「寂しがるために恋してた」 幸せを遠ざけているのは自分の心だと気が付いて

「わたし、あのとき離婚を考えていたの」と夫に伝えてみたら。 #6/7

「『わたし、あのとき離婚を考えていたの』と夫に伝えてみたら。」と題し開催されたイベントに、実際の夫婦である河本ここの&晃氏が登壇。「わたしはわたしで幸せになっていい」「自分の幸せと家族の幸せは両立できる」と気が付いた、ここの氏の人生は新しいフェーズへ。自身の夢であった湘南移住を叶えます。家族とは何かを考え出した晃氏と共に、現在の夫婦は深刻な離婚危機の状態からは脱し、良い関係を築きつつあります。また、インタビュアーであるAV監督・二村ヒトシ氏の著書から、2人が得た気付きについても話されました。

自分自身の幸せを追求、湘南に住むという夢を叶える

二村ヒトシ氏(以下、二村):それが起きたら、第6章が始まっちゃったっていう。

河本ここの氏(以下、ここの):そうです。私はずっと湘南が好きで、しょっちゅう日帰りで遊びに行ってて、いつかは暮らしたいなとずいぶん前から思ってたんです。でも、さすがにないだろうなとも思ってた。

二村:家族がいるから。

ここの:そう。家族がいるし、「そこまで好き勝手やっちゃ、ねえ?」みたいな感じで。

二村:誰かに禁じられたのでもなく、自分で禁じてた。

ここの:そうです、勝手に。誰もダメなんて言ってなかったんですけど。自分のなかに「番頭さん」と言われる人がいるらしいんですけど、その人に「ここのさん、それはさすがにいかがなものか」って。自分のなかの自分に……。

二村:「それは、世の中的に許されませんよ」。

ここの:「ダメでしょ」みたいに、言われてたんですね。

湘南で暮らしたいっていう夢を話したら、ある友人が「シェアハウスに入ればいいじゃない」って提案してくれたんです。シェアハウスに入るっていうのは、私にとってすべての弊害を(なくす)、合理的ですごくいい案だなと思ったんですけど、さすがにそこまでやっちゃダメだ、と。

でも、入っていいんじゃないだろうかと。自分のやりたいことと家族の幸せというのは、両立できるんじゃないのかなって思って。子供たちに聞いてみたら、案外あっさりと「いいよ」って感じで言われて。

二村:(笑)。

ここの:「そうなの!?」みたいな。もしダメだったら、すぐにやめればいいじゃないって気持ちで(やってみた)。

家族と話し合いながら、自分のやりたいことを実現

ここの:私のやりたいことをゴリゴリ押すわけでもなく、皆の言葉を全部鵜呑みにして我慢するわけでもなく、落としどころを家族と話しながら作ることができるんじゃないのかなと。そう思ってやってみたら、すっごくスムーズにできちゃったという。

そこから先は、自分がものすごくやりたいと思ってることが人に迷惑をかけたり、事象として誰かを苦しませるのだとしたらやめたらいいんだけども、そうじゃない時には自分のやりたいことをどんどんやったらいいんじゃないのかなと思ったんです。

当時、実は息子が浪人中だったので「浪人中の息子を置いて、親が週末湘南に遊びに行くのはいかがなものか」って声もありましたけど……。

二村:それは自分のなかの声だね。周りに言われてると思い込んでいる、自分の罪悪感の声。

ここの:そうそう。でも、それがなくなって。実際にそういうことを言ってる人がいたのもわかってるんですけど、どうでもよくなったって感じ。「ウチの家族はこれでオッケーなんだから、オッケーなんです!」って。

二村:意外と母ちゃんが週末家にいないほうが、子供は勉強できたりしてね(笑)。

ここの:多分ね(笑)。ああだこうだ(言われるより)ね。で、私もスッキリして湘南から帰ってくるわけです。

自分が好きなことをしているからこそ、子供たちも尊重したい

ここの:1番自分のなかでよかったと思ってるのは、お母さんは自分ですごくやりたいことをやってるんだから、あなたたちも本当に好きなことをやってくれないと、お母さんが困るんだけど……、ぐらいな。

