、安部):皆さんはじめまして、こんにちは。リディラバの安部敏樹と申します。自己紹介するときには、いつも「マグロ漁師の安部です」から始めてます。次のスライドいいですか?

こういう感じで、オーストラリアとギリシャに行って、マグロを潜って捕るという仕事を19歳のときからずっとやってました。このセッションの中でメッセージを何かひとつ残すとすると「皆さん、やることがなくなったらぜひ海に出てほしい」と(笑)。

やることがないんだったら、海に出てもらってハードワークをしろと。漁船に乗ってしごかれまくって「俺、この仕事やれるんだったら何の仕事でもやれるわ」という感じで、何の仕事でもやれるようになるんで。ぜひ、海に出てキツい仕事をしてほしいなと思ってます。はい、次にいってください。

何の仕事をしてるかというと、いろいろな社会問題があると思いますが、それを旅行にするという会社とNPOをやってます。この写真を見せて「これ何ですか?」といろんな人に聞くと、おじさんとかは「いやあ、茶畑だねー」とか言うんですけど、大事なのは茶畑の部分じゃないんです。後ろに見える森みたいなところで「耕作放棄地」というやつなんです。

言われないとわからないんですけど、これも社会問題の1個なんです。こういった現場は、誰かに言われて、誰かにガイドしてもらって、社会問題ですよと教えられて初めて楽しめるんですよ。そういったものを旅行にして、現場に行ってもらうというのを仕事でやっています。

目標としては、5年後くらいに世界中のすべての社会問題にアクセスできるようになって、現場に行くのが当たり前になること。それはもうエンターテイメントであるということが、仕事になればいいと思ってます。

洗脳していくと「社会問題は遊びに行くところだよね」ということになっていくので、ぜひ皆さん、今日帰ったら一言つぶやいていただきたいです。そうすると、社会問題が一歩解決に向かうということになるので、ぜひよろしくお願いします。

気軽に会社に遊びに行ける環境を

佐俣:安部さん、ありがとうございます。すばらしい自己紹介ですね。では、次に仲さんお願いします。

仲暁子氏(以下、仲):こんにちは! ウォンテッドリーというサービスをやってます、仲と申します。今日はありがとうございます。この中で、ウォンテッドリーを使ったことがある方?

おーっ、すごいですね! ありがとうございます。ウォンテッドリーというのは、最近はインターンとかが流行っていて学生さんもやっている方が多いと思うんですけど、学生さんでも気軽にスタートアップとか会社に遊びに行って、そこで社員がやるような仕事、おもしろい仕事を発見できるというサービスです。

皆さん学生なので、今日は学生の頃のことをじっくり話したいと思うんですけど、もともと京都大学の経済学部にいて、いろんなことをやってました。まあ、今いろいろ話しすぎちゃうとこの後が続かないと思うんで(笑)。今やってるサービスについては、次のスライドに書いてあります。

今、月間30万人くらいの方に使っていただいています。さっきチラッと言ったんですけど、いろんな会社が「遊びに来てください」と募集を出していて、利用者が遊びに行っておもしろい会社の人と出会って話す、みたいなサービスです。今はモバイル版も出ていたり、関連サービスで「CONTACT」っていう連絡先管理のアプリも出ているので、今日はそういったことについてもお話しできたらと思います。よろしくお願いします。

佐俣:仲さん、ありがとうございます。最後に溝口さん、お願いします。

非対面・遠隔でのヘルスケアサービス

溝口勇児氏(以下、溝口):皆さん、こんにちは。僕はFiNCダイエット家庭教師という、ダイエットに特化したサービスをやっています。

簡単に自己紹介させていただきます。プロフィールを見ていると、今日のこの場もそうですし、明日以降も非常にきれいなトラックレコードの方が多いなと思うんですけど、私はそんな人間じゃなくて、小学校も中学校も高校もそんなに勉強しないし、学校にもまともに行っていないという感じで、特殊な環境で育った人間です。

10年前の自分からすると、今こんなところで話してるなんて絶対想像もしてなかったと思います。人に言えないような悪いこともたくさんしてきたので(笑)。次のスライド行ってもらっていいですか。

