「ギャンブル依存症とカジノは別の問題」渡邉美樹氏が指摘する、カジノ論争の“論点のズレ”

山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta ゲスト:西田昌司参議院議員、渡邉美樹参議院議員 #3/4

自民党のトーク番組「CafeSta」内で公開されている、山本一太参議院議員による「直滑降ストリーム」シリーズ。今回のゲストは自民党参議院議員の西田昌司氏と渡邉美樹氏。今回は、カジノ法案とギャンブル依存症の関係性について、自民党の中谷元防衛大臣へのインタビューをもとに、慎重派の3名がカジノ論争における矛盾を指摘します。

日本のカジノのターゲットは誰なのか

山本一太氏(以下、山本):お二人の話を聞きながら思ったんだけど、我々が一番心配しているのは、犯罪とマネロン。これをどう考えたって防げないということと、経済効果。儲かるビジネスモデルというのは申し訳ないけど、誰からも説得されない。

それで結局、マカオもシンガポールもそうだけど、あれだけ1桁、2桁カジノの収益が上がったのは、明らかに西やんがさっき言った中国の富裕層じゃないですか。共産党の幹部とかね。

渡邉美樹氏(以下、渡邉):そうですね。

山本:そういうのがなくなってくるわけだけど、結局日本に外資が来て、相当のお金を投資してカジノ作ると。それで、これを回収しようとしても、日本に来ている外国人がカジノに行って、バンバンお金遣うわけない。日本の富裕層が全部そこでやってくれればいいけど、それはもう全部無理でしょ。

そうすると、いわゆる普通の日本人がターゲットでしょ。そこどうですか? つまり、外国人だけだったら経済には良いと思うけど、よくゼロサムの話があるじゃない。日本人の中でやったら、ゼロサムじゃないかという話があるけど、そこはどうですか。

西田昌司氏(以下、西田):もともとそうなんだけども、日本人はたぶんね、入れなくなるんじゃですか。だって入場制限をやるときにいろいろあって。まぁ、手前のガラガラってやるぐらいのはあれだけど、それはパチンコと同じことだからさ。本当のところ、「規制したらあんまり入らなくて」ということはありうると思います。

渡邉:やり方だと思います。シンガポールなんて自国民は8,000円でしょ。外国人はタダでしょ。日本だってそれをやれば、国民はなかなか来ないというのはあるんですけど、(日本は)パチンコ、競馬、ギャンブル天国で、そりゃあ「俺も入れろ!」となるでしょ。

山本:そうですね。

渡邉:そのところは、大した収益にならない。

西田:ならない。だから、そのところはその通りやってもね。

渡邉:やってもいいんです。

西田:悪いけど、鼻くそじゃないかと話ですよ。

渡邉:やってもやんなくてもいいんですよ。

西田:そんなとこ目じゃないから。

ジャンケットがいない日本には来ない

渡邉:彼ら(注:マカオやシンガポール)が大きいのは、ジャンケット使った大儲けですよ。だから、知っています? シンガポールだって、全部わかっていたから、最初はジャンケットを禁止していたんですよ。それがもう、(ジャンケットを)やってみたら、これはとんでもないと。「ジャンケットやんなきゃ儲かんない」と言って、ジャンケットを入れたじゃないですか。

山本:なるほど、なるほど。

渡邉:だから、ジャンケットいれなきゃ、成り立たないビジネスモデルなんですよ。だから、今回ジャンケット禁止しちゃえばいいんです。(笑)

西田:(笑)

山本:それはものすごくわかりやすいと思うんですけどね。西やんと渡邉さんが言った、「じゃあ、日本人いれなきゃじゃないか」。それだけの入場規制、シンガポールの例ってよく出てくるけど、同じようにできないとは思うんです。

渡邉:絶対そうです。

山本:シンガポールと日本は、政府の国民に対するコントロールの強さがぜんぜん違うわけでしょ。日本で徹底的に入場制限ができてるかと言うと、できないと思うんだ。じゃあ、日本人が入らなければいいと言うけど、そうすると、日本人が入らなくて、ビジネスモデルとしてさらに成り立たないと思いませんか?

