「今までは、人の来ない駅ばかりつくっていた」 ヤフー×LINEが語る、成功するプラットフォームの条件

次世代プラットフォーム革命 #2/3

IVS 2014 Spring
に開催

これまで17年間増収増益を続けるヤフーと、リリースからたったの3年で国内5000万人のユーザー数を抱えるLINE。ヤフー・小澤隆生氏と、LINE・舛田淳氏が、それぞれの過去・現在を振り返りつつ、プラットフォーム事業の未来を占った。(IVS 2014 Springより/part2)

「メッセンジャーのマネタイズは無理」と言われていた

小野:ちょっとまた、スライド。

これ、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、「WeChat」中国、ウェイシンとかとも呼ばれてますが。これ、聞いたことない方どのくらいいらっしゃいますか? ほとんどいないですねこの業界は。

既に知っている方多いと思いますけど、中国のいわゆるLINEのライバルにも当たるかなという。メッセージングアプリからスタートしていて、マンスリーアクティブユーザーが今、3億、4億近いところまで伸ばしていて。

これで面白い動きが起きているのは、中国のスマートフォンのベンチャーで、シャオミーってのがとても有名だと思うんですけども、そのシャオミーのスマートフォンがウィーチャット上のEC、決済サービスで、10分未満で15万台売れたと。

これ結構衝撃的なニュースで、もちろん、シャオミーの端末自体がメチャクチャ人気があるというのも背景にあると思うんですけども。逆にこれは日本でもスマートフォン上でもそうですし、LINE上でもそうですし、非常に可能性としては大きく感じるニュースだと思うんですが、このニュース見た時、率直にどんな風に感じたかってあたりを。

舛田:もともとLINE上でもフラッシュセールってのをやっていて、日本とか台湾とか、タイかな? 限定してやってるんですが、やっぱり相性がいいんですよね。相性がいいので、すぐ売れる。ただ、ウィーチャットの15万台はやばいですよね、数字として。中国だからっていうのもありますが、ウィーチャットのスピードや規模には感心をしています。

小野:これ、なかなかPCだと見られない数字感かなと思うんですが、一方スマートデバイス、「スマデバファースト」って形でヤフーさんもスマートデバイス化を進めてると思うんですけども、ヤフー的にはこの辺りのスマートフォンを中心とした動きってのは、どんな風に見てるんですか。

小澤:スマートフォンに主戦場が変わって、一番驚いているのがこういう流れでして、LINEさんもそうなんですけど、コミュニケーションとかメッセージングっていうのは、そこからの派生サービスとかマネタイズが難しいと言われていて、どちらかというと、とあるサービスに対する補完だった時代が長いんです。

Hotmailなんかまさにそうで、Hotmailから派生してeコマースになったなんて聞いたことないですよね? ICQとか、そういうメッセンジャー系も単体では大負け、副サービスでも上手く作れず、ヤフーメッセンジャーも閉じるんですよ。閉じたのかな? というように、コミュニケーションとかメッセンジャーサービスっていうのは、そこからの膨大なトラフィックを他に活かせないって言われ続けてきたのが、今までのインターネットで。

LINEはチャットではなく、プラットフォーム

舛田:私もLINEのローンチの際に言われました。

小澤:そうですよね。これがLINEさんとかがしっかりコマースだったりゲームだったりで、マネタイズ出来るようになった。このシームレスの流れとかが、今までどうしても出来なかったことが、何で出来るようになっちゃったのかなってとこが、知りたいんで教えてください。

小野:舛田さん、教えてください。

舛田:一言でいうと、スマートフォンだからですよね。例えばLINEの競合でWhatsApp、よく名前が上がりますよね。そして「WhatsAppと我々の違いって何ですか?」ってよく聞かれるんですが、「プラットフォーム」なんですよね。プラットフォーム化していて、いろいろなコンテンツやサービス、オンラインもオフラインも含めてどんどんどんどん繋がっていく、どんどんコミュニケーションの入り口を通っていろんな展開をしていくっていうのが、違い。

例えば、WeChatとか我々っていうのは、いわゆる「セカンドジェネレーション」なんですよね。スマートフォンのインスタントメッセンジャーの中で。最近、例えばシリコンバレーとかいろいろな国の方々もですね、オフィスに遊びに来てくださるんですけど、だいたいサービスよりも、このビジネスモデルは何だって言ってくるわけですよ。

