バックオフィスをテーマにしたミートアップが大反響
野田洋輔氏(以下、野田):みなさん、お集まりいただきまして、ありがとうございます。バックオフィスヒーローズの編集長を務めております、野田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
野田:ありがとうございます。今日は第2回目なのですが、「働きがいのある会社の作り方」というテーマのもと、このあと働きがいのある会社の作り方のプロ中のプロがいろいろとお話をしてくださる予定になっておりますので、ぜひみなさんお楽しみに。
最初に、前回のミートアップの様子をご紹介いたします。前回は「企業の成長期に求められる管理部門リーダーの役割とは?」というテーマのもと、ほぼ日のCFO、メルカリのCFO、そして弊社コンカーの管理部部長である金澤の3人でお話をしてもらいました。
いろいろと議論が尽きず、成長のフェーズによって変わること、変わらないことなど、さまざまな角度から議論が進みました。今日もパネルディスカッションのあとにQ&Aの時間を設けています。
前回はとても活発に質問が出て、質問を切らないと終わらないような状況でしたので、企画した者としては非常に嬉しく思った次第です。今日もおそらく聞きたいことがいっぱいあると思いますので、ぜひ登壇者に質問をぶつけていただければと思います。
全体の参加者は(スライドを指して)このような感じで、テーマが成長期の話だったということもあり、中堅、中小企業の人が半分以上というような状況でした。
ちなみに、今日いらっしゃっている方の中で、前回もミートアップに参加されたという方はどれくらいいらっしゃいますか? 手をあげていただけますでしょうか。
(会場挙手)
野田:少ないですね(笑)。今日はおニューな方々ということで、紹介した甲斐があったと思います(笑)。従業員規模的にはどうでしょうね。100人以下の企業にお勤めだという方はどれくらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
100人から1000人くらいの企業の方?
(会場挙手)
けっこういらっしゃいますね。1000人以上の会社に勤めていらっしゃる方?
(会場挙手)
かなりバラけている感じですね。今日のパネリストの3人は、それぞれ当てはまる企業規模の方だと思いますので、自分たちの企業に合った規模の会社の話を聞きたいというときは、ご指名で質問をしていただければと思います。
前回のレポート記事を公開しているのですが、こちらの記事を読んでいただいた方は手をあげていただいてもよろしいですか?
(会場挙手)
あ、少ないですね。ぜひ読んでいただければと思います。バックオフィスヒーローズのメディアで掲載されている記事です。
こちらはNewsPicksのほうでもPickされているのですが、一応、536Pickというのはこういったイベントレポートの記事の中では非常に多いという話を聞きました。(平均値の)2倍くらいだとNewsPicksの人からは聞いております。
コメントもたくさん書き込んでいただいていて、「管理部門に配属された新人さんに読ませてあげたいです」「エースを持ってこれる会社は間違いなく伸びる」など、いろいろなご意見が載っています。
ここにあげたもの以外にも、コメント自体も非常に有意義なものがたくさんあると思いましたので、記事自体も読んでほしいですし、NewsPicksのほうもぜひご覧くださいませ。
管理部門のヒーローを探すメディア
野田:バックオフィスヒーローズが実現したいことについて。私どもコンカーという会社は、出張や経費清算、経費管理のサービスを提供している会社で、ふだんから経理や管理部門の方と日々接しています。
そんな中で、事例になってくださったお客さまのところへ取材に行くこともあるのですね。そうすると、中小企業、成長企業の中でも、「バックオフィスや管理部門が非常に強い会社ほど、成長しているのではないか」という思いを抱きます。
メディアの中では、営業やマーケティング、商品企画、開発の人などが表に出る記事はたくさんありますが、バックオフィスで活躍する人を取り上げているものは意外と少ないと思っております。
そういったこともあり、「それならば私どもがメディアを始めてしまえ」ということで、バックオフィスヒーローズというメディアでありコミュニティを始めることにしました。
バックオフィスの部門では、なかなか答えのない問いが日々生まれていると思いますが、そんな中でリーダーシップを発揮していくことを支援できるような情報を提供していきたい。
それから、さきほどのあまりメディアに露出しないじゃないかというところにも通じるのですが、社外の同じような立場で奮闘する人の話を聞く機会を増やしていきたい。
そして、まだ知られていないバックオフィスヒーローを探す。これをメディアと今日のようなミートアップという場でどんどんやっていきたいと思っております。ぜひ、まだご覧になっていない方は見てください。
それでは、メンバーを紹介させていただきたいと思います。私が編集長なのですが、ふだんはコンカーという会社で、中堅中小企業向けのマーケティングを担当しております。
それから柿野ですね。副編集長なのですが、ふだんはマーケティング全体の責任者、本部長をやっています。それから、安東という人間がもう1人、副編集長というかたちで、3名で編集部を運営しております。
本日のミートアップのウォーミングアップとして、みなさんがここで会ったのも何かの縁です。同じテーブルの人、右隣りか左隣り、2人か3人くらいで「自分が思う働きがいのある会社とはどんな会社か?」「今日のミートアップでこんなことが聞きたいと思っています」というお話を、自己紹介を兼ねて3分ほどでしていただけますでしょうか。よろしくお願いします。