だって、海外の富裕層が来て、お金を遣うか? っていうね。シンガポールがあり、ラスベガスもあり、アジアでもいろんなところでやっているなかで、日本にわざわざ来て、今言ったジャンケットもいなくて……。

渡邉:来ないと……。

山本:できないでしょ。

渡邉:来ないです。ただ、日本としたら、パチンコ屋と同じと思うんです。だから、入場規制はやることないですよ。あの手前のガチャガチャやっているところは。だって、そんなたくさんのお金遣わないですもん。実際、見てても、遣うのは裏ですから。1台で最低金額1万円、この台は最低金額10万円ですよと。でも一番奥に行くと、この台は最低金額100万円ですと。これが彼らの収益源なんですから。

オリンピックには間に合わない

山本:みなさん、いかがでしょうか。この議論を聞いてもらって、いつものオンザスポットアンケート、私はお二人の話が、なんというか一番ストンと来るわけ。何度言われても申し訳ないけど、真面目に議論した人がいるから、もちろん完全否定はしていないから、やり方ちゃんとやってくれればと思うけど、ビジネスモデルとして、成り立たないですよ。どう考えてもね。

渡邉:成り立たない。

山本:じゃあ、みなさん、オンザスポットアンケート行きたいと思うんですが、いいですか。カジノどういうふうにするか。賛成か反対か、じゃつまんないかな。まぁいいか。

渡邉:賛成、反対でいいんじゃないですか。

山本:「日本でカジノを解禁することに賛成か反対か」。賛成一択、反対二択。これもう率直な意見聞かせていただきたいと思いますね。ストンと、ストンと落ちた人もいるよ。

渡邉:(笑)

山本:まず、オリンピックには間に合わないでしょうね。

西田:無理でしょうね。

山本:どう考えたって、実施法案がいつでてくるのかわからないけど、今年通ったとしたって、そこからだもんね。

渡邉:IRは間に合わないでしょうね。カジノだけだったら、間に合うでしょうね。

山本:カジノだけだったら……。

渡邉:建物に入れちゃえばいいんだから。

山本:あとまぁ、ちょっとね。不思議なのは、IRだから。カジノの割合を数パーセントとか。

渡邉:もう3パーセント。

山本:だから、カジノなんて一部なんだいうんだけど。だけど、カジノで人呼ぶわけでしょ。

西田:そうそう。

山本:それは私にとって、矛盾なんですよね。カジノこんなちっちゃくて、別に、収益そんなになくて全体で稼ぐんですって。でも、(人を)呼ぶのはカジノで……。

渡邉:収益もカジノなんですよ。

山本:そうですよね。

渡邉:カジノなんですよ。収益も。

アンケートでは反対が6割

山本:そろそろあれかな。

西田:だから、それがさっき言ったように、わずかちっちゃな面積で、全体の収益、経費ができる。国が赤字をかぶって大きな箱物を作らなくても、全部そっち側がかぶってやってくれるじゃないかと。それで、有り余る利益が出るんですよ。カジノは。

山本:はい。そろそろ出てきますよ。賛成反対。ちょっとシンプルだけど、まず、これから行きたいと思いますよね。

(アンケート結果)

やっぱ反対。でも、賛成もけっこう、多いね。

西田、渡邉:ほーん。

山本:でも、反対の方が6割、っていうかなね。

西田:意外と多いね、賛成も。

渡邉:こんだけ反対って言ってんだから、少しね。もうちょっと……。賛成少し多いよね。

西田:あんまり信用されてない。

渡邉:あんまり信用されてない(笑)。

西田:(笑)。

山本:でも、もしかすると賛成がもっと多かったのかもしれないと。はい。人間はすべてポジティブに考えるようにしている。

渡邉:そうですね、そうですね。

山本:そこで今、我々が一番心配している犯罪は防げない。推進派の人100パーセント防げないって言ってたんだから。じゃあ、マネロンは防げないけど、そういうマイナスの効果よりもプラスの効果は大きいってことやるんでしょうけど。