だいたいインスタントメッセンジャーは、サブスクリプションで課金をするか、もしくは売り切りか、ないしはSNSみたいに広告で儲けると。基本的にはそのモデルっていうのが世界の潮流だったと思うんですが、我々がLINEを作ったときに、それではサービスを継続されられないだろうなと思ったんですよ。そして、その旧来のモデルではスマートフォンでのコミュニケーション、メッセンジャーの価値を最大限出せないんじゃないかなと思ったので、メッセンジャーの中にいろいろ入れていくことを考えました。

ただし、これには条件があって、例えば5000万人いるからといって横にサービスを置いておいたら使ってくれるかといったらそうじゃないんですよね。そこが若干、ポータルと違う。ポータルの場合はそれを「検索」が結んでたんですよね。

LINEのようなメッセンジャーは、そこは「コミュニケーション」でしか結べないので、例えばゲームの中にもコミュニケーション入れますし、マンガの中にも入れますし、eコマースの中にもまだ、LINEモールの中でいうと充分じゃないんですが、入れていきますし。

こういったフラッシュセールっていうのも、まさにその流れなので、我々が「プラットフォーム オン プラットフォーム」を展開していく中で、必ず忘れちゃいけないなって思うのは、コミュニケーションとある程度関係性を持っていないと、我々がやる意味がないし、ユーザーにも使ってもらえないんだろうなって思ってます。

人が多ければなんでもできるわけじゃない

小野:これ、プラットフォームという考え方で非常に重要な議論だと思うんですけど、ヤフーさんは一方で、検索、情報の流れってところで、プラットフォームだったと思うんですけども、まさに同じように新しいサービスを加えたから、例えばコマースのサービスを置いたからそこですぐにうまく行くというわけじゃ決してないと思うんですよね。

このあたり、ヤフーさんとしての考え方。いかにトラフィックをそちらに持っていくか。ここはどのように考えてらっしゃいますか?

小澤:ヤフーが新しいサービスを作るのが不得意だって言ったら、過去頑張ってきた人に怒られますけども、でもやっぱりショッピングが今の状態にあったり、ソーシャルメディア、何度もやろうとして失敗したり、ローカルサービス系とかも一番を取れてるわけではない。まさに、人が多いところにサービスをくっつければうまくいく、ということでは全くないということだと思います。

プラットフォームとしてメインで使われてるコンテンツが、メインで使われている目的にどれだけ合致してるかってことがとても重要であって。知恵袋はめちゃくちゃ合致してる訳ですよ、知りたいという人に対して検索エンジンとは別の形で回答を、人対人でやれてくわけですからね。

小野:それって元々検索のキーワードが多かったという背景があるんですか。

小澤:おっしゃる通りだと思いますね。結局ですね、プラットフォームの横展開の難しさっていうのはすごくあってですね、リアルで言ったら、プラットフォーム、電車のところに駅ビルがあって、そこにレストランがあればうまくいくけど、車の工場があってもうまくいかないみたいな。

でも、それをやりがちなんですよ。人が多いから何でもいけるんじゃないかっていう。そこのストーリー性とか人の導線の引き方とか、強烈に重要で。やっぱり、eコマースってのは、悪くはないとは思いますけど、すごく上手に導線を引かないとうまくいかないっていう事例だと思います。

オークションの発展ってのは、また別の軸だと思ってるんですけども、ヤフーとしてうまくいってるものは、「天気」とか「路線」とか、基本的に全部調べる軸です。そうじゃない「楽しむ」とかそういったものは、検索で調べてその先でやるからね。

コミュニケーションを取るとかっていうのは、そういう目的意識をもってらっしゃらない方、もしくは、その先のものを知りたい方だったりするのに対して、調べてる先でコンテンツ自体を提供してしまうのを上手に出来てこなかったのが、今までだったと思います。

舛田:我々も、いつもそう思ってるんです。これは我々だけではなくて、サービスの本質ですよね。関係がないことをやってもしょうがない。誰も求めていないってのがあるので、大規模だろうが小規模だろうがほとんど変わらなくて。多分、リアルだろうがネットの中だろうが、あまり変わらないんじゃないかなと思いますね。