(3分経過)
ありがとうございます。最初はシーンとしていましたが、やっぱり話し出すととまらない(笑)。ぜひ、今お話いただいたミートアップで聞きたいことを、最後のパネルのあとのQ&Aでもぶつけてください。
「働きがいのある会社ランキング」1位に輝いた3社が登壇
野田:それでは本編に入りたいと思います。先ほど事前の打ち合わせでも、非常におもしろそうな話、興味深い話が聞けそうだということを確信しております。パネリストをご紹介させていただきます。みなさま、盛大な拍手でお迎えください。シスコシステムズ、業務執行役員、人事部長の宮川愛さんです。
(会場拍手)
続きまして、Acroquest Technology、組織価値経営部マネジャーの鈴木達夫さんです。
(会場拍手)
弊社コンカーで管理部部長を務めている金澤千亜紀です。
(会場拍手)
そして、ここからのモデレーターは、at Will Workで代表理事を務めていらっしゃいます、藤本あゆみさんです。
(会場拍手)
今日は、どうぞよろしくお願いいたします。ここからは、藤本さんに進行をバトンタッチして進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
藤本あゆみ氏(以下、藤本):はい。では、(パネリストの)みなさん、お席に座っていただけますでしょうか。みなさん改めまして、こんばんは。
参加者一同:こんばんは。
藤本:今日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。男性が多いですね。半々くらいかと思っておりましたが、男性が意外と多いと思っています。
ここからの進行は、一般社団法人at Will Workの藤本が務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。このあとみなさんから、少しずつ自己紹介をしていただきながら、お話を進めていこうと思うのですが。
前回、第1回目のミートアップのときに、すごくたくさんの質問が出たと聞いております。「今日は絶対になにがなんでも質問したい!」と思っている方は、どのくらいいらっしゃいますか?
(会場笑)
藤本:それによっては、質問タイムをちょっと多めに取ろうと思っているのですが(笑)。(質問)しなくてもいいですよ。あとから「さっき手をあげたよね?」と言って、指したりしませんので。「今日は絶対にこれだけは質問したい」と思っている方は、どのくらいいらっしゃいますか?
(会場挙手)
藤本:意外といない? あ、いらっしゃいますね。わかりました。では、やはりいっぱいいるということで進めていきたいと思います(笑)。さっそくみなさんに自己紹介をしていただきながら、どんなことをしているのか、また取り組みの背景なども、ちょっとずつお話をしていきたいと思っています。
Great Place to Work 大規模部門代表・シスコシステムズ
藤本:まず宮川さんからお願いします。
宮川愛氏(以下、宮川):シスコシステムズ合同会社の宮川と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
宮川:まずは会社の説明から簡単にしたいと思いますが、シスコはなかなかコンシューマーのプロダクトをやっていない会社なので、馴染みのない方も多いかと思います。
ネットワークインフラ、いわゆるインターネットがつながるためのネットワーク機器ですね。こちらを販売している会社でして、もともとはアメリカのシリコンバレーのほうに本社がございます。(社員は)全世界に7万2000人くらいおりまして、日本にはだいたい1200名弱くらい。
今回、2020年の東京オリンピックのネットワーク部門にて、パートナーというかたちでやらせていただいております。今後、ネットワークといいますと、地方創生のICT(Information and Communication Technology)であるとか、デジタイゼーション、IoT(Internet of Things)ですね。こういったキーワードがかなり出てきまして。
会社として、オリンピックにおいても、リアルタイムでより臨場感ある、いろいろな情報がみなさんのお手元に届くような取り組みに貢献をしていきたいと思っております。
私自身は、実は4年ほど前にシスコに転職をいたしまして、2年ほど前から現職に就き、ずっと人事畑でやってまいりました。本日は、どういったご質問があるのかドキドキしているところではありますが、可能な限り、隠すことなくお伝えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
藤本:よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
Great Place to Work 小規模部門代表・アクロクエストテクノロジー
藤本:では、鈴木さんお願いします。
鈴木達夫氏(以下、鈴木):Acroquest Technology株式会社の鈴木達夫と申します。今日はよろしくお願いします。自己紹介ということだったので、会社紹介ではなくて自己紹介スライドを作ってきたのですが(笑)。
一応、会社のことを簡単に説明しますと、ITの会社で、IoT、ビッグデータ、機械学習、システム開発、そういったものをキーワードにやっております。今で創立27年ですかね。新横浜のほうにある会社です。
私は、聞きなれない部署だと思いますが、組織価値経営部(Organizational Value Management)という、組織の価値を高める部署におります。私自身は、大学院まで情報系で、プログラミングと、あとオリエンテーリングと書いていますが、ご存知の方はいらっしゃらないですよね?
