ジャスティン・インパクトでグーーン!

司会者:では、記者会見のほうに移りたいと思います。挙手をお願いいたします。

記者1:フリーランスのホッタと申します。日本語で失礼します。

ピコ太郎:よろしくお願いします。

記者1:ピコ太郎さんの動画が非常に再生回数が伸びたというのは、巷ではジャスティン・ビーバーさんがツイートをしたと聞いておりますけれども。ご紹介の最初のビデオを見たかぎりでは、もうすでにその前からずいぶんグラフの線が上昇を描いていた。

ご自分では、この伸び方、やはりビーバーさんによるものなのか、それよりも自然にやはり伸びていただろうと思われるのか。ご自分ではどう評価されますでしょうか?

ピコ太郎:日本語OK?

(会場笑)

ピコ太郎:大丈夫ですか。まあJapanese Onlyですけれども。

そうですね、きっと一番最初は日本の中高生の方がすごく観てくれたかなというふうに思います。(自分は)きっと世界で一番エゴサーチをしてると思うので。

きっと、プロデューサーの古坂大魔王さんがいろんなアーティストの方と知り合いでして。そのいろんな人に、AAAさんとかLiSAさんとかSilent Sirenとか、いろんな日本のバンドの方が応援してくれたんですね。そこで一気にバーっとまず中高生の方が観てくれて、その段階でも「すごいな」と思ったんです。

ところが、あとから気づいたんですけど、歌詞が英語だったんですね。びっくりして。そうすると、アメリカかな、海外の「9GAG」というところのサイトがまずピックアップしたんですね。その瞬間に1日で1,000万回ぐらい一気にいったんですね。

そこで来るんです。ジャスティン・ビーバー。これを僕らスタッフは全員で「ジャスティン・インパクト」と呼んでおります。そこから一気にグン、グン、グーーン! ってきたんですね。

ですからやっぱり、一気にドンっていうことにも必ずなにか序章があって、その序章からミラクルが起こっていた気がします。

ですから今回のこれはもう、ミラクルが2万回くらい起こったと思っています。ミリオン・ミラクル……ミリオンって何回?

通訳:100万ですね。

ピコ太郎:そこまではいかないです。

(会場笑)

カバーしてほしいのはアリアナ・グランデ、アントニオ猪木

ピコ太郎:なので、なにか起因があって、そこにジャスティンというものすごい大きなものがあったと認識しております。

もちろんこの「ジャスティン・インパクト」がなければ、こんなにたくさんの方が……きっとここで(会見を)やっても4人くらいしか来なかったと思います。

でもなにかジャスティンに伝わるものが(あって)、(それが)日本のなかでも燃えてたのかなって思います。ですから、世界中の人に言いたいのは、「ありが玉置浩二」ということですね。

(次の質問者を見て)ジャスティン?

記者2:父親です(笑)。『江南スタイル』のPSYさんとかがピコ太郎さんのことを応援してきたという経緯がありますけれども、そちらについてなにかコメントがあればお願いします。

あと、さまざまな替え歌というか、カバーがたくさん出ていますけれども、どんな有名人にカバーしてもらえたらピコ太郎さんはうれしいでしょうか。

ピコ太郎:いやもう、たくさんの人がカバーしてくれてまして、本当に日本のアーティストもそうですし、韓国のアーティストもそうですし、インドの方なんかはもう最高だなと思って、「アァ~~~~、ペンパイナッポー、アッポーペン!」って言うんですよ。

(会場笑)

ピコ太郎:あれが今のところ、マイフェイバリットビデオです。なので本当に、これに関してはバラードバージョンがあったり、テクノバージョンがあったり、EDMバージョンがあったり、たくさんあるんですけど、これを使って、自分のやりたいことをやるのは見たいですね。

つまり、マッシュアップしてほしいですね。やっぱりファンなので、アリアナ・グランデさんとか見てみたい。あと、アントニオ猪木さんとか、大ファンなので。

(会場笑)

