2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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河本ここの氏(以下、ここの):最初に自己紹介をちょっと端折っちゃったなと思ったんですけど。私の経歴について、改めてお伝えさせてください。
今さらなんですけど、私たちには今年20歳になった大学生の息子と、17歳の高校生の娘がおります。結婚して、今21年目なんですけど。
私自身は結構バリキャリ思考な人間だったんですね。大学を卒業して、リクルートという会社に入って、(夫と)同期なんですけど、入社3年目で結婚しまして、4年目で妊娠して、丸4年で退職したんです。
当時、リクルートという会社は、今もそうですけど、かなり大変な会社で。
二村ヒトシ氏(以下、二村):ブラックなんですか?(笑)。
ここの:全然ブラックじゃないですけど(笑)。一生懸命やろうと思うと、とことん、いくらでも一生懸命やれてしまう。仕組みとしては女性が結婚して、出産して、いったん退職しても戻って来られるという制度はあったんですけど。私自身いろんなことを考えて、ちょっと無理だなと思ったので、きっぱり退職をしたんですね。
そこから丸4年、専業主婦をしました。この夫が仕事も頑張るし、当時は社会人アメリカンフットボールチームの選手だったので、子育ても全部自分が丸抱えで復職はしばらく無理だなと思っていたところ、ご縁があって働きやすい環境を持てたので、パートというかたちでゆるやかに社会復帰をしました。それからは、子供の成長過程に合わせて仕事や働き方を変えながら社会との接点をなんとか保ちつつ、今に至るという感じです。
二村:僕がまったくスポーツというものがダメで、体動かすことはセックスしかしないという人間なので(笑)。わからないですけど。
アメリカンフットボールという競技は、日本にはプロフェッショナルはいないわけですよね。皆さん、お仕事をやりながら、社会人のチームがある。そこで優勝されたチームに、若い頃所属していたということは、日本人で1番アメフトがうまい人の1人ということですよね。
ここの:ええ、当時ですね。ポジションもいろいろありますけど、そうだったと思います。
二村:アメフトってあの鎧みたいなのを付けて、ラクビーやサッカーよりもっと過激に。
ここの:ある意味、典型的な“インチキ自己肯定男”が好みそうな(笑)。
二村:インチキ自己肯定というのは、僕の本のなかに出てくる用語ですけど、要するに「社会的に許されている」という鎧で自我を守って、都合の悪いことを見ないようにしている……。
ここの:自分好き!
二村:そうとも言える(笑)。
ここの:自分好きな男性の典型だったんじゃないかなと思うんですけどね。ナルシスト的な。
二村:(晃氏に)ものすごいディスられてますけど、大丈夫ですか?(笑)。
ここの:いきなり(笑)。
河本晃氏(以下、晃):私にマイク回ってくるのかな……。
(会場笑)
二村:今、ここのさんがおっしゃった話というのは、この全6幕のお二人の歴史のなかの序章ですよね。1より前ですよね。
ここの:でも、1ですね。
二村:ここのさんが違和感を感じ始めたのは、会社を辞められてお子さんを産む準備を始めてからですか。
ここの:そうですね。
二村:これより前に「0、結婚、交際期間」というのがあったと思うんですけど、そのときはすごく仲良しだったんですか? ここのさんもバリキャリOLだったと思うし、リクルートという同じ会社に4年間いたとおっしゃいましたっけ? お子さんできる前。
ここの:まず3年ですね。付き合ってすぐ結婚したので。
二村:3年間お二人で同じ家に住み、同じ職場に。
ここの:いえいえ、オフィスも別でしたし、結婚する前に同棲もしなかったので。結婚して1年しないくらいで妊娠しました。
二村:あ、そうか。1年もなく。
ここの:新婚生活はね。
二村:3年働かれて、出会ってすぐご結婚なさり、妊娠されるまでというのは……、結婚後何カ月? 10カ月くらい?
ここの:12カ月。結婚してちょうど1年ですね。
二村:その間は、いずれ子どもは産む、子ども産んだら辞めるということを、なんとなく時間かけて決めていきながら、お二人で同じ会社で働かれていたということですよね。その時は問題なかった? つまり、男性並みに働いていた時は。
ここの:なかったですね! なかったと思います。
二村:そういう序章があって、第一幕。という順番なんですけど。ここまでで何かありますか?