藤本:オリエンテーリングというのは何ですか?
鈴木:オリエンテーリングは、地図とコンパスを持って、山の中を走り回るスポーツです。
藤本:スポーツなんですね。
鈴木:遊びではなくて、競技スポーツでずっとやっております。この会社は新卒で入りました。ですから、私はこの会社しか知りません。エンジニアで入って、はじめのころから夏はエンジニア、冬になると新卒採用のシーズンになるので、(人事担当と)二足のわらじでやってきました。
2001年ですかね、これから会社を大きくしようというときに、人事の専属が、私の上司の副社長1人しかいなかったんです。「さすがにそれはまずいだろう」ということで、声を掛けていただいて、今の組織価値経営部に入りました。今年で無事、勤続20年というかたちになりました。
仕事内容的には、組織価値経営部と名前は付いていますが、実は裏方です。人事、総務、経理、広報、組織コンサル。あとは、ミャンマーのヤンゴンにある支社の対応などですね。エンジニアリング以外のことは全部やるという。まだ80(名)弱くらいの小さな会社ですので、何でも屋さんです。趣味はこちらでございます。温泉巡りで温泉ソムリエを取りました。
藤本:名刺にも書いていましたね。
鈴木:いろいろと全国の温泉に行くのが趣味です。そうした感じで、今日はよろしくお願いします。
(会場拍手)
藤本:よろしくお願いします。ありがとうございました。
Great Place to Work中規模部門代表・コンカー
藤本あゆみ氏(以下、藤本):では、続きまして金澤さん、よろしくお願いします。
金澤千亜紀氏(以下、金澤):株式会社コンカー管理部の金澤千亜紀と申します。本日はよろしくお願いいたします。会社については、先ほど野田のほうから説明がありましたので、私自身の自己紹介なのですが。
私は新卒である小さな専門商社に入り、そこで3年ほど働いてからSAP(ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社)に移りました。SAPではずっとコントローリング、管理会計の部署におりました。そこで10何年か働き、辞めて、夫の仕事の都合でアメリカに2年くらい行っておりました。帰ってくるときに、こちらのコンカーとご縁がありまして、就職いたしました。
コンカーでは管理部ということで、バックオフィス全般を担当しています。私が入社したときはまだ20数名の会社規模でしたので、自分でいろいろとやっているようなところが、今は管理部だけで12名くらいの規模になってきました。その中で人事のファンクションを持っているので、担当しています。どうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
よろしくお願いします。ありがとうございました。
藤本:最後に私も少しだけ。改めまして、藤本と申します。今日はat Will Workという社団法人の代表の名前で来ていますが、実はもう1つ仕事をしています。Plug and Play Japanという、シリコンバレーに本社があるスタートアップ支援の会社で、マーケティングとPRを担当しています。
もともと新卒では、キャリアデザインセンターという人材の会社に入りまして、営業をずっとやっていたのですが、そのあとGoogleで9年間、さらに営業をやりました。at Will Workの立ち上げとともに会社を辞めたのですが。
そのときに、Googleの同僚に声をかけてもらい、(株式会社)お金のデザインという、フィンテックの会社に出会いました。今日、すごく大きな発表をしていて、ドコモさんと提携してワーッと盛り上がっているような(笑)。おもしろいなと思って見ていました。
2年間フィンテックをやっていたのですが、もうちょっと新しいことと、それこそPRを極めたいと思ったことから、正社員で働けて、at Will Workの仕事もサポートいただけるところを探して、Plug and Playにご縁があり、今仕事をしています。
