2024.12.10
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麻生財務相、決裁文書書き換えについて会見 2018年3月12日(全1記事)
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記者1:幹事社の日本テレビのスズキです。大臣、冒頭ありますでしょうか。
麻生太郎氏(以下、麻生):先日の報道を受けて、国会の議論の中で大きな問題になっていたことを重く受け止め、私から指示した上で全省を上げて職員への聞き取り、また文書の確認を行い、捜査当局の協力もいただいて決裁文書の書き換えの事実について、調査を実施しました。
その結果、昨年の2月の下旬から4月にかけて、本省理財局において森友事案に関する複数14件の決裁文書の書き換えが行われていたことが明らかになっております。
決裁を得た行政文書について、書き換えを行うというようなこと。これは極めてゆゆしきことなのであって、誠に遺憾。私としても深くお詫びを申し上げる次第です。
今後、進行中の捜査にも全面的に協力するとともに、二度とこうした事態が起こらないよう、財務省として引き続きさらなる調査を進めて、その上で信頼回復に向けて努力してまいりたいと考えております。
記者1:幹事社の日本テレビから質問します。まず本省財務省の職員の関与があったという報道もございますけれども、その点に関してはいかがでしょうか。
麻生:今般の書き換えが行われた決裁文書は、近畿財務局のものがほとんどですが、財務省理財局からの指示で書き換えが行われたということが、私どもの管外で出てきておりますので、私どもとしては理財局の一部の職員により行われたことは事実だと、そのように考えています。
記者1:一部、組織ぐるみで行われたのではないかという指摘もございますけれども、いかがでしょうか。
麻生:組織ぐるみの定義がよくわかりませんけれども、私どもとしては、時の理財局の一部の職員により行われたというのが事実だと思っています。
記者1:誰がいつどのように、という詳しいことは、どのように調査なさいますか。
麻生:今後の捜査がまだ途中経過でもありますから、私どもとしては今の段階で個人に聞くということは、誘導尋問というようなかたちにも取られかねない部分がありますので、そういったことは差し控えねばならない。
我々は捜査を受けてる立場ですから、そういった意味では私どもとしての捜査は、ある程度地検の捜査が終わった段階でなければ、進めない部分があるということです。
記者1:そうしますと、財務省としての調査結果の発表は、地検の捜査が終わってからということでしょうか。
麻生:地検の捜査が終わらないと、完ぺきなものはできないだろうと思います。
記者1:先日の会見で、佐川(宣寿)前長官のさらなる処分も検討とおっしゃっておりましたけれども、それについては、その調査が終結してからということでしょうか。
麻生:そういうことになります。
記者1:それから時期が2月下旬と今おっしゃっておりましたけども。ということは、一連の報道がなされて、問題が起きてから書き換えが行われたという認識でよろしいでしょうか。
麻生:一連の報道……。いや、そういう認識ではありません。
2月下旬、いわゆる佐川との答弁の間に、決裁文書との間の齟齬があった。間違いがあった、そうではないかという誤解を招くというようなことで、佐川の答弁に合わせて、書き換えたというのが事実だと思っています。
記者1:そうしますと、佐川さんの答弁に合わせたかたちで書き換えが行われたという認識でよろしいでしょうか。
麻生:佐川の国会答弁に、いわゆる調査結果を踏まえる必要がありましたので、書き換えの経緯等々については、国会での答弁が誤解を受けるようにならないようにするために行われたというのが背景だと思います。
調査が全部終わっているわけではありませんから、今言ったそういう段階だと思われますとしか答えようがありません、今の段階では。