ギャンブル依存症の問題

山本:もう1つ。今日議論になってないのは、依存症対策の件。ちょっと中谷元防衛大臣。あの衆議院で、たった1人はっきり意志を表明して……。

渡邉:そうですね。

山本:本会議を欠席した。中谷さんのインタビューいいですか。お願いします。

西田:中谷元さん

(動画はじまり)

山本:それではこれから、私の盟友の1人である、尊敬する中谷元元防衛大臣に、カジノ解禁法案の件について、インタビューしたいと思います。中谷先生ありがとうございます。中谷元防衛大臣にちょっと聞きたいと思います。

前回、カジノ解禁法案、プログラム法案と言われているんですけども、これが衆議院と参議院にかかって成立したんですが、衆議院では中谷先生だけが、ご自分の意思をはっきり言って、結局採決にかからなかったということなんですが、まず、この理由からお聞きできますか?

中谷元氏 (以下、中谷):ギャンブルとなりますと、やはり、依存症ということで、借金をしたり、それによって家族も非常に不幸になってしまいます。そういう意味では依存症をどう対応するかということ当然考えておかなきゃいけなかったんですが。

私の場合には、アルコ―ル依存症。これについて法案を作って、対応していた経緯があります。依存症というのは大きく3つあるんですよね。いわゆるギャンブル依存症、アルコール依存症、そして、薬物依存症。これは解決するのがなかなかむずかしくて。やはり精神的な、要素が大きいと。

ということで、アルコールの場合も依存症になりますと、お酒がやめられないと、お酒に伴う、酒害というのは、本人の健康はもとよりなんですけれども、暴力をおこしたり、鬱になったり。また妊婦の女性の場合には、影響を与えるということで、やはり飲みすぎはよくないですね。そういうことで、さまざまな見地通じまして、このアルコール健康障害対策基本法、こういうものを超党派で議員立法でつくって、今、厚労省や内閣などにも対応をお願いをしております。

そういう矢先にこのギャンブル問題がでてきました。同じ依存症でありますので、しっかりと対応処置を考えてから、こういったこと実施すべきではないかということで、衆議院の採決は棄権をさせていただいたということです。

山本:中谷元防衛大臣は、アルコール依存症対策の議員立法に本当に中心的に関わられて、この問題に取り組んでいたんで、非常に今の話には説得力があると思うんですが、ということはこの今回の法案。IR法案ですけど、カジノ解禁法案ですから、これについては、依存症対策は十分でないと。十分でない時点で、こういう形で衆議院(で議論されたのは)6時間でしたけども、これを通すのはあまりにも乱暴だと、こう思われたということでしょうか。

中谷:はい、やはり、こういった法案を実施する上においては、しっかりとした依存症対策、これはしておかないとならないんですね。ところが、この法案について……。

(動画おわり)

経済にはプラスにならない?

山本:はい、この後4分ぐらい話し合ったんですけども、また番組のどこかでいつか。中谷さんのポイントは、アルコール依存症の議員立法を通して、「依存症対策をきちっとやっていかないといけない」と。

それで、参議院で政審できちっとしてもう1回議論したということを、彼は評価していたんですが、ここでさっき言った、あんまりこう、なんて言うんですか、一般の(人が)やろうがやるまいが、実は、収益に大してならないっていうんですけど。

よくカジノ反対派の人たちの論拠のなかに、「ゼロサムゲーム」ってあるじゃないですか。つまり、外国人が来て、さっき2人が言ったみたいな、お金持ちがジャンケットで来て、がんがんお金使っている分には日本の経済にプラスになるけど、そうじゃなかったら、勝つ人と損する人で、所得が移転するだけですよね