ピコ太郎:そしてやっぱりジャスティン・ビーバーさんも見たいですね。

(会場笑)

ピコ太郎:あと、マナカナさんとか。ジャパニーズツインズ。見てみたいなぁと。見てみたいですね。

モノマネをされるのがこんなにうれしいとは

記者3:LINE株式会社BLOGOS編集部のタノと申します。ピコ太郎さんのプロデューサーである古坂大魔王さんは、日本のモストフェイマスなシンガーの和田アキ子さんの身体に憑依させる、「アッコさん入ってる」というモノマネネタをお持ちです。

もし年末の歌合戦で同じステージに立つようなことがあった場合、アキ子さんとなにかコラボをしたい可能性、もしくはご希望はなどはおありでしょうか。また、先ほど記者の方からも出ましたが、モノマネをされる立場になられた、そのお気持ちをお聞かせいただければと思います。

ピコ太郎:まず、プロデューサーの古坂さんのことなので、心境まではわからないのですが、なにか通ずるところがたくさんありまして。僕らはそれを「Bluetooth」と呼んでいるんですが。

(会場笑)

見たことはあるんですが、古坂さんは本当に和田アキ子さんのことが大好きだと思うんですね。それで、モノマネをするのではなく、モノマネをする人を身体に取り込む、という感じにしたほうがいいんじゃないか、というものだと思うんです。

ただ1つ言えるのは、これは世界中の人は「はぁ?」って思ってると思うんですけれど、なにを言っているか全然わからないと思うんですが、きっと、たくさんいろんな方のモノマネを中に入れることによって、似てくるという芸だと思うんですね。

きっともしも、まだお話もないのでそんなことはぜんぜんないとは思うんですが、例えば年末のそういう番組で会う機会があったら、古坂さんがこの間言っていたのは、「土下座して謝りたい」と。

もう1つは、モノマネをされるというのがこんなにうれしいとは思わなかったです。アイデンティティをすごく感じてくれている気がして。そこには愛がありますね。私が歌っているテーマというのがあります。「世界平和」「家族、友人、いとこ、はとこへの愛」、そして「宇宙物質・ダークマターの存在証明」です。

(会場笑)

そういうことが伝わっているんだなと、とても思いました。よろしいでしょうか。

司会者:宇宙物質のところはわかりませんでしたが、次にいきましょうということです。

まだ1円ももらっていない

ピコ太郎:あ、上杉さん。よく動画見てます。

記者4:お会いして光栄です。NOBORDER、ニューズオプエドの上杉隆です。2つ質問者がありまして。この『PPAP』の大ヒット。この前の生活とAfter PPAP、これで一番変わったもの、プライベートなことも含めて、そのあたりはどこなのかということが1点。

もう1点がここまで世界的に大きな仕事を成し遂げたということで、この次に狙っているもの、これはいったいなんなのかということをおうかがいしたいです。

ピコ太郎:このPPAPがパーッと広がってから、実はまだ1ヵ月ぐらいしか経ってないんですね。なので、まだ給料日も来てないんです。

(会場笑)

だから1円もまだもらっていません。なので、まだバイトは続けています。最近は、カナブンに角をつけてカブトムシって言って売ってるバイトをしています。

(会場笑)

そういう意味ではぜんぜんまだ生活環境はなにも変わってないんですが、つい3週間ぐらい前、浅草に取材で行ったんです。

そうすると、海外の修学旅行生、おじさん、おばさん、子どもたち、ファミリー、見た瞬間に「Oh! PPAP!」「Oh! I have a pen!」「I have a pen!」ってすっげえ言うんです。日本の人はなぜか「ああ、あの人ね。はいはい」ぐらいの(笑)。

(会場笑)

びっくりしました。インドの方、タイの方、フィリピンの方、あとイギリスの方、アメリカの方、中国の方、韓国の方、台湾の方、みんな「Oh!」って言うのを見て、「映画撮ってるのかな」とか「夢だ」とか、本当にちょっと一瞬ぼわっとしました。眠りが浅いです。

もう1個はなんでしたっけ?