66億円のインセンティブをユーザーに支払ったWeChat

小野:さっき中国のWeChatの話が出ましたが、これは非常に面白いっていうか新しい動きだなと感じていまして。例えばプラットフォームといえばそれこそ、Facebook、Twitter含めて、彼らもコミュニケーション軸にやってますけども、こういった動きって本当になかったと思うんですよね。

今まで我々日本も含めて、ひょっとしたら中国も含めて、どちらかというとインターネットはシリコンバレーが中心になって動かして、日本もタイムマシンで、中国は日本からさらにタイムマシンで遅れてるみたいなイメージがあったんですが、最近の動きはどこか逆転しつつあるかな、なんて思ってまして。

その流れでですね、もう1つWeChatネタで。これも非常に面白い現象だなと思ってまして。これは何の記事かというと、今年の中国の旧正月、2月ですね。WeChat上で中国版ウーバーってのが幾つかあって、WeChat上でタクシーを呼べるんですけども、何と1ヵ月で2100万台のタクシーがWeChat経由で実際に呼ばれて、そのうち200万件がWeChat上で決済が行われたと。

このキャンペーンが凄まじいのは、当然これはタクシー業者側へWeChat上で払える機能の提供も必要ですし、ユーザー側にも使ってもらわなきゃいけないんですけども。強烈なインセンティブキャンペーンをやっていて、WeChatを使ってタクシーでお金を払う度に、一日に上限はあったはずなんですけども、1日500円くらいをドライバーにも払うし、お金を払ったユーザー側にも数百円戻すという、メチャクチャなプロモーションコストかけて、トータルで66億円のボーナスをドライバー側とユーザー側に出してですね。

要は、なかば強引に使わせて、決済のリテラシーに慣れさせるみたいなことをやったわけですよね。この辺の動きって、世界ではほとんど例がなくて、もちろんLINEも含めてですけども、こういう、単に物を買うだけでなくて、世の中の消費の決済プラットフォームでもあるわけですよね。このような展開ってのも可能になるのではないかという、いい事例になると思うんですよ。この辺りどのように見ていたかっていうのを是非教えていただきたい。

決済は最強のサービス

舛田:先ほどコミュニケーションがある種のポータル化しているみたいな話をしましたけど、まさにこれ良い事例。今までPCだったらこんなこと出来ないわけですよね。スマートフォンのコミュニケーションの中でタクシーを呼べて、そして、当たり前ですけど、そこからタクシーが呼べるんだったら、そこから決済をしなきゃ辻褄が合わないわけですよね。

これはタクシーですけども、それ以外だって、ピザ呼ぶでも何でもいいですし、いろんなものが決済できるわけですよね。そういった世界へ、メッセンジャーもそうですし、いろんなサービスが向かおうとしておる。特にオフラインとの結びつきを強くするってとこが世界中で次のターゲットとされていて、それをものすごいスピードで進めてるのが中国のWeChatですね。日本でこの規模でやろうというのは、人口規模・経済規模としてなかなか難しいところがあります。

小野:そもそもこれだけのコストをつぎ込めるかっていう。

舛田:ただ、キャンペーンの獲得単価的には良かったみたいですけどね。

小野:単純に考えれば、1件あたり決済させるために、せいぜい1000円いかないわけですよね、1000円以内で決済ユーザーを捕まえられるという。考え方によっては非常にリーズナブルかもしれないですね。小澤さんはヤフーとしても、個人としても、このニュースにどんな風に感想を持ってますか。

小澤:決済は今最大って言ったら、VISA、MASTER。インターネットで買おうが、リアルで買おうが何%か落ちるんですよ、カード会社に。これ最強だと思うんですよね。デバイスが変わろうが、リアルだろうがインターネットだろうが、決済のプラットフォームなのかな?