今までは、お母さんがこれを我慢してるんだから、あなたたちも世間のことを考えて我慢しなさいよねって、痛み分けみたいなことをしてあなたも我慢しなさいってしてたんですけど、(その後は)お母さんは何も我慢してない。だから、あなたもなにも我慢しちゃいけないって。

どこかにあった薄い壁というか、天井が全部取り払われた感じになったんですよね。

あの当時、息子はいろんな事情があって浪人していて、ある大学に入らないと意味がないっていう事情があったんですよ。私は、口では「どこでもいいんだよ、行きたいところに行けば」と言いながらも、心の底では「けど、ここに入ってくれなくちゃちょっと困るんだよね」というのがあったんです。

でも、自分が好きなことをやり始めてからはまったくそれがなくなって。あなたの人生だから、あなたが行きたいところに行きなさいって、なったんですよね。自分が湘南に行って暮らすこともよかったんですけど、子供に対して、細いテグスみたいな……。

二村:鵜飼の鵜に、ひもをつけてたみたいな。それが切れた。

ここの:うん。それが1番よかった。

二村:そしたら(子供との)関係も……。

ここの:よくなったというか。自分でいろいろ関係を悪くしてしまうのは、過去のことに縛られていたり、自分を取り巻いていた経験や思い込み。それは今までのことであって、これから先は自分で決めていけばいいんだよねって、切ることができた感じなんです。

わたし、寂しがるために、恋してた

二村:会場にマイク回したりしましょうか。

ここの:はい。

二村:ご質問というか、お二人と話したい方がいれば。聞きたいこととか。

質問者:(ここの氏は)二村さんの本を読んで影響を受けたところがあるということで、今回も課題本が2冊(注:『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』、『すべてはモテるためである』)あったじゃないですか。私は読んでないんですけど、どこが影響を受けたポイントだったのか? また、それが二村さんが言われたことにつながっていくと思うんですけど、そこをお聞きしたいと思います。

ここの:やっぱり、深い部分で「自分は寂しかったんだ」ということに気づいたことかと。(本には)いろいろ解説があって、あえて自分が不幸になることを呼び寄せていたんだとか。あと、自分が相手にされない人を好きになってしまったとか。それが、全部自分の寂しさから来てたんだよね、とか。

二村:というか、(自分が)寂しがるためにやってた、みたいな。

ここの:そういうことが全部解決しちゃったんです。しちゃったというか、自分のなかでほぼ乗り越えてきてたんですけど、すごくスッキリと解説してくださっていたので。

自分は、あえてそっちの(寂しがる)道を選んでいってしまってたし、こういう言い方をすると気恥ずかしいんですけど、ずっと恋してたんだなということに気がついたんですよ。

二村:(晃氏を指して)彼にね。

ここの:はい。

二村:『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』に書きましたけど、自分を受容できていない人間にとって、恋という感情は、あまりいいものではないんです。恋は、愛の真逆にある。

ここの:恋はよくないんですよね。「恋してた」とか言うと、「いやだ〜(笑)」みたいになっちゃうんですけど、全然そうじゃなくて。

二村:自分自身を上手く愛せない人間にとって「恋」っていうのは「憎しみ」と同じだっていうこと。

ここの:そうなんですよ。私はずっと恋をしていて、この人に好かれるために、好かれるようなことをやっていた。それで好かれるかどうかは別として、自分が好いてもらえると思うことをやってたので、だから幸せになれなかったというか、いつまでたっても気がつかなかったというか。