記者4:このあと。

ピコ太郎:あ、このあと。すごく言ってもらえるんですね、「この次が大事だ」「次、みんな期待してるよ」と。こんなのが続くわけがないです。そんなこと考えて「よーし、次も当ててやるぞ!」とはぜんぜん思っていません。

今、一番楽しいな、おもしろいなって思う曲をどんどん次々、しかもすごいスピードで出していくことを続けます。そのうちまた誰か有名な方に言ってもらいたいと。

だから、本当に今は自分でこう「楽しいな」「おもしろいな」って思うものをどんどんすごいスピードでたくさん作っていくようにがんばります。

ただ、お金はほしいです。30万円ぐらい。

(会場笑)

よろしくお願いします。

PPAP誕生秘話

記者5:フィリピンにはたくさんのファンがいます。フィリピンのみんなが知りたいのは、どんなインスピレーションを受けてこの『PPAP』を作曲されたのか。あとは、ビデオの制作過程を教えていただければと思います。

ピコ太郎:あのー、プロデューサーの古坂大魔王さんの家に行きまして、曲を作りましょうというふうになりまして、まず僕たちは、あらかじめトラックを作っておくんですね。

それで、トラックをポンと流します。その瞬間に、もう一発目に出た言葉を大事にするんです。あれは3年前に作ったトラックだったんですね。

それで「よーし、(歌詞を)書こうかな」と思って、ペンを持ったんですね。「I have a pen.」。

(会場笑)

ピコ太郎:それで、古坂さんは青森出身なんですね。青森はりんごが名産です。りんごがいつもあるんです。そこに「ふじ(ブランド名)」があったんですね。それで、「I have a apple.」

……アッポーペン!(Apple-Pen!)。本当にこれでできました。

(会場笑)

ピコ太郎:前の日に食べたパイナップルの缶詰があったんです。「I have a pen.」「I have a pineapple.」。

……パイナッポーペン!(Pineapple-Pen!)。

アッポーペン、パイナッポーペン、曲が「落とせ~」「落とせ~」って迫ってきます。

……ペンパイナッポーアッポーペン!(Pen-Pineapple-Apple-Pen!)。その瞬間に踊ってました。

ここまでが1分です。それで、曲が45秒です。これが本当のできあがった誕生秘話です。

記者6:今の日本をあまり詳しく知らない、海外に住んでいる人にとって、ある意味ピコ太さんが現代日本の代名詞になったと思います。

(会場笑)

記者6:少なくとも現代日本・ネットポップカルチャーの代名詞になったと思います。責任感は感じているのでしょうか? 全世界で有名になったことは、これからのキャリアに影響を与えるのでしょうか?

ピコ太郎:まずは世界の方に本当に言いたいことがあります。日本にこんなやつは俺しかいません。

(会場笑)

ピコ太郎:だからみんなが笑ってくれたのかなと思います。すごく有名になったことはありがたいのですが、決して代表ではございません。ただ、日本のカルチャーで、この見た目で、と思ってくれる人が多いのはとてもうれしいです。

なので、できるだけ多くの国に直接行って、一緒にりんごにペン挿したいですね。ただ1つだけ言いたいんですけれど、カバー動画で、実際ペンを持って、本当にりんごに挿している人がいます。あれ、もったいないです。

なので僕は必ずエアーで、マイムでやります。フェイクで。なのでりんごはきちんとりんごっぽく持っています。パイナップルはこう持つと、ふさが痛いです。

(会場笑)

だからこう持っています。こういうのをちゃんとやりましょう。そうすれば、おのずとペンも、アップルも、パイナップルも見えてきます。イマジネーションです。