目指したのは「全ユーザーを全力で信じるサービス」
性善説から生まれたCASH、その結果は?

Fireside Chat「“モノを瞬時に現金化” 注目アプリ「CASH」、連続起業家の新たな挑戦」 #2/3

TechCrunch Tokyo 2017
に開催

「毎日、社会実験をやっている感覚なんです」ーー。東京・渋谷で開催するテックイベント「TechCrunch Tokyo 2017」に、「CASH」を運営するバンク代表・光本勇介氏が登壇しました。わずか16時間で総額3億6,000万円をキャッシュ化したことで話題になったCASH。連続起業家でもある光本氏が次の挑戦に「2次流通の市場」を選んだ理由はなんだったのでしょうか。CASHの今とこれからの展望などを語りました。 

「究極的にはすべていい人!」を前提に作ったCASH

岩本有平氏(以下、岩本):定量的な話は聞けなさそうなので(笑)。できれば定性的なお話だけでもうかがえないかなと思います。

光本勇介氏(以下、光本):はい、定性……。

岩本:例えば、リピートするユーザーさんはいるのか、属性としてどういう方が多いのか。たしか最初は、ブランド品とか、わりと商品のカテゴリーを絞られていて、しかも認識も少し緩かったという話だったり。ただ性善説にもとづいて、みなさんちゃんと商品を送っていた。その辺での気付きなどあれば、教えていただけないですか?

光本:はい。うーん、気付き。

私がすごく興味があったのは、世の中のあらゆるインターネットのサービス、その多くって、悪い人がいるのが前提で設計されていることが多いんです。それって、しょうがないと思うんです。サービスを安全にちゃんと運営していかなきゃいけないから。悪い人がいることが前提で、いろんなサービスやいろんなUIが作られたりしている。

私が挑戦したかったのは逆です。基本的にほとんど、究極的にはすべての人がいい人! なんですけど、残念ながら一部、悪い人が仮に出たとしても、「ほとんどの人がいい人だから成り立つよね」という。

全ユーザーを全力で信じるサービスを1回作ってみて、かつ、それが成り立たせられたら、今後のインターネットのサービスの作り方も変わるんじゃないかなって。それを実験してみたかった。

でも、実際に運営してみて思うのは、そういう作り方だったり、そういう設計の仕方も、いろんな領域に可能性としていっぱいあるんじゃないかなと。

岩本:悪い人は、わりといたんですか?

光本:悪い人? 悪い人は、私たちが思っていたより少ない。日本人は……いい人(笑)。 

(会場笑)

岩本:なんんかカタコトに(笑)。「ニホンジン、イイヒト」みたいになってますけど大丈夫ですか?(笑)。じゃあ、そういう方に厳しい対処をすれば、サービスとしてうまく回っていくっていう状況なんですね。

光本:はい。そう思います。

“社会実験”での資産は競合差別化になる

岩本:でも、それがわかっちゃうと、今までみなさん、そこが怖くて社会実験ができなかっただけで。資金力や体力のある会社さんって、同じようなサービスができたりしちゃうんじゃないですか?

光本:できると思います。

岩本:じゃあ、わりと競合とかも出てくる可能性が……?

光本:わからないですけど、どんなインターネットのサービスでも、競合が出ないことはないと思っているので。

岩本:まぁ、そうですね。

光本:自分たち事じゃないのでわからないですけど、可能性としてゼロではないんじゃないかといつも思っています。

岩本:そうなったときにCASHの、バンクの強みはどういうところになるんですかね。先行者として社会実験の経験が長いと言ってしまえば、それまでかもしれませんが。

光本:いや、私たちはまだたった2ヶ月で、ぜんぜんブランド構築だったり、認知だったり、スケールできているとは思っていないです。そういった意味では常に危機感を持っています。

まぁ、そうですね……、運用すればするほど、数値がたまっていくので。それってお客さんに還元できる数値もあるんですよね。高く買い取るとか。そういう意味で、今、日々運用している数値も自分たちの資産になって、結果的にはそれが競合差別化になる。

けれど、これは競合さんも同じことをやられて得られる数字だと思うので。ものすごく複雑な技術を使ったサービスでもないですし、それ以上になるとやっぱり、マーケティングだったり、プロモーションだったり、ブランディングだったり、UI、UXだったり。そういったところをすべて全力でやりまくる、という感じになるのかなという気がします。

「買取アプリ」と自称しない理由

岩本:最近、御社の方がデザインの話についてスライドをシェアしていましたけど。

光本:はい。

岩本:あれはわりと好意的というか、絶賛されているようです。ブランドは徹底して作っていますよね。

光本:そうですね。見せ方によって、まったく違う市場ができあがったり、とらえられ方をされたりするっていうのを、私もいっぱい失敗しているのでいつも感じています。

「CASH」は何個目のサービスなんだろう……。8個目とか9個目のサービスになるので、やっぱり今までの経験上、見せ方ってすごく重要だなと思いながら今回も作りました。

どういうサービスとして見てもらいたいのか、表現したいのかはすごく気にしていますね。ですから先ほども「速攻買取アプリですかね? あえて言うなら」と質問をいただきましたが、今まで私たち一貫して、1回も「買取アプリ」と言ったことがないんですよ。

「買取アプリ」というと、なんかワクワクしないじゃないですか。でも「目の前にあるものが瞬間的に現金にかわる、キャッシュにかわる」というと、なんかちょっとワクワクするじゃないですか。だから、自分たちが使う言葉にも気をつけたりしています。

興味ある市場や需要は「1つのプロダクトでは抱えきれない」

岩本:お時間なくなるので、最後に1つだけ教えてください。もともとはCASHがローンチしたタイミングで、「もう1つサービスを予定しています」みたいな話があったと思うんですが。

光本:はい。

岩本:それがまだ出ていないので、どうなっているのかなというところを含めて。今後、周辺環境が変化するなかで、バンクはどういう会社になって、どういうサービスをやっていくのか。ヒントやキーワードがなにかあれば教えてください。

光本:バンクってそのまま、直訳すると「銀行」なんですよね。だからやっぱり、お金を扱う、お金がテーマの会社になっていくと思います。サービス名と会社名が違うのは、ほかのサービスを出す可能性があったからであって。

私たちが興味のある市場や需要、使っていただきたいなと思う消費者は、1つのプロダクトでは抱えきれないくらい大きな市場だと思っています。なので、いずれかのタイミングで、ほかのサービスを出していきたい。構想はめちゃくちゃありますし、もうモックアップもいっぱいあります。あとは、これをいつ出していくかなということです。

岩本:今日は、ありがとうございました。今後の展開に期待いたします。

(会場拍手)

<続きは近日公開>

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TechCrunch Tokyo

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