ただ、バックオフィスがいないのです。「バックオフィスがいないとこんなに大変なんだ!」ということで、今日は本当にみなさんから学びながら、いい人がいたらいいなぁと(笑)。
(会場笑)
藤本:採用活動になっているという(笑)。そんな感じで進めていきます。
「働き方改革」は企業の生き残りをかけたイノベーション
藤本:ではさっそく、今日は3つほど大きな質問をさせていただきながら、みなさんが取り組まれていることのお話を伺いつつ、深掘りをしていきたいと思っています。
まずは1つ目の質問。働き方改革はすごく進んでいますし、ニュースでもいろんな現場を見ますが、ここ最近、ずいぶんワーッと増えている感じがしますよね。そんな中で、みなさんは働き方改革について、いったいどんな捉え方をしているのでしょうか? ということをまずは聞いてみたいと思っています。
たぶん、みなさんそれぞれが始められたきっかけであるとか、時期的なものが、実は今の流れとはちょっと違ったりするのではないかと思うのですが。そのあたりを、お一人ずつ伺っていきたいと思います。宮川さんからいきましょうか。
宮川:弊社では、実に2001年から、働き方改革というものを進めてまいりました。もう17年ほど経過しているのですが、その17年の中で、やはり世の中の変革とともに、私たちの働き方改革の意味合いというのも少しずつ変わってきたように思います。
導入当初は、やはり生産性の向上であったり、BCP(Business Continuity Plan)の確保。いわゆる、「より非効率になっている、ネガティブな要因をいかに排除するか」といったところからスタートしました。
震災を経験したりする中で、今は弊社の中では第4期と呼んでいますが、やはりイノベーション。会社として生き残っていくためにイノベーションが不可欠であると。そのイノベーションをより起こしやすい企業文化を作っていくための施策として、優秀な人材を惹きつけ、リテインする、というところの働き方改革に変わってきているように思いますね。
ひと言で「(働き方改革とは)そもそも何だと思いますか?」と言われたときに、私が1番イメージをしているのは、日本のサラリーマン文化からの脱却だと思っています。サラリーマンというのは実は和製英語で、英語にはない言葉なんですね。
英語でそれに対応する言葉が何かと言うと、「自分は〇〇のプロフェッショナルです」という言い方をします。例えば、私であれば「会社員です」ではなくて、「人事のプロフェッショナルです」という言い方をするんですね。
一人ひとりが、単に給与をもらうために会社にぶら下がっているのではなく、自分自身の自己実現の一部として働けるようになるということが、真の働き方改革だと私は捉えています。
藤本:ありがとうございます。一通りお伺いしてから、もう少し細かいところを聞いていきたいと思います。
話し合いを重ねて作った会社に「働き方改革」は必要ない
藤本:鈴木さんはいかがですか?
鈴木:うちはまったく違う(考え方の)会社でして(笑)。働き方改革というのは、確かに最近言葉が出てきたのですが、「それはいったい何だろう?」と私もわからないくらいで。
そもそも、うちの会社が創られた経緯としては、社長と副社長は夫婦なんですが、それぞれ前の会社にいたときに、言いたいことをちょっと言ったらクビになったという2人なんですね。
(会場笑)
鈴木:その2人が悔しい思いをしたので、「これからは社員が活き活きと働ける会社をつくろう」と言って、つくられた会社なので、はじめから「どうやれば社員にいいのか?」ということをみんなで話し合ってつくってきた会社です。今、働き方改革と言われていますが、改革することも別にないし。
今も社員のためにどうすればいいか、みんなで話し合っているので、それを継続していますという。そうした感じですから、今さらというか「改革と言われてもな……」というのが、実は正直な感想です。
藤本:改革ってちょっと重いですよね(笑)。
鈴木:そうですね(笑)。
藤本:ありがとうございます。
社員一人ひとりが自律できてこそ「働き方改革」が成り立つ
藤本:金澤さんはいかがですか?