晃:おおむね、あっています。私は基本仕事が好きなんですね。うまくいかないことも当然あるんですけど、何かを成し遂げるとか、チームで戦うということが好きなので。アメフトも同じなんです。
彼女が家庭を見てくれているというのがあったので、自分はすっきり頑張れた。彼女のおかげなんですけど。お互いに役割があって、それはそれでしっくりきてると私は思っていたので、(表を指しながら)結局あの空白はずっとその調子なんですね。
二村:うまくいっていると思うんだよね、男はね。仕事をして、給料を家に持って帰る。給料を持って帰ってくる過程で、仕事を通じていろいろと楽しいことがあり。
晃:そうですね。仕事のほうがいろいろドラマがあって、家庭はドラマというか、こんなに波乱含みになっているとはまったく思っていないので。どちらかというと安心していたところがあります。
二村:妻たる人の心のなかでは何が起きているかということに、無関心で仕事をしてますよね。
(会場苦笑)
二村:僕も結婚して25年以上になるんですよ。
若い頃、30代は本当に家に帰りませんでした。会社のパソコンでアダルトビデオの編集をするんですけど、パソコンの机の下で寝ていた。起きたらすぐに仕事ができるように、なにしろアダルトビデオが好きなもので(笑)。
そういうもんだと思ってますよね。家のこととか、子どもを産むみたいなことは、女性側の役割をやってくれた人がしてくれるもんだと、なぜか根拠なく思い。
二村:「くっついて寝るのが幸せ」というふうに思われてました?
晃:そうですね。夜遅くに帰ってきてここのが寝ているベッドに入ったら、くっついてきてくれるのが幸せだなーと思ってました。当初は、彼女自身もそういうものだと思っていたところがあったので。その後だんだんと、「ちょっと違うんじゃないか」という話になっていったと思うんですね。
二村:その頃、ここのさんの心のなかでは何が起きていたのでしょう?
ここの:私、話が長くなるので、読み上げるくらい簡潔にいけと言われていて。まんま読み上げてみようかと思うんですけど。
何が起こっていたかというと、最初の第1フェーズ「結婚そして子育て開始」のあたりは、妊娠して会社を辞めることにしたんですね。その退職した日に、花とかいろいろもらって帰るわけなんですけど、夫は会社の合宿研修でいなかったんです。だから、妊娠してお腹が大きい状態でお花とか抱えて帰ったんですけど、家に誰もいなかったってことですね。
「お疲れさま、仕事よく頑張ったね」的なことを言ってくれる人はいなかったって感じでしょうかね。
あとは第1子の出産時、陣痛が十数時間ある間、この人はアメフトの練習に行ってました(笑)。最後子供が産まれる直前に戻ってきて、予定調和的に間に合ったみたいな感じがありました。
晃:帳尻だけ合わせました。
ここの:そこに関してもなんとなく違和感あったんですけど、私の母も昭和一桁生まれ、父もそんな感じですので、働く夫・支える妻みたいな構図がありました。私も、幸せかどうかわからないけど、ちゃんとすることがそういうものかなと思って違和感は感じながら、そうは言ってもほかのかたちが思い描けずやってました。
ここの:第1子、第2子を出産して育児している間も、夫はアメリカンフットボールを続けていたのですが、彼は当時、結構なトップアスリートだったので、それを支えるのが妻の仕事だと私も思いこみながら暮らしていたという状態ですね。
二村:例えば、栄養に気を使うとか? プロスポーツ選手並みに?
ここの:そうです。1日中ご飯作ってましたね。ややこしいこと言うんですよ。試合前1週間は1日何回に分けて炭水化物を摂りたいとか。私としては3歳、0歳の子供の面倒もあるんですけど、大人の面倒も見るみたいな日々でしたね。
子供の夜泣きなんて当然気づかないですし、夫が子供の世話をするのは時間がある時という感じなので、ほぼ皆無ですよね。当時のライフサイクルとしてはかなりイケイケで、仕事もアメフトも家庭もあって三冠王みたいなことを世間的には言われていましたが。
二村:「仕事もアメフトもうまくやってるだけじゃなくて、家庭も円満だぞ!」って、世間に向かっては。
ここの:どうなのかなぁって思いながらも、考えても仕方がないよねって気持ちを封印していた感じがありましたね。
10年くらいして引退したんですけど、引退してから単身赴任が始まるまでの2年半くらいで、初めて訪れたサラリーマン家庭らしい週末の過ごし方というのがありまして。家族キャンプとかディズニーランドとか、夫婦で大型スーパーっていう私の憧れだったことをして(笑)ました。
二村:その時は嬉しかったということですか?
ここの:その2年くらいが1番楽しかったです、実は。
二村:それは 簡単に言うと、晃さんがアメフトを引退して、時間ができたから?
ここの:そう。週末は、基本的に家にいる。たまに仕事に出かけたりとかはしますけど、それまでは365日のうち340日くらい不在だったので。だから、家にいてくれるって助かるなぁって(笑)。大人の人手があるってすごいみたいなのも含めて、やっぱりありがたかったですね。
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