不動産の英才教育が必要

江藤愛氏(以下、江藤)さっきアンケートしたときも、モチイエ女子って16パーセントいらっしゃったじゃないですか。何歳ぐらいの時にお買いになったんですかね? 20代? 30代? 40代?

ジェーン・スー氏(以下、スー):40代はローン組まないよね。30代でマンションを買うっていうのは本当に賢いみたいですよ。

江藤:そうなんですか。

スー:私の周りでそういうふうに言ってました。

江藤:そういうタイミングっていうのはなかなか勉強しないと、人に聞かないとわからないじゃないですか。

雨宮まみ氏(以下、雨宮):何も教えてくれないし。自分の中でリアリティーが持てるタイミングってありますよね。

スー:ありますね。その時にはもう遅かったりするんですよね。

雨宮:もっと早く買っておけばよかったなとか。

スー:不動産に関しては、もっと早い段階で日本は英才教育をしておいた方がいいですよ。

江藤:あぁ、それこそ国語数学などの授業の内容の一環として。

スー:だって全然わかんなかったですもん。初期費用はいくらとか。いわゆる物件の値段以外にいくらかかるのかとか、

雨宮:登記のお金とかいろいろあるからね。

スー:そうそう。

江藤:雨宮さんが実際に検討されているなんていうお話を伺ったんですが。

雨宮:神戸に行ったときに、神戸がすごい気に入っちゃって。これは完全にダメ旅行者のパターンなんですけど、旅先がパラダイスに見える。よくあるパターンなんですけど。

春先ぐらいに入って「ここ住めるんじゃないかな」っていう感じになって。「神戸 中古マンション」みたいなざっくりとした検索をかけたら、すごいいいのが出てきちゃったんですよ。

それで「これは買えるのでは?」ってなって、広さ的にも場所的にもすべてが条件に合ってて。1回不動産屋さんに行って、これを買うとしたら私は最初にいくら払えばいいんですかっていうのを聞きに行ったんです。

スー:すごい。

モチイエ女子とはどんな人がなっているのか

江藤:さっきお二人からも「英才教育があったほうがいいんじゃないか」という話がありましたので、実際にそもそもモチイエ女子とはどんな人がなっているのか?

今日は詳しい専門家の方をお呼びしたいと思います。今回の主催者である三井不動産レジデンシャルさんの守屋さん、どうぞお越しください。

(拍手と同時に守屋氏が登場)

江藤:三井不動産レジデンシャル、モチイエ女子プロジェクトの守屋明日香さんです。よろしくお願いします。

守屋明日香氏(以下、守屋):よろしくお願いします。

江藤:では皆さん、お掛けになって。守屋さんはこのプロジェクトを実際に進められている担当の方?

守屋:そうです。さきほどのお話の中で「英才教育が必要」という話題が出たんですけど、実際にモチイエ女子になった方って、同僚や友達が買ったことがきっかけの方が多いです。

じゃあ、その友達になってしまおうと、こういうプロジェクトを立ち上げました。

実際に弊社の物件を購入されている方について、お話させていただきますと、30代40代で買われる方が非常に多いです。

職業は会社員の方が多い傾向があります。

あと、さきほど転売目的というお話があったんですけど、転売目的というよりは、比較的ご自身の住んでいる環境を整えたいというところがまずベースにあって、家が好き! という方がモチイエ女子になっているという印象がありますね

スー:なるほど。

江藤:守屋さんも?

守屋:モチイエ女子です。

スー、雨宮:おおー! さすが。

守屋:ちなみに神戸出身です。

雨宮:本当ですか。私は買おうとしたマンション、いいところなんですけど、今ちょっと山口組の抗争で(笑)。

(会場笑)

スー:買わなくてよかったですね。

雨宮:買わなくてよかったですけど、値段がいくらか下がっているかもしれない。

スー:わかんないですよ。いいところですからね。

ローンの繰上げ返済によるメリット

江藤:守屋さんは、おいくつの時に買われたんですか?

守屋:私は32歳の時ですね。どちらかというと今は建設コストが上がっているので物件価格が上がり基調ではあるんですけど、一方で金利が低いという魅力がありますね。

今、弊社が提携しているローンですと、変動金利で35年ローンを組むと金利は0.725%くらいです。さきほど繰上げ返済が好きだっていう話題が出ましたけど、今の金利ですと毎年100万円ぐらい繰り上げ返済すると15年間期間短縮ができます。

スー:すごいですね。

守屋:30代で買うと50代で完済ですね。

スー:夢だなぁ。

江藤:いいですねぇ。

雨宮:やってますか? 繰り上げ返済。

守屋:繰り上げ返済は、楽しいですよ。

雨宮:楽しいですよね(笑)。

江藤:やっぱりそうなんだ。

スー:50代で売って手に入るっていうのはすごいですね。30からはじめてね。頭金はいくらですか。

守屋:弊社の物件では1割が目安です。銀行によっては、物件価格の100パーセントローンを組むことができます。

新築の場合、物件価格だけでなく諸費用と呼ばれるものが必要で、その目安は物件価格の5パーセントぐらいです。

銀行によっては、それも含めてローンを組むことができます。その点では比較的、中古より手元に現金が少なくても踏み出しやすいと思います。

江藤:最近女子で買っている方ってやっぱり多いですか?