なおかつ、胴元が必ず儲かる仕組みになっているから、必ず負けるわけじゃないですか。そうすると、韓国のカンウォンランド(注:韓国のカジノリゾート)じゃないけど、行った瞬間に車を質に入れて行くみたいになって、そこで損したら、その分消費しないんだから、結局、経済全体では何にもプラスにならないという議論があるんですけども、そこらへん、西やん、聞かせてください。

西田:まぁそうでしょうね。ただね、依存症。これはちょっと言いたいんだけど、依存症は中谷先生が大変まじめに取り組んでおられてその通りだと思うんだけど、根本的に人間の性でね。何だって依存症はあって、また逆に言うと、ちょっと表現が乱暴だけど、依存症なるぐらいのビジネスモデルつくったもんが勝ちなんです、だいたいね。

しかし、そのことによってみんなが幸せなるんだったらいいんだけど、要は、この依存症(対策)は、どこまで本当にできるのかなという気も実はしてます。最後、それぞれが自分の意思で酒を飲むのも、たばこを吸うのも、なんですか、そういうこと。薬物は問題外だけども、やっぱり律する話になってないと、あんまりそこで言ってもどうなのかな、というのは、実は僕はもともとあるんですけどね。

依存症とカジノは別問題

山本:渡邉さん、どうですか。

渡邉:カジノと依存症、別に考えたらいいと思うんですよ。なぜかと言ったら、もう競馬、競輪、競艇でしょ。パチンコスロットでしょ。日本はギャンブル大国なんですよ。依存症が一番多いわけですよ。だったら、依存症対策は打たなきゃだめですよ。だからカジノに反対だと言うよりも、そのなかでどうしてカジノが駄目かっていうと、マネーロンダリングだよって、こういう整備をした方がいいと思いますね。

西田:その通り。だから、カジノはマネロンが問題な話でね。依存症は依存症でもちろんやったら、やるべきなんだけども・・・・・・。

渡邉:全体の問題。

西田:そう、全体の問題だから。

渡邉:そう、僕もそう思います。

山本:逆に言うと、依存症対策をしっかりやるから、カジノはいいという理屈には……。

西田&渡邉:ならない。

山本:ならないということですよね。

渡邉:絶対ならないです。

山本:そこは我々がちょっと、たぶん、違うポイントで。いろんな反対論を聞いていると、あんまりマネロン対策とか犯罪とか、そういうところは気にしていないと。 「むしろ依存症だ」って意見が多いけど、本当の問題は、マネロンなんですよね。

渡邉:マネロンですよ。

西田:その通り。だから、我々はそれを国会で言っているけれども、ほとんどその話は我々以外やっていないのがね。これ、野党も出ないですよ。これがまた不思議でたまらないでね。

山本:それはなぜですかね。

西田:わざと穴開けているとしか思えないわけ。マネロンの話を横に置いて、依存症の話でするから……。

渡邉:誤魔化そうと。

西田:やりましょうというふうに考えているのかと。

渡邉:マネロンの話ズバッと言ったら、絶対おかしい話ですもん。じゃあ、麻薬とか人身売買とかね、そんなものをこの国が許すのかということですよ。究極に言いたいのは。

西田:だから、これ、警察呼ぶでしょ? 彼らもまさにそこが、一番ポイントですよ。だって、賭博禁止しているんだからね。賭博禁止しているやつを解禁するって、かなり問題あるわけですよ。

ある一定のそういうところの施設だというけれども、それじゃ、逆に言うと、チンチロリンって民間がやくざにはらったりしたらどうちゃうのと。そこで彼らに、売上の何パーセントを国に納めさせたらいいんですかと。駄目じゃないの、そんなもの。

渡邉:そういうことですよね。

西田:おかしいんだよ。本当の法律的に言ってもね、ちょっと理解できない。どう、どう……。

渡邉:これだけが通るのがおかしいんですよね。辻褄合わないんですよね。

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