記者1:野党からは大臣の進退を考えるべきであるという厳しい発言もありましたけども、その点についてはいかがお考えですか。
麻生:私の進退については考えていません。
記者1:各社さん、いかがでしょうか。
記者2:今、ゆゆしき事態とおっしゃっていましたけども、ご自身の進退も含めて、責任を取るほどの事態だとは受け止めてない、ということでよろしいですか。
麻生:私の進退については考えていません、と今お答えした通りです。
記者3:テレビ東京の○○です。このような事態が起きるというのは、財務省が組織として問題があると思うんですが、今の組織として、財務相はどのように考えていますか。
麻生:私としては、財務局の理財局の一部の職員によってということは、私どもとしては認めないといけないことだと思います。
財務省全体としての信頼ということに関しては、一部の者によって全体の信頼が失われたとなっているのは、甚だ残念ですけれども、私としては財務省全体の組織が(問題)と考えているわけではありません。
記者3:一部の方だけに問題があったということですか。
麻生:書き換えが行われたという点が問題なんです。決裁文書が起きた後に書き換えているのが問題なんだと思います。
記者3:何かしらの圧力というか、書き換えるというのは、よほどのことがないとやらないことだと思うんですけど、そのへんはいかがですか。
麻生:少なくとも理財局の中において、理財局長の答弁と現場との仕業の齟齬が出たということで、いわゆる国会答弁の齟齬が起きるということを考えて、今やったということなんだと思います。
記者3:大臣ご自身が、財務大臣のときに書き換えが行われることはどう思いますか。
麻生:1回や2回も質問せずに、もうちょっと分散してくれないかな。テレビ東京だけのインタビューじゃないんだろうから。
記者4:NHKのクスタニです。答弁に合わせるために、書き換えたというのは、逆じゃないかと思うんですけれども、それは逆に答弁に合わせるために事実を書き換えたということなんでしょうか。
麻生:答弁に合わせるというのが、佐川が2月から3月にかけての答弁の内容に書いて、いわゆる書き換えノートについて、答弁に合わせて書き換えたということだと思います。
記者4:逆に資料に基づいて答弁すべきだと思うんですけれども、逆に答弁に合わせて書き換えるって、明らかに変じゃないですか。
麻生:変だから処罰されたんだよ。
記者4:それについての責任はどう考えておられるんですか。
麻生:それによって佐川が減給の上でやめるということになった、ということだと思いますが。
記者5:朝日新聞のオガタです。大臣ご自身が財務大臣のときに書き換えが行われたという点、監督責任はどう感じていらっしゃいますか。
麻生:誠に残念だと思いますし、誠に申し訳ないと思っています。
記者6:NHKのノグチです。(安倍)昭恵夫人についての発言も削除されていたということなんですけども、これはどうしてなんでしょうか。
麻生:少なくともあの文書に関して、経緯を全部知りませんけども、ほかの政治家の名前も何人か与野党含めて、いくつかざっと上がっていると資料だったと記憶しています。
その中の一緒のところに書いてあったんであって、関係者の名前が全員そのページだけ抜けてた、書き換えたということじゃないですか、あれは。
記者6:首相や夫人が関係していたら辞任するとおっしゃっていたと思うんですけども、その関係だったりとか、そういう発言があったからこそ、守るために削除した。そういうことではないですか。
麻生:文脈からして、その点は全然関係ないと思います。
記者7:大臣ご自身が書き換えの事実を知ったタイミングはいつでしょうか。
麻生:3月11日です。
記者8:毎日新聞のヨコヤマです。今のお話をうかがっていると、書き換えの背景では、やはり政治家、あるいは政府に対する忖度が働いたとお考えですか。
麻生:いいえ、考えていません。
記者8:もう1つ、財務省では昔「大蔵接待」(注:大蔵省接待汚職事件)という不祥事がありましたけども、あれと今回質は違うと思いますが、組織の問題であるとお考えでしょうか。
麻生:財務省のいつの話?