金澤:一般的に働き方改革と言われるとき、ニュースなどで出てくるのは、「時間や場所にとらわれない働き方」ということがよく言われているかと思います。
それを実際に可能にするときに何が大切かと言うと、一人ひとりが自主性を持って働けるか。自分を律するという意味の自律を持って働けるか、というところだと思うんですね。あとはコミュニケーション、信頼関係などがキーとなり実現できるものだと思っています。
私たちの会社では、人数が急激に多くなる中で、そういった信頼関係を作るような仕組み、自律や自主性というところの根本となる、働き甲斐を感じるような仕組みを考えていろいろと施策をしてきました。
具体的にはいろいろあって、細かいところは省きますが、1番大きなところは、みんなが同じ方向を向くというところですね。私の会社の特徴としては、すごく透明性を高めているということがあります。全体会議で社長自身がかなり長い時間をかけて、財務諸表などを全部オープンにしているのです。
そういったところから、「会社が今どこを向いているか」「どんな施策を打っているか」「どんなビジネスの方向を向いているのか」を全社員と共有して、みんなが同じ方向を向くことで、一人ひとりが自分のミッションを感じ取ることができる。
一人ひとりがミッションを感じ取れると、自分が何をすべきかがわかるので、それで時間や場所にとらわれずに働いていけるのだと思っています。
藤本:「改革しなきゃいけないからそうした制度を取り入れた」というよりは、結果的に変えていかれるという、そんな感じですよね。
金澤:そうですね。根本のところを変えていくことが大切なのだと。
藤本:そうですよね。ありがとうございます。(働き方)改革が、とくに去年の流行語大賞にノミネートされて、「流行だったっけ、これ?」というような、ちょっとみんながざわつくということがあったと思いますが(笑)。
やっぱり始められた時期や、きっかけとなった部分はぞれ違うだろうと思いつつ、とはいえ根本的なところで言うと、さきほどの文化であるとか、会社が目指す方向性のようなところは、なんとなく、それを解決するために変えなければいけないことを変えている。そんなところをみなさんから感じ取るものがありました。
「社会を変えていく」3社共通のミッション
藤本:みなさんの会社のミッションはそれぞれ何ですか?
宮川:私からいいですか? 弊社では、世の中の働き方、学び方、遊び方、生活の仕方、これをネットワークの力で変革していくということがミッションです。
藤本:遊び方まで!
宮川:遊び方までですね。ネットにつながる社会の中で、いかに今までと違う体験ができるかというところです。その中に、まさに働き方が入っているんですね。
藤本:その中に入っているということですね。鈴木さんの会社のミッションもかなりおもしろいなと。
鈴木:ミッション、理念がいろいろとあるのですが。使命を言うと、「Acroquestの創り出す技術で地球を感動で進化させる」というのがあります。
藤本:地球ですもんね。
鈴木:(中でも)1番社員が好きなのが「価値ある人生を、価値ある仲間と、共に切り拓く」という、社員全員で創った社員理念です。
藤本:1番ベースにある部分ですね。
鈴木:うちは、かなりこれ(社員理念)がみんな好きで。あえて働き方改革に沿って言うならば、そこ(人生)をみんなが満足するような「そういった会社にしようよ」、「そうした仕組みを作ろうよ」ということはよく言われていますね。
藤本:コンカーさんはいかがですか?
金澤:私たちは、経費精算や出張管理のサービスを提供しているので、そういったサービスを使ってくださったお客様が業務の効率化……まさに働き方改革という感じの言葉ですが(笑)。
藤本:そうですね(笑)。最後、シュッとそこに入りますもんね(笑)。
金澤:利益を上げていくことで、日本経済の発展に貢献するというところが大きな目標です。経費精算の機能サービスを提供してる会社はたくさんあると思いますが、その中で、例えば規制緩和を促しているところまでやっているのは、私たちだけだと思っています。日本を変えていくというところまで考えながらやっていくところが、私たちのミッションですね。
藤本:ありがとうございます。やっぱりみなさん、会社のミッションが人々の生活を変える、すごく大きな中で変えたり、便利にしていく。そのためには自分たち、社員一人ひとりの生活にもすごく近いところであったりするので、結果的に働き方の話がちょっとずつ入ってきて、それで不便なところは変えていこうという流れになっているのではないかと思います。