決済の肝心なところを握っておくと、そういうことが起きるって、とてつもないことなので、WeChat、今のユーザー数をベースにそこを握り込みにいく。Alipay(アリペイ)があれだけ頑張ってる状況ですから、当然ヤフーもそうですしLINEさんもそうですし、究極的にはインターネット・リアル関係なく最も使われる決済になる。

そこに対して何らかのビジネスを仕掛けていくっていうのは、多分プラットフォーム思考のある方は絶対全員考えますよね。それはやっぱり、このくらいのコストをかけても体力のある会社ってのはやってくると思うんですよ。次の世界のカード、Alipay(アリペイ)自体は本気でひっくり返しに行ってるわけですよね。

電車が来ない駅をつくってもしょうがない

小野:一方で、小澤さんがやってるヤフーでのeコマース革命なんか、売上げのチャンスを捨てて、トランザクション、規模を増やすってところもそうですし、言ってみれば決済ユーザーも増やすという、そこの決済ユーザープラットフォームというところも当然にらんだ動き。今は手数料としてはまだ取っていないですけども、将来的には見据えてるという動きなのかなと見てるんですが。

小澤:そうですね、プラットフォームの作り方って、皆さんプラットフォームを作りましょうって時に、どうしますかって話なんですよね。ほとんどの例が電車が来ない駅を作ってるんですよ。電車とセットで初めてプラットフォームとして成立するんですね。

何が言いたいかというと、例えばコマースのプラットフォーム作りましょうって、誰でも出店できますっていうのを作った時に、それは駅なわけですよ。実際そこに商品としての、もしくは購入者がいて、ちゃんと人を連れていかなきゃいけない。でもプラットフォームを作る時って、強烈な、ヤフーだったら検索エンジンみたいな、すごく人を連れてくるコンテンツ感のあるものが必要。

クックパッドにしても何にしても、メインとなるコンテンツ、LINEだったらコミュニケーション、ヤフーだったら検索みたいなのがあって、しっかりと人とのセットでなんとかして作りあげていった上で、さらにそこに駅ビルを建ててレストランを作り、病院を作りっていう形で、プラットフォームビジネスってのは成り立ってると思ってるんですね。

ど頭の駅を作った時に、どれだけ電車とか人を呼べるかっていうことに関しては、人とか電車が来やすいように敷居を極端に下げない限り来ないでしょう、と僕らは思っていて。ヤフオクってのはそれで成功しているわけですよ。

それでいきなり人とか電車がばーっと来るようになったから、わーっとなると。これで駅に入るだけで、電車も対して来てるわけじゃないのに、入場料で500円ですってやってたのが今までですから、駅としてはメチャクチャ盛り上がりに欠けるわけですね。

プラットフォームビジネスの寛容性、一番重要なところっていうのは、とにかく出来るだけ多くの人と出来るだけ多くの電車をたどり着かせて、とにかくトラフィックを生ませ続けるから、人も電車もどんどん増えていって、その周辺の町が発展し、駅ビルが発展していくっていう、こういうのはリアルで証明されているわけですから。

とにかく、人を徹底的に呼び込まない限り次の展開がないということです。それを勘違いするから、最初に入場料をもうけたり、全然電車が来ないのに殿様商売があるわけですね。今までのコマースってのは、ひょっとするとそうだったかもしれないと思ったので、そんなんじゃだめだっていうのを、孫さんが言いました(笑)。

ヤフーショッピングに人が来ないのがバレた(笑)

小野:まさにでも、やっていることって、そもそも買い物のサイクルがあって。さっきの駅のたとえで言えば、駅に面白い遊べるものとか、素敵な店とかがないと、そもそも誰も来ないよねっていう中で、たくさんのお店があったから呼びましょうってことで、誰でもお店を持てるようにしましょうよって発想のスタートだったわけですよね。

小澤:そもそもですよ、お店出してもいいよって言ってくださるためには、人が来そうだよねって思ってもらわなきゃならなくて。ヤフーってのは、あんまりヤフーの悪口言ってもしょうがないけど、「来そうでしょ?」って期待値で商売してきたんですよ。

広告ってそういうもんですからね。ショッピングも一緒で。ヤフーの中にあるコマースサービスなんだから来そうでしょ、だからお金払ってねって。蓋あけて15年間、たいして来ないねってことになったわけですね。もうバレたんです、それがね(笑)。