恋愛における依存と回避や、親との関係をスッキリ説明

ここの:同時に、この人(晃氏)はこの人でまた問題があったわけなんですけど。

二村:「インチキ自己肯定」をしてるっていうのは、自分に恋してることなんですよ。男性にありがちなんですが。

ここの:そういうことですよね。完全なナルシストというか。私はそれを甘やかして、ナルシズムを育ててしまったという。

二村:恋愛でよく言うところの力関係、依存と回避の関係ができてた。依存っていうのはよい依存もあって、お互いがお互いに執着しておらず、視野を広く持った上でお互いに敬意を払えていれば、それは「よい恋」で「よい依存」なんだけど。だいたいは、どっちかが逃げる、どっちかが追う。憎みあいながら求めあい、やがて共倒れになるのが「共依存」っていう。必ずしも男女がどっちがどっちとは限らないんだけど、社会的なジェンダー規範でふるまっていると、女性が依存して男性が回避するケースが多い。

つまり男性的な役割の人がインチキ自己肯定して、女性的な役割の人がメンヘラ化することになりがちで。それは恋愛初期の若い恋人同士とか、セックスの場面においてもよくあるんだけど、20年やってる夫婦でもそれがどんどん悪化してくる。そんなことを、いま書いている次の本に書きます。

ここの:その本は必読の書だと、私は思います(笑)。

二村:別に、今日は僕の本の宣伝のイベントじゃないですよ(笑)。

ここの:この本(『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』)では恋愛とか夫婦関係とかは、結局親との関係に繋がるんだよねっていう「心の穴」を描いていて。人間が育っていく時に、よくも悪くも親に空けられてしまう「心の穴」があって、これを満たしていくんだって。なんとなくいろんなピースが繋がり始めていたんですが、これで本当にスッキリした。

こういうふうに解説していただけて、もし皆さんのなかで思い当たる節があったらいいなという感じなんですけど。

質問者:ありがとうございました。

手放す感覚とその心地よさ

河本晃氏(以下、晃):私も話していいですか?

二村:どうぞ。

:私も読んだんですけど、二村さんと女性が対談されているシーンが収録されていて。著者がいろんな人に気付きを与えて指南するようなかたちなんですけど、対談中に二村さん自身が相当ボロカスな感じで切り込まれていて、それを普通に受け止めているのを本に載せてると。「これはいったいなんなんやろう?」と思ってですね。

それこそ私も、彼女(ここの氏)に求められてるわけじゃないんですけど、成果を出したいとか、勝ちたいとか、仕事でうまくやりたいとか……。結果を出すことにコミットしてきました。それは悪いことじゃないんですけど、裏を返すと「結果が出せない自分はイマイチ」とか、「出してるからマル、出してないからバツ」みたいに、自分のことを……。

二村:男性性そのものだよね。裁いてしまう。

:だけど、この人はめちゃくちゃ切り込まれているのを、ここまでさらけ出せるんやと。自分の著書でここまでボロカス言われてる人なんて、いろんな本を見てもおらへんなと。それがすごいかっこいいというか、すごいことだと思ったんですね。

そう思った時に、私も憑き物が落ちたというか。勝たなきゃいけない、結果を出さなきゃいけないというのを手放していいんだ、と。「失敗する」「イマイチなことをする」で、「ツッコまれて逆ギレする」じゃなくて。イマイチなところも俺やなというふうに、ちょっと思えたんです。

完全に、最後までは手放せていないんですけど。意外と手放す、本来の自分を受け入れるって心地いいかもという感覚があって。強くありたい、勝ちたいよりは、手放せてる人がかっちょええと思えたんですね、スッと。いろいろ「家族って何やろう?」と考えてる流れともつながりました。

ここのがなにかやりたいと言っても、「なんやねん」じゃなくて「らしくできたらええやん」と。彼女にも、ええところもあればイマイチなところもあるわけですよ。そんなもんをひっくるめて、「ここのでええやん」と。より深く思えるようになったきっかけです。

質問者:ありがとうございました。

なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか (文庫ぎんが堂)

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「わたし、あのとき離婚を考えていたの」と夫に伝えてみたら。

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