記者8:「大蔵接待」は90年代の話です。その後、組織の解体というか、金融庁の発足までいってしまいましたけども。そういったことと問題は違うと思いますが、組織としての同じような問題があると思いますか。
麻生:意味がわかりましたけども、問題の本質はまったく違うと思います。今の段階として、私どもとしてはこういったようなことが二度と起きないようにしなきゃならないというのは、はっきりしてると思います。あのときの話と同じようなものとは全然考えていません。
記者8:どちらが重たいですか。
麻生:どちらが重たい? 今の段階で、申し上げる段階にはありませんね。
記者9:ニッカンスポーツのシミズと言います。書き換えの指示系統の一番トップはどなたになっているんですか。
麻生:書き換えの一番トップは、そのときの担当者で、ハンコの番号から言ったら、そんなに偉いところではないと思います。
最終的な決裁として、理財局の長だというのは、当時の佐川が理財局の長であったから、その意味では理財局長ということになろうと思います。
記者9:そうすると、佐川さんの判断で書き換えを行ったということになるんですか。
麻生:佐川の判断の前の段階だと思います。今は調査が全部終わっているわけはありませんからなんとも言えませんけれども、そういった判断をしているのではないと思います。
いずれにしても書き換えは当時の理財局の一部の職員によって行われたので、最終責任者が理財局の局長である佐川になるんだとは思います。
記者9:大臣が昨日お知りになるまで、佐川さんより上への報告とか、相談とかはなかったのですか。
麻生:それもこの文書に関してはないです。
記者10:朝日新聞のマツウラです。局長の前の課長。そうしますと、本省の課長などが指示したということになるんでしょうか。
麻生:どのへんのところまで指示したかは知らないけど、最終決裁文書の一番上は部長とか、そのへんのとこだったと記憶しています。正確な記憶ではありませんけども。
記者11:朝日新聞のオカダです。書き換えられた資料をもとに、国会議員はずっとこの1年間、国会で議論してきたと思うんですけども、その責任について、どうお考えでしょうか。
麻生:行政の在り方として、基本的に決裁文書を書き換えたというのは、甚だゆゆしき問題なんだと、私どもはそう思っています。
私どもとしては、こういったことが二度と起こらないようにするというのが、一番肝心なところだと思っています。
記者11:正しい行政文書じゃない文書で、国会で議論されたと思うんですが、本当の文書じゃない文書で国会で議論されたことについてはどうお考えでしょうか。
麻生:元の文書じゃない文書で?
記者11:(その文書)をもとにして、国会議員の方々は国会で話をされていたと思うんですが、その責任についてどうお考えでしょうか。
麻生:今申し上げた答えです。
記者4:NHKのクスタニです。これまで、この1週間の間でずっと「調査するように」とあったにも関わらず、なかなか出てきませんでした。
ようやくこの1週間経って出てきたので、これまでの時間、何を調査していたんだろうか、隠蔽だったんじゃないか。そう思われかねないと思うんですが、そのあたりどうでしょうか。
麻生:私どもとしては、少なくともこの種の話については、事務方において、その内容については、どういう内容で調査したのかというのは事務方に聞かれたほうがいいと思います。
私どもとしては、少なくとも今の途中報告があったわけではありませんし、そういった意味では今の段階でどういう内容でしていたのかについては、事務方に聞かれたほうがいいと思います。
記者4:ただ捜査中なので、地検の捜査が続いているのでできないというお話をずっと言われてたと思うんですが。
麻生:確かに。
記者4:逆にその段階で、今話しているのはどうしてなんでしょうか。
麻生:今の段階で、私どもでできる話を捜査当局にこれまでの経緯、我々がやってきたものをきちっと調べた上でやらなければ、捜査当局に、我々被疑者の立場ですから、調べられてるほうが「調べてる内容を教えてくれ」なんて言ったって、言うわけないですから。当然でしょう。
だから、そういった意味では、私どもとしてはいろいろなことで、中身については事務方に聞いてもらったほうがいいと思います。
ぜひ内容についてということを聞く前には、きちんとこちらの対応をしてない限りは、できないと思いましたし、時間が限られてる感じがありました。
ぜひ、そういうことをきちんと調べた上で、この問題のこの文書だけ原文なり写しなりを見せてもらえないか、という交渉が地検との間にできた、というように理解されたらいいんじゃないですか。
記者4:隠蔽ではないということでしょうか。
麻生:当然です。いいですか?
(麻生氏、退出)
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