舛田:そんなこと言って怒られないですか、大丈夫ですか(笑)。

小澤:大丈夫です。タダでもいいから来てねっていうようになってるっていう。ただそれ、表着に表着を重ねるみたいなもんですけどね。

小野:このトラベルに関しても、レストランに関しても今までお金がかかるところに、タダだから、しかもユーザーも集まるかもしれないよってのを見せつつだと思うんですけども。そもそもお店がなければ、宿泊できるコンテンツがなければそこにユーザーなんか集まらないよねって発想で、まずは在庫というか、コンテンツ側を入りやすくしたという。

小澤:そうです。プラットフォームビジネス、トラベルでやりましょうってなった時に重要なのは、施設があって宿泊者が来ることですから。そこはすごい単純な話で、施設が電車、宿泊者が乗客だと考えると、電車をどうやって増やしましょうかって、無料でもいいからとにかく来てくださいと。

我々は今までプラットフォーム使用料をかけてましたけど、タダですと。そして、人は横に検索という超ビッグステーションがありますから、そこから優先的に歩く歩道でバンバン連れてきます、そういうことなんですね。

そうすると、こういう形で連れてきますと、歩道を引いてますからということが重要で、「それは確実に来るね。じゃ、電車走らせましょうか」って、グルグル回り出すと、結構あそこいいかもってなるかなって思っているんですが、その通り行くかどうか。

決済手数料をもっと下げたい

小野:一方でLINEさんは最初はもちろんメッセージングから始まり、スタンプというコンテンツ、ゲームというコンテンツで、決済の流れを作りつつあって、今度はECって流れだと思うんですが。先ほどのWeChatの事例を参考にするかどうかは別として、当然プラットフォーム決済としても今後伸ばしていきたいという認識で正しいんですか?

舛田:そうですね、今おかげさまでLINEの売上は順調に伸びています。先日発表した四半期の売上はネット売上なんですが、数字として除かれているGoogle、 appleに払っている決済手数料などをもろもろ足すと、流通総額としてはかなりの額がLINE上で生まれています。

それを考えた時に、例えば、デジタルコンテンツは、Google、appleのチェックアウトを使いますし、例えばLINEモールみたいにデジタルコンテンツ以外は今だといろんなpayment gatewayを使わせて頂いています。

そういった決済領域について、もちろん興味があります。何で興味があるかっていうと、ユーザーに同じサービス体験をさせられるから、プラットフォーム全体でものを考えられるから、そして一番は、決済手数料を下げられるからですよね。

小野:今の30%から場合によっては10分の1以下にと。

舛田:この決済手数料は本当クセ者だと思うんですね。プラットフォームを考えたときに。例えばいろんな事業をやるのに必ず、さっきの小澤さんがお話しされていたVisa、Masterみたいな話があったじゃないですか。あれって、当然決まっちゃってるので払ってますけど、本来的にはいろんなことをやって決済手数料は0.1%でも下げたいんですよね。

今すぐどうこうってのはないですが、当然スマートフォンと決済というのは、切っても切り離せないものなので、そこは自社でやるかパートナーでやるかわかりませんが、我々として興味がある分野ですね。だからこそO2Oプラットフォームを進めてるといった状況です。

小野:現状だとスマートフォン上でもO2Oであれば、いわゆるアプリマーケット側のみかじめ料を払わなくてもすむ分野であるわけですよね。

舛田:今、世界で1番か2番くらいにいっぱい払わせていただいております(笑)。

小野:その払ってらっしゃる先の会社さんもここに来てると思いますけども(笑)。

LINEのto B戦略

小野:今の流れとちょっと変わるんですけども、一方でもうひとつ面白い動き、先ほどのWeChatのタクシーの話もまさにそうなんですけども、ビジネスプラットフォームとしての動き。

例えば、ヤフーさんは先ほどのEC革命なんてのは、まさにビジネス向けのプラットフォームになっているわけですけども、コンシューマー向けと同時に。LINEさんもこの動きってのは、もともとLINE@、これちょっと驚いたんですけど、60万店舗がすでに何かしら使ってHPなり持っていたり、コンシューマーとダイレクトにコミュニケーションをとってますよね。