守屋:増えてますね。2年ほど前にこのプロジェクトを始めたときは、友達が買ったのがきっかけとおっしゃる方が多かったんですけど、最近は将来のことを考えてといった動機の方も増えていると感じます。

老後に家賃を払い続けるのは大変だけど、モチイエだと月々の支払いは管理費・修繕積立金だけになるということを考えて買われる方も増えているように感じます。

スー:1部のぼんやりとした感じとガラッと変わってね、いきなりみんな現実がドーンと現れてきた感じになりましたけど。

モチイエ女子はおうちが好きな人が多い

江藤:何か特長はありますか? こういう女子が多いとか。

守屋:「おうちが好き」というのが、かなり鍵になってくると思います。「モチイエ女子web」に「女子イエナカ研究所」というコンテンツがあるんですけど、そこのアンケートで「部屋に何日くらいいられますか?」という質問をモチイエ女子の方にすると、その回答が「平均10日間」だったんです。

スー:おー、1週間家を出ない。

守屋:はい、10日間なので。

雨宮:本当におうちが好きなんだなぁっていう方が多いんですね。

スー:でも賃貸だと私が一人暮らしを始めて何回か引っ越してますけど、賃貸疲れってあって、ちょっとなんか1カ所剥がれたりすると、「あー、これ出るときいくら取られるんだろう」とか、さっきの壁に穴を開けられないだとか。所詮、人の借り物っていうのは若干気になりますね。

江藤:確かに。あとなんか過ごしやすくしたいけど、「これ別に自分のものじゃないしな」っていう狭間で揺れている。

スー:とはいえ本当に買っていいのか、みたいな。賃貸の方が良いっていうのもあるじゃないですか。

守屋:そうですね。どうしても引っ越しは、賃貸に比べたら気軽にできなくなってしまうので、好きな街に色々住んでみたいという考えの方には、賃貸の方があっていると思います。

スー:ここで何のお話をいろいろ伺おうとしてたんですか?

江藤:ここでですか?

スー:実は質問をいろいろ書いてきたんです。

江藤:ぜひスーさん、聞きたいことがあれば。もし皆さんも聞きたいことがあったら手を。

資産価値が下がらないマンションとは

スー:しかも全然まったくもって、質問が夢のない話ばっかりですけど(笑)。資産価値が下がらないマンションというのは、どういう定義ですかね?

雨宮:ガチじゃないですか(笑)。

スー:ガチです!

(会場笑)

守屋:定義としては購入された後にずっと住み続けるんじゃなくて、何かのタイミングで販売する時に価格が下がりすぎないということが資産価値が落ちないということだと思います。

実際にマンションの資産価値って、例えば都心の便利なところにあると下がりにくかったりするんですけど、住んだ後の管理組合という住民の方の組織で、ちゃんとした管理ができているところも資産価値が下がりにくいマンションだと思います。

スー:そうなんだ。

雨宮:管理組合がしっかりしているかどうか。

守屋:そうですね。

雨宮:周りの友達がみんな言って、念仏のように唱えている修繕積立金。修繕積立金がいくらなのかっていう。

守屋:新築だと入居してから代替15年ほどで1回目の大規模修繕があるのですが、事業主の修繕計画がしっかり立てられていないと、30万円とか一気に請求されることもあるそうです。

ちゃんと計画を立てているところだと、その計画に沿ってお金が運用されているので、購入される際はそういうところもチェックした方がよいかと思います。

スー:そういうのはどうやって調べるんですか?

守屋:そうですね。マンションギャラリーに来ていただきますと、資料が揃ってますので、聞いていただければ資料をご覧いただけます。

スー:中古と新築どっちがいい? どっちがいいとかもちろん一長一短あると思うけど、どういう人が中古に向いていて、どういう人が新築に向いているとかってあるんですか?