私は高校3年生、17歳のときからスポーツクラブでトレーナーをずっとやっていたんですけど、スポーツ指導というのは当然対面で行います。でも今は時代の大きな転換点だと思っていて、これまで対面でしか行えなかったレベルのサービスが、スマホが普及して通信インフラが速くなったことで非対面でもできるようになってきた。

今はまさに天の時で、われわれはヘルスケアのサービスをやっているという会社です。われわれのサービスは、プロのトレーナーとか国家資格を持つ栄養士とかが、専用アプリケーションを使ってダイエットしたいユーザーと非対面・遠隔で指導をするといったものです。

特徴としては、遺伝子・血液・生活習慣といったありとあらゆるアセスメントからその人に対しての評価をすることが挙げられます。この3月にリリースしたばかりなのでまだこれからなんですけど、興味のある方はぜひウェブサイトなどを見ていただけると嬉しいです。今日はよろしくお願いします。

佐俣:溝口さん、ありがとうございます。

モデレーター、佐俣アンリ氏の自己紹介

佐俣:最後に、簡単に僕の自己紹介をさせてください。佐俣アンリといいます。このイベントを主催しているInfinity Venturesさんと同じベンチャーキャピタルという仕事をしています。プロフィール写真が一番やせているときで爽やかなんで、だいぶ別人ですね(笑)。

僕は慶應義塾大学を出て、リクルートという会社に入ってました。そこで2年半働かせてもらって、自分がなりたいベンチャーキャピタルとは関係がないということに気がついて「あ、やめよう」ということですぐにやめて、クロノスファンドという会社に入りました。

そこではフリークアウトという会社やCAMPFIREというサービスの立ち上げをやらしてもらって、2012年、27歳のときに自分のベンチャーキャピタルファンドを立ち上げて、今に至ります。次のページ行ってもらっていいですか。

佐俣:やってきたサービスで、比較的皆さんに知られてるかもしれない! というかすかな望みをこの5社に託してるので、この5社を知らなかったら僕の活動はわからないと思います(笑)。

まず、フリークアウトという今週上場した会社ですが、その立ち上げを社長の本田さん(本田謙氏)と2人でやらせてもらいました。CAMPFIREというクラウドファンディングの会社に関しても、代表の石田っていう社長(石田光平氏)と、家入さん(家入一真氏)と、スタッフとして僕が一緒にスタートさせてもらったという感じです。

ここからはすごく適当で、会社の後輩がschooという会社を作ったんで投資させてもらってます。で、大学のときの同級生の友達が会社作るっていうのを手伝ったのがraksulっていう印刷の会社ですね。最後に、自分の奥さんが起業するっていうんで「投資するよ」ってなったのがCoineyという会社です(笑)。すごい適当です。

でも、後で言おうと思うんですけどこれは大事なことで、今皆さん、隣に座っている人とちょっと話したりするじゃないですか。そういうやつと起業したりっていう(笑)。おそろしい話で、10年前に僕がそっち側(参加者側)にいて、隣にいたようなやつが社会人になってすぐに起業するっていうんで手伝った会社がraksulなんですね。そのときに「一緒に行こうよ」って言ってた女の子が今の奥さんで、Coineyなんです。

今日ここにいるみんなが、もしかしたら一緒に起業して、でっかい会社になって上場するというのは全然ある話なんで、今日はそういうのも楽しめるといいなと思ってます。よろしくお願いします。

やりたいことに活動を絞った結果がいい方向に

佐俣:こん素敵な皆さんでやってることを聞くとすごい人っぽいなと思うんですけど、実際にどんな大学生活を送ったのかというのを聞きたいです。言行はどんな学生だったんですか?

石田:どんな学生……?

佐俣:大学のときは何やってたの?

石田:何やってたんですかね(笑)。一応、学生団体なんかに入って頑張っていました。ここにもいるかもしれないですけど、AIESECという団体とか。これはすぐやめちゃったんですけど。

その後は自分で学生団体作ってNPO法人化して。それが「うのあんいっち」っていう団体で、世界中の子どもたちの写真を撮ってもらってそれを発信して、興味を持ってもらった人とツアーを組んだりする活動でした。実は、そのツアーを作る過程がtrippieceを作る上での原体験だったりします。

佐俣:じゃあ、その頃からやりたかったことはあんまり変わってない?