舛田:60万件というのはLINE@に登録されている全データの件数ですね。実施にメッセージを送信したり、お客様からメッセージを受ける件数は数万件というレベルです。

小野:この流れをくんでなのか、詳しく教えていただきたいんですけど、最近この、LINEビジネスコネクトっていうのを発表されて今後展開されていく話ですけど、どういうビジネス向けのプラットフォームを目指しているかという話を教えていただければと。

舛田:まさにコミュニケーションというのが我々のキーなので、我々が何かしようとすると、コミュニケーションと結びついていなきゃいけないですねと。その起点がLINEアカウントなんですよね。このLINEアカウントには「公式アカウント」と、「LINE@」という2つがありまして、これは、プレミアム版と普及版みたいになっています。

このビジネスコネクト自体は、現時点では主に公式アカウントと紐づいていくものです。ここまでは、ロールモデルを作るために自分たちでプラットフォームと連携するサービスを作ってきましたと。ただ、ここからLINEのプラットフォームを拡大していくためには、我々だけではダメなんですよね。

なので、我々がやるべきものと、我々がやるのではなくて、パートナーさんにお任せしてLINEのサービス価値を上げて頂くものを分ける役目がこのビジネスコネクトです。このビジネスコネクトを使うと、先ほど少しお話が出ましたけども、例えば、WeChatのようにタクシーを呼べたり、ピザが呼べたり、旅館の予約が出来たり、いろんなことが出来るようになります。

これはBtoB向けのサービスなので、オンライン、オフラインともに連携可能ですが、どちらかというとこれは「オンライン to オフライン」の可能性をみながら意識をして開発しました。

LINE@のほうもまさに同じで、O2Oプラットフォームの起点になるのは、LINE@だと思ってますし、日本全国、世界でもいいんですが、全ての店舗にLINE@を持って欲しいと思いましたので、先日、LINE@の無料化宣言をして、その結果登録が普段の10倍になっています。

今までは一方通行だったメッセージも、この新しいLINE@、社内的にはLINE@2.0と呼んでるんですが、この2.0版にすることによって、一般ユーザーと話すのと同じようにお店と話せるようになると。そうすると、予約が出来るようになる、みたいなことが可能になっていくと。その先には、先ほどの決済みたいな話が出てくるんじゃないかと。そういったことを視野に入れて、我々としては整備をしている状況ですね。

小野:ユーザーとしてはLINEとかメッセージツールで予約出来るってのは、かなり強力なツールになりそう。

舛田:みんな電話嫌いなんですよね。

to Bのプラットフォーム覇者はだれ?

小野:そうですね、待たされるし。ここは小澤さん、やろうとしてるコンセプトは同じなんですが、一方で非常に今、かなり怖いライバルなのかなと客観的に見えますけども。

小澤:B向けのプラットフォームビジネスってのは、多分ここ数年で一番大きく盛り上がるんじゃないですかね。無いんですよ、極論ね。僕はセールスフォースさんが一番先行してると思っていて、名前なんでしたっけ、B向けのAppストアみたいなものがあって、要は、企業さんてそこへ行くと好きなアプリケーション選べてダウンロードして。

セールスフォースさん、そこのアプリみたいなのにたくさん投資をされてるんですけど、非常にわかりやすいですね。非常にソフト屋っていうか、アプリケーションがソースになってって、ダウンロードして。

今の軸は、覇権争いじゃないですけど、一番のポイントはB向けプラットフォームを作成するにあたっての、LINEのコミュニケーションみたいな、核となる、毎日そこに来てしまう電車が何なんだっていうとこだと思います。

例えば海外だったら、デイデスクみたいに、応対するサポートツールみたいなものだと毎日来ますんでね、それが核になるんじゃないかとか。セールスフォースさんは本当に賢い、素晴らしいと思います。

だから、プラットフォームってとにかく接触時間が長けりゃ長いほど横の展開性があるものですから、究極のプラットフォームってのはOSレイヤーであったり、デバイスレイヤーであったり、appleさんとかGoogleさんとかが一番下に来るわけ。一番下っていうか、一番上なのか、キングですよね。

それBにおいては何なんだっていうところが、今すごくポイントになっていて。私どもアスクルさんと一緒にやらせていただいてるんで、アスクルは成り得ないのかとか、そういうのはすごく考えてやっていますんで、これはここ数年ですごく面白い戦いになるんじゃないかなと思って。

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