守屋:中古は、例えば住みたいエリアが決まってて、そこで住みたいんだけど新築が出てこない場合は、中古を選ばれた方がいいかなと思います。

あと、新築と中古だと最初に物件価格以外で払う諸費用が違ってきて、新築だったら物件価格の5パーセントぐらい中古だと10パーセントぐらいになります。

スー:倍じゃないですか。

守屋:もしお手持ちの現金が少ない場合は新築の方が比較的買いやすいです。

スー:そうなんだ。(雨宮さんのほうを見て)なんか、「知ってる知ってる」っていう感じですけど。その辺はさすが神戸に行っているだけあって。

その辺のことはわからないですよ。よく賃貸のいい部屋を探すつもりでスーモとかあたりを見て、戯れに買うとかやってみるんですけど(笑)。ローンを何年で組めばいいのかわからなくて。

雨宮:何年にしてすればいいんだとか。

スー:「これ、私は何年に指定すればいいの?」とかね。「初期費用いくらなの?」とか試算してるんですよ。そもそもがあの時点でわからないですけど。

雨宮:普通の基準みたいなものがわからないから、頑張ってどれぐらいなのかとか。

スー:わかんないですよね。

雨宮:全然わかんない。

今の生活環境を良くするために選ぶ

スー:どこから考え始めたらいいんですか?

守屋:一番わかりやすいのが、今お支払になっている家賃を基準に考えることだと思います。家賃の支払い額と同じくらいの月々のローンの返済金額から借入額を決めていただいて、そこに自己資金を足していただくと、大体の予算が見えてくるかと思います。

今、弊社提携ローンの変動金利だと月々の返済額が2,700円くらいになるので、3,000万円の借入なら月々の支払額は81,000円くらいになります。

司会:そうすると、だいたい家賃と一緒ぐらいですかね?

雨宮:若干浮くぐらいですね。

守屋:こんな風に月々の返済額で代替の予算を決めていただいてというところから、始めてみるのがよいと思います

スー:車もそうじゃないですか。黒い車を買った方が中古に出した時に結構高い値が付くとか。

雨宮:スーさん、転売の時に絶対下がらないってほうがいいって言ってましたね。

スー:いやいや、転売するときに下がらないことが大事だっていうことを言っている人が実際に友達にいるんですよ。

雨宮:そりゃそうですよね。

スー:ただ私は本当に自分が住み潰すぐらいの勢いじゃないとダメなのかなっていう。売り出しやすいって考えると、すごいつまらない家に住むことになるわけじゃない?

守屋:基本的には、今の生活環境を良くするために、まず選んでいただきたいですね。ただ、女性のライフステージを考えると、どう生活形態が変わるかわからないので、いざとなったときに本当に売れるかというのは大切です。

マンションギャラリーに行っていただくと、その部屋を賃貸で出したらどのくらいで貸せるか試算したものがあります。賃料査定っていうんですけど、その金額とローンの月々の支払い額と比べて、それでちゃんと利益の出るようなところは安心してお勧めできるのかなと思います。

スー:85歳一人暮らし、もうダメだってなったときに、いわゆるホームに自己資金で入る。例えば貯金が足りないから今住んでいるマンションを売って、そのお金で入ろうと思ったら、とてもじゃないけど値が付かないっていうことになっちゃったら辛いなぁと思って。

雨宮:そうですね。

スー:やっぱりある程度、リセールバリューとか考えたほうがいいんですか?

守屋:そうですね。例えば暮らす人数が変わるだとか、もしかしたらご両親と一緒に暮らすことになるとか、本当にいろいろな可能性あると思うので、それを頭に入れて考えたほうが絶対にいいと思います。

スー:住むんだとしたら、誰も買えない変な家みたいなのがいいんだけどなぁ。

雨宮:そういうのはちょっと安く出るっていうのはあるんですよね。

スー:そっか、通常考えたらやっぱり生活形態が変わるっていうことを考えた方がいい?

守屋:いいと思います。

スー:難しいなぁ。

江藤:考えれば考えるほど。

40歳を過ぎると途端に老後のことを考え始める

雨宮:でも無目的に何となく漠然と「貯金しないといけないなぁ」と思ってやる貯金って、意外と貯まらないじゃないですか。余裕があるときにやろうとか思って。やっぱり繰上げ返済っていう目標ができると、やったって全然違うと思う。

スー:すごい楽しいんですって、繰上げ返済って。私やったことないんでわからないですけど。

江藤:貯めていくっていうよりは、マイナスになっている借金の分をどんどん返していくって気持ちいいんでしょうね。

スー:自分のものにどんどんなっていくんですよね。

江藤:勉強になります。ありがとうございます。守屋さん最後に皆さんにもしメッセージとかありましたら。

守屋:皆さんのおうちを選ぶ選択肢にモチイエっていうのもありだと思っていただけると嬉しいです。以上です。

江藤:ありがとうございました。守屋明日香さんでした。今日はありがとうございました。