石田:そうですね。起業自体は前々からしたかったというのもあって。でも、そのためにどうすればいいんだろうというのは、皆さんと同じで悩んでいたし。とにかく、目の前にあることをひたすらがむしゃらに1個ずつやってみよう、という感じでしたね。意識だけは高いけど、まだ行動は全然みたいな。

佐俣:ちなみに、今日の参加者の中で、起業しているとか、起業に興味があるとか、いつか起業できたらいいなと思っている方は手を挙げて下さい。

佐俣:すごい! 全員起業すれば日本が変わりますね(笑)。すばらしいですね。でもそういう意味では、学生のときは参加者に近い状況だったわけですね。

石田:そうですね。大学3年のときに起業しましたが、1、2年のときは全然で、キャンパスライフも充実させたかったなぁ……って思ってましたし(笑)。

佐俣:充実してなかったんだ(笑)。

石田:してなかったですね。

佐俣:それはNPOとかやってたから?

石田:そうですね。好きなことをたくさんやっていると結局時間がなくなってしまって、その後で集中、選択していかないとダメだなってことに気づいたんです。それで、「うのあんいっち」に活動を絞ったんですが、結果いい方向に進んでいくことになったと思います。

佐俣:NPOとかがメインで始めたわけですね。

石田:そうですね。起業したいというのが目標のひとつとしてあったので、0から1に1番近いかなと思いました。一緒に活動している仲間が優秀で、魅力的だったのもその理由のひとつです。

学生時代の起業で「就職しなくても死にはしない」とわかった

佐俣:一方、仲さんっていわゆる「起業をしたかった人」ですか?

:実は、学生の頃に起業みたいなことをしていて。2年生のときに、京大の3つ上の先輩が作った会社でアルバイトをしていたんですね。3つ上だし、やってることが何かすごい簡単に見えて、私もできるっしょ! みたいな感じで、友達と4人くらいで起業して。私の家のリビングに集まってやってたんですけど、それは全然うまくいかず終わった感じです(笑)。

佐俣:それはどういう事業をやってたんですか?

:当時はフリーペーパーが流行ってたんで、まるっと完全受託して作るとか、あとは会社のホームページを制作するみたいなことをやっていましたね。

佐俣:今思うと、あんまりたいしたことやってない?

:たいしたことやってないですね(笑)。しょぼかったと思います。

佐俣:でも、それがきっかけにはなったってことですか?

:そのときに学んだのは、最悪ひとりになっても食っていけるということ。営業をしたりもしてたんで、どうやってお金を集めて、どういう仕組みでお金が回っていて、食っていけるかということはわかったので。就職しなくても死にはしないな、というのはそのとき何となくわかりました。

佐俣:でも、その後でゴールドマン・サックスに行くじゃないですか。それって結構ぶっ飛んだ就職ですよね。

:そうですね(笑)。皆さん、3年生の方とかいたらこれから就活が始まると思うんですけど、日本の就活生は結構……何というか、まやかされていて(笑)、「就活しなきゃ!」みたいな波があるので、私もそれに流されたんです。

学食とかに行ってもみんな就職の話しかしてないんですね。もうついていけないと思って。でも、「説明会エントリーした?」みたいな話ばっかりなので、「じゃあ私もしよう」みたいな。で、流れでトントントンといって内定をいただいたという感じですね。

起業自体が目的になると続かない

佐俣:その間も、いつかは起業しようと意識していた感じですか?

:学生のときになんちゃって起業をしたので、起業については反省していたというか……すごく大変だったんですよ。起業してると、毎日つらいことがあって。

例えばメンバー4人でやってると、「何で私ひとりだけが頑張ってるのに、他のみんなはわかってくれないの?」みたいなありがちな悩みを抱えたりして。

すごくつらいときには目的のようなものがないとダメで、起業自体が目的になってる場合は折れちゃうんですよね。だから、「起業はもう絶対やめよう!」って実は思ってて。でも、フリーランスでひとりで仕事をするのは楽しかったので、就職はあんまりしなくてもいいかなと思ってました。

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